猫にごはん

 

 

 

 

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BORAT

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久しぶりに映画館に行くことになり、何を観ようか前日から悩む。そして考えていた候補3つのうち、結局全然違う映画を選んだのだった。
Borat』。
Yahoo.comの現在興行中の映画の中ではA-という最高の評価点がついていた。IMDBの評価も8点というかなりの高得点。
映画の正式なタイトルは、Borat(Cultural Learnings of America for Make Benefit Glorious Nation of Kazakhstan)というもので、長いサブタイトルがついている。内容はその通り、カザフスタン人がアメリカにやってきて、 カザフスタンのために役立てられるようなアメリカ文化を学ぶという話だ。
いやもう、それはそれは面白かった。始まったとたんに、場内では笑い声がおさまらず、といった感じ。一ヶ月も前から興行されているというのに、こんなに地味な映画がいまだ公開されているというところも驚きだし、いつもがら空きの映画館も、驚いたことにそこそこ人が入っている。さすがR指定なだけあって、大人向けのシーンもかなり多く、またそこが笑えるのだ。ネタバレになるので、あまり詳しい話はしたくないのだけれど、ほんの少々。
ユダヤ人に対して偏見のある、このカザフスタン人が、知らずにユダヤ人老夫婦経営のB&Bに泊まってしまったときのこと。ユダヤ人に殺される!と食べ物も口にせず、十字架と現金をにぎりしめて夜中中怯えていたりするのだった。場内大爆笑。これはもちろん、そんな偏見があるという自分自身をジョークにしてもいる。しかし、この手の宗教的・人種的ジョークというのは、日本では決してありえないし、今後もタブーのままだろうと思う。お互いこうして笑い合えたら、一歩進んだ関係になれそうなのにね。ちなみにこのオリジナルのコメディーは、ユダヤ人団体から訴えらたことがあるそうだ。
主人公ボラットは、もういかにも中東の人、といった感じの風貌なのだけれど(実際はイギリス人らしい)、ロデオ大会でアメリカ国歌を歌う役割を与えられたときのこと。それでも国歌となればマジメに立ち上がり、胸に手を当てるアメリカ人たちだが、めちゃくちゃな歌詞に大ブーイングがおこったりするところも、いかにもといった感じで笑える。

アメリカで映画を観ると驚くのが、映画が終わった瞬間に全員立ち上がり、すぐさま帰ることだ。それに比べて日本で映画を観ると驚くのが、エンドロールまできっちり座って礼儀正しく最後まで観る人のほうが多いこと。それがたとえ外国の見知らぬ言語の映画であっても(いやむしろマイナーな国の映画であればこそ、多いかも)。私はそれを、日本人全員がエンドロールをきちんと読んでいるというわけではなく、終わったばかりのその映画の、余韻を楽しみたい人が多いからだと思っている。
当然今回の映画も、終わって画面が暗くなった瞬間に、ほぼ全員が立ち上がりかけた。しかし、そのとき画面に表示された文字は『カザフスタン国歌』。するとみな申し合わせたかのように、きちんと席に戻ったのですねぇ。さすが他の国に対しても、国歌となれば敬意を払うのを怠らないアメリカ人たちよ、と私は感心した。
聞くところによると、カザフスタン国歌の歌詞は、大統領自ら作詞したそうだ。しかしこの映画の最後に流れた曲の歌詞はなんだかあまりにすごいものだったので、ほんとうに正しい国歌だったのかどうか私にはいまいち分からなかった。どなたかご存知でしたら教えてください。
という、なんだかよく知らない遠い国であるカザフスタン。どこまでギャグで本気なのかさっぱり分からないながらも、たいへん面白い映画だった。
カザフスタン、すごい国だー。

コメント (10)

やっぱり、これ面白かったですか?^^

この俳優さん(って、製作側でもあるんじゃなかったっけ)すんごいインテリのイギリス人なんですよね。で、確かユダヤ系だと思った。

すれすれのやばいギャグ満載で、アメリカのこと以外、興味のないアメリカ人を風刺してると聞いて、是非見よう(=悪趣味なワタシ)と思ったのですが(笑)。

情報ありがとうございます。近々に見に行こうっと♪


カザフスタン…ってよくサッカーを見ていると聞くような気がします(ちょっと自信ないけど。)
こういうコメディーものを見に行くと、外国の人と日本人の笑いのツボが違うのに驚かされます。(我が家のあたりは結構色んな国の方がおられるのですよ。)

全然関係ないのですが、映画は会社帰りに駆け込みで見に行くことが多いので、いつもお腹が鳴りそうでそれと戦っていることが多いのですが、どうしてか映画のちょうど静かなシーンでお腹が鳴るのですよね…(笑)


ワタシも映画は最後の最後まで席を立たないタイプです。最後に電気が付いて、明るくなって「は~あ、面白かったー!!」って伸びをして立ち去ります^^
カザフスタン映画って全く見たこと無いです。だけど面白そうですね♪今度チェックしてみよっと!

そうそう!話は変わりますが、ワタクシ、クリスマス企画で「黒猫祭り」みたいなのを企画してまして^^内容は、黒猫を並べてその中からタケゾウを探してもらう・・・という風な感じにしようかなと思っております!それで、ノアちゃんのお写真をお借りしたいのですが^^宜しくお願いします♪


こんばんは、お久しぶりです~noirさ~ん
いつもROMばかりで申し訳ない(笑)
今日は映画の話題だったので思わずかみついちゃいました。
この映画 実は興味ありありだったのです。
ゴールデン・グローブにノミネートされていますし
(作品賞・主演男優賞=いずれもミュージカル・コメディ部門)ゴールデングローブとアカデミーにノミネートされたものは必ず見るようにはしているんですが・・・・
この『BORAT』果たして日本で公開されるだろうか?と
すごく不安です。待っててもなかな公開されなかったり、
公開されても劇場が限られていたり公開時期が短かったりと
こんな田舎にいては歯がゆい思いをするばかり(泣)

因みにエンドロールは最後まで見ます。
おもしろい監督はエンドロールの最後にメッセージつけていたりするので、そこを見逃すのは勿体ないと・・・
今まで結構最後の最後にヘンな画像ついてて爆笑するの
多かったですよん?

*『BORAT』が名前だとわからず、辞書で必死に調べてました
わはははは!載ってないハズだわ(笑)


久しぶりに行った映画館でみたのがこの映画でした!
こるーさんのおっしゃる通り、このコメディアンはユダヤ人。じゃないとああいうジョークは公にできないですよねえ(笑)。
私が好きなシーンは、アメリカンジョークを学ぶ所です。最後に「ノーッ」ていうところ。ボラットはそのポイントをなかなか理解できず。笑った笑った。我が家でこの「ノーッ」がちょうど流行っている最中です。
因みに、ボラットが時々言う「ヤクシェンマーシュ」「ジェンクーエン」みたいな発音の挨拶はポーランド語です(この人の祖父とかがポーランド系ユダヤ人だったのかも)。
先日読んだある記事ですが、この映画のせいで、USにいるカザフスタン人は複雑な思いを抱いているそうで。う〜ん、確かに・・・


>こるーさん
これ超おすすめっ!絶対面白い!!!
この主役の方、確かケンブリッジ卒のユダヤ系イギリス人
です。でも映画だけしかしらないと、とてもそうは
見えないー。この元ネタとなったコメディー(第2シリーズ
からはHBOでやっている)の別のキャラは、もう全くの
別人のようだし、しゃべり方も全然違うのですよ。
>>(=悪趣味なワタシ)と思ったのですが
そうそう(^O^) 私も私も。こるーさんきっと、インテリ
アメリカ人とディナー囲むシーンとかすごく気に入るかも~(笑)。


>がらさん
それは言えますねー。アメリカ人がげらげら笑っている
とき、全然笑えなかったりします。たぶんに言語の
問題もありかと...(涙)。でも笑いって、同じ文化の
下地がないと難しかったりしますよね。
アメリカの映画館は、食べ物飲み物の持込ができないの
で、お腹空いてると、バカ高いポップコーンなぞ
買わざるを得なくなります^^;
この映画なら、笑いのシーンが多いので鳴っても目立た
ないかも(笑)。


>ヤヨイさん
カザフスタンのこの映画、とても笑えますよ。もし
やっていたら、ぜひご覧くださいませ~。
ヤヨイさんも最後まで見るタイプなのですね。私も
日本ではそうだったのですが、アメリカでそれをやると
ふと気がつくと、周囲に誰一人いなくて、掃除の人が
待ち構えている、という事態になってしまったことも(笑)。
黒猫祭り!素敵~。写真もちろんOKですとも!どんな
写真がよろしいでしょうか?!


>みやごんさん
こんにちは!
おぉ、この映画はゴールデングローブにノミネート
されているですか。知らなかったー。日本ではまだ
これから公開でしょうかね。もしお近くでやったら^^;
ぜひご覧くださいませね。
こういう地味な映画って、なかなか近所でやらなかったり
するのですよねぇ。
私もエンドロールまでみるタイプだったのですが、
アメリカに来て以来、すぐ帰るという、悪習に染まって
しまいました(笑)。一度その最後のメッセージがみたくて
(確かハリポタだったか)、ずっと座っていたら
周囲に誰一人いなくて、掃除のおじさんが、早くやりた
そうに、うろうろしておりました(笑)。


>chickpeaさん
おぉ!ご覧になりましたか。面白かったですよねぇ。
イギリス生まれのユダヤ人だそうですねぇ。私見に行く
ときは知らずに見たので、帰って調べて、びっくり
いたしましたよ。
「ノーッ」っていうとこ、笑えた笑えた(爆)(^O^)
こんなジョークの言い方があるのか、と勉強になりまし
たよ(ほんとか)。
ほー。ボラットはポーランド語も使っていたのですか。
英語でもこの人がしゃべると、なんだか英語に聞こえな
い感じがしました(笑)。ほんとはとってもお上手なのにね。
カザフスタン政府から、訴えられそうになったそうですね。
さもありなん、って感じ^^;


久しぶりに映画観に行きたいな~とつぶやいたら、
トムが「オレ、観たい映画があるんだよ」と珍しく言うので、
聞いてみたらこの映画でした。
何でも、周りのアメリカ人がみな面白かったと言っているそう。
↑私はたいてい映画館に食べ物、飲み物を持ち込んでいます。お菓子はこっそりカバンに隠していきますが、スタバのコーヒーはいつも堂々と持っていきます。
なぜなら、映画館(あそこのAMC)にはコーヒーを含め温かい飲み物が何一つ売っていないから。今まで咎められたことありませんよー。ぜひお試しを。


カザフスタンって、コザックダンスとかやってるとこ?
国歌も気になったから、「カザフスタン国歌」で検索したら、猫にご飯がものすごっ上のほうにありました。

国歌の歌詞に手直し加えた首相の顔みたら、モンゴル系+韓国朝鮮系な大陸顔。
アジアな顔でびっくりした。
もっとアラブかと思ってた。
面白そうな映画だから、ぜしみたいけど、いつ日本にくるのやら。
硫黄島からの手紙が先日公開になり、みてきました。
感想は、中村獅童の役どころは最低だった。
ユウコ(嫁)に見放されるのもしゃーないとおもた。



ノアちゃんの写真の件、ありがとうございます♪
実は過去の記事から頂戴しました~♪
どれを選んだかは・・・・クイズでのお楽しみです^^
ってバレバレかな?(笑)


>マルコさん
ほー。トムの周囲のアメリカ人からも好評だったのですか。
やっぱり人気の映画なのですねぇ。
マルコさん、お菓子や飲み物までも持込みするとはっ!
私は飲み物をカバンの中からこっそり出し入れして飲んで
いるアメリカ人を見かけたことがありますよ(笑)。
ポップコーン以外のお菓子を食べている人など今まで
見たことがありません^^;そうか、こんな身近にいたとは~!
この映画、とーーってもお勧めです。ぜひ!


>Kさん
コサックダンスは、ロシアだったような気が...^^;
>>「カザフスタン国歌」で検索したら、猫にご飯が
げげっ!今試しにGoogleかけてみたら、3番目に
出てきてしまったっ!ここらへんかなりうろ覚えで
適当に書いたのに、恥ずかしー(@_@) 
硫黄島、早速ご覧になったのですね。Kさんの感想が
笑えます。見たいと思っていたのだが、うーん、
私も中村獅童あまり好きじゃないのですよねー。どうしよ。
カザフスタン映画、もし大阪でやるようでしたら、ぜひ
ご覧くださいまし。アメリカ人をよく知っている方だったら
より笑えますよ~(笑)。


>ヤヨイさん
楽しみにしております!ノアの写真を選んでいただき
光栄です(^O^)
自分で撮った写真というものは、絶対間違いなく
覚えているものですよね~。たまに盗用されているのを
発見しても、すぐ気がつくし(笑)。
黒猫クイズって当てるの難しいですよね。楽しみ~♪


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