一息ついて...
J父の住むところはそれはもう正しい田舎にあるので、そこにたどり着くにはドアツードアで、アメリカから日本に戻って来たのと同じくらいの時間がかかる。サンディエゴの乾燥した砂漠の景色を見慣れた目には、一面に広がる緑がとても美しく感じられる。山も緑、田んぼも緑、草むらも緑。スプリンクラーで水など撒かなくても、そこらじゅうに緑があるというのは、よくよく自然に恵まれた、考えたらとてもすごいことなのだ。
サンディエゴの乾燥した土ぼこりの、しかし乾燥し過ぎて汗をかかなくて済む暑さと、日本のしっとりと一面木々が緑で、しかし汗でべとべとになる暑い夏と、どちらがいいか。それはもちろん日本!と言いたいところだが、うーん、やっぱり足して2で割りたい。
いや、暑い。暑い暑いといいたくないけれど、ほんとに暑い。
田舎で私がしたことは、きゅうりや茄子の収穫の手伝いと、そして散歩と釣りだ。サンディエゴでは堤防を除いて、海で釣りをするのにライセンスが必要だが、日本ではどこでも釣りができる。海岸からの投げ釣りもできるし、桟橋も堤防もどこでも釣ってよいのがうれしい。海は果てしなく澄んでいて、餌も釣り糸も丸見えなほどだったので、釣りの成績はいまいちではあったが、楽しかった。あの炎天下に耐えられるものなら、毎日一日中でもやっていたいくらい。
釣り →
釣れたのは、ギザミ(ベラ)という魚で、淡白でくせのないさっぱりした白身の魚だ。塩焼きにして食べたのだが、自分で釣った魚は格別うまひ!それにしてもこの海辺の土地では、魚がどれもおいしい。タイやアジの獲れたて新鮮なお刺身と、畑で穫れた味の濃い野菜は、それだけで大ごちそうなのだ。
釣り →
ところで、ここでは井戸水が生活用水だ。井戸水で顔を洗ったり、お風呂に浸かったりすると、肌が本当にしっとりしていい感じ。今までよっぽど乾燥していたのだなぁ。滞在中アクシデントがあり、井戸水が使えない日が一日あったので、水のありがたみが格別よく分かるようになった。水道から好きなだけたくさん、きれいな飲める水がでてくるというのは、貴重なありがたいことなのです。
さて一息ついて、元気をつけて、来週の引っ越しに備えて都会に帰るとしますか。引っ越しまで間もなく。猫たちよ、もう少しがんばっておくれ。