今年初めてのボランティアだ。年末にいっきに数匹の猫がもらわれたので、年明けの今日ケージはがらがらだ。この猫はちょっと難しかろうと、みなが思っていた、専用の特別猫缶を水で割ったものを1日4回与えなければならない肝臓病のトビーも、大晦日の晩に里親がみつかった。たいしたものだ。
Jewel →
猫が少ないので、今日はゆっくりブラッシングしたり遊んだりできる。この写真の白猫はジュエル(Jewel)という。ジュエルはたいへん大人しく弱々しく、何をされてもじっとしていて、ほとんど動くことがない。まだ1歳の若い雌猫で、年からいうと元気いっぱいのはずなのに、遊ぶこともせず、いつも心なしか寂しそうに座っているだけだ。
しかし、今日ジュエルのケージの前でしばらくじっと座っていると、そろりそろりとやってきた。私の服のにおいをかいだあと、ためらいもなく膝の上に乗り、くるりと丸まったではないか。なで始めると、喉をゴロゴロ鳴らす。人間の膝に乗り慣れていて、いかにも人に飼われていた様子だ。
この猫は本来美しい真っ白の長毛猫だが、ここに来てから2週間くらいの間で、みるみる毛艶が悪くなった。もはや自分で手入れもあまりしていないようで、毛もひどくもつれている。来た当初はもっとずっときれいだったのに。餌もほとんど食べないで、見るからにひどく落ち込んでいるようなのだ。
ボランティア先の猫で、いつも哀れに思うのは、首輪のあとがある猫。これは飼い主に捨てられたという明白な証拠だ。以前はどこかの家の中で首輪をつけてもらい、かわいがられていたはずなのに、今は捨てられて首輪もなくなり、こんな狭いケージの中にいる。それでも長いこと毛皮にうまっていた首輪のあとは、めったなことで消えるものではないのだ。うちの猫たちだって、シャンプーしたあとでも、いつも首輪のあとが残っている。
ジュエルにもしっかりと首輪のあとがある。
私のボランティア先であるFOCAS(Friends of County Animal Shelters) という団体で、昨年度もらわれた猫の総数は562匹。安楽死もちろん0匹。1日平均約1.5匹里親がみつかっているのだ。この数字は前年度と比べると186匹増えているので、大躍進といえよう。
驚くほど軽くて小さなかわいいこの猫が、なぜ捨てられてしまったのかさっぱり理由は分からないが、どんどん元気がなくなって、ただあきらめきったような目をしているこの姿をみると辛い。
大丈夫。きっと新しいもっと良い飼い主が見つかるはずだよ。
コメント (18)
引き取ってくれて大事にしてくれる人もたくさんいれば、
かわいい猫を捨てる人もたくさんいるってことですよね。
いろいろ理由があって・・・なんて事をよく聞いたり、
文章を目にしたりするけど、
そんな“理由”なんて、“理由”じゃないと思うんです。
アメリカや日本だけでなく、そういう動物がたくさんいるのは
事実なんですよね。
考えると本当に悲しくなります。
投稿者: judy | 2006年1月 5日 02:42
この白猫、まぢでほしいんですけど、
どうしたらいいでしょうか。。
う~~ん。。
宝石ちゃんか~、早くおうちが見つかるといいですね。
投稿者: momo | 2006年1月 5日 02:59
Jewelちゃん、1歳だったらまだ小さいことでしょう。前の飼主、子猫フェチかなんかだろうか
白、長毛+若いので、すぐに希望者は現れるでしょうが、その人が愛情あふれる人でありますように。
うちのhappy(忘れてた、その洋名)、写真とりずらくてすみません。かわいくとれててうれしいです。(←ばか?)
久々に、フルネームで読んでみたら、「うにゃん」とだみ声で返事しました。え?おなかがすいてるだけ?
投稿者: k | 2006年1月 5日 05:55
noirさんあけましておめでとうございます!
このJewelちゃん うちのララときっと同じ品種です!
この耳の感じ!毛の感じ!同じだぁ~~
きっととても美人さんな猫ちゃんなのに
寂しい表情してるのをみるとなんだかつらいです。
いっそのこと私がもらいたいですぅ~~
早く心が豊かで暖かな新しい飼い主さんがみつかりますように
投稿者: kocka | 2006年1月 5日 08:03
私のブログを覗いてくださるmicoさんという方が、
長毛の白猫と暮らしてみたい、とおっしゃっているのです。
彼女の方針は決して猫を買わないこと。ですからその希望を
聞いた時にいつか出会えるといいね、なんて言葉を残した
のですが。
あーん、日本にはそう簡単に連れていけませんよね。
ちなみにmicoさんの白猫ブログ↓です。
http://nagomineko.exblog.jp/
投稿者: ま・ここっと | 2006年1月 5日 08:12
なんだか、つらくなりますね。
1歳というと、うちのマギハナとあまりかわらない。
どんな理由で手放したのかわかりませんが、ジュエルなんて名前そうそうつけられるものではないですよねえ。
美しく、奇麗で大切なものにだけ、その名前が使われるような気がしますもの。そんな名前を付けられた猫ですから、とてもかわいがられていたのでしょうね。
それなのに、それなのに、ああ、運命とはなんと、むごい!!!
いい飼い主さんが、あらわれますように・・・・
投稿者: うさを | 2006年1月 5日 08:55
猫の寂しそうな表情とnoirさんの書いたもの読んで涙が出そう。
なんでそんな仕打ちするんでしょうね。
投稿者: あずき | 2006年1月 5日 18:51
遅ればせながらHAppy New Year!
美味しそうな年越しで、ヨダレが・・・・(爆)
黒猫大将Noirさん、今年もよろしくお付き合いくださいな^o^
白猫ちゃんよっぽど「人」が恋しくて、ショックなんだろうね。首輪の跡か・・・気が付かなかったなぁ~(涙)今までより以上にず~っと可愛がってくれる里親が見つかるといいね。
それにしても安楽死「0」とはスゴイ数字ですね
これもず~っと続いて欲しいものです。
投稿者: Kalaka | 2006年1月 5日 19:01
>judyさん
これだけ多くの猫が捨てられているということです。
judyさんのおっしゃるように、私も理由なんて、ほんと
うはないのだと思います。一度動物を捨てた人は
『捨てた人』。もう2度と飼ってはいけないと思います。
安楽死させずに最後まで面倒をみる団体もそうそう
ないので、そういうところがこの団体の好きなところ
なのですよ(^^)
>momoさん
白猫好きなmomoさんならきっとお気に召すと
思いましたよ♪あぁ、お近くだったなら...。
私も真っ白猫が大好きなのでこの子のことが
かわいそうでなりません。
宝石ちゃん、もっと良い飼い主が必ず見つかるからね~。
>Kさん
たぶん子猫のときだけかわいがって、大きくなって
捨ててしまったのでしょう。まだこんなに小さいのに。
繊細で傷ついている様子なので、とてもかわいそう
です。
もっと良い飼い主がみつかるように。
こーのすけの写真、あんなに撮ったのに、どうも
今ひとつでした。いつもながら、勝手に掲載して
すみません~^^;
>kockaさん
あけましておめでとうございます!
ララちゃんも、こんな感じの猫なのですね。
かわいいですねぇ。む~、お近くに住んでいたら...^^;
毛がとても細くて、長めなのですよ。美人なので、
きっとすぐにもらわれると思います。がんばれー。
今年もどうぞよろしくお願いします♪
>ま・ここっとさん
micoさんのサイト拝見しました。こんなにまとめて
白猫を飼っていらっしゃる方がいたとは!白猫
フェチにはたまりませんね。じゅる...。←違うか。
日本に連れて行くには、数々の準備を整えた
あげくに、最低6ヶ月もかかってしまいまうのですよ(泣)。
どうか早く新しい飼い主さんが見つかりますように~。
>うさをさん
マギハナちゃんたちは、そんなにまだ若かったの
ですね!うさをさんはそうしたら、この1年で急に
2匹も犬を飼い始めたのか!すごい。うらやましい。
ジュエルちゃん、美しい名前の通り、美しい猫です。
弱々しい様子がたまらなく、かわいそうなのです。
どうぞ早くもっとよい飼い主が見つかりますように~。
>あずきさん
優しいあずきさんだったら、考えられない仕打ちで
しょう。かわいがられていた猫ほど、落ち込みも
激しいのかなぁ。
ジュエルちゃん元気出すのだよ~!!
>Kalakaさん
あけましておめでとうございま~す。
こちらこそ、今年もどうぞよろしく!
首輪のあと、捨て猫をみるといつも目がいって
しまうのですよ。これね、かなり長いこととれないで
残っているのですよ。痛々しすぎる...(涙)。
安楽死させないのが、この団体の良いところで
そこが気に入っているのですよ。
今年もがんばりまーす!
Kalakaさん、新年が楽しい一年でありますように♪
投稿者: noir | 2006年1月 5日 20:15
うーん、哀しい。涙出るねぇ。
飼えるものなら飼ってやりたいものだが、非力でごめんなさい、です。
早く、前以上のたくさんの愛をくれる人にもらってもらえますように!
投稿者: koru | 2006年1月 5日 21:25
TBしたいのにできません。
時間をずらして再度挑戦してみますね。
文章内にもnoirさんと宝石ちゃんについてリンクしましたので
ご笑覧いただければ、これ、サイワイです。
投稿者: ま・ここっと | 2006年1月 6日 08:37
綺麗な猫さんですね~。 うん。 きっとすぐ見つかりますよ~、里親さん。 それにしても、ホントに「命」というものを何だと思ってるのかしら!?って思っちゃいますよね。 以前オンラインでパリス・ヒルトンが飼っているチワワのティンカーベルが大きくなりすぎたので、その子をお母さんに引きとってもらって自分は新たに同じ種類のもっと小さな犬を飼ったと記事を読みましたが、若い子たちが彼女をアイドル視しているのをみると悲しくなります。 どっか心が間違ってるよなーって。 うん。
投稿者: 雅子 | 2006年1月 6日 12:18
どんな理由があるにせよ、一緒に生活した猫たちを簡単に手放せるなんて・・・と思ってしまいます。
可愛がっていたはずなのに、不思議でなりません。
可愛がる・・・の種類が違うのでしょうか。
生きているし、感じる心があるのになぁ・・・。
ジュエルちゃんが、安心して甘えられるお家が、早く見つかりますよう願っています・・・。
投稿者: 月の輪猫 | 2006年1月 6日 20:23
うちは、首輪はつけない主義なので、痕が残るとは気づきませんでした。
首輪が迷子の決め手になり無事見つかる事もあしますが、捨てる時はやはり外しちゃうのかな。
無責任な餌やりさんにもいますが、子猫を見るのが楽しくて避妊もしないで餌をやる。
大きくなったら、どうでも良い。
猫好きの中にも、そんな無責任感覚の人が多すぎます。
Jewelちゃん、元気になって欲しいですね。
ところで、noriさん。
アメリカでは、里親詐欺は発生しないのでしょうか?
本日、里親掲示板から受けた連絡、読んでて吐き気がしました。
=======
千葉県柏市で猫の虐殺があったようです。
猫を届けた後、連絡が取れなくなり、数日後に、
「あの猫はもうとっくに死んだ 確か、48時間もたなかったよ。最初の一日で終わった気がする 悪いねぇ」
「今でも夢に出てくる呪われるかも 庭に放り投げてもダメだったから
風呂場だったかな?洗濯機も考えたけど、風呂場にした
多分相当暴れ回ったんだろうもがき、泣き叫び、窒息したよだから子猫は参るよ。
でもあの日はスカッとしたよ ストレス解消にもなったし、ざまあみろ」
というメールが掲載者のところに届きました。
現在警察に対応を相談しています。
この人物は短時間に複数の猫を引き取っているようです。
十分ご注意ください。
======
こういう事件が、あとを絶ちません。
投稿者: piyo | 2006年1月 7日 02:55
noirさん、すみませんm(__)m
スペル打ち間違え~(^^;;;
投稿者: piyo | 2006年1月 7日 03:01
>koruさん
首輪のあとをみると、私もいつも哀しくなります。
なんでかわいがっていたはずなのに、捨てるかなぁ。
大丈夫。ジュエルちゃんはこんなにかわいらしいので
きっとすぐに、そう、前以上のたくさんの愛をくれる
人があらわれると信じております!
>ま・ここっとさん
トラックバックちゃんと届いておりますよ~。サーバー
が遅いもので、更新に時間がかかってしまうのですよ。
お許しを。
紹介、どうもありがとうございます!
私白猫も黒猫同様大好きなもので、白猫たくさん
飼っているなんてうらやましくてなりません~。
>雅子さん
もとから好きではありませんでしたが、雅子さんの
話しを聞いて、ますますバリス・ヒルトン嫌いに
なりました。チワワが大きくなりすぎるなんて、
いったいどういうこと?!許せんなぁ。飼われる
動物もかわいそうですね。
そういう話って、普通ヒンシュクかいそうだから
言わないようにしそうなものですけど、平気なとこ
ろが、ある意味さすがだ。って、感心してどうする。
>月の輪猫さん
感じる心は、絶対あると思います。だって、この白猫
ジュエルは、いかにも以前かわいがられていた
ようで、愛する飼い主がいなくなったことに
がっかりして、落ち込んでいるとしか思えないです
もの。かわいそうでならないです。
早く良い家がみつかるといいです。
>piyoさん
こんにちは、noriです(笑)。
なんですか、この話?!ひどいなぁ。まさか本当
の話とは思えないのですが、こんな人が本当に
猫をたくさん引き取っているの?え~~~~~~。
こういう話しを聞くたびに、やった本人を同じ目に
あわせてやりたくなる。れっきとした犯罪ですよね。
里親詐欺というほどではないのですが、ブラック
リストはあります。虐待したり、捨てたりした人は
リストに載るのです。それがシェルターに登録
されて、ボランティア団体にもまわってきます。
里親になるときに、住所職業など書いてもらうし
その後数ヶ月してフォローアップもしています。
何より、全猫にマイクロチップを入れているので
捨てたりすると、あとで発覚します。
そういうのが、ある程度抑止力になってはいると
思いますが、かえって、元いたシェルターに返品
すればいいや、という安易な方向にいってしまう
人もいるような気はしてなりません。
日本にいたときに、猫を虐待する少年がいて、その
子のことは、学校や自治体にみんなで連絡したり
したことはありました。そのあと、どういう対応が
とられたのだろうなぁ。彼がその後犯罪者になって
いるに違いないと、確信しているのですが。
いずれにせよ、なくならないのでしょうかね、こういう
話。こういう人。ほんとに、吐き気がしますね。うぅぅ。
投稿者: noir | 2006年1月 7日 16:39
正直なところ、もしこのジュエルちゃんが日本で近畿圏なら、
私はすぐにでももらってしまうかもしれないです。
寂しそうな顔をみていると腎不全で亡くなった我が愛猫、
長毛白猫王子のことを思い出すのです。
よいパートナーが見つかりますように。
投稿者: Nicole | 2006年1月 9日 22:29
>Nicoleさん
ジュエルは、長毛白猫王子に似ておりましたか。
美しい猫だったのですねぇ。
この子はほんとうに寂しそうな顔をしていて、いかにも
捨てられてがっかりしているように思えるので
かわいそうでなりません。
しかし、きっといいパートナーが見つかると信じて
おります。どうか日本から応援していてくださいね~。
投稿者: noir | 2006年1月10日 11:43