猫にごはん

 

 

 

 

« 2006年11月 | メイン | 2007年1月 »

2006年12月 アーカイブ

2006年12月 4日

Hug!

久しぶりにボランティアに行く。最後に行ったのはいつかとブログをチェックしたところ、1月だ。もう約1年も休んでいたのだなぁ。どんな猫ボランティアをしているかという詳細はこちら
長年、ボランティアのボスをやっていたミシェルが辞めてしまったのも1月。私はこの頃学校で忙しかったので休みをもらうことにしたのだが、同じ時期に多くのベテランボランティアもいなくなった。新しくボスになったのはデボラという人だ。体も性格も豪快なおっかさんタイプの女性で、恐ろしく記憶力がいい。この人ならよいまとめ役になることだろう。新しいボランティアもたくさん入っていた。いいことだ。
来週以降は週に一度、また一人で担当することになったが、今回は久しぶりなので、デボラも一緒。「Welcome back!」とあたたかい抱擁(hug)を受けた。
私はこの、女性からの抱擁が好きだ。特に両腕が回らないほどたっぷりとした肉厚な女性から抱きしめられると、うわ~とボーっとなってしまう。この人は大柄なので、大きな胸と肉にぎゅーっとうもれる感じがたまらない(←ヘンか?)。あー気持ちいい。

この日は、たまたま1匹の猫が点滴中だった。Flower(花)というかわいらしい名前の雌猫は、8歳で腎臓が悪い。週に一度点滴治療が必要なのだ。おとなしい、はかなげなこの白黒長毛猫は、点滴されている15分くらいの間、じーっとして文句の一つも言わない。長毛なのでふっくら見えるが、抱きあげると、痩せていて羽のように軽いのが分かる。人懐っこく、見知らぬ人間にもすりすりしてくるし、膝に乗せればそのまま素直に丸くなる。かわいいねぇ。こんなかわいい子が捨てられた理由は、トイレ以外の場所で粗相するようになったから、とのこと。前の飼い主は病院にも連れて行かなかったのだそうだ。今この子は、きちんと治療を受けて、まったく粗相もしなくなったそうな。早くもっと良い飼い主がみつかるといいね。
かわいいFlower → 猫にごはん

私がこのボランティア団体を好きな理由は、決して安楽死をさせない団体であることだ。どんなに年をとった猫でも、お金のかかる病気の猫でも、ちゃんと治療し里親を探す。当然それには限界があるため、無制限に多くの猫を引き受けることはできないし、独自にレスキューもしない。その代わり、一旦引き受けた猫には必ず里親を見つけ、何年たっても、どんな状態でも、飼えない事情ができたらその猫を返してもらう。
団体ができたのが、1977年だから、もう30年も歴史があるのだ。裕福なお金持ちからの寄付も多いし、ボランティアの人数も多い。みんなできる範囲で数時間だけでも、無理せずボランティアできるのがよい。私も、また週に1回楽しくやっていこう。

2006年12月 7日

初めてのエリザベス

ノアを動物病院へ連れて行かなくてはならない事態が発生してしまった。これだけは避けたかった。なぜなら、この病院ではノアはお墨付きのAggressive Cat(凶暴な猫)。全身麻酔なしでは予防接種一つしてくれない。しかし、ためらっている場合ではないのだった。
ノアの様子がおかしいと気がついたのが、2日前のこと。今日は嫌にお尻を舐めているなぁと思って眺めていた。そのうち、肛門周辺が赤くなっていることに気づき、翌朝起きたら、もうそこは血がにじんで膿がでているほどひどくなっていた。
膿がでるから、気になって舐める。さらに傷口が広がって、膿が出る。また舐める、の悪循環。とりあえず舐めないよう、ノアにはエリザベスカラーを着けて、一人で動物病院に相談に行くことにした。
すぐに予約を取らせてくれ、どうしたらいいものか、全身麻酔をやりたくないのだと訴えると、今回はなんと鎮静剤をくれたのだった。診察の2時間前に飲ませると、薬が効いておとなしくなるのだそうだ。飲ませるとどんなふうになるの?と聞くと、「こんなふうに」と口をあけてでろ~んとジェスチャーをしてみせてくれた受付嬢。

当日、指示通りにノアに薬を飲ませると、おぉ!すぐに効く。10分もたたないうちに、確かに受付嬢のやってくれたように、でろーんとなっている。足腰がふらつき、目も精気がない。おまけにエリザベスカラーも着けているので、確かにこれなら麻酔なしでも治療してもらえるかも。
診察室に入ると、今回はシンディーというたくましい看護士がいて、私が押さえるわ!と自信満々。そしてその通り。激怒するノア(しかし、いつもよりはおとなしい)を、ちゃんとしっかり押さえてくれているではないか。すばらしい。すばらしい力だ、シンディー。
治療中。端でおろおろする飼い主。 → 猫にごはん

診察の結果、ノアは『肛門嚢破裂』と判明。周辺の毛を剃り、傷口を開いて洗浄しなければならないとのこと。いくらなんでも麻酔なしでは無理だろうと思ったが、そのままトライしてみることになった。遠くの治療室から聞こえる、獣の叫び声。あぁ、ノアだ。薬が効いていたはずにもかかわらず、やっぱりすごいことになっていた。数十分後戻ってきたノアは、かなりの怒りようで、シンディーのたくましい腕にはなまなましく血のにじむ傷跡があった。あぁ、そうだろうよ。
あとは自宅で数日間、抗生物質と痛み止めを飲ませて、Warm compressという、お湯でぬらした布を患部に一日数回あてる治療をすることになったノア。それだけで傷はふさがり、治癒するのだそうだ。

あとで調べたところ、肛門嚢炎は、犬猫によくある病気のようだ。肛門腺が炎症をおこし、ノアの場合、舐めすぎて破れてしまった。こんな病気があるなんて知らなかった。もっと早く気がついてあげられれば、ここまでひどくならずにすんだろうに。せめて一日早くエリザベスカラーをつけていればよかった。激しく後悔し、罪悪感にかられて落ち込む。すまなかったねぇノア。こんなにしてしまったのは私のせいだ。
食欲はある。 → 猫にごはん

幸いなことに、エリザベスカラーをつけたノアは、ソフィーのときとは違って、案外普通に生活できる。ご飯もいつもと同様もりもり食べるし、トイレもOK。テレビの上にも飛び乗れる。よかった。一緒にがんばって治療していこうね。早く良くなりますように。
あぁ疲れた。 → 猫にごはん

続きを読む "初めてのエリザベス" »

2006年12月 9日

ワインと猫の関係

猫にごはん
あまりにかわいくて、ジャケ買いしたワイン。 いつものスーパー(Henry's)で、この2日間のみワイン全品20%引きだったため購入。右から、見たまんまのチリワイン(辛いわけではない)。写真中央が、カリフォルニアワイン。FAT CATが我が家の猫どもを思い出させる。左端が、闘牛のおもちゃ付きスペインワイン。どれも見た目で選んでしまったが、味は...さて?近々試してみましょ。

エリザベスカラー装着5日目に突入したノア。
随分落ち着いて、普通に生活している。爪もばりばり研ぐし、ご飯も普通に食べる。トイレも一人でできる。すばらしい。これだけが不幸中の幸いだ。ソフィーのときはあんなに絶望して、一歩も動けず、このままでは飢え死にしてしまうのではないかと心配し、24時間で外さざるを得なくなってしまったのだ。あのときは、てっきりこのエリザベスカラーがいけないのかと思っていたが、そうではないらしい。猫によって適応能力が違うのだ。

ノアの場合、何より薬を飲ませるのが一苦労だ。液体2種類なので、両方とも針なし注射器に入れて口に押し込むように飲ませている。それがもう激しく大暴れする。カニのように、口から薬を泡をだして吐き出すし、そこら中に薬を吐き散らしながら、家中を疾走する。あぁぁ。
私はこれでも、へたくそながら、ボランティア先で随分たくさんの猫に薬を与えたことがある。しかし今まで、これほど抵抗する猫など見たことがない。後ろから羽交い絞めにすれば、たいていおとなしくなるし、注射器タイプの薬は飲ませやすいのだ。それなのに、あぁそれなのに、我が家の猫がこんなにたいへんだったなんて。うぅぅ。
と、届かん。 → 猫にごはん

エリザベスをつけたノアに対して、ソフィーは全く今までと違う対応をとる。これまでは遊びたくなればノアにちょっかいを出し、眠たくなればノアを舐めて(いつも嫌がられていたが)、くっついて寝たがるソフィーだったのに、今や全く近寄らず。病原体に近寄るまいとする、動物の本能なのか。たまたま近くを歩いていれば、遠巻きににおいをくんくん嗅いだりするが、決して触ろうとか舐めようとかはしなくなった。
ご飯のときも、並べてお皿を置くと、ノアが食べ終わるのを待って、自分のお皿に向かったり。かなり警戒している。特に投薬のとき、自分にも被害が及んだらたいへんだと思うのか、暴れるノアに恐れをなし、いち早く安全地帯に逃げ込むこと怠りない。
多頭飼いの場合、こういうものなのだろうか。もしかしたら、ノアの病をきっかけにお互い労わりあって仲良くなればいいのにと、密かに思っていたが全く効果なしだ。ノアは今自分の体を舐められないのだから、代わりにグルーミングしてやればいいのになぁ。
来週早々、またも動物病院を再訪する。ノアの傷口は見た目も随分よくなり、かなり回復に向かっているように思える。早くエリザベスカラーを外せるとよいね。がんばれノア。

2006年12月11日

ずりずり

ノア2回目の診察。
お尻の傷痕はかなりよくなったとほめられる。この猫に一日2回薬をやるのはたいへんだろうと、飼い主にもねぎらいの言葉をかけてくれたが、これってどう考えてもほめ言葉じゃないよなぁ。抗生物質(Clavamox)はあと10日続けて服用し、Warm compress(ぬるま湯でぬらしたコットンを押し当てて温めること)はもうやらなくて良いとのこと。
このWarm compress、実はもう2日前からやっていない。なぜなら、これをやったあとは、お尻が温かくなって患部が痒くなるのだろう。ノアはしきりになめようと、エリザベスカラー越しにむなしく首を伸ばし続けるし、しまいには、お尻を床にずりずりこすり付けてほふく前進してしまうのだ。

↑という上記の説明を、獣医さんにしなくてはならぬ。
英語でなんて言えばいいだろうと、私の頭の中をさまざまな単語がよぎるが、そのときJがすかさず発言をした。
「Like this!」(こんなふうに)
そしてお尻ずりずりジェスチャーを堂々と、みなの前でやってみせるではないか。すばらしい。さすがだ、J。私にはとてもできない。ちなみに、この場にいたのは、私と女医さん(けっこうかわいい)と看護士のシンディー(たくましいハワイアンっぽい女性)。Jがジェスチャーをやって見せた途端、「Oh, cute」「Funny」(かわいいわね)などと暖かい声がかかるが、何を言いたかったかはちゃんと伝わったらしい。やっぱり最後はボディーランゲージだね。

薬は今回は錠剤タイプを処方してもらった。注射器で飲ませる液体だと、口から泡をふいて吐き出しながら、家中を疾走してしまうので、錠剤のほうが楽だろうと思ったからだ。同じ薬なのに錠剤のほうが少し安かった。
今回も病院へ行く前に鎮静剤(Acepromazine)を飲ませた。前回はあまりに効き目が早かったので、1時間前に飲ませることにした。ノアには、どうやら1時間~2時間の間が一番効くらしく、3時間経つと元通りになるようなのだ。今日は一番よいタイミングだった。診察中、鳴き声ひとつたてず、全く暴れずたいへんおとなしい。やればできるではないか。ずりずりとキャリーから無抵抗にひきずられる姿は、まるで別猫のようだ(病院では)。今後は全身麻酔などせず、これでいけそうだ。
これからは定期的に肛門絞りをやったほうがよいのかどうか聞いたところ、猫の場合、難しいから家庭でやるのは勧めないし、たぶん必要なかろうとのことだった。エリザベスカラーも飼い主が見張っていられるときは、外してもよくなった。もうこのまま治るだろうから、病院へも行かなくてよいそうだ。猫の回復力って本当にすごい。
もう少しだねノア。
膝の上で甘えるノア → 121106_1.jpg

2006年12月17日

BORAT

10m.jpg

久しぶりに映画館に行くことになり、何を観ようか前日から悩む。そして考えていた候補3つのうち、結局全然違う映画を選んだのだった。
Borat』。
Yahoo.comの現在興行中の映画の中ではA-という最高の評価点がついていた。IMDBの評価も8点というかなりの高得点。
映画の正式なタイトルは、Borat(Cultural Learnings of America for Make Benefit Glorious Nation of Kazakhstan)というもので、長いサブタイトルがついている。内容はその通り、カザフスタン人がアメリカにやってきて、 カザフスタンのために役立てられるようなアメリカ文化を学ぶという話だ。
いやもう、それはそれは面白かった。始まったとたんに、場内では笑い声がおさまらず、といった感じ。一ヶ月も前から興行されているというのに、こんなに地味な映画がいまだ公開されているというところも驚きだし、いつもがら空きの映画館も、驚いたことにそこそこ人が入っている。さすがR指定なだけあって、大人向けのシーンもかなり多く、またそこが笑えるのだ。ネタバレになるので、あまり詳しい話はしたくないのだけれど、ほんの少々。
ユダヤ人に対して偏見のある、このカザフスタン人が、知らずにユダヤ人老夫婦経営のB&Bに泊まってしまったときのこと。ユダヤ人に殺される!と食べ物も口にせず、十字架と現金をにぎりしめて夜中中怯えていたりするのだった。場内大爆笑。これはもちろん、そんな偏見があるという自分自身をジョークにしてもいる。しかし、この手の宗教的・人種的ジョークというのは、日本では決してありえないし、今後もタブーのままだろうと思う。お互いこうして笑い合えたら、一歩進んだ関係になれそうなのにね。ちなみにこのオリジナルのコメディーは、ユダヤ人団体から訴えらたことがあるそうだ。
主人公ボラットは、もういかにも中東の人、といった感じの風貌なのだけれど(実際はイギリス人らしい)、ロデオ大会でアメリカ国歌を歌う役割を与えられたときのこと。それでも国歌となればマジメに立ち上がり、胸に手を当てるアメリカ人たちだが、めちゃくちゃな歌詞に大ブーイングがおこったりするところも、いかにもといった感じで笑える。

アメリカで映画を観ると驚くのが、映画が終わった瞬間に全員立ち上がり、すぐさま帰ることだ。それに比べて日本で映画を観ると驚くのが、エンドロールまできっちり座って礼儀正しく最後まで観る人のほうが多いこと。それがたとえ外国の見知らぬ言語の映画であっても(いやむしろマイナーな国の映画であればこそ、多いかも)。私はそれを、日本人全員がエンドロールをきちんと読んでいるというわけではなく、終わったばかりのその映画の、余韻を楽しみたい人が多いからだと思っている。
当然今回の映画も、終わって画面が暗くなった瞬間に、ほぼ全員が立ち上がりかけた。しかし、そのとき画面に表示された文字は『カザフスタン国歌』。するとみな申し合わせたかのように、きちんと席に戻ったのですねぇ。さすが他の国に対しても、国歌となれば敬意を払うのを怠らないアメリカ人たちよ、と私は感心した。
聞くところによると、カザフスタン国歌の歌詞は、大統領自ら作詞したそうだ。しかしこの映画の最後に流れた曲の歌詞はなんだかあまりにすごいものだったので、ほんとうに正しい国歌だったのかどうか私にはいまいち分からなかった。どなたかご存知でしたら教えてください。
という、なんだかよく知らない遠い国であるカザフスタン。どこまでギャグで本気なのかさっぱり分からないながらも、たいへん面白い映画だった。
カザフスタン、すごい国だー。

2006年12月21日

サンディエゴのクラゲ

日本から友達が遊びに来ている。
人が来てくれると、それにかこつけて普段しないサンディエゴ観光ができて、それもまた楽しい。しかしサンディエゴは観光スポットの少ないところなので、どこを見て回ろうかと結構悩む。どれだけ少ないかというと、今回彼女が持ってきた日本語の『カリフォルニア観光』のガイドブックを見れば一目瞭然。目次を開いて、まずサンディエゴを探すと...。な、ない。全く項目すらない。あるのは、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ラスベガス(カリフォルニアじゃないけど)など大都市ばかり。しかし、よくよーーーーーく見ると、おぉ、『ロサンゼルス近郊』という項目があるではないの。そこにおざなり程度に、ほんのわずか4ページほど載っていたサンディエゴ。うぅぅ、悲しい。

まずは基本のバルボアパーク、オールドタウン、ラホヤの海岸、アウトレットなど押さえた上で、私の一押しサンディエゴ観光スポットはここだ。じゃーん。
Churros → 猫にごはん

ティファナ(←メキシコじゃ!)。ま、サンディエゴ近郊ということで、メキシコ半日観光。
今回の一番の収穫は、このチュロス(ドーナツ風揚げ菓子)。チュロスの屋台はたくさんあってどれも値段は一緒だが、選ぶポイントは、揚げ油が新しくきれいで、揚げたてであること。これは今まで食べた中で一番おいしかった。猫舌の人は食べられないほど、はふはふ熱々で、シナモンシュガーが香ばしい。これでたったの1ドルだ。
昼ご飯は、ビーフタコス、ポークタコス、コロナビールをそれぞれ頼んで、2人で4ドルしかしない。安い。うまい。

その他、私もこのたび初めてした観光は、サンディエゴ湾サンセットクルーズ1時間コース。ものすごくきれいだったが、ものすごく寒かった。ぶるぶる。
船から見上げるコロナド橋 → 猫にごはん

そして、最後のお勧めがこちらのBirch Aquarium(水族館)。ガイドブックにも載っているシーワールドなどとは違い、たいへん地味だが、お気に入りの水族館なのだ。ここは、海洋学研究所がやっているだけあって、魚の種類も豊富で楽しい。何よりライトの当て方や水槽の見せ方がきれいなので、うっとりする。
たつのおとしご(Sea Horse) → 猫にごはん

中でも私が一番大好きなのが、クラゲ(Jelly Fish)だ。いやもう、その優雅で美しいこと。宇宙の生き物のよう。いつまでもこの水槽の前で眺めていたくなるほどだ。
見ていると、このクラゲの水槽のところに来ると、10人に一人くらいが私のようにクラゲのとりこになる。そして「オゥ、ゴージャス」などとため息をつきながら、水槽の前から離れられなくなるのだ。この日も、アメリカ人家族4人連れのうち、お母さん一人だけがとりこになり、「マーム、カモーン!」などと子供にせかされながらも、いつまでもいつまでも呆けたように眺めていたのだった。そういえば私も友人を忘れて呆けていたな。
たくさんクラゲの写真を撮ったのだけど、どうも上手く撮れない。そして、動画を撮ればいいのだと気がつき、動画も撮ってみた。長いです。ファイルも非常に重いです。クラゲのとりこになりたい、そこのあなた。ぜひご覧くださいませ。
クラゲ動画はこちら 3535KB】

2006年12月22日

クリスマスの前は...

今日はクリスマス前の最後のボランティアだった。そしてアダプションも最終日。というのは、クリスマス数日前は猫を渡さない決まりになっているからだ。クリスマスプレゼントとして猫が欲しいという人を断るためと、あわただしい時期に新しく猫を迎えるのは猫にとってもストレスになるからとのこと。
先週から1週間で5匹の猫が里親にもらわれた。そして空いたケージには新しい猫が入っている。入れ替わりがけっこう激しいのだ。今日は念入りに長毛猫をブラッシングし、仔猫たちは遊んでやり、甘える猫は膝に乗せて思いっきりなでてあげる。みんなかわいいねぇ。私の前のシフトのボランティアも、今日はクリスマス前だからと、全部の猫たちにトリート(猫のおやつ)をあげたと書いてあった。
クリスマスはこのペット用品店もアダプションコーナーも休みになる。掃除係り以外は誰もこない。かわいい猫たちを見ていると、この子たちが、誰も人もこないこの小さな部屋の小さなケージの中でクリスマスを過ごすのかと思うと、本当に胸が傷む。

猫にごはん

たぶんこれがクリスマス前最後のアダプションになるであろう。2匹兄弟猫たちは、この優しそうな女性に一緒にひきとられることになった。よかったねぇ。兄弟一緒が一番うれしい。
彼女は買い物途中でこの猫たちに目を留め、ケージの前から離れられなくなっていたのだった。「まさにこういう猫たちが欲しかったのよ!」というこの人、すでに3匹も飼っていらっしゃるというのに、猫を抱いた途端に即決した。すごい決断力だ。ちなみに3匹のうち1匹が、この同じ里親募集コーナーで10年前にもらってくれた猫だそうな。それにしても、仔猫のアダプション費用は1匹150ドル(ワクチン・手術・マイクロチップ済み)。2匹で300ドル。値段の問題だけじゃないのは分かるが、私だったらかなり悩むだろうと思う。
うちで一緒にクリスマスを過ごしましょうね、と優しく兄弟たちをなでて、連れて帰っていた。良い人にもらわれてよかったね。

その後掃除などしていると、ガラス戸の向こうで20ドル札を片手にひらひらさせているおばあさんがいた。何事かと扉を開けると、にっこり笑っておばあさんはお金を差し出したのだった。20ドルをボランティア団体に寄付させて欲しいとのこと。
「あなたは良いことしているから、きっと神のご加護があるわよ。メリークリスマス」
優しい人だ。なんだかうれしくて、うるうるしてしまった私。なんとなく今日はみんな優しい気分になっているような感じがする。
猫たちも人間も、みんな楽しいクリスマスを!

2006年12月27日

長い道のり

casinoRoyale.jpg

クリスマスが終わり、なんとなくまだ休日気分が続いている今日、久しぶりにJと二人で映画を観に行く。夜に映画館へ行くのもそういえば久しぶりだ。映画館がいつでも空いているというのは気楽なものだ。観たいと思い立ったらすぐにぶらりと立ち寄ればよい。
選んだ映画は『007/Casino Royale(カジノ・ロワイヤル)』。
いやもうかっこいいの何のって。未だかつてこんなに激しい乱暴者のジェームス・ボンドがいただろうか。私の感想はまるでターミネーターのような不死身さだ、というもので、Jの感想はまるで『24』のジャックのようだ、とのこと。まぁ、それくらいすごいということだ。何より近年の007にありがちだった、おもちゃのようなハイテク新兵器などが出てこないところがよい。
おまけにこのボンド役のダニエル・クレイグのセクシーなこと。それはもううっとりしますよ、奥さん(って誰に言ってる?)。このボンドになら、誰でも付いて行くって。はー、かっこいい。上映が終わった後、なんと拍手がわき起こっていたほど、2時間半余り息をもつかせぬ勢いがあった。
ちなみにIMDBの評価は7.9。Yahoo!MovieではB+。あら、この間の『BORAT』のほうが上ではないの。うーむ、数字の上での比較は難しい。

ところで、なぜ師走の慌ただしいこの時に、わざわざ映画を観に行ったかというと、話せば長い事情がある。
それは半年ほど前、夏の暑い盛りのことだった。
何気なくスーパーで買ったダイエットペプシ1ダースがそもそもの始まりなのだった。ペプシの外箱に付いていたのが、映画のクーポンコード。ネットで登録すれば映画のチケットがもらえるとな。さっそくサイトにアクセスし、個人情報をばりばり入力し、登録!
ところがなんと!クーポンコードが足りないとのエラーメッセージが出るではないの。そこで外箱の説明をよくよく読んだところ、クーポン6つ集めてようやく登録が完了するなどと、通常の人間の目には見えないほどの小さい字で印刷されているではないかっ。1ダースで1クーポン。ということは、6クーポン集めるには、6ダースのペプシ。つまり72本のペプシだ。ひー。もうだめだ。
すでに、このペプシのサイトで、年齢や趣味など全く不必要と思われる個人情報まで入力してしまった。しかし、たぶん私だったらここであきらめる。いやおそらく普通の人だったらみな、あまりの先の長さに絶望して、もう映画のクーポンのことなど頭の隅に追いやることであろう。
ところが、こんなことではあきらめない人がうちにはいたのだった。それはもちろんJ。なんとその後、本当に5ダースものペプシを追加で買ってきた。ま、まぁ、どうせ飲むしね。いいよ、べ、別にね。
そして気持ちを新たに、ペプシのサイトで追加入力。ふーやれやれ。と思ったところ、な、なんとっ。追加で買ってきた5ダースのうち、クーポン付きでない、ただの普通のペプシの箱が2箱もあるではないかっ!あと2箱もクーポン付きが足りない。しかし、もう私たちに後戻りはできない。なぜなら不要な個人情報がもうばりばり入力されてしまっている(しつこい)。
そこでもちろん、買い足しましたとも2ダース。この時点で在庫のペプシは合計8ダース、96本。我ながら、もう狂っているとしか思えない。何を考えているのだ。しかし努力の甲斐あって、めでたくクーポンコードの登録は無事に完了した。
そして数ヶ月後、ようやく送られてきた映画の小切手は、た、たったの一人分じゃないの〜〜〜〜〜〜〜〜〜!きーっ。
しかも小切手が有効な映画館が非常に限られていて、うちからハイウェイを飛ばして15分もかかる。あまりにむかついたので、そのままチケットは放置していたのだったが、ふと気がついたら、年内までが使用期限なのだった。というわけで、話は戻るが、それがこの年末のくそ忙しい時期に007なんぞを観に行った理由なのであった。あー、長い道のりだった。
最後に、そのときの96本のペプシがいったいどうなったかと、ご心配になっていらっしゃるであろう、そこのあなた。心配ご無用。もうぜーんぶ飲んで、一本も残っておりませんとも。あーっはっはっは(←バカ夫婦)。
途方にくれる長き道のり。 → 猫にごはん

2006年12月31日

大晦日のビキニ

今年はアメリカで迎える5回目の正月になる。毎年、日本にいないからしょうがないねと、おせち料理は避けてきたが、初めて作ってみた、黒豆。
私はおせち料理はもともとあまり好きではないのだが、黒豆と伊達巻だけは好きなのだ。黒豆は母親の作ってくれた料理の中でもかなり上位に位置するくらい大好き。でも家で上手にできる人がいると、他の人はやらなくなってしまうのだなぁ。全くの黒豆初体験だ。
ネットで調べてみると、豆を一日水に浸してから徐々に砂糖を入れるタイプと、砂糖入りの熱湯に豆をいきなり入れるやり方がある。そして黒をきれいに出すためには、さびた釘か重曹というのが一般的らしい。このたび私が作ってみたのは、熱湯に入れて圧力鍋で作るやり方で、重曹を少々入れてみた。さびた釘がなかったので、無理やりさびさせようと塩水に新品の釘を入れてみたが、一日くらいじゃ全然さびなかった。でき上がりはこちら。
初めての黒豆。 → 猫にごはん

少々しわが寄っているが、まぁよしとしよう。黒豆があるととたんにお正月っぽくなるね。
現在日本時間では元旦の朝だが、まだサンディエゴでは大晦日の夕方だ。これから友人宅でケーブルテレビを囲みながらの、『紅白歌合戦』観戦忘年会がある。ネットニュースで白組が勝ったとの結果を先に知ってしまったのが残念だ(←ほんとか)。紅白を観るのなんて、何年ぶりだろう。日本にいたときですら観ていなかったというのに、こうして異国の地でお正月を迎えると思うと、なんだかやたらにそういうのが恋しくなるのだ。楽しみ楽しみ。

ところでこちらの写真は、先ほど撮った大晦日のサンディエゴの海岸。今日はいやに散歩している人や、海岸でのんびりしている人が多かった。写真に写っているビキニの美女は、もちろん私、ではない。こちらは厚手の長袖セーターを着ているというのに、こんな水着じゃいくらなんでも寒いだろ。なんて師走らしくない光景なのだ。クリック拡大してご覧ください。
大晦日のビキニ。 → 猫にごはん

『猫にごはん』を立ち上げたのが2003年12月22日なので、ホームページを作ってから丸3年が経過した。みなさま、今年も一年間どうもありがとうございました。猫ともども、新年もどうぞよろしくお願いいたします。

123106_1.jpg