10月の最終日は、いわずと知れたハロウィン。アメリカに住んで5年目になるが、ハロウィン仮装パーティーには出席したことがあるものの、お菓子を配ったことのない私。一度はやってみたいものだと思い、一軒家に住むマルコさん宅におじゃまさせていただく。うちのアパートは子供の姿をめったに見かけないので、こういうときは住宅街の一軒家に限るのだ。
ハロウィンの日はアメリカ人は大人も平気で仮装して歩いている。運転しながらふと横をみると、隣の車の運転手は海賊だったりするのだ。なんだか夕方になるにつれ、もう怪しげなムードが漂う。
5時半すぎ、第一陣がピンポンとチャイムを鳴らしてやってきた!
か、かわゆい。ほんとにトリックorトリート(『いたずらかお菓子か?』)とか言ってる。しかも子供のくせに、とても発音がいい(当たり前か)。みんなしっかり仮装してるし。そしてかぼちゃのバケツや袋の中に、お菓子を入れろと当然のごとく差し出してくるのが、かわいくて仕方がない。
以後、続々と仮装した子供が家を訪れてきて、用意のお菓子はあっという間になくなり、急遽追加で買出しに行くほどだった。結局全部で40人くらいは来たのだろうか。お菓子配り初体験のため、慣れていない私たちは、ピンポンとなるたびにアワアワし、どうも余裕がなくて、写真もなかなか撮れなかったのが残念だ。
子供たちには必ず一人は大人の付き添いがいるが、「Trick or Treat?」とやるのは子供のみで、大人は離れたところで様子を見ているだけの場合が多い。必然子供とだけ会話することになるのだが、それがまた会話が弾まないこと。こちらは「Treat!」と答えたあとは、キュートだの、I like your costumeだの、ハッピーハロウィンだの言ってみるが、小さな子供はそりゃあ受け答えなんぞあまりしないものだわな。なんだか事務的に、お菓子をはい、はい、と渡すのに終始してしまったが、普段身近に子供に接することがないので、こういうのも新鮮だ。お菓子配りも楽しいものだ。マルコさん、ありがとう。面白かった。
それにしてもアメリカ人の子供たち、ちゃんと仮装し、見知らぬ家を一軒一軒回り、見知らぬ大人と会話する。素直でいいねぇ。こういう経験を毎年していると、物怖じしない大人になるのだろうか。ご近所付き合いもできるし、とてもいい習慣だと思う。しかし大人も子供も、ノリが良くなくてはできない。日本でもこのイベントがいつか定着することがあるだろうか。どうも難しそうだ。
ハロウィンといえば、もう一つ、初めての経験をした。アメリカのおばけ屋敷(『ScreamZone』)に行ったのだ。
そこは歩いて暗闇の迷路を回り、特殊メイクをした人間のおばけたちが随所で驚かしてくる、最も怖いタイプのおばけ屋敷だ。どうせ怖いといったって、アメリカのおばけだし、たいしたことなかろうと思っていたが、いや、マジでびっくりした。セットもメイクも驚くほどよくできていて、いたって本気だ。
迷路の中は、ストロボ連射部屋や、揺れる床、突如壁から現れるピエロなど、悪夢を見そうなものばかり。何年か前の、ポケモン事件を思い出したほどだ。このおばけ屋敷は、子供は入れない理由がよく分かる。怖がりな人が近くにいるとたいへん盛り上がって楽しい。盛り上げてくれてありがとう、マルコさん、そしてJ。おかげで2倍楽しめた。
本気のおばけ屋敷。 →
私たちのすぐ前を歩いていたカップルの彼女のほうも、相当な怖がりで、何度も腰抜かして絶叫していた。驚いて腰を抜かす人というのを、私は初めて生で見たので、それにもびっくりした。そんなに怖がっている彼女を先頭に、まるで盾のようにして、自分だけ逃げる彼氏。いかがなものかと思って、そのカップルをながめていたが、出口にたどり着いた途端に、今まで怯えていた彼女は猛然と怒り狂い、彼氏を置いてとっとと帰ってしまっていた。あのカップルのその後はいかに。
コメント (16)
あははは、パニックになったときに、本質が見えちゃうってやつですね。@お化け屋敷
リンク先見てきましたが、日本のお化け屋敷より怖そう。(^^;
ところで、ハロウィン
日本でも近年ずいぶん広まってきてしていますが、
北海道には(たぶん他の地方にも)、昔から七夕の時に
ハロウィンとそっくりな行事がありますよ。
ここに書いたことがありますが↓
http://hamix-journal.com/diary/01/8.html#8-7
何かつながりがあるのかしらね。
投稿者: はるみん | 2006年11月 2日 04:54
おひさしぶりです。あきやんの友達のかずーんです。
函館在住者ですがたしかに七夕はハロウィンのように子供たちが練りまわってますね。
http://plaza.rakuten.co.jp/royalmilktae/diary/20060703/
数年前に引っ越してきたときは不思議な感じがしました。
ところで最近我が家にも黒猫が家族になりました。名前はクーといいます。
投稿者: かずーん | 2006年11月 2日 06:13
子供たち、本当に可愛らしかったですね。子供たちと気の利いた会話が出来なくて残念。もっともっと褒めてあげればよかったー。アメリカ人って、大人も子供も仮装しても嘘っぽくないですよね。コスチューム映えして。
要領もわかったことだし、来年は私たちも派手な仮装で子供たちをお迎えしましょうね♪
投稿者: マルコ | 2006年11月 2日 09:27
>はるみんさん
知らなかった!!!
北海道(函館だけか?)にはこんな習慣があるのです
ねー。まさにハロウィンと一緒ですね。『ろうそく出せ』
というのがおかしい(^^) 『かっちゃくぞ』というのは、
いたずらのことでしょうか。ほんと、何か繋がりがある
のか。日本のほうが歴史が古そうな気もするし。
ハロウィンってナマハゲの行事に似ていると思って
いましたが、まさか七夕とは。奥が深いわー。
このおばけ屋敷サイト、けっこう怖いですよね。おばけ
屋敷も、まじめに怖かったですよ。メイクも衣装も
しっかりしてて(←と、かなり冷静に見てるが。笑)
>かずーんさん
こんにちは。お久しぶりです。
そういえばかずーんさんは函館でしたね。教えていた
だいたブログ見ました。30年前にもこんな習慣があった
なんて!いったいいつから続いている風習なんでしょ。
もっと全国に広がればいいのに。日本人でも知らない人
いっぱいいそうですよね(私ももちろん知らなかった)。
お菓子配りましたか?
ところで、黒猫飼い始めたのですね~。仔猫ですか?
せっかく黒猫なのだから(?)、黒猫振興会に入りま
しょうよ~。いい写真が撮れたらぜひ!お待ちしてまーす(^O^)
>マルコさん
きっとアメリカ人宅では、おばけの衣装を見て、おおげ
さに驚いたり、誉めたりするのでしょうね。来年は気の
利いた(?)会話の練習しておきましょうね(笑)。
男の子も女の子もかわいかったですね~。小学校低学年
くらいの子が一番いいですね。
楽しかったです~。ほんとにどうもありがとうござい
ました!
投稿者: noir | 2006年11月 2日 23:10
ハロウィンは楽しそうですね。
アメリカの子供たち、いいなぁ。
黒猫とハロウィンの関係がよくわかっていな私です^_^;
黒猫クイズ、残念でした。次回また挑戦してくださいね。気まぐれで開催してますから(笑)
投稿者: あずき | 2006年11月 3日 00:56
よく考えたら「かっちゃく」も「ひっかく」も、同じことですよ。
爪でガリっとやることね。
かっちゃくのほうは、北海道弁だと思います。
この習慣、たぶん北海道全部ですね。(私は札幌です^^)
もしかしたら東北もかな。
ちなみに私、幼稚園のとき「かっちゃきはるみ」というあだ名がついてました(笑)。
実力行使が多かったようで(笑)。
投稿者: はるみん | 2006年11月 3日 06:38
ハロウィンって、ほんと楽しそうですねえ。
仮装してミターイ。
先週、東京ディズニーランドに行ったらば、仮装オッケーな日だったらしく、ごついアリスとか、顔色悪い人とかたくさん見かけましたよ。
アメリカのお化け屋敷って、なんかやだなあ。本気で夢見そうで気持ち悪い。tomoさん、無理矢理連れて行かれたんですか(笑)?
投稿者: うさを | 2006年11月 3日 06:50
>あずきさん
子供の仮装がまたよく似合っていて(外人だからか?)、
かわゆいのですよ。私も実はよく分かってないのですが
ね、ハロウィンは先祖の魂がやってくる日だから、連れて
いかれないようおばけや魔女の仮装するという、ところ
からきたようですよ。で、魔女=手下の黒猫って感じで
黒猫がシンボルになったとか...。うそだったら、すみま
せん^^;
次回も黒猫クイズがんばります!!
>かっちゃきはるみちゃん♪
暴れハッチャクみたいですね(笑)。
函館だけでなく、北海道全般に七夕のイベントがあった
とはびっくりです。お菓子配り好きなので、その時期
ぜひ遊びに行きたいわ~。
今はだんな様にかっちゃいたり、してないですか~(^o^)丿
>うさをさん
ほー、ディズニーランドでそんなイベントがあったの
ですね。そういえば、後楽園遊園地でも、仮装してくる
とその日は入場無料だったような気がします(以前は)。
アメリカのおばけ屋敷、本気で怖かったです!tomoさん
が、私たちを無理やり連れて行ったのですよ~^^;
そして本人が一番楽しんで、モトとっていたような
気がいたしますよ(笑)。一緒に行って、充分楽しめまし
たよ。
投稿者: noir | 2006年11月 3日 20:47
彼女のお化け屋敷出たあとの態度が大変、笑えます。
その後の運命が気になりますね。
私ならそんな彼氏はもちろんぽいっと捨てちゃいますね。
ちなみに、私はお化け屋敷はお化けのために入りません。
小学生の時に入って、ドラキュラの股間を蹴り上げた経歴があるからです。どうやら、吃驚すると手か足が出ちゃうらしい(汗)
ハロウィンは日本では定着しないでしょうねぇ。
私なんて子供嫌いだからなんで他人の子供におやつやらないといけないのよ~って思ってしまう。
でも仮装するのは良いね。
日本でやると変な目で見られるけれど…。
昔はよく仮装して学校に行きました。
投稿者: 水樹 | 2006年11月 4日 01:59
子供達かわいいですね~!でも会話が弾まないって言うのは笑っちゃいました。
英語圏の子たちは日本の子よりも社交的かと思ってたのに・・・。
会話よりもお菓子なんですね(笑)
アメリカのオバケ屋敷、ちょっぴりポップ♪
日本のピチョーンって水がしたたる、あの陰気で
おどろおどろしい感じとは違うんですねぇ。
ま、私はどっちにしても怖がりなので全くダメですが^^;
例のカップル、別れたほうに一票!
そんな男、ダメっす。
投稿者: エミ | 2006年11月 5日 18:27
>水樹さん
ふふふ。悲鳴あげるよりも、果敢に攻撃するタイプなの
ですね。たくましいなぁ(笑)。おばけもびっくりした
ことでしょう。
私はどうもそういうの鈍いせいか、あんまり怖がったり
しないタイプなのですよ。冷静に観察したりして。かわい
げのない子供ですね。
仮装して学校に行ったってすごい!コスプレ?!
アメリカ人の子供は、目鼻立ちが派手なので、仮装が
とってもよく似合うのですよ。私もいちおう黒猫の耳
なんぞつけてみましたが、いっこうに目立たず(笑)。
たまには仮装も楽しいですね(^^)
>エミさん
アメリカ人の子供は、私のイメージからすると、すごく
社交的なのですよ。しかし会話が弾まないというのは、
わけのわからない発音の外人(私のこと)に、不審感を
いだいたのかもしれませんねー(笑)。でもたぶん日本人
の子供でも会話が弾まなさそう。子供の扱いに慣れて
ないのですよ~(T_T)
カップル、やっぱり別れたでしょうね。いくら怖がり
だって、彼女守らないとねー。
ほんとに、日本のおばけ屋敷と違って、陰気な雰囲気
はなかったです。どっちが怖いのだろうな~。うーん。
投稿者: noir | 2006年11月 5日 23:36
子供たちの仮装可愛いですね~♪
お父さんもスタートレックの仮装をさせてあげたい私です。
あっ着れる衣装があればの話ですけど。(笑)
置いてきぼりの彼氏は、その後どうしたんでしょう?
バツ悪かったでしょうね。
一生懸命誤ったのかしら?
私なら、許さん! さらばじゃ!
投稿者: くろねこ・ママ | 2006年11月 6日 04:22
こういう行事のときのアメリカ人は最高でんなー。
一年目、「誰も知らないんだから、くるわけないやね~。」とたかをくくって何にも用意してなかったんです。
そしたら…。
投稿者: k | 2006年11月 6日 05:41
>くろねこ・ママさん
ふふふ。お父さんコスプレ好きそうですものね(笑)。
子供と一緒に周る、親御さんたちも衣装を着ている人が
多かったですよ。
置いてきぼりの彼氏は、置いていかれないよう必死で
追いかけていましたが、どうなったかな~。あぁいうとき
って本性がでてしまいますからね^^; きっと別れたに
違いないと、密かに思う私です。
>Kさん
続き、面白いからコメントに残してくれればよかった
のにー。
Kさんのアパートにも来たことがあるのですねぇ。飾り付け
してなくても、来るのか。うちなんて逆に、最初の年に
みんな来るものだと思い込んで、お菓子買って待って
ましたが、誰も来なかった~(涙)。場所柄か?
投稿者: noir | 2006年11月 6日 13:17
Torick or Treat
こういうかわいいジョークが通じるお祭り(!?)は、
海外だからこそですね。
ちなみに、ちょうど10月は、東京ディズニーランドで、
この合言葉を言うとアメちゃん(関西では“ちゃん”をつけます。)をもらえました。
投稿者: judy | 2006年11月 7日 22:09
>judyさん
ハロウィーンは、ただもう仮装してお菓子をもらう(あげる)
イベントと化していて、その割り切りようが私は好きなの
ですよ。誰も実際に『いたずら』なんて選ばないしね(笑)。
日本で言うとナマハゲのお祭り(?)に似てないでしょう
かね。違うか?
ところで、アメちゃん!つい先ごろ、その話を我が家で
していたところなのですよ。大阪に転勤になった友達が
子供がアメのことを『アメちゃん』というようになったと
話していたことがあります。やっぱり?大阪・神戸だけ
でしょうかね。あー、本当にちゃん付けするのだと
分かってすっきりした~。ありがとうございます~♪
投稿者: noir | 2006年11月 8日 01:01