♪ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと~♪
津軽半島の龍飛岬からは、北海道が薄ぼんやりと見えた。
これが龍飛岬か、と最初間違えて写真を撮ったところは、「津軽半島冬景色歌謡碑」という石川さゆりの曲の碑がたっているところだった。碑の前に赤い大きなボタンがあって、それを押すと、静まり返った町中に大音量で津軽海峡冬景色の曲がかかるのだ。観光客がつい押したくなるボタンのおかげで、竜飛岬周辺にいる間だけで3回は聞いた。
津軽半島の端まで一気に車で行き、海辺の岩場にある露天風呂で有名な宿不老ふ死温泉に泊った。日本海に沈む夕日を眺めながら、ほとんど海の中のような場所にある、塩分の強い温泉に入った。鉄と塩で濁った茶色っぽい色のお湯だ。舐めると相当しょっぱいし、鉄の味がする。
翌日は、世界遺産の白神山地を回り、神秘の青沼などで一休み。まるで妖精の泉(byゼルダの伝説)のような美しさ。このあと、白神ラインという未舗装の県道を永遠と走るのだが、車が壊れるのではないかと心配になるような砂利道(実際ここで2回車の調子が悪くなった)を、2時間もかけて通り抜けた。
その先にある秋田の玉川温泉で宿泊。今年の冬に雪崩で亡くなった方がいるというこの温泉は岩盤浴が有名で湯治客が多い。温泉は自炊部と宿泊部に分かれているのだ。私たちは1泊しかしないので、もちろん普通の宿泊客だ。自炊部のほうを見学に行ったところ、鍋や布団などの普通の所帯そのままが持ち込まれており、まるで人の家を覗いているような気分になった。
まずは岩盤浴。遊歩道を歩いていると、突然道が暑くなっているので、バスタオルを敷いて寝てみたが、もう暑くてすぐにじんわりと汗が出てくる。まさに自然の岩盤浴。しかし広い岩山のあちこちで硫化水素ガスが噴出して岩が黄色く染まっていたり、放射線を出す北投石という石があり、むしろ体に悪いのではないかと疑いたくなるくらいの、山全体が怪しい雰囲気なのだ。そこでも湯治客は本格的に小屋の中で、ござを広げタオルケットにくるまったり、サウナスーツに身を包んだりと装備が半端ない。「気管支が弱いから、あっちの小屋の方(ガスが相当吹き出てる辺り)へは行けないんだよ」と言っていたおじさんは、それでも毎日岩盤浴に通っているという。
ここは温泉もすごい。pH1.2という日本一の強酸性の温泉で、出るときは必ずかけ湯をしなくてはならないし、飲泉のあともうがいが必須だ。
最初は源泉を50%に薄めた温泉につかってみた。ぬるぬるしているが大丈夫。さらに源泉100%へ。ひ~。ぴりぴりする。温泉でこすらないように、と書いてあったが、少し体を動かすだけで体中がぴりぴりするので、こするどころではない。1分くらいでギブアップした。20~30分入っていた地元(たぶん)の人に、よく痛くないですねと聞いてみたところ、「もう痛いのなんのって、あんた」と言っていたので慣れてもやっぱり痛いのだ。薄めて少し飲んでみたら、薄めてもお酢のようなすっぱさだった。
それでも寝る前や朝など合計3回も源泉100%にトライしてみたのだが、ぴりぴり度は増す一方だ。さらに、緊張感をもってお湯につかるので、ぐったり疲れてしまう。湯治客恐るべし。これだけぴりぴりすれば、何かに効くとでも思わなければやってられない。
翌々日は岩手の龍泉洞(鍾乳洞)へ向かった。真夏の外の気温は32℃。鍾乳洞は11℃。寒っ。
考えたら今回は、強い塩水の温泉に入り、有毒ガスの中を歩き回り、強酸性の温泉に入り、今度は気温差20℃を行ったり来たりといった、実にハードな旅行であった。
鍾乳洞の中は地底湖があり、透明度41.5mの美しい水をたたえているのだ。地底湖の奥のには、きっと水の神殿(byゼルダの伝説『時のオカリナ』)が広がっているに違いないと思わせる、深い深い青い水。
食べ物はおいしいものをたくさん食べた。津軽の濃い甘辛い味付けにも驚いたし、道の駅で食べたとうもろこしもおいしかった。弘前で人気の相馬アイスクリームで飲んだヨーグルトシェークは、過去飲んだ中で一番のおいしさであった。でも一番感心したのは、青森の烏賊だ。
イカフライバーガーもよかったし、焼イカもおいしくて2つも食べたが、なんといってもイカのお刺身が絶品。イカってこんなに柔らかくて甘くておいしいのだと再認識した。またいつか食べに行きたい。
三陸リアス海岸を下って、(私たちにしては相当)おみやげをたくさん買い、無事帰ってきた。全行程2000キロ超。よく走ったなぁ。
わぁ〜車で走ってこられたんですね
我が兄貴みたいです(車で埼玉から熊本まで行きますです。。。
東北最先端へは一度は行ってみたいと思ってるんですが、これで行ったような気になりました
ヾ(=^‥^=)ノニャハハッ!石川さゆりも歌いっぱなしの竜飛岬♫
肌がぴりぴりするのは酸性が強いからなんですね
ただ単に温度が高いからだと思ってました(/≧◇≦\)アチャー!!ー
石巻に続いての東北旅行ですね。
温泉巡りに、イカ、白神山地、わさお~、どれも楽しそう。
(青森に住む同級生が透明なイカ刺しの写真をブログで自慢してるんですよ 笑)
玉川温泉の雪崩の事故は覚えています。
雪崩がなくても、ガスが出たりとずいぶんワイルドな湯治場なのですね。
ぴりぴりの温泉は、体にいいのでしょうか?毒をもって毒を制す?
>Kalakaさん
お久しぶりです~(^O^)
そうなんですよー。車で青森まで行ってきました。しかしお兄様すごいなー。
埼玉から熊本のほうが断然距離が長いです。すごいー。
温泉は肌がぴりぴりして、指先のささくれのところとか、しみて痛かったです^^;
お酢よりも酸性ですからねぇ。温泉効果で肌がつるつる、になったと思いたい
です(笑)。日本の温泉懐かしいでしょ。この温泉は、外人さんもたくさん
いました。ディープなところ旅行するなーと感心しました。
>daysofWLAさん
青森のイカ、ほんっとおいしかったです。干しイカ(のしいか、では
なく、そのまま干したもの)もたくさん売っていて、もう目移りする
くらいです。それにしても、青森の食べ物いろいろおいしかったですが
味付け濃かったなー。
そうです、その雪崩事故のあった温泉です。積雪多いのに、冬でも岩盤浴
ができるんですねぇ。ガスあり酸ありと、ほんとワイルドな温泉でした。
毒を持って毒を制す、ってぴったりな言葉です!きっと体にいいのだ、と
思わないと、ぴりぴり温泉には入っていられません~(+o+)