今年最後のボランティア。クリスマスが終わっても、年の瀬のあわただしさがあまりないアメリカでは、通常通り、店もやっているし、猫を探しにくる人もいる。
今日は朝一で、老夫婦がやってきた。妻のほうは、鼻にチューブをつけて、ポータブルの人工呼吸器を付けている。チューブの先にある呼吸器は、カートにつけてからからと引いて歩くようになっているのだ。入り口で、椅子を用意してくれと頼む夫。狭い猫里親探しコーナーに椅子を設置すると、二人はゆっくりゆっくりとやってきた。二人ともかなりのお年のようだ。
2ヶ月前に亡くなった猫と生き写しの猫がいると、店の従業員から聞いて見に来たとのこと。猫の名はAndy。ちょっと長い毛のtortie柄の猫だ。生後7.5ヶ月。ケージからでてきたAndyを見るなり、信じられないくらい前の猫にそっくりだという。そして、すぐさま「この子もらうわ」と即決する妻。早っ。
もう猫を飼って半世紀以上にもなるだろうベテラン夫婦。サンディエゴに住んでからも40年以上だそうな。一軒家で条件は申し分ない。しかし、しかし。正直言ってちょっと心配ではある。この猫はまだ1歳にもなっていない子猫だ。ミシェルに電話で相談すると、同じことを心配する。「もっと年齢のいってる猫だったらよかったのに...」
老夫婦としばらく話をするうちに、しかし問題は解決する。5人も息子がいて、それぞれ結婚し、近くに住んでいるのだそうだ。どの家もみな猫を飼っているから、自分たちに何があっても心配いらないとのこと。よかった。こちらが心配していることを、ちゃーんと理解して不愉快にも思わずに、説明してくれたお二人に感謝。無事Andyは引き取られていったのだった。
空いたケージには、さっそく6歳のロシアンブルーが新入荷。そして更に、2週間前に引き取られた子猫が返品。
1匹減ったが2匹増えてしまった。一歩進んで二歩下がる。はぁ。
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コメント (4)
うちの母に、Noirさんがやってるようなボランティアを勧めているのですが、見ると全員引取りたくなるから、嫌なんだそうだ。 頑固。。。 やっぱり年とると、頑固になってしまうのかしら? あれもいや、これもいや。 猫を飼ったら?って勧めてるけど、老い先短いからいやとか、もう看取るのはつらすぎて、嫌だと。 いや、気持ちは分からなくは無いのですが… 何かあったら私が必ず最後まで面倒みるから、って言ってもダメ。 でも何はともあれ、子猫ちゃん、もらわれて良かったですね。 幸せになるんだよぉ~!
投稿者: 雅子 | 2004年12月31日 21:16
お疲れ様です。
最後まで、♪一匹もらわれ二匹増えるぅんにゃっ。♪でしたね。
早い猫は、あくまでも早く、長い猫は三天皇様のように長い。
2005年は、三天皇様にも里親が見つかればいいですね。
Andyが老夫婦の生きる喜びになり、かわいがられてそのねこが長生き出来ますように。何百万?何千万?かでクローン猫を買う飼い主もいるなか、100ドルでそっくりなねこがみつかってよかった。ご本人をはじめ子供さんまで猫を飼ってるご夫婦への神様の師走のプレゼントかもしれん。
投稿者: k | 2004年12月31日 21:43
良い飼い主さんが現れてよかったですねぇ。
きっとその老夫婦なら、大事に大事にしてもらえることでしょう。
老夫婦の家に若くてかわいい猫が来たら、
家に活気がでてお二人も長生きできそうですね。
ところでtortieってどんな柄なんでしょう?勉強、勉強。
投稿者: マルコ | 2004年12月31日 23:23
>雅子さん
お母さまのそのお気持ちよーく分かりますよ。見ていて
どの子も引き取りたくてたまりません。でも最近は割り切って
しまっている...(いいのかこれで?)。
猫好きなお母さま。また猫を飼うのが一番いいような気がします。
春に拓ちゃんを見にこられて、気持ちが変わるんじゃないですかねぇ。
それとも拓ちゃんを欲しがったら、どうします~(笑)?
>kさん
あぁ、なんといいことをおっしゃる!
神様の師走のプレゼント。思いもしなかった。本当ですねぇ。
間違いなく100%かわいがられて、大事にされるであろう
Andyと、ご夫婦が共に長生きできるよう祈ります。
>マルコさん
本当ですねぇ。みなさんの優しい言葉を聞いていると、
Andyがもらわれてよかったとつくづく思います。
tortieは、tortoiseshell(べっ甲)。三毛猫から白を
取ってもっと黒を多くしたような、日本語でいうと
『さび猫』という柄のことのようです。ごちゃごちゃ
した柄で、かわいいです。私けっこう好きなんです。
この手の単語って、辞書にもでてなかったりするので
難しいですよねぇ。いつも分からなくて泣かされます
(とほほ...)。
投稿者: noir | 2005年1月 1日 23:37