秘められた栄養
見よ、この美しいシクラメン。
植物を育てるのが上手な人のことを、英語で、green thumb(緑の親指)を持っているという。アメリカに来た当初、この単語を教わって、以来忘れたことはない。他の単語はどんどん記憶の縁からこぼれ落ちていくというのに、なぜか忘れられない単語というのが、こういう自分と縁のなさそうな言葉に限ってあるんだなぁ。
うちのベランダは全然植物の育たない呪われた地だった。しかし以前、ひと夏留守にした際に、Kさんとマルコさんによってそれが誤りだったと、見事証明されてしまったのだった。その夏に限っては、ぐいぐいとバジルが生い茂っていたが、昨年はひとかけらも何も生えてこなかった。しくしく。
私が育てることのできる植物は、ソフィーお嬢さまのための猫草と、そしてなぜかこのシクラメンの花だけだ。シクラメンはもう5年前のもので、鉢も土も買ったときのまま放ったらかしなのに、律儀に毎年花を咲かせる。しかし今年のシクラメンは勢いが違う。いつもより葉も多いし、花も多い。それにはちゃんと理由があるのだった。
昨年のこと。ベランダに蟻が大発生しているのに気がついた。大量の蟻を見るといつもパニックに陥って、家中に火をつけてしまいたくなる衝動にかられる私だが、なんとか蟻の発生源を突き止めると、そこはなんと、このシクラメンの鉢なのだった。この鉢は、2重になっていて、外側の模様がついている鉢を持ち上げると、そこからもう何億という単位の蟻が吹き出してきたのだった。こんな隙間に蟻の巣ができてるっ!ひー。それはもう、今思い出しても気が遠くなりそうなくらい、恐ろしい数の蟻だった。
とにかく速やかに、シクラメンあらため、蟻の巣をうちの中から撤去しなくてはならない。必死の思いで撤去して、移動させた場所は、アパート敷地内の植え込み。いえ、もちろんそんなところに勝手に捨てたわけではない。ほんの少々移動させただけなのです。これほんと。
そしてそれきり、シクラメンのことは忘れていたのだが、秋になって気がつくと(←かなり長いこと忘れていた)植え込みの中に、青々と元気な葉が生い茂っている見慣れた鉢があるではないか。その鉢を放置した先は、偶然にもスプリンクラーのすぐ近く。毎日定期的にきちんと水をもらえていたためか、シクラメンは我が家にいたときよりも、ずっとずっと元気になっていた。おまけに蟻ももう1匹もいなくなっている。
そしてそのまま、冬になって気がつくと、なんと今までにないほどのたくさんのつぼみを抱えているではないか。よっぽどこの植え込みの環境がよかったのか。それとも蟻の巣に何か栄養が秘められていたのか。しかしこんな日陰で、誰にも美しい花を愛でてもらえないのもかわいそうだということで、このたびまた我が家のベランダに移動させることにしたのだった(←勝手なやつ)。そのとき、蟻がいないかどうか、念入りに確認したのは言うまでもない。
以後スプリンクラーを見習って、毎日きちんと水をやっております(反省)。これからも毎年きれいな花が咲くといいね。
シクラメンって必ず1年で終わってしまうようです。
家の母が育てているのですが、毎年毎年買って来るのです。シクラメンは一年草じゃないのに…(苦笑)
スプリンクラーとnoirさんは緑の親指を持っている?!
我が家には瀕死のモッコウバラがいます(苦笑)
あたしもスプリンクラーを見習ってちゃんと毎日世話したいと思います。ローマは一日にして成らず!(?)
ちなみにモッコウバラが瀕死の状態になってしまったのは強い潮風が吹くからだと思うのですが…と苦し紛れに言い訳をしてみる(笑)
ひぃぃ!蟻の大群が・・・・
想像しただけでも、鳥肌(それ以上か)ものですね!
だけど、その蟻のお陰でこんなに綺麗に咲いたなんて
何だか皮肉ですね~^^
そういえば、ワタシも部屋の中でカモミールを育ててたんですけど、
ある時期からアブラムシが大発生しまして(汗)
薬をまいたりしてたんですけど、アブラムシが羽化してしまって・・・・
ちっちゃい虫が窓中に・・・・
即刻外へ出しました^^;
地植えしたらますます馬力が良くなりましたよ^^
・・・植物って難しいTT
自慢じゃありませんが、私は「茶色の指」を持つ女です。
才能がないのか嫌われているのか、
通常は枯れないとされている鉢までも枯らすのです。
蟻の話って、以前にもありませんでしたっけ?
あ、猫ちゃんの吐瀉物の話題はnoirさんのところでしたよね?
会長、遅ればせながら、おけましておめでとうございます!
ところで、そうそう、思い出しました! 以前にも、noirさんのblack thumbぶりについてのエントリ−を書かれていましたよね? でも、このシクラメンがそうでないことを実証してくれたわけですし、なんだって、やってみれば出来るものです。この調子で、「バルコニー・緑化オアシス計画」を実行してください!! がんばれ〜
最後になりましたが、今年もどうぞよろしくお願いいたします!! 2007年が、noirさんと jさんにとって、素敵な一年となりますように。
ではまた!
私にも忘れられない英単語があります。我が夫は何をやるのも超不器用、それで英語の先生に聞いたらそーゆー人のことは”All Thumb”(直訳:全て親指)というのだと聞き、爆笑してしまいました。だって全部の指が親指ってっ!それって想像しただけで不器用だよねぇっ!?
>がらさん
私は緑の親指を持ったためしがないのですが、シクラメン
と猫草に限ってはよく育つのですよ~(笑)。お母さま
毎年買ってらっしゃるなんて、お好きなのですね、シクラメン。
一冬過ぎて春夏になると、全部枯れ果てて何もなくなり
ますが、また秋になると葉っぱが出てくるのです。
もしかしたら、そのまま放置したら翌冬も花が咲くかも
しれませんよ(^o^)
木工バラ、間違い、モッコウバラが元気になるといいですねぇ。
バラなんて私とても育てられる自信がありません^^;
お互いちゃんと毎日水やりましょうね~(笑)。
>ヤヨイさん
うわぁ。室内でアブラムシがっ!そ、それはとても
恐ろしい状況ですねぇ。どうして、室内なのに虫が
ついてしまうのでしょうね^^;
私は以前、ショウジョウバエを家の中に大発生させた
ことがあるので、飛ぶ小さい虫の大群が、どんなに
恐ろしいかよく分かりますよ~。
シクラメンはこんなにきれいに咲いているので、ぜひ
室内に入れたいと思っていたのですが(蟻もいないし
たぶん…)、ヤヨイさんのコメントを読んで、絶対
そんなことするのはやめようと心に誓いました(笑)。
ほんと、植物って難しー。
>demetanさん
あはは。茶色の指っていいですねー。
私もでめたんさんと同じく、簡単に育つといわれる
植物まで枯らしてしまうタイプです!(←えばるな)
昨年の夏はほんとに何度も蟻が大発生して(涙)、
ノアのゲロにたかっていたこともありました。ひー。
あぁ思い出しても、恐ろしー(T_T)
>matthewさん
おぉ、お帰りなさい。
そしてあけましておめでとうございます!
楽しいご旅行だったようですね~。
そうだ。そういえば、以前にベランダの植物の話を
書いたときに、matthewさんに、そういうときに
Black thumbと使うのだと、教えていただいたことが
ありましたね。自分に関係のある単語に限って
忘れている私(笑)。シクラメンって、こんなに毎年
咲くのは普通のことなのでしょうか?!
こちらこそ、今年もどうぞよろしくお願いしまーす(^o^)丿
>ゆーこさん
あはは。All thumbって言うのですね~。なんだか想像が
ついて、いい言葉ですね~。私もこの単語は忘れられ
なくなりそうです(笑)。
Hさんって、そんなに不器用にはとても見えませんよ。
だって、ワインやシャンパンを、それはそれは上品に
開けてらっしゃったし。あ、お酒は別?(笑)
やりましたな。。
かっこうのような知能犯ですねえ。(笑)
夏に蟻に占拠されたら、
もう一度スプリンクラー様に里子にだしましょう。
私は真っ黒な親指だらけですが、性懲りもなく引越し先での狭小ガーデニング妄想中。
里子にだせるスプリンクラー様がおられるか要チェックだ!
本当に可憐な花で葉っぱも青々として元気ですねえ。
ええもんみせてもらいました。
>Kさん
あはは。カッコウみたいですね、確かに(笑)。
スプリンクラーさまは、手抜きもせずに、毎日毎日きちん
と水をやってくれるので、うちのベランダにいるよりも
植物もずっと幸せそうです。
いっそのこと、ベランダにスプリンクラーを設置したら
どうじゃろ(笑)。
このシクラメンは、Kさんが水遣りをしてくれたあの夏の
間も、ベランダにあったのですよ。おかげでまだこんなに
きれいな花が咲いておりまする。その節はたいへんお世話に
なりました。Kさん、人の家の植物だと緑の親指なのに~(笑)。