猫にごはん

 

 

 

 

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2005年11月 アーカイブ

2005年11月 2日

いろいろあった日

今日ボランティア先であったこと。
寄付金を入れるケースが壊され、現金が盗まれた。透明なプラスチックケースで、お金が透けて見えるタイプの入れ物(カギ付き)の、裏側が割られ、現金がほとんど抜かれていた。お札もたくさん入っていたのに。11セントだけ残して、あとは全て盗まれた。小さな子供が自らお小遣いを寄付してくれたりするかたわら、こんな賽銭泥棒のような真似する人もいる。たくさん入っていたとはいえ、どうせ30ドルそこそこしかなかっただろうに。これからは、ボランティアが不在のときは、寄付金箱は隠しておくようにとのこと。わびしいことだ。

新しくきたばかりの猫3匹から、耳ダニ(ear mites)発見。うぅぅ。耳ダニってはじめて見た。すごく汚い耳だったので、ちょうどそこにいた獣医に聞いたら、即座に「Ear mites!」と断言。他の猫に感染しないよう隔離し、石鹸で手を洗えという。しかし、たまたまハンドソープが見当たらなかったので、水だけでごしごし洗っていたら、そこにある掃除用洗剤を使えと命令するのだ、この人。ひ~。洗うかこんなので普通?案の定、洗ってしばらくすると、両手の指先が全部、がさがさに荒れてしまった(泣)。アメリカの洗剤きつ過ぎる。平気な顔をして一緒に洗剤でごしごし洗っていたが、あの獣医さんの手は大丈夫だったのだろうか。

変わった電話数件。うち1件は、ある年配の女性からかかってきた。死んでしまった猫の生まれ変わり(reincarnated cat)を探しているのだという。片足だけオレンジと白のまだらで、金色の目の猫がいないかと聞くが、残念ながらうちにはいなかった。ダライラマじゃないんだから、猫が生まれ変わってまた猫になるのだろうか。しかも同じ柄になるのか。いろいろ疑念がわいてきたが、しかしこの女性が、いったいどれだけ長いこと愛する猫の生まれ変わりを探して、あちこちむなしく電話をかけ続けているのだろうと思うと、かわいそうでならなかった。お気持ちよく分かります。どうかいつか見つかりますように。

ハロウィーンが終わって、店内は早くもクリスマスの飾り付けになった。猫のケージのすぐ上にも、緑の蔦の葉のようなものをからませ、そこに巨大なオーナメント(直径30cmくらいの球)を飾るという。そんな場所にまで何も飾らなくてもと苦い顔で見物していたら、猫たちもみな興味津々で見ていた。
飾り付けが終わり、満足げに眺める店員たち。が、まもなく、がしゃーんという音とともにオーナメントは落下して、気持ちいいほど粉々に砕け散ってしまった。
あ、危なかった。ほんの3秒前まで、そこには生後2ヶ月の子猫たちが遊んでいたのよ。死んでしまうぞ!あまりびっくりしたので、私も店員も十数匹の猫たちも、皆しばし固まって動くものはいなかった。
飾りつけは部屋の外側にだけ行うようにと、即座に変更が決定されていた。

すごくかわいい子猫もたくさんいたのに、今日は忙しくて一枚も写真が撮れなかった...(T_T)。

2005年11月 5日

きれい好きな猫

ノアはとってもきれい好き。不浄なトイレの砂になど、できるだけ触れなくて済むよう、ノアのトイレはいつもこんな感じ。
仮設トイレ使用中。 → トイレ中。

両手・片足でトイレのふちにつかまり、片足立ちで用を済ませる。大マジメな表情が笑える。
うちではいつも蓋付きの猫トイレをつかっているが、これは掃除の途中。蓋を外し、新しいトイレを出して、砂をざーっと入れたところにやってきたノア。新しい砂や、掃除したてのきれいなトイレがお好みなので、掃除が始まると待ち構えて、きれいになったとたんに仮設トイレを使用する。
できれば、掃除の前にトイレを済ませてくれると、手間がはぶけていいのになーと毎回思う。しかし大のきれい好きなのだから仕方がない。

用を済ませても、この猫はほとんど砂をかけない。砂になど一瞬でも触れたくないらしい。その代わりに、下に敷いてあるマットや、トイレの横の壁(鏡)をがしがしひっかいて、砂をかけたふりをしそれで済ませてしまう。そこは汚れていないので、かなり念入りにやる。よく夜中に壁をがしがしがしがし、いつまでもひっかいている音で目が覚めるくらいだ。
私が横にいれば、私のことを念入りにがしがしひっかいて済ませる(掃除中にトイレを使いたがるので、よく私が横にいることがあるのだ)。
はいはい。片付けは僕(しもべ)がすぐにやらせていただきますよ。

2005年11月 7日

不思議ニッポン

アメリカ人の友人から、メールが届いた。この方、うちの母親よりも年上と思われるが、たいへんユニークな方で、いろいろなことに興味をお持ちのよう。面白いニュースや写真を見つけると、知り合いみんなに転送してくれる。
最近どうやら日本のものにいたく興味をもたれているようで、先日も『The Toilet Restaurant in Japan』という件名のメールを送ってきた。それによると、今日本ではトイレレストラン(なんじゃそれは?)が流行っているのだそうだ。そこにはドアも便座もないトイレがテーブルのすぐ横にあって、メインコースは、便器を模した食器に盛られてくるのだと。これは本当の話なのかと私に聞くが、こちらももうかれこれ、3年以上も日本を離れている身。そんなの聞いたこともない。ジョークだと思いたいのですが....、とお返事してみた。

今日送られてきたのは、こんな件名のメールだった。『Japanese Ingenuity』(日本の発明品)。一緒に写真が13枚も付いてきたが、どれも頭を抱えたくなるようなばかばかしい変なものぱっかり。中では2~3枚、見たことがあるようなのもあったが、偽物?と明らかに疑いたくなるようなものも。例えばこれ。この抱き枕は確かにどこかでみたことがあるような気もする。確かに日本製かも。彼女はこれが欲しいと言っていた。
写真1 → 写真1

しかし、これなどどうよ。ラーメンを食べるときにフーフーしなくていいミニ扇風機。ほんとかなー。こんなの使うか?よく見ると、箸はいかにも中国のものっぽい柄と太さと長さ。疑わしい。
写真2 → 写真2

そしてもう一枚。電車で眠る女性の頭に付けた奇怪な代物。頭の黄色いメモには、『~次の駅で起こしてください。西荻窪』。と、そこまではまだいい。そのあと『多謝』などと書いてあるではないか。日本語じゃないわ、それは。
写真3 → 写真3

どうもこの手の日本をからかったようなネタがよく出回っている。
以前、別のアメリカ人から送られてきたメールには、『日本で流行っているスケスケスカート』などという、街中を歩く下着丸出しの日本人女性たちのあらわな写真があった。これなどいかにも合成で、できが悪かった。こんなの信じるなよ、と言いたいが、アメリカ人はもしや不思議ニッポンならありうるかも...などと思う人が本当にいるところが怖い。
中には面白いのや本物もあるのだが、何だか誰かが悪意を持って意図的に作り事をしているような気がしてきてしまうのは、気を回しすぎなのか。それとも、日本では本当にこんなのが流行っているの?!誰か教えてー。

2005年11月 9日

Netflix

Netflixに加入した。
これはレンタルDVD屋さんだ。ネットで好きな映画を選ぶと、翌日には郵便でDVDが送られてくる仕組みになっている。見終わったら返信用封筒にDVDを入れて、ポストに放り込むだけ。簡単簡単。返却したDVDがNetflixに届いたら、また次のDVDを送ってくれる。一度に何枚借りられるかは選べるようになっていて、毎月定額制。最初なので、とりあえず1回に1枚だけ借りることにした。月に$9.99。すぐ見て、すぐ返すとして、月に4~6枚借りることになるか。まあ充分だろう。
自分でレンタル店に行くと、見たいものを探すのに苦労するが、これだとネットでゆっくり選べるから楽だ。ドラマもたくさんあってうれしい。Jと2人で各々見たいものを、じゃんじゃんリストに入れた。順位の上のものから送られてくるので、早い者勝ちだ。むふふ。いっぱい入れておかねば。
まず第1回目。二人の合意のもと選んで、届いたのがこれ。
ブルース・ブラザース 2000 ― コレクターズ・エディション

Blues Brothers 2000
懐かしいなぁこれ。もう6年も前の映画だったのか。John Belushi亡き後、Dan Aykroydと新しい仲間で結成されたブルースブラザーズ。最初のシーンで、刑務所の前で死んだ友達を待ち続けるElwoodの姿が切ない。前作からのファンを裏切らない、テンポの良さとばかばかしさだ。まさに痛快コメディーという感じ。
前作を見た人だったら、きっと好きになるこの映画。私は随分前に日本で見たのだけれど、Jにぜひ見せたかったのだ。あー、面白かった。
次はいつ届くかなぁ。楽しみ楽しみ。

after Halloween

アメリカでは、大きなイベントの翌日には、大きなセールがある。例えば、感謝祭のあとは、After Thanksgiving Day Sale。クリスマスのあとは、After Christmas Sale。
セールというわけではないけれど、ボランティア先では黒猫大量放出があった。前回書いた通り、先月末まで黒猫アダプション禁止令がでていたので、ハロウィーンが終わり、たくさん店頭に並ぶことになった黒猫たち。
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どの子もかわいいのう。
なんというか、黒猫ってたくさんいると、他の色の猫と違って、とっても壮観だ。黒は存在感があり、見ていてほれぼれする。うつくしい!お客さんも、「うわー、今日は黒猫がいっぱいいるわね!」とまず驚く。写真には写ってないが、全部で5匹いたのだ。まさに圧巻です。
この4匹の黒猫たちはまだ子猫なので、みんな元気に走り回り、部屋中をあちらにも、こちらにも、そこかしこに黒猫がいるという感じ。あぁ楽しい。
しかし、考えたら普通に黒猫をたくさん飼っていらっしゃる方がいるのだ。そう、黒猫振興会最多黒猫飼い記録4匹を誇る、『ねこや雑記帳』のあずきさん。このたびまたもや新たな黒猫と出会ってしまったあずきさんの家には、今5匹の黒猫がいるのだ。いつかこの記録が破られることがあるだろうか。そしてこの記録はどこまで更新を続けるか。とても楽しみ♪
それにしても、あー、5匹も黒猫がいるなんてうらやましー。

2005年11月12日

夕まずめの成果

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今日もおだやかなサンディエゴの海。きれいな夕焼けだった。この夕陽を見ただけでも、海にいった甲斐があったというもの。

あ、いえ、決して1匹も釣れなかった負け惜しみではありません。ほんと(汗)。

2005年11月13日

乾かない日曜日

今日は暖かい日曜日だったので、猫たちを洗った。
シャンプーのときに限っては、ノアよりもソフィーのほうが手がつけられないほど暴れるので、まず洗うのはいつもソフィーから。鼻歌なんぞ歌いながら、何気ない風をよそおって、さっとソフィーを捕まえて...。とやろうと思うのだが、何を察知するのか恐るべき感を働かせて、恐怖の表情を浮かべて全力疾走で家の中を逃げ回るソフィー。な、なんで感づいたのだ。まだ何一つ、普段と違うことはしてないのに。
バスルームに入れると、普段聞いたことのないような大声で鳴き叫ぶ。こんなに嫌がるソフィーを洗うのはかわいそうなのだが、私が何か(菌とか虫とか)をボランティア先の猫たちから持ち帰ってしまったら嫌だと思うので、定期的に洗って、Frontlineを投与することにしているのだ。すまぬね、猫たちよ。
ノアもシャンプーは嫌いなのだが、一声も鳴かず、爪もいっさい立てず、比較的おとなしいので助かる。これが、例の動物病院へ行ったときのように大暴れしてしまったら手がつけられないからなぁ。よかった、飼い主には従順な猫で。

洗われた後も2匹は全く態度が違う。ノアは心細いのか、人のそばから離れようとはしない。できるだけ私たちにぴたっとくっついていようとする。たった今こんなにひどい目にあわされたばかりというのに、いったいこの猫の頭の中ではどういう因果関係ができているのだろう。不思議だ。
がんばるノア。 → がんばるノア。

そしてあいかわらず、体を舐めないソフィー。ショックのあまりか、びしょぬれのまま、しばらく本棚の下でじーっとしている。ごめんよー。そんなに怒らないでソフィー。
怒るソフィー。 → 怒るソフィー。

洗った後、どうすればすぐに乾かすことができるだろう。いつもタオルで拭いてやるのだが、拭かれるのは2匹ともすごく嫌がる。かといって、ドライヤーなどスイッチを入れただけで、飛んで逃げるだろう。
濡れたまま膝の上に乗りたがるノアが、舐めて乾く頃には、私の膝はじっとり(泣)。あまり舐めて乾かさないソフィーは、さらに乾くまでに時間がかかる。たぶん、2匹でお互い舐めあえば、もっと楽に早く乾くのだろうが、いかんせん、うちの猫たちは仲があまりよろしくないので、そんなことは決してしない。何とか早く乾く方法があるといいのになぁ。

2005年11月16日

帰ってきた炎の〇〇〇〇

荷物が届いた。今回の配達業者は、DHL。ネットでトラッキングしていたら配達予定日は金曜日だったのに、出先から家に帰ったら、今日突然届いていた。こんな感じにまたもや玄関前に置き去り。
またしても放置されていた荷物。 → 放置されていた荷物

こういう重くて大きいものは、ちゃんと在宅を確認してくれるといいのに。しかしまぁ、先日のことを考えると、ちゃんと正しい住所に届けてくれただけでもありがたいことだ。
荷物を家に運び入れると、待ち構えていたかのようにダンボール好きなノアがやってくる。開けるまでしつこいったらない。そう、帰ってきてしまった炎のドラマー...。
動きません、開けるまで。 → 動きません、開けるまで。

動画を見ていただくと分かる通り、上に乗りたくって仕方がないのです、この猫。もちろんこの後思いっきりジャンプして、重い荷物が倒れかかり、そばにいたソフィーがパニックになり、猫たちが家中走り回り、阿鼻叫喚の事態になった。
うぅぅ、割れ物なのに(泣)。
炎のドラマー再来へGo!

(以前の炎のドラマーはこちら

2005年11月18日

家ごはん

友人Rがお昼をごちそうしてくれるというので、遊びに行った。Rはあまり料理を熱心にやるタイプには見えないのだが、作らせるととてもうまい。
今日作ってくれたのはこれ。
ワンタン! → ワンタン!

美しいではないの。すばらしくきれいに並んだワンタン。確か餃子の時もそう言っていたが、Rに言わせると、ワンタンはきちんと一つ一つ立つように美しく包むべしとのこと。さすがは中国人だ。今までたいして多くの中国人と知り合ったわけではないが、中国人はなぜかみな料理がうまいような気がする。そういえばベトナム人も韓国人も、家で作ってくれたお国の料理は、ヘタな店で食べるよりもどれもとってもいけていた。全員が料理上手なわけではないのだから、単にアジアの料理が私の味覚に合うというだけなのだろうが、どれもおいしかったなぁ。
このワンタンは、2種類の具(中国ほうれん草と白菜)があった。ゆでたて熱々のワンタンを、鶏がらスープに入れ、細切りネギ・卵焼き・かつおぶしを乗せて食べる。これまた例に漏れず、かつて食べたどのワンタンよりおいしい。ジューシーで柔らかく、熱々。麺も入っていないワンタンだけでおなかが一杯になるほど、いくらでも食べられるおいしさなのだ。すごくほめたら、たくさんお土産に分けてくれた。うれしー。
感心したのは、見たことのないような薄い繊細なこのワンタンの皮。これは、サンディエゴにあるたいていのアジアスーパーは制したと思っていた私が、聞いたことのない、中国人しか行かない小さな卸の店でしか売ってないのだという。いつかぜひ連れて行ってもらわねばなるまい。
できたて熱々スープワンタン。 → できたて熱々スープワンタン。

ワンタンで思い出したが、先月ワシントンDCに行ったときに、チャイナタウンでも食べた。そのワンタンは信じられないくらい、皮厚で、ねちょねちょして、大きくて、具が少なくて、何かの間違いかと思うほどおいしくなかった。チャイナタウンには本当にいい思い出がない。ロサンゼルスでもニューヨークでも、そういえば横浜でもおいしい店に当たったことがない。Rにそう言ったら、それはたまたままずい店だったのだろうという。おいしい店は、現地の人に連れて行ってもらわなくてはいけないのだろうな。

おいしくない店といえば、昨日のお昼ご飯は、時間の取れたJと一緒にめずらしく外で食べた。某有名日系レストランT。お昼に行くのは初めてだ。とても期待していたのに、まずかったなぁ。私は味噌ラーメン、Jはトンカツを注文し、一口食べた瞬間、あえて言うなら、一目見た瞬間後悔した。日本でこの味のランチを出したら、とても営業を続けていることはできまい。東京のオフィス街だったら即つぶれると確信する。外国だからといって手を抜いているのか。普通に作ろうよねぇ。
たいへん納得のいかないお昼ご飯を食べたその足で、スーパーに買出しに行った。吟味してヒレ肉を一塊購入。さっそくさばいて、今日(翌日)家でJが作ってくれたヒレカツ。はぁ、やっぱり家ごはんが一番おいしい~。

2005年11月19日

ちきちき

その後Netflixから順調にDVDが配達され、2つ目に見たのは、『Shall we dansu?』。そう。オリジナル日本版の『Shall we ダンス?』だ。英語のタイトルは、スペル違いのdansuになっている。日本人の発音がこう聞こえるからなのだろうか。リメイクされたアメリカ版『Shall we dance?』は映画館で見てとってもよかったので、日本語版も見てみたくなったのだ。比べると、リメイクは随分オリジナルに忠実に作られているのだなぁ。役所広司のイメージも、リチャード・ギアがよく雰囲気だしているし。レビューを見てみると、意外にも日本のオリジナルのほうが面白いというアメリカ人の声が多い。私は、アメリカ版のほうが、最後いかにもハッピーエンドで家族を大事にしていて、好きなのだけど。それにしても、日本語の映画を英語の字幕付きで見るのって、変な感じ。

続けて借りたのは、懐かしのこのアメリカのアニメ『Wacky Races』。
Wacky Races! → チキチキマシン猛レース

昭和40年代にテレビが好きだった子供ならきっと知っているでしょう。日本では『ちきちきマシン猛レース』という名前だった。あー懐かしい。子供のころ大好きでよく見ていた。こんなにオリジナルとタイトルが違うとは思わなかった。ちなみに、Wackyとういのは、風変わりな、とっぴな、ばかげたという意味だそう(Genius英和辞典より)。それを、ちきちき~などというとっぴな言葉に意訳しようと誰が思いつくだろう。すばらしいいい日本語タイトルではないの。あの「♪ちきちきマシン、ちきちきマシン、猛レースーぅーぅーぅーぅー♪」という有名なテーマ曲も、考えたら日本吹き替え版のオリジナルだったのだ。原作を見て何か物足りないと思ったのは、この曲がなかったからだ。相棒の犬ケンケンは、原作ではMuttlyという名前で(全然違う!)、例の「ウッシッシッシッシッシ」という特徴ある悪い笑い声はほぼ一緒。
DVDを見て初めて気づいたのだが、これはアメリカの各州を毎回めぐって自動車レースをするという話だったのだ。ちゃんと州によって、背景が変わって、出てくる人や景色、店の雰囲気も少しずつ違うのがおもしろい。それにしても何というシンプルなアニメ。なんでこんなところでこの人たちがレースをしているのか必然が全くなく、1作目から何の説明もない。この単純な内容と絵が、当時の子供心をつかんだのでしょうねぇ。
アメリカでは1968年から1969年に放送されていたようだ。アメリカでも人気があったのかどうか今度誰かに聞いてみよう。

2005年11月20日

ダンボールの中身

このブログには、一向に更新されない『bike』というカテゴリーがあるのをどなたかお気づきでしょうか。そう、自転車買いたての頃、これからは自転車三昧だと思い、いさんで追加したカテゴリー。それなのに、最後にこのカテゴリーでエントリーを書いたのは、もう5ヶ月も前のこと。しかも悲しくも盗まれてしまった『ベランダの謎』事件についてだった。
あれからずっと、ある日突然、犯人が改心して、何かの拍子でベランダに自転車が戻ってくるのでは、と夢みていたが一向に叶わず。待ちきれないのでとうとうまた買ってしまった。
新しい自転車! → 新しい自転車

ふっふっふ。先週のお届け物、巨大ダンボールの中身はこれだったのだ。Trekの98年モデル、Y5、フルサスペンションのマウンテンバイク。かっこいいー(←自分でいってる)。これはJに言わせれば、免許取立ての人間がポルシェの中古をいきなり買うようなものだそうだ。中古というところが笑える。確かにこの自転車も中古だ。
週末さっそく試乗。Jがベランダで燻製作業にいそしんでいたため、一人で行くことにした。車に積んで、一度行ってみたいと思っていたMissionBayParkのFiestaIslandへ向かう。ここは、湾から島のように飛び出た形の場所で、きれいな舗装路がずっと続く。すぐ右は砂浜とそして海。週末ともなれば、モーターボート、バラセイリング、リモコンカー、凧揚げ、釣り、BBQなどなど、みな思い思いに遊んでいる。
いつも思うことだが、アメリカではアウトドアの遊びの敷居がとても低い。遊びたいものを持って来て、車をぴっと停めて、そこで勝手に遊んでしまえばいいのだ。入場料も駐車場代も高速代も何もかからない。広い駐車場もがら空きで停め放題。公園内は広々しているので、人がたくさんいるという感じは全くしない。こういうの結局土地が広くないとできないことなのだろうか。
ここ数日Santa Anaという季節風が吹き荒れているサンディエゴは、熱風のせいでとても乾燥している。暖かい空気の中、野鳥を眺めながら、きれいな道を、ゆっくり自転車を走らせる。はぁ幸せ...。新しい自転車は、ごつい外見とは似合わず、ギアチェンジも驚くほどスムースで、しっくりなじむ。前の自転車と比べて若干重い感じはするが、こじんまりまとまったフレームも気に入った。
今度はどうかどうか盗まれませんように~。
海岸で休む野鳥の群れ。 → 海岸で休む野鳥の群れ。

2005年11月24日

ただしい感謝祭

感謝祭の日、アメリカの典型的な家庭ではみな七面鳥を食べる。それはもう伝統的なもので、日本でいうならみんながお正月におもちとおせち料理を食べるようなものだ。前日たまたまスーパーに買物に行ったら、恐ろしいことに七面鳥売り場だけがものすごい賑わいで、本当にみなこぞって七面鳥を買っていた。店員をつかまえて、どの七面鳥がいいか真剣に選ばせているおばあさんもいたくらい。ほんとうに好きなのね。
今日は友人スーザン宅に招待されているので、お花とお菓子とJの手作りハムを携えて行った。朝ご飯を少しにしてお腹を空かせて来るようにとのこと。
2時過ぎから、もうBig Dinnerが始まる。スーザンの友人たちもきっちり時間通りに集まった。この人たちはみな敬虔なクリスチャンだ。いつも食事の前にお祈りをしているそなのだが、今日は特別。主人役のポールが聖書の一節を朗読し、終わると、みなで手をつないで感謝祭の恵みに感謝し、頭を下げる。全然信心深くない私は、聖書のどんなところを読んだのかも分からなかったが、いっしょに敬虔な気分を味わった。
七面鳥(既に切り分けたあとですが...)。 → 七面鳥

まさにトラディショナルな感謝祭の食事。メニューは
七面鳥
マッシュポテト
コーン
クランベリージェリー
スタッフィング
グレイビー
ピクルス
パン。
正しい感謝祭の食事。 → 正しい感謝祭の食事。

スーザンは普段ほとんど料理らしい料理をしない、いかにも典型的なアメリカ人なのだが、3時間かけて焼き上げた七面鳥はさすがにおいしかった。パサパサで味のしない七面鳥のイメージが完全に覆された。ジューシーで柔らかく、皮はしっかりクリスピー。味わい深い肉の味がしておいしい。もう一つ感心したのが、マッシュポテトだ。なめらかでしっとりクリーミーで、さすがのおいしさ。こういうの作らせるとアメリカ人は本当に上手い。
お腹いっぱい食べて、次はデザート。これまたトラディショナルな、パンプキンパイとピーカンパイ。私は用心してピーカンパイしか食べなかったが、一口食べて、後頭部を思いっきりハンマーで殴られたかと思うほど甘くて、失神しそうになった。この甘い甘いパイに、山盛りホイップクリームを乗せて食べるのだ。すると、あら不思議。パイが甘いせいで、クリームが全然甘くなくさっぱり感じるのだ。
インコも大好き風月堂のゴーフル。→インコも大好き風月堂のゴーフル

この家では、感謝祭のディナーのときはお酒を飲まない習慣なのだそうで、アルコールなしで大の大人6人(+ティーンエイジャー1人)が食事し、おしゃべりをして過ごす。日本だったら考えられないような集まりだ(というか、私が酒飲みだからか?)。しかし、お祈りのせいか、お腹がいっぱいになったせいか、満ち足りた幸せな気分になる。普段知り合うことのないような人たちとも話しができた。こういう一日もいいものだ。
お土産に、残った七面鳥をどっさり分けてくれた。こうして感謝祭の残り物を、その後何日もかけて、サンドイッチなどにして食べるところも、なんとなく日本のおせち料理に似ているではないか。スーザンに言わせると、七面鳥には眠くなる成分が入っているのだという。確かに家に帰って、まだ早い時間だというのに、Jも私もなぜか爆睡してしまった。ごちそうさまでした。
七面鳥大好き、アメリカ猫。 → 七面鳥大好き、アメリカ猫。

2005年11月25日

和食好き

前の日感謝祭の七面鳥を食べ過ぎたので、今日は思いっきり和食の宴をやることにした。メインは鍋。暖かい日だったので半そでTシャツなところが似つかわしくないが、やっぱり冬は鍋でしょ。
昆布とかつおぶしで出汁をとり、醤油・酒・砂糖で濃い目に味をつけただけのシンプルな鍋。具は中国人Rが半分持って来てくれるというので、和風の出汁に合うかどうか心配だったが、全然問題なかった。味付けは違えど、中国鍋とは基本的に食材も似ているので、考えることはそう変わらない。Rの持って来てくれたものは、
凍豆腐(Frozen Tofu)
乾燥豆腐(かんぴょうみたいなもの)
干し海藻(ワカメのもっと薄くて細かいもの)
大根(輪切り)
香菜
薄切り牛肉
ビーフンなどなど。
結局多すぎて牛肉は食べられなかったけれど、ね?似てるでしょう。日本の鍋に入れるものと。私が用意したのは、鶏のつみれ、焼き油揚げ、水菜、しいたけ、白菜、長ネギ、麩、マロニーなど。その他、小鉢に和食のつまみをいくつか作った。そう、なぜなら今日は日本酒パーティーだからだ!鍋と日本酒、合わないはずがない。みんな和食が大好き。2時間以上かけて鍋をゆっくり食べ、日本酒を飲んだ。うまひー。初めて飲むいう大吟醸に、中国人夫婦も舌鼓をうつ。
最後は鍋にご飯を入れておじやにして食べた。これ中国でもやるのだそうだ。
ただしい日本の宴。 → ただしい日本の宴。

教えてもらった凍豆腐(Frozen Tofu)の作り方は、普通の絹ごし豆腐をただ冷凍庫で凍らせるだけというものだった。それを常温に戻し、よーく水気をしぼって、一口大に切って鍋にいれる。食感は高野豆腐に似ている。出汁の味がよくしみこんでおいしい。今度うちでもやってみよう。
こうして感謝祭の休日は、日本のお正月のようにまったりと過ぎてゆく。あ、冷蔵庫に残ってる七面鳥どうしよ...。

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2005年11月27日

寒くなりました

今日はSolanaBeachからEncinitasのもう少し北まで、海岸沿いのきれいな舗装道路を走った。走行距離は不明。時間は2時間弱。ここは、BikeLaneという自転車専用道路が何キロも続く走りやすい道で、たくさんの自転車乗りたちとすれ違ったり、追い越されたりした。
ロードタイプの自転車に乗っている人はほぼ100%、プロのレーサーかと見まがうようなキメキメの服装をしている。彼らの服装を見ていると、あぁサンディエゴも冬になったのだなぁと思う。さすがにこの時期、上下とも長袖長タイツが増えてきたのだ。そしてみんな早い早い。今日は車椅子の自転車乗り数名にも追い越された。腕でタイヤをこぐ彼らは、信じがたほど早いのだ。
私たちは何を勘違いしたが、半そで短パンで元気に走り出したのだけれど、走っている間はともかく、止まるとかなり寒かった。おかげで、帰るなり、風邪をひいたようにぞくぞくしてくるし、肩はこるし(関係ないけど)、Jは早くも両足の筋肉痛を訴えるし、2人ともすっかりぐったりしてしまった。体弱っ。普段からもう少し鍛えねばね。
休憩ばかりしている → 休憩ばかりしている

2005年11月28日

供給不足

うちのソフィーお嬢さまの猫草ブームは相変わらず続いている。最近では毎朝10本以上もの草を召し上がる。それでも物足りないようで、暇さえあれば自ら猫草の鉢にかぶりついて食べたりもするようになってしまった。そんなにたくさん食べられると、さすがに困る。
あーん。 → あーん。

この猫草好きは日増しにエスカレートしているようで、明らかに需要と供給のバランスがくずれてきた。
寒くなると猫草の生産もとても追いつかない。夏の間は数日であっという間に生えてくる猫草も、冬は時間がかかるのだ。仕方がないので、ソフィーお嬢さまのために、1鉢から4鉢へ、猫草量産体制にシフトした。切らさないよう代わる代わる種を植え、毎日ひなたに出して、水をやる(なぜそこまで...)。それでもねぇ、数日間猫草が途切れてしまうこともある。
おいしー。 → おいしー。

最近では公園の芝生をみると、こんなにたくさん生えていてうらやましいとか、ソフィーに一目見せてやりたいなどと思ってしまうくらいだ。
草がないのに、ベランダに出たりすると、もうたいへん。あおーん、あおーんと、さも悲しそうに、今にも飢え死にしそうな大声で泣くソフィー。すみません、もう少し待ってくださいー。
まだかしら。 → まだかしら

2005年11月30日

白猫三昧

先日ハロウィーンのあとに店頭に並んだたくさんいた黒猫たちはみなもらわれた。今ごろみな新しい家で、幸せに暮らしていることだろう。今度はどうか捨てられませんようにと、もわれわていくとき、いつも願ってやまない。
今日はめずらしく白猫が5匹もいた。うーん、白もかわいらしいこと。全部いっぺんに出してみて、黒猫のみならず、白猫もたくさんいるとかなりの迫力だということが分かった。要するに、同じ柄がいっぱいると人目をひくということだ。通りかかる人はみな驚いて、ほう!と足を止める。
しかしこの猫たちは、かわいい外見とは裏腹に、恐ろしく気が強かった。他のどの猫にも、兄弟お互い同士ですら、戦いを挑むし、ウシャーっと小さな体で激しく威嚇する。部屋中のいたるところで、シャーシャーと声がするので、気が散ってならない。シャーシャーを聞きながら、お客さんと話しつつ、ドアを開閉し、つい1匹白猫をドアにはさんでしまったくらいだ。すると店中に響き渡るようなすさまじい声で、うぎゃ~~~~~~~~~~~~~~と絶叫する子猫。あぁぁごめんよー。しかしなにもそんなに大声あげなくても...。
白猫たち! → 白猫たち!

この白猫5兄弟たちは、薄茶色の1匹をのぞいてみな真っ白なのだが、プロフィールには全員『SiameseMix』(シャム猫との混血)と書いてあった。アメリカ人は、なんとかMixと付けるのが好きだ。グレー1色の猫だったら、たいてい『ロシアンブルーMix』だし、色はグレーじゃなくて、ブルーと書かれる。今、ボランティア先には、ちょっと首もとの毛がふさふさしたグレーの大柄な猫がいる。今日見にきたお客さんの一人は、この猫のプロフィールは、ただのDLH(Domestic Long Hair:長毛雑種)じゃなくて、ロシアンブルー&メインクーンMixのほうがいいのではないのかと、マジメな顔で聞いてきた。そんなのいるのか?しかしまぁ、Mixでもなんでも、みな早くもらわれるといいね。