猫にごはん

 

 

 

 

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2006年10月 アーカイブ

2006年10月 1日

再び国境

先月見たばかりの海の国境(メキシコとアメリカの国境)の、今度はアメリカ側の海岸へ行ってみた。両側から、こうして国境を見るのはとても不思議な感じ。私たちはどっちにも気軽に行けるのに、ここを命がけで越える人もいるのだ。
この海の国境、メキシコ側の柵には「危険物海底にあり」など、国境を越えないよう注意書きの看板が大きく掲げてあったものだが、アメリカ側には注意文言などどこにもない。何もない。アメリカからメキシコへ密入国する人などいないのだ。海岸にはただ柵があるだけ。海岸にもほとんど人気はない。こんな辺鄙な海岸にわざわざ遊びにくるのは、物好きな観光客(私たち)と、そして、メキシコに残してきた家族と国境越しに再会する人々なのだった。
国境越しのピクニック。→国境越しのピクニック

このメキシコ人家族は、国境をはさんで海岸でピクニックをしていた。なんだか切ない光景ではあるのだが、実際はタコスやお菓子を食べながら楽しそうにおしゃべりしていたのだった。メキシコ人は陽気だ。カメラを持っている私たちをみかけると、Vサインをしたり、カメラに向かってにっこり笑顔を見せてくれる。なので写真を撮るこちらも、気が楽でいい。
先月この国境に来たときには、柵越しにの屋台で何か買おうとしていた人に、アメリカの国境警備隊が厳しく注意をして売買は成立しなかった。しかしこの日見張りに立っていた国境警備隊員は、とても大らかな人柄らしく、全然平気。何も注意しない。メキシコ人たちも平気だと分かっているのか、なんとふざけて柵(国境)をすり抜けて遊ぶメキシコ人(大人)までいるではないか。信じられない。いいのかこれで。売買ももちろんじゃんじゃん成立している。海岸にいる『流し』のベサメムーチョ楽団に、アメリカ側から曲のリクエストをしたりしているカップルもいた。
国境越しのベサメムーチョ。→国境越しのベサメムーチョ

ちなみにこのベサメムーチョ楽団は、メキシコの観光地のそこら中にたくさんいる。たいていは3人で、このようにギター、アコーデオンなど抱えて街中を練り歩き、どこででもリクエストに応じて歌ってくれる。というよりも、ご飯を食べていたりすると、近寄ってきて勝手に演奏を始めてしまうので、『No』と最初に断らないといけないのだ。初めてメキシコに遊びに来たとき、私とJは勝手が分からず、突如始まった陽気なメキシコ音楽にあっけにとられているうちに、チップを請求されたものだった。くやしかったので、『ラ・バンバ』を歌えるか、とリクエストしたところ、もちろんだと彼らが胸を張って演奏を始めた曲は、『ベサメムーチョ』だった。違うじゃん。以来、私たちは親しみを込めてベサメムーチョ楽団と呼んでいるのだった。
音楽に合わせてぴったりくっついて踊る陽気なメキシコ人カップル。みんな楽しそうだね。今日は国境もほのぼのした休日の雰囲気だ。
そもそも今日の目的は海の国境を見に来たのではなく、アメリカ側のそのすぐ近くにあるアウトレットで買い物をすることがメインだったのだ。なので私たちは国境越えはしない。いろいろ買い物してご飯食べておしまい。このアウトレットは、従業員も客もメキシコ人比率が非常に高く、ほとんどスペイン語が公用語と化している。広くて混んでなくて、なんとなく大らかな雰囲気のある気楽なアウトレットだ。ここから渋滞の全くない広いハイウェイを飛ばして帰ると、20分足らずで家に着く。同じメキシコ側の海の国境から、前回は4時間もかけて検問を通ってきたのにね。今日は楽チン楽チン。
右アメリカ、左メキシコ→右アメリカ、左メキシコ

2006年10月 4日

集団恐怖症

この世で何が嫌いって、小さなものがわーっと集団になっているものを見るのが大嫌い。だから、1匹だけならいい。全然問題ない。百歩譲って、たとえ集団になっていたとしても、うちの中じゃなければいい。そう、お願いだから、どうかどうか家の中ではやめて欲しいのよ~。
さて掃除をしようと、寝室にふと入ったところ、凍りついた。それは最も私が嫌悪する小さな恐ろしい数の集団。蟻が、蟻が、蟻が~!2~3時間前には何事もなかったのに、いったいなぜこんなに唐突に集まってしまったのか。

サンディエゴは、ゴキブリもハエも少なくて本当に住みやすいいいところなのだけど、蟻だけはみな口をそろえて、「うちにも大発生したことがある」という。我が家もこれで何度目のことだろう。最初のときは、やたら1匹ずつつぶしてみたり(スマン)、やたら殺虫剤をかけたりしたものだ。しかし一番効果があって、持続力があるのが、やはり『アリノスコロリ』式に餌を仕掛けて待つタイプ。私が気に入っているのはコンバットの製品だ。仕掛けて1時間足らずで激減し、数時間後には全滅する。そして蟻の出入り口が見つかったら、またまたコンバットの、穴を塞ぐボンドのような薬で生き埋めにする。(←こうして書くととっても恐ろしい。蟻よすまぬ)
なので、うちにはコンバットは欠かさず常備してある。今更動転することもないのだが、ぐわーっと黒い集団がうごめいている様子を見ると、どうしても理性を失ってしまうのだ。もうこのまま家ごと火をつけて燃やしてしまおうかという気にもなるくらい。しかし、毎回家を燃やすわけにもいかないので、冷静にコンバットを準備し、設置する前に、いったい蟻が何にたかっているのか元を探す。すると、な、なんと。
そこにあったのは、ノアのゲロだった。
張本人のばか猫 → 張本人

そういえば、夜中にノアがベッドの横で吐いていたのは知っていたのだが、あまりの眠気に負けて、そのまま朝まで寝てしまったのだった。そして昼近くまで片付けるのを忘れていたのだった。しくしく。
それにしても猫って、家の中に蟻がこれだけあふれかえっている異常事態にも、とんと無頓着だ。あたふたしている私の様子を見物し、蟻のにおいを嗅いでみたりするだけ。蟻の上も平気で歩いてしまう。このまま放っておいたら猫も蟻にたかられそうなので、速やかにコンバットを設置し、猫をかかえて、部屋を脱出。ついでに私は家も数時間脱出。あー、びっくりした。
はい。ゲロをすぐに片付けなかった私の責任です。

さて、本日の塩ヨーグルトドリンクはこちら。
ミント入り → ミント入り

このミント入った塩ヨーグルトを飲んで分かったのだが、塩味ヨーグルトドリンクは、私が風邪をひいたときに100%効き目があると信じて飲む、梅干入りのお湯に味が似ている。ミントの葉がまるで、紫蘇のような薬味の役割を果たしている。そうか、これはアラブ人にとっては梅干と同じような素朴な懐かしい味なのかもしれない。きっと梅干が好きな人なら、塩ヨーグルトドリンクは大好きに違いない。梅干お湯が大嫌いなJが、塩ヨーグルトも嫌いなのは仕方のないことなのかも。
アラブ在住経験のあるでめたんさんによると、塩ヨーグルトできゅうりの千切りを和えるレシピがアラブにはあるそうな。これなぞ、梅肉のきゅうり和えに近いと想像できて、とてもおいしそう。と、日課になっている食後の塩ヨーグルトドリンクを一人で飲みながら、たいへん納得したのだった。
ところでドライミントが惜しげもなくたっぷり入っているこのヨーグルトドリンク。見ようによってはミントが蟻の死骸のようだが、それは考えないようにしよっと。

2006年10月 7日

秋の味覚

週末は久しぶりに雀荘あづ。さん宅でマージャン大会が開催された。どこで手に入れるのか、日本でも見たことのないほどたくさんの新作の日本のお菓子が美しく小袋に分かれて、参加者一人ずつに手渡される。おいしー。懐かしー。ごちそうさまでした。
ほぼ徹夜で行われたマージャンに、めでたく快勝し、お祝い(?)に、どーんと買ってみた。秋の味覚まつたけ!
どうだまつたけ!→どうだまつたけ!

たっぷり買って約25ドル(約3000円)。まぁ日本で売っている高級まつたけに比べればこれしき安いものだ。わっはっは(←すっかり気が大きくなってる)。
アメリカのスーパーではもちろんまつたけなんて売っていない。それどころかアジア系スーパーでもどこでも見たことがない。こんなの売っているのは日系スーパーだけだ。ということは世界中でまつたけを食べるのは日本人だけなのだろうか。アメリカにも松の木はたくさんあるし、特にサンディエゴのこの近辺には、かの有名なTorreyPinesゴルフ場(pines=松の木)もあるくらいだから、松林もどっさりある。それなのに、まつたけは取れないのだろうか。不思議だ。ちなみに、うちのアパートの敷地内にも、松の木はたくさんあり、そこかしこに松ぼっくりが落ちている。そして、そこかしこのじめじめしたところにキノコも生えているのだが、まだ勇気がなくてキノコ狩りはしたことがない。まつたけに似てるなと横目で眺めつつ、いつも通り過ぎるだけだ。植え込み掃除のときには、このキノコたちも一気に除去されてしまうのが、どうにも惜しい話だ。
今回日系スーパーで買ったまつたけは、生産地が書いてなかったので、どこのものかは分からなかったが、まぁそこそこの香りがあり、値段相応といったところだろう。恥ずかしながら、私もJもまつたけを自分で買って料理するのは初めて。ネットでレシピを調べて、まつたけ料理を作り、ついでに友達も数人呼んで、にわか『まつたけパーティー』を開催した。検索すると、永谷園のまつたけのお吸い物を使ったレシピがたくさんでてきたのでびっくりした。みんな、あの粉末を料理に使っているのだなぁ。確かに良くできているし、今回作ったお吸い物は、いいのか悪いのか、あの永谷園の味にそっくりになったのだった。
作ったのは、まつたけご飯、まつたけのお吸い物、まつたけのホイル焼き、その他の料理。家中まつたけの香りでいっぱい。帰りがけに、独身生活のHくんが幸せそうな顔をして、「枯れた食生活が久しぶりに潤いました」と言ってくれたのがうれしかった。日本ではこんなに食べられないだろうな。ごちそうさまでした。
におうわね。→におうわね。

2006年10月11日

洗い立て好きな猫

シーツを取り替えたときに、うちで一番喜ぶのは人間だけでなく猫だ。特にノアは、洗い立てのシーツが大好き。ばさばさ広げる音を聞きつけると、もういてもたってもいられない。降ろしても降ろしても、ベッドに飛び乗り、シーツにもぐったり、シーツの上を駆け回ったり。きゅっきゅっきゅっきゅと、シーツをリズミカルに両手でこすり、たいへんな騒ぎようだ。Jに放りなげられてもへっちゃらだ。その日はもう一日中ベッドの上から、いっこうに降りようとしないくらい大好き。もうね、きみはいい年したおっさん猫なのだからね。はしゃぎすぎですよ。
大好き洗い立て。 → 大好き洗い立て

こんなにノアが喜ぶのなら、毎日でも洗ってあげたいところだが、なかなかね。たまにしか洗わない。1ヶ月に一度くらいか。そもそもみんなシーツを、どれくらいの頻度で洗っているのだろうか。先日この話題になったときに、初めてよその家の話を聞いて、あ、うちももっと頻繁に洗わなくちゃなと思ったものだ。ちなみに私は、糊のよくきいたパリッとしたシーツが好きだが、自分ではシーツにアイロンをかけたことがない。誰か代わりにやってくれないものか。

リネン一式を洗ったとたんに、なぜか猫が2匹ともベッドで寝るようになった。涼しくなってきたからか、それとも洗濯するのを待っていたのか。最近サンディエゴもずいぶん涼しくなって、猫飼いにはうれしい季節になってきた。ソファに座れば、ベッドに入れば、すぐに猫がやってくる。うーん、いいね。
パソコンをやっていても、ほら猫が膝に乗る。こうなったら、もう猫がどくまで動けない。だってこんなにかわいいんだものー。あぁ怠惰な猫飼いの冬はもうすぐそこだ。(←喜んでる)
膝の上で爆睡中。 → 膝の上で爆睡中

2006年10月14日

カリフォルニアらしい日

サンディエゴ一の大きなイベントといったら、エアショーだ。年に一度Miramarにある軍の大きな基地を一般開放し、3日間にわたり、航空ショーが行われる。エアショーの前日あたりから、サンディエゴ一帯に戦闘機が飛び交い、爆音が響き渡る。猫もおびえる一大イベントだ。
快適な屋根の上。 → 快適な屋根の上

今回はマルコさんにお誘いいただき、あづ。さんご夫婦等とみんなで集合。昼から食べたり飲んだりしながら、のんびりと見物した。見物場所はマルコさん宅の屋根の上だ。空が広くて一望できる。ハシゴに登って、初めて屋根の上など登ってみたが、広くてきれいで、暖かくて日当たり良好。斜めながらも、安定感があり、とても気持ちがよい。こんなに快適な場所だったら、さぞかし猫がくつろぎたくなるだろうて。いいねぇ。
やる気満々なご近所さん。 → やる気満々なご近所さん。

周りをみると、同じように屋根の上に登っているご近所さんも多々みかける。この老夫婦など、椅子やテーブルなど持ち出し、やる気満々。自由自在に屋根を歩きまわっていた。双眼鏡で基地を観察し、そろそろメインイベントが始まるぞ、などと大声でこちらにまで教えてくれる親切な方々だ。
大勢で屋根に登って、一箇所に負担をかけてはいけないと思いながら移動していたが、エアショーの目玉であるブルーエンジェルス(アメリカ合衆国海軍所属のアクロバットチーム)が登場すると、みんな戦闘機につられてつい大移動してしまい、気がつくと大の大人7人が2メートル四方の場所に固まっていたりするので、はらはらした。しかし屋根はびくともしない。丈夫なのだ。

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ブルーエンジェルスが低空を飛び、突っ込んでくるのを真下から見ていると、まるで屋根の上の私たちをめがけて爆撃してくるのではないかと思うほど、どきどきして鳥肌がたつ。操縦士が眼鏡をかけているのが見えた(←うそ)と確かに思えそうなくらい近い。あまりに高速で飛ぶので、通り過ぎてしばらくしてから爆音が聞こえる。これなら気づいたときには撃ち落とされていることだろう。
こういうの見ていると、感想はもう単純に、かっこいいとか、すげーとか圧倒されっぱなしになる。夜のローカルニュースでは、エアショーに見学にきていた小さい男の子が案の定、インタビュアーに応えて、「大きくなったらブルーエンジェルスになりたい」と興奮していた。こうして今日も未来のpatriotアメリカ人が一人増えていくのだった。そうだろうよ。私だってなってみたいと思うよ。かっこよかったもんね。カリフォルニアの青空に、美しい青い機体がよく映える。

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ところで、あづ。さんといえば、『雀荘あづ』。マージャン仲間の面々は、さすがに今回はマージャンはやらなかったが、エアショー見物後、誰もなにも打ち合わせもしていないのに、ゲームの準備が始まった。今日はモノポリーに興じる。親身な銀行家(あづ。さん)のコンサルタントのもと、ゲームは大いに盛り上がり、やがて夜はふけていったのだった。あー楽しかった。
巻物シリーズ。 → 巻物シリーズ

マルコさんが準備万端おいしい手料理をたくさん用意してくれていたが、私も二つだけ作って持っていった。今日は巻物シリーズで、カリフォルニアらしく『カリフォルニアロール』(←そのまんまだ)と『バナナロール』。裏巻き(海苔が内側)の太巻きはこのたび初めて作ってみたが、普通の太巻きよりも巻くのも切るのも簡単。作り方を忘れないうちに書いてみました。

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2006年10月17日

ある日の黒猫

6歳過ぎて年をとってきたせいか、ノアは本当によく眠る。昼間一日中ずーーーーーーーーーーーーーっと寝ている。以前から猫らしくよく寝ていたが、ここのところ朝ご飯を食べた後は、日がな一日同じ場所で寝ていて、動きゃしない。最近のお気に入りはベッドの上で、人間の枕に寄りかかって、壁を眺めて一日過ごす。きみは病人か。
朝 → 101806_1.jpg

ほんとに飲まず食わずで日中を過ごすノアとは対象的に、ソフィーは昼間一人で遊んだり、窓から外を眺めたり、寝ないで案外活動しているのだ。
1時間後(変化なし) → 101806_2.jpg

ところで、Jが仕事先から帰ってくると、ノアは玄関まで走って出迎えて、大歓迎する(足にすりすり床にごろごろ)。その後もずっとついてまわり、Jが座ればすぐさま足にぴったり寄り添い離れやしない。ストーカーか。最近とみにその傾向が強いので、何かなーと思っていたがたぶん理由はこんな感じ。
昼頃(ちょっと動く) → 101806_3.jpg

我が家では、猫のごはんは朝ドライフードを出し(係り-私)、夜缶詰を出す(係り-J)。朝のドライフードは2/3くらい一気に食べてしまうが、その残った1/3がどうなるかというと、それはもちろん日中起きているソフィーが独り占めしてしまうのだった。その間、ノアはただただずーーーーーーーーーーっと寝ている。ノアが起きるのは夕方Jが帰ってきたとき。ようやく深い眠りから覚醒し、さて残りのカリカリを....。とノアが台所に足を踏み入れて気づく。がーん、ぼくが朝残したごはんがなくなってるっ!(←当たり前じゃ)
突如感じる激しい飢えにさいなまれ、いてもたってもいられないノアは、夜ご飯係りに哀れな空腹を訴えるのだった。早く、早く、猫缶を~。
午後(気づかれた) → 101806_4.jpg

しかし、小学生の夏休みの宿題じゃあるまいし、今日一日中観察をしていたこんな私って...。それにしても猫の観察って、変化なさすぎ。
その後(ちょっとくずれる)101806_5.jpg

教訓 : 寝過ごし注意

2006年10月20日

黒猫の首輪

うちではもうかれこれ長いこと、強くひっぱるとはずれるタイプの猫の首輪(Breakaway Collar)を使っていたのだが、このたび必要にせまられ(詳細後日)、ノア用に、はずれないタイプの普通の首輪を買うことにした。

黒猫の首輪は、はたして何色が似合うのだろう。
私は今まで、『黒猫には赤だ』と確信していたので、最初からずっとノアの首輪は赤ばかりだった。一度だけ気分転換(誰のだ?)に、黄色い首輪を着けてみたことがあったが、あれはもうびっくりするほどノアには似合わなかったので、すぐに止めた。黒に黄色は合いそうなのにね。フェルトっぽい材質もまた悪かったのかもしれない。その後、『黒猫には青だ』と確信していた友人から青い首輪をもらって、ノアにつけていたことがあった。確かに青もよく似合ったが、残念ながらこの首輪はもう壊れてしまったのだった。
今度は何色がよかろうか。家でも悩んで、店でも悩んで、選んだのはこの色。じゃーん。
新しい首輪 → 新しい首輪

黒猫に黒。
着けてみて似合わなかったらすぐに返品しようと、レシートにぎりしめながら着けてみたが、あらなんと。とってもよく似合うではないの。
ノアは小さいころからずっと首輪をつけているので、首輪の着け外しはいたってスムースだ。おとなしくじっとして、新しいのになっても全然気にする様子はない。もう少し気にしてくれてもいいのにとも思うが、「わー、かっこいい。よく似合う~」と絶賛され(←猫ばか)、本人もなんだか得意げな様子だ。見違えるほど男らしくなった(ような気がする)。盛装っぽいようにも見える(ほんとか?)。
どうよ。 →↓ 102106_3.jpg
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材質は柔らかい黒い布なのだが、金属の飾りがついていて、少々ボンデージっぽい雰囲気もただようが、まぁよかろう。『黒猫には黒だ』とこのたび激しく確信した私なのだが、黒猫飼いのみなさまはいったい何色の首輪を使ってらっしゃるのでしょ。黒の首輪、よく似合いますよ~。
しかし難点は、写真うつりの悪いこと。こればっかりは、どうにも...涙。
いまいち目立たない → いまいち目立たない

2006年10月23日

猫の予防接種

週末は猫たちの予防接種をすることにした。実は予防接種をするのは2年ぶりだ。うちは完全室内飼いだし、他の猫と接することもないので昨年は省略した。ほんとのところ、予防接種のリスクと病気になるリスクのどちらが高いか悩んだのだ。で、悩んだ挙句、曖昧ながらもやっぱり予防接種くらいはやっておいてもよかろうと決めたのだった。やるのは4種混合(4-in-one)と白血病ウイルスワクチンの2つ。
動物病院へ行くのは気が重い。なぜならノアは、アメリカの獣医に注射を断られた経験があるほどのツワモノなのだ。その病院では、もはや全身麻酔をしないと注射ひとつ打ってもらえない。※そのときの詳細はこちら
今回は予防接種だけなので、なにも全身麻酔をしてまでその病院でやってもらわなくてもよい。なので、移動式獣医(mobile vet)に行くことにした。移動式とは、その名の通り、ちゃんとした病院の中ではなく、そこらの店先で予防接種など軽い診察をして周ってくれる獣医なのだ。値段も非常に安いが、何より時間がかからないことが大きなメリットだ。
いざ出陣。 → いざ出陣

ノアが動物病院で狂ってしまうのは、そもそも診察室に入ってから実際の診察が始まるまでに時間がかかりすぎるからなのだ。最初は冷静だったノアも、獣医が実際に出てきた頃には、怒りがピークに達し飼い主も手を付けられないほどの凶暴猫と化す。なんでアメリカの動物病院ってあんなに待たされるのだろ。
その点、移動式獣医は一切診察をしないので、早い早い。猫をだして、ただただ注射をぶすり。こんなノアでさえ、前回やったときもまったく問題なかった。なにせ怒る暇もないほどあっという間。の、はずだったのだけど...。

行ってみて驚いたのだが、獣医さんが違う人に代わってる!前のさえないおじさん獣医は、おそろしく愛想がなかったが、驚くべき手際の良さだったのだ。今日は違う人だ。女性のおとなしそうな獣医さんだ。激しく嫌な予感。しかも移動式獣医の省力化がすすみ、事務の人もいなくなり、獣医みずから現金のやりとりをし書類仕事もこなす。早くやってくれないと、ノアが怒り狂うでないの。はらはらする私たちを尻目に、なぜかこの日は元気いっぱいの小型犬がやたらに多く、ペットショップの店先は大騒ぎだ。ひー。
やっと順番がまわってきた。
この猫はたいへんアグレッシブなので、どうぞよろしくと注意をし、キャリーケースを開けてみると...。遅かった。もうだめだ。怒り狂う黒い悪魔は、覗き込む獣医と私にうしゃーと襲い掛かり、先制攻撃を仕掛ける。もうこうなってしまうと、飼い主の言葉なんぞ耳に入らないのだこの猫は。この日のために購入した首輪につけたリードをしっかりにぎりしめ、脱出防止は怠らない。しかしそんなことはまったく役に立たず、ノアはとにかくケースの中に立てこもったまま、見えるものすべてに激しく攻撃。とても外に出せない。すると獣医は意を決し、安全地帯に身を置いたまま、いきなりノアの尻めがけて、注射をぶすりと突き刺すではないか。そんなの無理よー。抑えなきゃー。当然身をよじって逃げるノア。こぼれる液体。阿鼻叫喚。仕方がないので、私が決死の覚悟でノアを抑える。そこへ2本目がぶすり。今度はうまくいったが、何を思ったか獣医は新しい薬をさらに箱から取り出している。最初のが半分こぼれたから、もう1本やることにしたという。激しい攻撃にさらされ続けながらも抑える私。2回目は全部入った。やった。終わった。獣医からは、この猫は普段からこんなに凶暴なのかと心配されたが、んなわけないだろ。
仔猫も注射。 → 仔猫も注射

ソフィーもそのあと注射をしたのだが、おとなしいソフィーはあまりに簡単だったので、まったく記憶に残っていないほどだ。疲れ果てて帰ってきて、めでたしめでたし。と言いたいところだが、そのあとが問題だった。
夕方過ぎて、明らかにノアの様子がおかしいことに気づく。ご飯もねだりにこないし、何よりおとなしすぎる。大好物の日本の猫缶をふんぱつしても、一口なめるだけ。絶対に変だ。その後、いつもの寝場所でぐったりし、触ると耳も肉球もほてほてして、体全体がいかにも熱をもっている。目には光がなく、ぐったりしている。そして翌日も同様。飲まず食わずでトイレにもいかずに寝ている。まだ体が熱い。ノアはずいぶん前にも予防接種したあとに、ふらついて食欲不振になったことがあったが、今回はきっと、通常の1.5倍も注射されたからに違いない。
こういうとき不思議なことに、いつもちょっかいを出してばかりいるソフィーが、ノアにまったく近寄らないのだ。動物の本能で病気の生き物に触れないようにしているかのようだ。結局24時間以上ぐったりし続けたノアは、徐々に復活し、3日目の今はようやくいつも通りの状態に戻った。やれやれ。
よくなってくると、ソフィーはノアに寄り添うように、つかず離れず寝るようになった。見守っていてくれているのね。みんな無事でよかったよ。予防接種、ほんとうにしたほうがいいのだろうかねぇ。
寄り添う猫たち。→ 寄り添う猫たち

2006年10月25日

うみゃー

ある日、遠いサンディエゴまではるばるやってきた、ひと包みの宝の山。それは...。

くろねこ・ママさんからのプレゼントだった!
先日私はめでたくも、ママさんの50000HIT記念プレゼントにあたったのであった。かわゆいショコラちゃんがすくい取ってくれたのは私の名前とTOKIKOさん♪ うれしいではないの。どれもこれも、アメリカでは決して手に入れることは不可能な(たぶん日本にいてもむずかしいかも)、名古屋名物の数々。
これが名古屋コーチンだっ!→ これが名古屋コーチンだっ!

食いしん坊の我が家は、さっそくいただきましたとも。まずは名古屋コーチンのとり飯の素。こくのある鶏肉。こゆい味付けが超美味。こんなにおいしいたきこみご飯の素が存在するなんて、ほんとにびっくりだ。なんとよくできていること。おいしいー。
そして、一緒に守口漬というのも、味見。奈良漬のような深い深い飴色の大根は、見た目も非常に美しく、それはそれはもう絶品。でらうま。ご飯がすすむなー、と舌鼓を打つJの横で、あぁ日本酒にぴったりだと思わずつぶやいてしまう私。そして飲む(←結局飲んでる)。うみゃー。
美しい守口漬。 → 美しい守口漬

くろねこ・ママさん、本当にたくさんのプレゼントどうもありがとうございました。ごちそうさまでした。いやー、ブログやっててよかった。
くー、うれしい~(泣) → くー、うれしい~(泣)

2006年10月29日

猫を洗うには

サマータイムも終わる週末の今日、とても暖かな日だったので、猫を洗う。うちは2ヶ月に一度くらい猫を洗っているが、今回は初めての、ある試みをしてみた。それは何かというと、石鹸で猫を洗ってみることにしたのだった。
今までいつも猫を洗うのは、猫用シャンプーを使っていた。これはノアが仔猫のときに初めて買った高級シャンプーで、言っちゃなんだが人間用に使っているものよりもはるかに高い。そしてたまにしか洗わないので、猫が増えた今もまだ半分以上残っているのだ。このシャンプーは猫用だけあって、店の人からは舐めても大丈夫と言われて買った。洗うと、さっぱりして気持ちがよいし(人間が)、何よりいい匂いがするのが気に入っていたのだが、いつも気になっていたことが一つ。
ほんとにこんなにいい匂いがしてて、いいのだろうか?
この匂い、3~4日続く。シャンプー後の猫をつかまえて、くんくんやるたびに、いい匂いだなーと気に入りながらも、どうも心配になっていたのだった。

ところで私がいつも自分用の洗顔に使っているのは、手作り石鹸だ。といっても自分で手作りしたわけではなく、私の友人が作っている。日本からずいぶん前に送ってもらい、以来毎日毎日、朝晩手放せないほど、愛用中。そのときに、猫洗いにもどうぞと教えてもらっていたにもかかわらず、一度も猫を洗ったことがなかった。なぜなら...。
あまりに使い心地が良いので、猫に使うのがもったいなさすぎるため。
今まで、ハイビスカス、シルク、炭、アボカドなどさまざま使ってみて、どれも非常によかったが、なかでも最近使い始めた、無農薬米ぬか&玄米石鹸があまりに使い心地がよいため、このたびその貴重な石鹸で猫も洗ってみることにした。
気がかりだったのが、石鹸でちゃんと泡が立つのかということだ。やってみると、泡立てはやはりシャンプーよりは時間がかかるが、手でよく泡あわにしてから猫をこすれば、ちゃんと洗える。良いのが、泡切れが非常ーーーーーにいいこと。なのでトータルかかった時間は、シャンプーのときよりも短縮されたように思える。いいね。
何しろこの手作り石鹸は、天然素材しか使っていないので、猫がなめても平気どころか、食べても平気なくらい安心。洗ったあとの猫たちをにおってみると、想像はついたが、なんと無臭。感動的なまでに無臭だ。乾くと毛皮は、さらっさら。のちに、つやっつや。手触り抜群。おぉ!考えたら、人間もこの石鹸で洗顔したあとは、玉のようなつやつやお肌になりますものね。おーっほっほ。(←言ってみたかっただけです。ごめんなさい)

ソフィーとノアのどちらが手がかかるかというと、猫洗いに限っては明らかにソフィーがたいへんだ。事前に何か予感がするのか、近寄るだけで逃げ惑い、なんとか捕まえてバスタブに入れても、喉がはりさけんばかりに絶叫し続ける。爪も出しまくり、人間の体によじ登って、逃げようと必死だ。おかげでTシャツと体にたくさん穴が開いたよ、ソフィーさん。
よくもやったわね(怒) → 猫にごはん

その間、哀れなソフィーをなぐさめるように、ノアはバスルームの入り口で心配そうにうろうろし、一緒にかわるがわる鳴いて待っている。しかしながら、ノアが洗われているとき、ソフィーは助けようとする仕草など一度も見せたことがないという薄情ぶりだ。
ノアは洗われている間中、鳴きもしないし、爪もたてず、たいへんおとなしくしている。動物病院にいるときとは大違いだ。こんなおとなしい猫を、凶暴猫だと認定した獣医たちに、この様子をみせてやりたいくらいだ。
乾かすときも2匹は非常に対照的だ。ひたすら日向でじっとし、不信の目でにらむソフィーに対し、ノアはよっぽど心細いのか、人間にぴったりくっついて離れず、必死で舐めて乾かす。きみはいいやつだねぇ。
膝貸してね。 → 猫にごはん

ちなみに、この私のお気に入りの手作り石鹸はこちらのサイトで購入できます(『安香工房』)。あ、しかし、別に私は店の回し者でも、マージンをもらっているわけでもないので(もしもらえるのなら、断りはしませんがね。えへへ)、どうぞご心配なく。

2006年10月31日

ハロウィン!

10月の最終日は、いわずと知れたハロウィン。アメリカに住んで5年目になるが、ハロウィン仮装パーティーには出席したことがあるものの、お菓子を配ったことのない私。一度はやってみたいものだと思い、一軒家に住むマルコさん宅におじゃまさせていただく。うちのアパートは子供の姿をめったに見かけないので、こういうときは住宅街の一軒家に限るのだ。
ハロウィンの日はアメリカ人は大人も平気で仮装して歩いている。運転しながらふと横をみると、隣の車の運転手は海賊だったりするのだ。なんだか夕方になるにつれ、もう怪しげなムードが漂う。

5時半すぎ、第一陣がピンポンとチャイムを鳴らしてやってきた!

Trick or Treat? → 猫にごはん

か、かわゆい。ほんとにトリックorトリート(『いたずらかお菓子か?』)とか言ってる。しかも子供のくせに、とても発音がいい(当たり前か)。みんなしっかり仮装してるし。そしてかぼちゃのバケツや袋の中に、お菓子を入れろと当然のごとく差し出してくるのが、かわいくて仕方がない。
以後、続々と仮装した子供が家を訪れてきて、用意のお菓子はあっという間になくなり、急遽追加で買出しに行くほどだった。結局全部で40人くらいは来たのだろうか。お菓子配り初体験のため、慣れていない私たちは、ピンポンとなるたびにアワアワし、どうも余裕がなくて、写真もなかなか撮れなかったのが残念だ。
子供たちには必ず一人は大人の付き添いがいるが、「Trick or Treat?」とやるのは子供のみで、大人は離れたところで様子を見ているだけの場合が多い。必然子供とだけ会話することになるのだが、それがまた会話が弾まないこと。こちらは「Treat!」と答えたあとは、キュートだの、I like your costumeだの、ハッピーハロウィンだの言ってみるが、小さな子供はそりゃあ受け答えなんぞあまりしないものだわな。なんだか事務的に、お菓子をはい、はい、と渡すのに終始してしまったが、普段身近に子供に接することがないので、こういうのも新鮮だ。お菓子配りも楽しいものだ。マルコさん、ありがとう。面白かった。
それにしてもアメリカ人の子供たち、ちゃんと仮装し、見知らぬ家を一軒一軒回り、見知らぬ大人と会話する。素直でいいねぇ。こういう経験を毎年していると、物怖じしない大人になるのだろうか。ご近所付き合いもできるし、とてもいい習慣だと思う。しかし大人も子供も、ノリが良くなくてはできない。日本でもこのイベントがいつか定着することがあるだろうか。どうも難しそうだ。

ハロウィンといえば、もう一つ、初めての経験をした。アメリカのおばけ屋敷(『ScreamZone』)に行ったのだ。
そこは歩いて暗闇の迷路を回り、特殊メイクをした人間のおばけたちが随所で驚かしてくる、最も怖いタイプのおばけ屋敷だ。どうせ怖いといったって、アメリカのおばけだし、たいしたことなかろうと思っていたが、いや、マジでびっくりした。セットもメイクも驚くほどよくできていて、いたって本気だ。
迷路の中は、ストロボ連射部屋や、揺れる床、突如壁から現れるピエロなど、悪夢を見そうなものばかり。何年か前の、ポケモン事件を思い出したほどだ。このおばけ屋敷は、子供は入れない理由がよく分かる。怖がりな人が近くにいるとたいへん盛り上がって楽しい。盛り上げてくれてありがとう、マルコさん、そしてJ。おかげで2倍楽しめた。
本気のおばけ屋敷。 → 猫にごはん

私たちのすぐ前を歩いていたカップルの彼女のほうも、相当な怖がりで、何度も腰抜かして絶叫していた。驚いて腰を抜かす人というのを、私は初めて生で見たので、それにもびっくりした。そんなに怖がっている彼女を先頭に、まるで盾のようにして、自分だけ逃げる彼氏。いかがなものかと思って、そのカップルをながめていたが、出口にたどり着いた途端に、今まで怯えていた彼女は猛然と怒り狂い、彼氏を置いてとっとと帰ってしまっていた。あのカップルのその後はいかに。