猫にごはん

 

 

 

 

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2005年2月 アーカイブ

2005年2月 1日

さまざまな診断。

調子の悪いうちの車。あれから、放ったらかしにしているわけではない。トランスミッションの交換(もしくはこのまま放置か)を言い渡した、ベトナム人デイビッドの見立てに不信感をおぼえ、別の修理屋にも行ってみた。
ひとつは、友人Aさんから聞いたクワンズオート。韓国人(?)のおじさんは暇そうにしていたのにも関わらず、ちょっと車から出る不審な音を聞いてくれというと、だめだと断る。診断料65ドルを払わねば、ならぬのだ。そして、トランスミッションの問題ではないだろうと予想する。しかし、じゃあ何が原因だと思うか聞くと、教えてくれない。それには65ドル必要だと言うのだった。ちょっと感じが悪かったので別の店へ。
次に行ったのは、メキシコ人経営のルイス・トランスミッション。小さい修理屋で、混んでいる。ものすごく忙しそうに働いていたにも関わらず、メキシコ人カルロスは気さくだった。それなら今一緒に乗って、不審な音を聞いてやろうという。丁寧に油で汚れた手を洗い、わざわざ新聞紙を助手席に敷き、油の付いた作業着でシートが汚れないよう気を使ってくれる。二人で修理屋の周辺をぐるりと回ると、カルロスは言った。
「トランスミッションではない。フロントのベアリングとブレーキが悪い」
トランスミッション修理専門店にも関わらず、違うというカルロス。親切にも、別な店を紹介してくれた。しかも診断料もいらないという。いい人だ、メキシコ人よ。ありがとう。
紹介された店は、アメリカ人経営のブレーキ専門修理屋だった。なんでこうも専門分野に分かれているのだ。面倒だったらない。
カルロスが言うには、至急修理が必要だとのことなので、予約を取って、明後日アメリカ人の店へ行くことにした。いったいどこが壊れているのか。はたまた、同時に何箇所も壊れたのか。あぁ新しい車欲しい...。

ところで、車の修理屋はConvoySt.という大通り近くに多い。せっかくそこまで行ったので、通りに面したところにある日系スーパーに立ち寄る。日系スーパーは遠いし、週末は混んでいるのでめったに来ないが、平日の昼間は空いていて新鮮だ。
そこで、日本のみかんに一番近い、と以前誰かに教えてもらったことのある、『クレメンタイン』を発見。
見た目も普通の日本のみかんにそっくり。 →クレメンタイン

アメリカには『薩摩』という、見た目は日本のみかんにそっくりなのも売っているのだが、種があって酸っぱくて食べにくい。タンジェリンに至っては、缶詰のほうがおいしいくらいで問題外。その他、オレンジやネーブルなら安くてたくさんあるのだが、冬はやっぱりみかんでしょ。ずっとみかんが食べたいと思っていたのだ。
みかんの箱には、小さくてかわいくて、手で簡単に剥けると、わざわざ書いてあるのがおかしい。『クレメンタイン』、全然日本のものっぽくない名前のカリフォルニアみかんだが、なかなかどうして。おいしいではないの。確かに日本の懐かしいみかん。こたつがないのが、悔やまれる。

2005年2月 2日

ニューヨークからの贈り物

ニューヨークでのヨガ生活』の雅子さんから郵便が届いた。中身は、新春特別プレゼントの記念品!やった!
実は私はあみだくじには当たっていないのだが、アイデア賞を特別にいただいたのだった。わーい。プレゼントの中身は...、あぁ雅子さんとの約束で口が裂けても言えませんが、たいへん素敵なものでした。写真をお見せできないのが残念ですが、それはそれはおしゃれなものです。むふふ。
せめてラッピング紙の写真だけでも公開。→せめてラッピング紙の写真だけでも公開。

ところで、プレゼントが包まれていた銀色のラッピング紙。うちの猫たちがたいへん気に入ってしまった。2匹で、入れ替わり立ち代り銀紙の上に乗る。もしかして、拓ちゃん(雅子さんの愛猫)のにおいがするのだろうか?夜中になっても遊ぶ遊ぶ。
ざざざざざっ。
ずざざざざっ。
銀紙の下に入って夢中になっている音が深夜まで響くのだった。雅子さん、これも猫たちへのプレゼントだったの?猫夢中です。どうもありがとうございました♪
銀紙のにおいに興味津々のノア。→銀紙のにおいに興味津々のノア。

2005年2月 3日

完治した車

車修理屋の朝は早い。予約をしたいというと、朝一なら空いているという。それは朝7時半。早すぎだって...。しかも数時間かかるという。公共の交通機関が発達していないサンディエゴ。この近辺はバスすら通っていない。いったいその間、何して待っていろとおっしゃる。
そんな早朝といったら、やっぱり朝ご飯しかなかろう。
朝ご飯といったら、パンケーキ。幸い修理屋の近くには、一度行ってみたいと思っていたOriginalPancakeHouseがある。朝7時からやっている。行ってみるとかなり混んでいる。人気のある店なのだ。
私が注文したのは、『Three Little Pigs in Blankets』という、ソーセージ包みのパンケーキだ。オレンジマーマレードシロップ、ブルーベリーシロップ、メープルシロップをかけて食べる。この手のアメリカ料理は本当においしい。安心の味だ。
安心のパンケーキ。 → 安心のパンケーキ。

さて、我が家のかわいそうな車。4番目に見立ててもらった修理工、ジャスティンの回答は明快そのものだった。
『右前輪のブレーキのネジが2つ無くなっている』
普通は取れないそうだ。なぜだか理由は分からないという。しかし私は知っている。9月にヨセミテ公園に行った時、右前輪のブレーキパッドを交換してもらったのだった。そのときの修理工は、恐ろしく手際の悪いジャック。あいつのせいだったのか!
あれから毎日走りつづけて5ヶ月たった。緩んでいたネジがいつか取れてしまったのに違いない。それにしても事故がなくてよかった。
修理費は工賃含めてたったの86ドルだ。1番目の修理工デイビッドに1500ドルはかかると脅されていたのに、こんなに安く済んでうれしい。ネジを入れてもらった車は静かそのもの。あんなにうるさかったのが嘘のようだ。ありがとう、修理工ジャスティン。心配してくださったみなさま、ありがとうございます。これで無事サンフランシスコで開催予定の第二回黒猫振興会オフ会にも出席できるようになりました(いつだ?)。

2005年2月 4日

猫のスプレー

ボランティア先に新しく着たばかりのウォルターは、2歳の雄猫。今日は朝から様子がおかしかった。
落ち着かない様子で遠吠えのような声で鳴き続ける。誰彼かまわず後を付いて回るので、他の猫たちが嫌がって仕方がない。ケージに入れると、鳴き声が大きいので、店の客や従業員たちが心配するほどなのだ。みんながあまりに心配するので、仕方なくもう一度部屋に出してやった。あぁ、この時点で私が気が付くべきだったのだ。
ウォルターはさかりがついていたのだ。
ここにいる猫たちは雄雌ともすべて去勢済みだ。私自身も去勢された猫しか飼ったことがない。発情期の猫が身近にいたことのない私は気付かなかった。
やってくれた、尿マーキング
マーキングのことは、もちろん知っていたが、現場を見たのは初めて。本で読んだ通りだった。空いているケージに突然入ったウォルターは、立ったまま後ろに向かって、狭いケージの天井にまで届くほど勢いよくたっぷりとスプレーをしたのだった。
そして話には聞いて想像していた以上に、ものすごい臭い。ニオイ。におい。客が来るのですぐさま掃除をしなければならないが、そのケージにかがんで入った途端、もう失神するかと思った。鼻が曲がりそうになるとはよく言ったものだ。本当に曲がった気がする。ほやほやのスプレーの臭いは、それはそれは私の想像を絶するものだった。
消毒洗剤をたっぷりかけて、何度も何度も拭いたが、部屋中にこもった臭いは、なかなかとれない。頭痛がして、涙目になってくる。雄猫ってすごいんだなぁ。確かにこんなスプレーを飼い猫に家具になどされた日には、目も当てられないことだろう。室内飼いの猫には、絶対に去勢手術が必要だと強く確信する。
調べるとウォルターは昨日去勢手術を施されたばかりだった。かわいそうなウォルターは、そのあとも雌猫に襲い掛かろうとしたりするので、キャットニップで気を紛らわせたり、おもちゃを振り回してみるが一向に効果がない。
ボスのミシェルに電話で相談すると、必殺技を教えてくれた。それは猫用精神安定剤。秘密の棚に入っていた。レスキューキャット(だったかな?)という、ハーブエキスの液体だそうだ。口に数滴垂らすと5分程度で効き目が現れ、すっかり大人しくなるという。100%ナチュラルだから心配いらないというミシェル。ほんとか?
ほんの少しだけ与えると、確かに発情期特有の体の動かしはなくなって、落ち着いてきたような気もする。これだけ効くと、ちょっと心配にもなってくるが、こんなに良く効くのなら欲しくもなる。市販されているのだろうか。次会ったとき聞いてみよう。
襲われそうになる6歳の雌猫コスタ。熟女の魅力。 → <br />
襲われそうになる6歳の雌猫コスタ。

2005年2月 5日

眠れない夜は...

週末なんとなく体調悪し。頭が痛い。私は頭痛持ちなので、不定期に頭痛に襲われるのだ。今日は風邪っぽいような気もする。なるべく薬は飲まないようにしているので、お茶を飲んだり、梅干お湯を飲んだりして気を紛らわせる。
ソファーでだらだら寝たり起きたりの生活をしていると、うれしいのは猫たち。足の間に入ったり、胸の上に乗ったり、ここぞとばかりに寝ている人間で暖をとる。猫に乗られると、ますますやる気を無くす。
うちでは猫が乗っている人間は、何もしなくてよいことになっている。電話が鳴れば、乗られていないほうの人間がとる。食事の仕度も、猫が乗っている人間はしなくてよい。二人とも猫に乗られていると...、時が止まるのだった。
誰も何もしない。ただただ寝ているのみ。
そんな日は、夜になると目がさえてしまうものだ。体調もやや回復し、外に行きたくなる。しかしこの半田舎のサンディエゴは、夜中に遊びに行くところなどどこにもない。ダウンタウンは9時過ぎれば真っ暗だし、車では飲みに行けないし、だいいちそれほど元気ではない。
こういう眠れない夜、東京に住んで頃は、近所のドンキホーテによく遊びに行ったものだ。あの店ではくだらないものをたくさん買った。
そしてこのサンディエゴで遅くまで開いている店といったら、ウォールマートだ。夜12時までやっている。この店は普段から、従業員も客も有色人種が圧倒的に多いのだが、夜遅くともなれば、それこそ白人などほとんど見かけない。気のせいかアジア人とメキシコ人が多い。夜型なのだろうか。
そしてまた緊急性のない、実用品とは言えないようなものを山ほど買ってきてしまった。例えば、ゲームやら、細長い電球やら、Hugチョコ(←最近のお気に入り)やら、総合ビタミン剤などなど。本日の出費92ドル。この店でこんなに買うかね...。
猫も一日中だらける。→ 猫もだらける。

2005年2月 6日

ソファーの一日

今日は年に一度のスーパーボウル。アメフトに詳しくないので、どのチームが出場するかも始まってからようやく知った。今回のスーパーボウルは歴代大統領二人(パパ・ブッシュとクリントン)がゲストだ。例年同様かなり盛り上がっている。試合前の国歌斉唱では、観客全員立ち上がり、スクリーンには大統領の顔がアップになり、戦闘機は飛ぶは、そこら中アメリカ国旗だらけになる。もうアメリカ・アメリカ・アメリカ一色で気持ちが悪いくらいだ。国歌や国旗を敬うだけで、軍靴の音が聞こえると騒ぎ立てるどこかの国とは大違い。
ところで、スーパーボウル前になると、どこのスーパーでも安売りしているのが、ビール・コーラ・ポテトチップ。レジで見ていると、面白いようにみなポテトチップを買っている。まるで国民食だ。うちもアメリカ人ではないが、ポテトチップスが大好き。めったに食べないようにしているのだが、こういうイベントのときくらい(?)いいだろう。ついでに昼間からビールも飲む。昼のビールはよく効くような気がする。
かなりはまるバックギャモン → かなりはまるバックギャモン

ビールなど飲んでしまうと、また何もやる気がなくなる。今日はKさんに夕飯に誘ってもらっているので、ご飯の仕度もしなくてよい。昨日に引き続き、怠惰な休日を過ごしてしまった。すっかり遊びモードになってしまったので、昨晩買ったバックギャモンをやることにした。全くの初心者だが、ルールも簡単だし、やりだしてみるとこれがけっこう面白い。はまりそう。時間の感覚を失い、気がつくと試合結果も分からぬままスーパーボウルも終わっていた。
Kさん宅に出かけたとき以外は、猫たちともども一日中ほとんどソファーの上で過ごした。猫はときどき、用を足してはソファーにまっすぐ戻ってくる。畳2畳分くらいのスペースでこと足りそうな暮らしぶりなのだった。

2005年2月 7日

売れた黒猫

先月『売れない黒猫』で書いた、人気のない黒猫たち6匹。みんなががんばってアピールしたせいか、あれからうち3匹(Vixen、Anna、BJ)がもらわれた。1年以上もずーっとケージの中にいたのに、ようやく里親が見つかりたいへんめでたい。
Annaという7歳の雌猫はたいへん地味な猫で、人懐っこいわけでもなく、乱暴なわけでもなく、ただただ寝ているだけの、全く目立たない大きな黒猫だった。この猫は難しいだろうと思っていたのだが、ようやくもらわれた。
地味な黒猫。 → <br />
地味な黒猫。

そしてBJは9歳になる雄猫。かなり太っていて、たぶん最も長くもらいてがいなかった猫だ。このたび、めでたくもらわれたのだった。しかし喜ぶ間もなく、行方不明になったとの連絡が。もらわれたばかりのその日に、BJはいなくなってしまった。あまりのことにみな愕然とする。やっと、やっともらわれたのに...。
里親もボランティア団体も必死で探すが見つからない、新しい里親の家は大きい。考えられる外への出口は暖炉の煙突だけだった。しかしいくら探してもいない。長いことケージに居て、1年ぶりに広い家に連れてこられてさぞかし怖かったのだろう。かわいそうなBJ。万年運動不足になっているので外に出てしまったら、コヨーテに食われるかもしれないし、車に轢かれるかもしれない。もう見つからないだろうと誰もが思った2日後、BJは発見された。
そう、BJは煙突の中にいたのだった。太りすぎのBJは、煙突に入ったはいいが途中で詰まってしまったのだった。しかも黒猫。真っ暗な煙突をいくらのぞいても、誰も見つけることができなかった。黒猫だからしかたないわねー、と笑うミシェル。ほんとに黒猫ったら...。でも見つかってよかったよかった。
煙突にいたBJ。 → <br />
煙突にいたBJ。

2005年2月 8日

犬と猫のある一日

友人スーザンは、頻繁に友達みんなにメールを送ってくる。それはニュースだったり、チェーンメールだったりする。この間着たメールはちょっと面白かった。それは『犬と猫のある一日』というものだった。内容は次の通り。
それにしても猫のイメージっていったい...。うちの吐き猫ノアが、頻繁に吐く理由がようやく分かった。猫飼いのみなさま、階段にご注意を。

<犬のある一日>
8:00am : わぁ、ドッグフードだ!僕大好き!
9:00am : わぁ、ドライブ!僕大好き!
9:40am : わぁ、お散歩!僕大好き!
10:30am : わぁ、撫でてくれるの!僕大好き!
11:30am : わぁ、ドッグフードだ!僕大好き!
12:00pm : わぁ、子供たち!僕大好き!
1:00pm : わぁ、お庭!僕大好き!
4:00pm : わぁ、公園!僕大好き!
5:00pm : わぁ、ドッグフードだ!僕大好き!
5:30pm : わぁ、お母さん帰ってきた!僕大好き!
6:00pm : わぁ、ボール遊びだ!僕大好き!
6:30pm : わぁ、ご主人と一緒にテレビ!僕大好き!
8:30pm : わぁ、ご主人のベッドで寝るの!僕大好き!

<猫のある一日>
監禁生活183日目のこと。
俺さまを捕らえた人間は、奇妙な小さいものをぶらぶらさせたりして、俺さまを愚弄し続けた。
俺さまには乾燥したシリアルしか与えず、自分たちだけたっぷりと新鮮な肉を食べていた。
俺さまがなんとか我慢してやってこれたのは、脱出の望みを捨てていないことと、家具の破壊行動によってなんとか気を紛らわせているからだ。明日は鉢植えをひとつ食べてやることにしよう。
さっきは俺さまを捕らえた人間をもう少しでうまく始末できるところだった。やつらが歩いているときに足元に体をすり寄せて転倒させようとしたのだ。次は階段の一番上でやってみることにしよう。
やつらのお気に入りの椅子の上でまたもや吐いてやった。この卑しむべき迫害者たちに、どんなに愛想をつかし、拒否しているかを分からせるためだ。今度はベッドの上でもやってみることにしよう。
俺さまの潜在能力を知らしめ、震え上がらせてやるために、首をとったネズミの死骸を持っていってやった。それなのに、やつらときたら、甘ったれた声を出し卑劣にも、なんていい子猫ちゃんでしょうなんていいやがった。ふむ、この作戦は失敗だったか。
人間どもがたくさん集まってきた。すると俺さまは狭い独房に閉じ込められてしまった。しかし、それでも騒がしい音も聞こえたし、食べ物のにおいもしていた。そしてすごく大事な事を聞いたのだ。俺さまがこの独房にいるのは、俺さまの持っている『あれるぎー』という力のためだそうだ。これが何なのか、どうすれば有効に利用できるのか、今後のためにぜひとも知らねばならない。
俺さまの他にも囚われものになっているやつらがいる。そいつらはおべっか使いと、たぶん密告屋だ。
おべっか使いの犬は繰り返し放してもらっても、何度も大喜びで戻ってくる。あいつは明らかに頭が弱い。
もう一方の、鳥はちくり屋らしく、いつでもやつらと何か話している。あいつが、俺さまのことを逐一言いつけてるに違いない。あいつは高いところに置いてある鉄格子に守られているから安全だと思っているようだ。しかしそうはいくものか。いつか目に物見せてくれる...。うっしっし。

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2005年2月 9日

お泊り猫

事情があって友人Kさんの猫こーのすけを2日ほど預かることになった。そう、今まで黒猫オフ会だなどと、猫を連れ歩いていたのも、この日のために外出の練習をしていたのだった。決して、猫で遊んでいたわけでも、ブログのネタ作りのためでもないのだ(ほんと!)。
ノアとソフィーを寝室に閉じ込めて置くと、こーのすけは、それはそれは堂々としている。自由に家の中を探検し、うにゃうにゃくつろぐ。1日目の夜は、そのままこーのすけの天下にしておいた。
2日目。寝室のドアを開けると、いつもと違うただならぬ様子に警戒しつつも、居間を点検してまわるノア。そして、こーのすけと目があうと...、「ウシャー!」
やっぱりだめか。そして、この家には自分のほかにも猫がいるということを思い出したこーのすけ。それきり様子が一変する。今まであんなに椅子の上やソファーでくつろいでいたというのに、以来居場所はここに決定してしまった。
終日冷蔵庫の上で過ごすこーのすけ。 → 終日冷蔵庫の上で過ごすこーのすけ。

しかし、いつまでも冷蔵庫の上にばかりもいられない。時間がたてば、こーのすけも用を足さねばならなくなる。そろりそろりと降りてきて、そそくさと餌を食べ、そそくさと水を飲み、そそくさとトイレに入る。
まぁ、これでもう大丈夫だと思い、外出の仕度をする私。今日は午後から授業があるのだ。そしてふと気がつくと、あっ!
こーのすけがいない...。
いくら探してもいない。冷蔵庫の上にもいない。念のため冷蔵庫の中を探してもいない。台所中、棚の中もどこにもいない。居間にもいない。窓もドアも閉まってる。うちには煙突もないし。隠れるところなどどこにもないのに。
寝室に閉じこもっている、うちの猫たちを見に行くと、いつもと変わらない様子で、それぞれお気に入りの場所で寝ている。この部屋には絶対にいない。いたら雰囲気がいっぺんしているはず。
家の中にいるのは間違いない。しかし、もう時間がないので、このまま外出するしかなかろう。後ろ髪引かれる思いで出かける。こーのすけ、いったいどこへ。
半日後、Kさんへの言い訳を考えつつ家路へ向かう。家に入ると、お!こーのすけ発見!何事もなかったかのように冷蔵庫の上にいるではないか。そして隠れていた場所もほどなく分かる。
転がる一升瓶。(料理酒です。念のため) → <br />
転がる一升瓶。

この物置棚の中にいたのだった。一升瓶が転がっていることからも分かるように、中は調味料やら、米やら、ビールやらでいっぱいいっぱい。猫が入る隙間など微塵もないというのに、どうやって入っていたのだろう。まったく謎だ。しかもこの重い扉をよくぞ開けたものだ。でも見つかってよかった。ほっ。

お客さま猫がいても、猫たちは何とかうまく住み分けができるようになり、お互いのテリトリーに侵入しようとはしない。衝突もないまま、うまく2日間は無事過ぎたのだった。

ところで、前足をdeclaw(爪抜き)されて、爪のないこーのすけも、爪とぎは大好き。うちの猫たちの爪とぎを見つけると、夢中で爪とぎ仕草をする。かすー、かすーという、爪の引っかからないその音がものがなしい。
ものがなしい爪とぎ。 → ものがなしい爪とぎ。

不審なトイレを点検するソフィー。こーのすけのトイレはフラップ付き。うちの猫たちはフラップドアを見たことがないので、中に入ることはできないのだ。↓
不審なトイレを点検中。

2005年2月10日

拾い物には福がある。

最近さぼっていた陶芸。久しぶりに教室に行ってみると、前に作ったのがたくさんできていた。いつの間にこんなにたまっていたのだろう。焼きあがった棚にぽつん、ぽつんと取り残されていた特徴あるいびつな私の器。それだけでもたいへん寂しそうなのに、出来栄えも寂しいものばかりだった...。いくつも拾い集めて帰ろうとすると、出来上がったばかりの作品を捨てようとする人がいた。見ると、大きな立派な皿。
「ちょ、ちょっと待った!」思わず声が出てしまった。
聞いてみると、エアポケットがあったせいで(粘土の中に入ってしまった不要な空気)、皿の表面がぼこぼこで気に入らないからという。なんともったいない。寄付すればいいのにと問いかける(寄付すると、その分ポイントがもらえる仕組みなのだ)。しかし、こんな中途半端な作品を寄付するのも嫌だという。芸術家だ、この人は。本物だ。
しかし芸術が何も分からない素人の私は、そのゴミ箱一歩手前だった作品を、ありがたくちょうだいしてきたのだった。ラッキー!
家に帰るとさっそく、出来上がった、色も形も悪い皿やらいびつな器を並べて、Jに見せびらかした。「おー!」といちおう感心してくれるJ。しかし目が笑ってる。と、手が止まる。
「これはよくできているではないか!」
そう。Jが最も感心してくれたのは、例のゴミ箱行きの大皿だった。それは私が作ったんとちゃうわ!でもね、確かに一番これがいいのよ。情けない~。去年ふぐのオカリナの写真を公開したときは、多くの人に笑っていただいたが、あれから一向に進歩がないのだった。もう止めようかな、陶芸。


拾ってきた立派な大皿 (後ろのごちゃごちゃしたのが、私が作ったいびつなやつら)。↓  拾ってきた立派な大皿

盛り付ければ、いびつさも隠れる(たぶん)。 → 盛り付ければ、いびつさも隠れる。

2005年2月11日

花のエッセンス

最近ボランティア先でもらわらる猫が多く、回転が速い。いいことだ。一度会ったきりの猫や、性格をおぼえる間もなくいなくなる猫たち。みな元気で幸せになってもらいたいものだ。
先週スプレーをしたウォルターも、すでにもらわれていったし、ウォルターに襲われそうになった熟女コスタももらわれた。
熟女コスタをもらってくれた里親は、とてもやさしそうな年配の女性だった。しばらく猫の話をしていると、突然「日本のどこから来たのか?」と私に尋ねる。なぜ日本人だと分かったか聞いてみると、一言。
「アクセント!」
がーん。ちょっとショックなのだった。ま、仕方ないか。英語の発音の悪さはもうあきらめた。
すでにこの女性は3匹の猫を飼っている。なぜもう1匹猫が欲しいのか聞くと、3匹だけでは寂しいからという。いいなー。こんなこと言ってみたい。申込書からすると、けっこういい地区の一軒家に住んでいる。きっと広い大きな家なのだろう。うらやましい限りだ。
ところで、先週大興奮していたウォルター。ミシェルが教えてくれた秘密の薬はこれ。RescueRemedycoco5628さんがコメントで教えてくれた通り!)だった。
RescueRemedy.jpg
別に秘密でも高価なものでもなく、13ドル程度で買える花のエッセンスだった。猫用というわけではなく、人間用のもので、妊婦が使ったり、首に塗ったり、水と一緒に飲んだりすると落ち着く、アロマテラピーのようなものらしい。Webで検索したところ、猫の発情期に口に数滴垂らすと落ち着いたとレビューに書いている人もいたので、使い方は間違っていないようだ。
これが効いたか効かないか定かではないが、ウォルターはその後特に問題行動もなく、スプレーもしなかったそうだ。効き目があったのだと思いたい。しかし、あのスプレー後の部屋はあとあとまでかなり臭いがしていたらしく、部屋が臭いと苦情があったとのこと。消毒洗剤だけではだめだったか。花の香りも太刀打ちできず。恐るべし猫スプレー。

2005年2月12日

雨の日に酒を飲む

週末になると最近天気が悪い。
寝室の窓から、松の木が見える。雨に濡れる松の枝は緑が映えてとてもきれいだ。よく見ると、枝の先には黄色い花のようなものがたくさんついている。松の花なのだろうか。これがいずれあの茶色い硬い松ぼっくりになると思うと不思議だ。
この松の木は大きく、鳥もたくさんくるので、うちの猫たちがいつもガラス窓越しに見張っている。松の花が目当てなのか、ハチドリ(ハミング・バード)もよくいる。ハチドリの動きは不規則で楽しいらしく、ハチドリを見つけるたびに
「うっきゃっきゃっ」
と猫たちが興奮して声をあげるのがおかしい。ハチドリの写真撮りたいのだけど、一度も成功したためしがない...。
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今晩は、友人Sさん宅で飲み会に誘われている。そう飲み会。飲み会なんてとっても久しぶりだ。アメリカに来てから、移動はすべて車しかありえないため、飲みにいくことがほとんどないのだ。その上、身近に酒飲みもいない。最近、すっかり酒も弱くなってしまった。
S夫は九州男児で、見ていて胸のすくような気持ちの良い飲みっぷりを披露してくれた。いいなぁ、こういう飲み会。
キーボード演奏も披露してくれた九州男児 → 九州男児のキーボード演奏

2005年2月14日

チョコとバラ

久しぶりにエクレアを作った。家で作るエクレアは、いつもチョコレートが硬くて食べにくいと思っていたが、それはただチョコレートを溶かしたのを塗っているからなのだった。ガナッシュ(チョコレート+生クリーム)を作ればいいのだと教えてくれたJ。バレンタイン前に教えて欲しかった。
ガナッシュなどというものの存在は今日はじめて知った。生クリームでゆるくすれば、柔らかいチョコレートができるのか。次からそうしよ。
たくさん作った硬いエクレア。 → たくさん作った硬いエクレア。

ところでソフィーは大の乳製品好き。いつも生クリームもカスタードクリームも、ぴちゃぴちゃとおいしそうに大きな音をたてて舐める。両方入ったこのエクレアも、さぞかし好きだろうと思って、切れ端をおいてみたが、見向きもしない。硬いチョコはだめでしたか、ソフィーさん。
それにしてもいっぱいできてしまった、硬いエクレア。誰がこんなに食べるのだ。

ピンクのバラ。

2005年2月15日

朝の反省

不満があるといつでもどこでも吐くことができるノアと違い、ソフィーはめったに吐かない猫だ。うちに来てから1年半たつが、たぶん吐いたのは1度(か2度)だけ。たぶんというのは、ソファの裏で茶色い毛玉ががびがびになっているのを発見したことがあるからだ。それ以外どこかで吐いているのかもしれないが、見つけたことはない。
ノアは吐くとき、いつも人のいるところで吐く。たいてい私の目の前で吐く。夜中に枕もとで「うげっ、うげっ」という前兆を聞きつけると、発作的に手で受ける癖がついてしまったくらいだ。近くで吐くので必ずいつも目が覚める。
今朝起きたとき、廊下で2ヶ所ゲロを見つけた。私が気付かなかったということは、ノアではないだろう。見ると茶色っぽい毛玉。ソフィーだ。めずらしいこと。
さらに毛玉を分解してよく見てみると、なんと!黒いビニールテープの破片がはいっているではないか。これを食べたから吐いたのか。それにしてもよくこんなもの食べたものだ。普段猫缶は好き嫌いばかりしてろくに食べないというのに、なぜこんなもの好き好んで食べる必要があるというのだろう。
毛玉の中に入っていた黒いビニールテープ。 → 毛玉の中に入っていた黒いビニールテープ。

ビニールや紐はすぐに捨てるか、必ず手の届かないところに置いているはずなのに、どこで見つけてしまったのだろう。今回はちゃんと吐いてくれてよかった。自分の不始末にたいへん責任を感じる。ごめんねソフィー(反省)。
ちゃんと片付けといてよね! → ちゃんと片付けといてよね!

2005年2月16日

菓子パン

おととい作った硬いエクレアの、残りの硬いチョコレート。生クリームとブランデーをまぜてガナッシュを作ってみた。おぉ!ほんとうに柔らかいチョコレートクリームができた。簡単簡単。こうすれば柔らかい状態を保てるのか。
エクレアの残りのカスタードクリームもたくさんあるので(←作りすぎ)、さて何ができるかと考えて作ってみた。
クリームパンとチョコパン → クリームパンとチョコパン

食べてみると...。うーん。まるで日本のコンビニでよく売っているような安物クリームパンそっくりの味だ。特に可もなく不可もない、平凡なクリームパンとチョコパン。確かにここでは買えないかもしれないけれど、日本にいけばそれこそどこでも手に入る味。日本のパンはどれも、なんて安くて出来が良いのだろう。あらためて感心する。日本にいたら絶対自分で作らないだろうな、この菓子パン。
それにしてもまたまた大量にできてしまった菓子パン。しかもガナッシュもまだまだ残ってる。作る量だけはいつでもアメリカ並みになってしまったのだった。

2005年2月17日

新しもの好きな猫たち

ごはんに関しては、厳しい年功序列のおきてを守る猫たち。普段はいつもいつも、ソフィーがノアを追いまわしているというのに、ごはんの選択権に関しては、ノアが絶対優先なのだ。2匹の間でどういう取り決めができているのか、全く謎。
朝、ドライフードを2種類(各46g←ちょっとだけ増やした。しかしまだダイエット期間中)置く。
左の皿が、サイエンスダイエット。
右の皿は、サイエンスダイエット以外のその他数種類のドライフードを、日替わりで出している。
なぜ日替わりメニューが必要なのかというと、ノアのせいだ。とにかく、同じ物を毎日食べるのが大嫌い。ためしに毎日1種類同じドライばかり出し続けると、必ず3日か4日目には吐くのだ、この猫。どんなにお気に入りでも、毎日同じは絶対にだめ。

保守的なソフィーは、サイエンスダイエットだけを毎日食べたい。だからいつも左側の皿を狙う。
気まぐれノアは、たいてい日替わりメニューを選ぶのだが、たまに左側を食べたい気分のときは、横取りすることもある。そういうときソフィーは大人しくひきさがるのだ。うーん、厳しい猫社会のおきて。
右と左の位置までも、いつも決まっている。ためしに左右逆に置くと(右、サイエンスダイエット。左、日替わり)、2匹ともとまどったような顔で、おろおろ場所替えするのでおもしろい。
このように、朝ごはんのルールはしっかり決まっているのに、今日は違った。めずらしいことに、ソフィーが右側の皿に興味津々。欲しくてたまらない。
邪魔されても → 邪魔されても

嫌がらせされても → 嫌がらせされても

絶対どかないノア。なんでいつも逃げてばかりいるのに、こんなときだけ強気なのか、本当に不思議。
そんな大人気ドライフードはこれ、ネスレ・ピュリナのFancy Feast。FancyFeastの缶詰は、日本で売ってるフリスキー・モンプチと同じものだと思うのだが、このドライフードもモンプチドライと同じなのだろうか。パッケージが違うのでよく分からない。
この新製品は、『ついに出たFancyFeastのドライフード!』と店で大きく宣伝されていたので、買ってみたが、確かにうちでは大人気だった。ソフィーまでもが食べたがるなんて、本当にめずらしい。まぁ、我が家のブームは、3日と続かないのだけどね。
人気爆発新製品。 → 人気爆発新製品。

順番待ちソフィー。 「まだ~?」→ 順番待ちソフィー。

2005年2月20日

病人食

体調不良です。咳もでないし、喉もいたくない。風邪の症状はなく、ただただ熱があるだけです。熱が上がったり、上がったり、上がったり、ちょっと下がったりしてます(今、ちょっと下がってる)。インフルエンザだろうか。
こんなに具合が悪いのに、トイレに行くたびに、猫の飲み水を取り替え、猫のトイレを片付ける、かいがいしい私。猫たち、遊んであげられなくてすまぬ。

ところで、具合が悪いとき、いつもJが作ってくれるのが、この写真(←写真撮ってるなよ)の病人食。クラム・チャウダーとおかゆ。どんなに弱っていてもこれなら食べられる。食べると元気がでてくる(ような気がする)。これ食べて、もう少し寝ます。おやすみなさい。
定番のクラム・チャウダー → 022005_1.jpg

おかゆとJ父の手作り梅干 → <br />
おかゆとJ父の手作り梅干

コメントの返事が滞ってます。みなさんすみません。お許しを~。

2005年2月21日

かぎ尻尾猫

昼過ぎミシェルから緊急の連絡が入る。午前中シフトが入っていたボランティアが風邪でダウンしたとのこと(風邪流行っているのか?)。今すぐ替わりに行ってくれないかと頼む。私に頼むなんてよっぽどのことだろう。幸い今朝は熱も下がった。快く引き受ける(というか、焦っているせいか、いつも以上のミシェルの早口英語に、断る単語も思いつかぬままOKと言ってしまったのだった)。とにかく掃除だけ。1時間で帰っていいという。
しかし今日はPresident'sDayの休日。天気も悪い。みな行くところがないのか、店はおそろしく客でごったがえしている。買物する気もなさそうに、ただ猫のアダプション(里親募集)コーナーだけを見に来るような人もいる。掃除だけして帰ろうと思ったのに、入れ替わり立ち代り人が来るのでそうもいかない。家族で狭い部屋に入ってきて、猫をなでまわす人たちもいれば、この猫出して見せてくれと、ようやくケージに入れたばかりの暴れ猫を指差す人もいる。1時間で終わるはずがないのだった。長引く予感。

店に着くとさっそく、アダプションコーナーの入り口に、猫をかかえた親子連れがいる。ま、まさかいきなり猫の返品?それとも捨てる気か?
聞いてみると、しかしこれは自分たちの飼い猫だという。1匹もらいたい猫がいるので、その猫との相性を見るために連れてきたのだとのこと。午前中から人が来るのをずっと待っていたそうな。それは悪いことをした。お目当ての猫はSophieという名の、アビシニアン(mix)。2歳だというのに、恐ろしくやせ細ってがりがりなのだ。前後とも爪抜き手術を施されている。前の飼主に捨てられた理由は、犬アレルギーだからとのこと。爪まで抜いておいて、なんて理由だ。かわいそうに。
がりがりなアビシニアン。 → がりがりなアビシニアン。

結局ガラス越し、ケージ越しの相性テストの結果は×。しかし長いこと騒々しい店の中で待たされたその飼い猫だって、通常の状態ではないはず。もう一度またトライしてくれとお願いして、諦めた。かわいそうなSophie。うちのソフィーと同じ名で、年頃もほとんど一緒というのに、あわれなほどやせ細っている。本当は美しい毛皮のアビシニアンのはずなのに、ところどころ抜けてばさばさだ。早く新しい家が見つかることを祈る。

今日は新入り猫が多い。中でも目を引いたのが、黒猫とさび猫2匹。引越しのため、2匹まとめて捨てられたそうだ。血のつながりはないが、2匹ともとっても仲良し。2匹まとめて引き取ってくれる家を探している。
何が目を引いたかというと、この2匹のプロフィールだ。『虐待されていた可能性が高い』とメモに書いてある。その理由は、2匹とも驚くほど尻尾が短く、途中で途切れており、うち1匹(さび猫)のほうは、尻尾にコブがあるからだという。
ぷぷぷぷっ。
尻尾の短い猫がくると、いつもこういうこと言う人がいる。誰が尻尾を切ったのだ?とマジメに聞いてくる客もよくいるくらいなのだ。アメリカの猫はほんと、長くてすらっとした尻尾ばかりなので、かぎ尻尾などという言葉もないくらい。短い尻尾はいつも不審がられる。
どれどれ。触ってみると、黒猫(Zena)のほうは、確かに短い尻尾。しかしまっすぐ。さび猫(Zoie)のほうは、こちらは確かにかぎ尻尾。しかしこれくらいなら、日本だったらなんてことない。そこらに、よくいる。現に、我が家の黒猫ノアのほうが、もっとずっと激しい天然ギザギザかぎ尻尾だ!(えばってどうする)ノアが万が一、アメリカでレスキューされたら、さぞかしひどい虐待を受けたと疑われるに違いない。
ZenaもZoieもものすごく人懐っこい。こんなかわいい猫が、2匹揃って虐待されてたかも!なんて知ったら、心優しいアメリカ人はすぐにもらってくれるに違いない。かわいいかぎ尻尾猫たち。プロフィールはそのままにしておこう。
たいしたことないかぎ尻尾猫たち→たいしたことないかぎ尻尾猫たち 022205_3.jpg

ここ2~3日ずっと布団に包まっていた身に肉体労働は辛いのだった。しかし、たくさん猫をみたおかげか、風邪はもう全快した様子。
みなさま、ご心配いただいたき、どうもありがとうございました。

2005年2月22日

正体見たり!

この一年で、何度ノアは目ばちこ(ものもらい)になっただろう。去年の10月にも、6月にも目ばちこになった。その他にもたまに片目が腫れてることがあったような気がするから、全部で3~4回か。
毎回片目だけ、まぶたが腫れぼったくなって、どろっとした嫌な感じの目やにがでる。しかし、必殺目薬を使うと、たちどころに1日もしないうちに治ってしまうのだ。原因はソフィーが、ノアの目の周りを舐めるからかと思っていたが、たぶん違った(すまぬ、ソフィー。あらぬ疑いをかけてしまった)。今日何となく原因が分かった。

それは、ノアの古本フェチのせいだった。

ノアは本当に古本が大好き。古本を買ってくると、においを嗅いで嗅いで、嗅ぎまくる。そんなに大好きならと、いつも好きなようにさせていたのだが、それがいけなかったのだった。

話は変わるが、先週知人の家におじゃました。友達、というにはおこがましい。年上の、知り合い。ちょっとした打ち合わせのために、お宅へ行くことになったのだ。
この人の家には、広ーい庭があった。庭には、同居の鳥類学者が飼っているハゲタカの檻もあり、近所の野良猫がたくさん住み着いており、夏みかんがたわわに実り、サボテンがあちこちに植えられ、まるでジャングル。良く言えば野趣あふれる、自然のままの、一言で言うと、まぁ手入れのされていない庭だ。こういう庭は、さぞかし住みやすいのだろう、私が見かけただけでも5~6匹の野良猫が住み着いていた。みんなたっぷり餌をもらって元気そうにしている。
庭には二羽ハゲタカ → 庭には二羽ハゲタカ

ところで、用事が終わり、おみやげ代わりに持っていくよう勧められたのが、たくさんの本。この人はもう30年以上もアメリカに住んでいる日本人で、日本語の本がたくさんあって、処分に困るほどだという。お茶を飲んでいた庭先に、どーんと持って来てくれた大量の古本。

私は、人が貸してくれる本が好きだ。自分では決して買わないようなジャンルの本は、読んでみると案外面白かったりすることもある。こういうときは、選り好みせず、お勧めを貸してもらうことにしている。

窓を開けっ放しの室内にも、野趣あふれる庭先からたくさんの虫たちが入ってくる、このお宅。たいへん素敵な家であった。
そして、紙ぶくろに、2袋分古本をもらった。
たくさんの古本に興味を示す猫たち。 → <br />
たくさんの古本

週末具合の悪い間、ずーっと読みふけっていた、いただいた古本。しかし古本を家に運び入れて以来、気のせいか、見たことない、てんとう虫のような虫や、蚊のような虫が居間で発見されたりした。ちょっと嫌な予感がする。しかし気のせいか。
古本が入っていた紙袋に、猫たち興味深々。特に古本フェチのノアは、私が読んでいる古本のにおいを嗅ぎまくり、これでもかこれでもかというほど、顔を激しく擦りつける。
そして、そして...。あぁ、ノアはまたもや目ばちこになってしまったのだった。もう目ばちこの原因は、古本に絶対決定!
早々に、古本は物置に仕舞われる羽目になったのだった。

2005年2月24日

寿司の日

今日は手巻き寿司パーティーだ。
あまり良い寿司ネタが手に入らないサンディエゴにおいて、知っている限り唯一の新鮮な魚屋へ、寿司ネタを買いに行った。うちから車で30分以上かかる。ちょっと遠い魚屋。しかし手巻き寿司パーティーをやるとなったら、行くべし行くべし。
そこは古い町並みが続く、古くから日本人の移民が多く住む町。広告などいっさい出していないが、口コミで日本人コミュニティーに広まる魚屋。もちろん日本人経営だ。鮮魚が手に入るのは木曜のみ。だから手巻き寿司パーティーはどうしても、木曜日にやらねばならないのだ。
一人前5ドルで、お造りを切ってくれる。魚は新鮮そのもの。日本にいた頃は、寿司や刺身など特別好きではなかった。しかし今、アメリカで暮らし、めったに食べられないと思うと、がぜん大好物になってしまった寿司。うーん。うまひ~。もうこの店の近くに、今すぐ引っ越したいくらいだ。
手巻き寿司パーティー。 → 手巻き寿司パーティー。

ところで、今日は友人Kさんの誕生日パーティー(数日遅れ)でもある。Kさん、お誕生日おめでとー!
生クリームが欲しいソフィー。 → 生クリームが欲しいソフィー。

2005年2月26日

砂漠の花

うちから車で3時間弱、内陸に入ると、砂漠が広がっている。砂漠には、春になると花が咲き、夏になると暑さでみな枯れる。年のうち、ほんの短い期間に咲く砂漠の花は、見物客も多く、地味ながら観光スポットとなっている。Anza-Borrego Desert State Park は公園というにはあまりに広大な砂漠だ。
ここ数週間の大雨のために、砂漠とはいえ、川ができたような跡が残り、一部は泥になっている。そんな中、可憐に咲く色とりどりの花、花、花。予想していたよりも、ずっと儚げな小さな花なので驚く。もう数週間したら、さぼてんに真っ赤な花が咲くそうだ。また見に来たいものだ。
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それにしても、こういう場所に行くと、急に写真をばしばし撮りたくなる。デジカメを使い始めてから、急激に景色の写真が増えた。
普段花など特に興味もないのに。草むらに分け入り、クローズアップを狙い、まるでカメラ小僧だ。一緒に行った4人のうち、3人が各々数個のカメラを首から下げ、無言のまま真剣に花の写真を撮っているところはちょっとこっけいなのだった。
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2005年2月27日

去り行く人々

今週末は天気がよい。暖かいので近くの海岸を散歩した。
この近くに来ると、いつも会う人がいる。それはインド人家族。自転車で来ても、車で来ても、スーパーに入っても、レストランに入っても、半年振りに来ても、毎回毎回会ってしまう。インド人夫は、Jの同僚で、たいへん気さくなかわいい人である。以前彼らの豪華なアパートに寄せてもらったこともある。たいへん知的な方々ながら、結婚式の写真が、完全に踊るマハラジャ状態だった人たちだ。
また会うかもね、と話していたら、今日もまたもや出会ってしまった。こういう人っているんだなぁ。何か縁があるのだろうか。
ところで、彼らはまもなく東海岸へ引越してしまう。もう会うのも最後かもと寂しく思って歩いていると、その近くにある気に入っていた、インドレストランがつぶれていた。がーん。ここはサンディエゴで唯一(食べた限りでは)おいしかったインド料理屋だったのに。従業員もみな感じがよく、値段も安く、味も本格的だった。
みなどこへ行く。さらばインド人たちよ。
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海岸で、見つけた愛想のよい黒人のアイスクリーム屋。ソフトクリームは、こっちではフローズンヨーグルトと呼ばれている。味も見た目も、日本のソフトクリームとほぼ一緒。日本のよりも、少しあっさりしているような気がする。しかしあいかわらず、量は多い...。
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リスも食事中 → 030105_1.jpg