さまざまな診断。
調子の悪いうちの車。あれから、放ったらかしにしているわけではない。トランスミッションの交換(もしくはこのまま放置か)を言い渡した、ベトナム人デイビッドの見立てに不信感をおぼえ、別の修理屋にも行ってみた。
ひとつは、友人Aさんから聞いたクワンズオート。韓国人(?)のおじさんは暇そうにしていたのにも関わらず、ちょっと車から出る不審な音を聞いてくれというと、だめだと断る。診断料65ドルを払わねば、ならぬのだ。そして、トランスミッションの問題ではないだろうと予想する。しかし、じゃあ何が原因だと思うか聞くと、教えてくれない。それには65ドル必要だと言うのだった。ちょっと感じが悪かったので別の店へ。
次に行ったのは、メキシコ人経営のルイス・トランスミッション。小さい修理屋で、混んでいる。ものすごく忙しそうに働いていたにも関わらず、メキシコ人カルロスは気さくだった。それなら今一緒に乗って、不審な音を聞いてやろうという。丁寧に油で汚れた手を洗い、わざわざ新聞紙を助手席に敷き、油の付いた作業着でシートが汚れないよう気を使ってくれる。二人で修理屋の周辺をぐるりと回ると、カルロスは言った。
「トランスミッションではない。フロントのベアリングとブレーキが悪い」
トランスミッション修理専門店にも関わらず、違うというカルロス。親切にも、別な店を紹介してくれた。しかも診断料もいらないという。いい人だ、メキシコ人よ。ありがとう。
紹介された店は、アメリカ人経営のブレーキ専門修理屋だった。なんでこうも専門分野に分かれているのだ。面倒だったらない。
カルロスが言うには、至急修理が必要だとのことなので、予約を取って、明後日アメリカ人の店へ行くことにした。いったいどこが壊れているのか。はたまた、同時に何箇所も壊れたのか。あぁ新しい車欲しい...。
ところで、車の修理屋はConvoySt.という大通り近くに多い。せっかくそこまで行ったので、通りに面したところにある日系スーパーに立ち寄る。日系スーパーは遠いし、週末は混んでいるのでめったに来ないが、平日の昼間は空いていて新鮮だ。
そこで、日本のみかんに一番近い、と以前誰かに教えてもらったことのある、『クレメンタイン』を発見。
見た目も普通の日本のみかんにそっくり。 →
アメリカには『薩摩』という、見た目は日本のみかんにそっくりなのも売っているのだが、種があって酸っぱくて食べにくい。タンジェリンに至っては、缶詰のほうがおいしいくらいで問題外。その他、オレンジやネーブルなら安くてたくさんあるのだが、冬はやっぱりみかんでしょ。ずっとみかんが食べたいと思っていたのだ。
みかんの箱には、小さくてかわいくて、手で簡単に剥けると、わざわざ書いてあるのがおかしい。『クレメンタイン』、全然日本のものっぽくない名前のカリフォルニアみかんだが、なかなかどうして。おいしいではないの。確かに日本の懐かしいみかん。こたつがないのが、悔やまれる。