セミ捕り猫
2011 年 7 月 31 日 日曜日ベランダの椅子の上で寝ていたソフィーが、ものすごい勢いで部屋に戻ってきた。いかにも興奮のオーラが漂っている。
ぎゃー。セミだ!!!
また今年もセミを捕まえてしまった、この猫。マンション暮らしで、しかもベランダに網まではってあるのに(猫転落防止用ネット)、どこでセミを捕まえてくるのだ。
大事そうに咥えていたセミを、ぽとっ、と落したその後。
ジーッジーッジーッとセミは鳴き、バタバタバタッとひっくり返ったまま暴れ始めたではないか。ひーっ。生きてたのか。てっきりもう死んでいるのかと思った。
のんきにカメラなんぞ構えている場合ではない。セミを救出せねば。
前にも書いたような気がするが、うちのJはセミに対して非常に心優しく親切だ。道端でひっくり返っているセミを見つけると、必ず拾い上げて高い木にとまらせてやったり、大事そうに安全な地まで運んでいる。そして私など一緒に歩いていてもまったく気づかないのだが、夏の終わりになると、Jはひっくり返っているひん死のセミをしょっちゅう見つけるのだ。一度地下鉄の中で、隣の席に座った女性にくっついていたセミを救出したことまであるくらいだ。変質者だと思われなくてよかった。セミに何のシンパシーを感じるのか分からないが、いつもそうなのだ。
だからもし私がここで、「ソフィー、セミを捕える瞬間!」など激写するのにかまけて、セミを家の中で死なせてしまったら、それこそ末代まで何を言われるか分かったものではない。即座にカメラを置いて救出へ向かう。
ひっくり返ってじたばたしているセミをみて、さらに興奮度を増したソフィーは、両前足でセミをドリブルしつつ、廊下を疾走していってしまった。たいへんたいへん。
とりあえずソフィーを別室へ閉じ込め、セミを外に出そうとするが、どうにも手で触ることができない。ちり取りですくって外へ出すしかない。えーっと、ちり取り、ちり取り。
セミは廊下でジーッジーッ鳴いてジタバタし、ソフィーはキャックーキャックーと扉をひっかいて大騒ぎをし、そんなときに限ってちり取りはなかなか見つからない。しかしなんとか見つけて、セミを外へ出すことができた。
ベランダから見事に飛び去って行くセミ。あんなにひっくり返って、猫にいじめられていたのに、すごいものだ。どうか短い余命を無事で過ごしておくれ。

























