本を読む人
休み時間に、椅子に座って本を読んでいると、人に話しかけられることが多い。ほんとうに不思議だ。iPodで音楽を聴きながら本を読んでいる人に、普通、わざわざ話しかけるだろうか。よっぽど私が暇そうに見えているのだろうか。
話しかけてくる内容は、たいていたいしたことではなく、もちろん用があってのことではない。よくアメリカ人に聞かれるのは、「何の本を読んでいるのか?」。ねぇ、聞くでしょうかねこんなこと。日本人だったら友達でもなければ、きっと聞かないと思う。でもたぶん彼らは本当に単純に知りたいだけなのだろう、何の本か。
続いてよく聞かれるのは、「それは何語か」「どっちから読むのか」。
縦書きは右から左、横書きは左から右に読むのだというと、どうやって縦書きか横書きか一瞬にして区別ができるのかと問われる。(洋書からすると)裏側が表紙なのも不思議そうだ。そして日本語は3種類のキャラクター(漢字・ひらがな・カタカナ)があって、漢字には文字自体に意味があって、合計で何千種類にもわたる文字があって、日本人なら当然誰もが全部読めて書けるのだ(たぶん)と説明すると、それはすごいといつも感心されるので、まるで自分が発明したかのようにちょっと自慢げになったりもしてしまうのだった。
最近ずっと読んでいて、ようやく読み終わった本は『マオ―誰も知らなかった毛沢東(上・下)』。本当に読み応えがあった。文化大革命を含めて、毛沢東の悪事の限りを記録したこの本は、とてもセンセーショナルだ。著者ユン・チアンの前作『ワイルド・スワン(上・下)』もすごかったけれど、これはまさに前作を上回るパワー。10年かけて調査して多勢の関係者にインタビューしただけのことはあって、ちゃんと事実のソースを明確にしているところがいい。共産党政権下の中国のことを知りたい方にはぜひともお勧めです。
この本を読んでいる最中に、例によって「何の本だ?」とアメリカ人に聞かれたので、中国についての本だと軽く説明していたところ、ふとアジア系の女性が目の前で足をとめた。写真を指差し、「これは文化大革命(Cultural revolution)の写真ではないか」と尋ねてきた。そこには、確かに文革中の虐待されている人の写真が載っていた。う、やばっ。しかし別に私が書いた本でもないので、何も慌てる必要はないのだが、ちょっとあせった。「えーと、あなたはなに人でしょうか?」おそるおそる聞くと、台湾人だというので、ほっとした。
それから彼女はひるむことなく文化大革命のときの中国がどんなものだったのか、アメリカ人と私に対して、熱く激しい口調で、本と同じくセンセーショナルな話を語ってくれたのだった。両親が経験したというだけあって、さすがに生々しい。
ところで以前知り合いになった中国人は、政府から派遣されてアメリカに研修に来ていたDという男性で、ばりばりの共産党員だった。ESLのクラスで一緒だったDは、私の友人中国人Rのことを田舎者だとバカにしてせせら笑うような感じの悪い高飛車男だった。あるとき、尊敬する人物はという教師の質問に対して、マオ(毛沢東)だと堂々と即答していたので、こっちがびっくりして慌ててしまった。さすが教育がよく行き届いていること。
ふうん、と言おうか、へええ、と言おうか、
「隣は何をする人ぞ」から、無関心社会へ突入、
「それは何ですか」などと聞こうものなら、
刺されちゃうかもしれない日本とは大違いですね。
しかし、重そうな本だなあ。押し花できますか?(違ーう!)
毛沢東については、高校のときにいろいろ読んで、社会科の
レポートを書きましたが、もう綺麗さっぱり忘れています。
でも当時は、1/10も真実は知らされていなかったのだろうな、と
いまさらながら思うのです。
日本語の本は、本当に不思議な書物に見えるらしいですね。
「こう読むの?」と下から上へなぞられたこともあります。
なぞなぞの本なら、そう読むときもありますけど、それを言うと
ますます混乱しそうだったのでやめたのを思い出しました。
忘れかけていました「ワイルド・スワン」凄い本でしたね~。同じ作者の「マオ」是非読んでみます。今チビチビ読んでるのが塩野七生「ローマ人の物語」です。文庫本の8巻目でようやく「ユリウス・カエサル ルビコン以前」に辿り着き、もう刀折れ矢尽きた感じだけど(笑)頑張って読破する予定です(フウ)
ところで、時折覗いている「一日3ヒゲ。」のタジオ君が〝瞬膜突出および瞳孔収縮〟になったとのこと。猫ってふてぶてしそうなのにやはり繊細ですね。
珍しく2日連続で書きました。では又。
ついに、読み終えたのですね、まお。おめでとーございまーす!
私に要約して内容を教えてください。原稿紙1枚、ひらがなでお願いします。笑
クリントイーストウッドが南京大虐殺映画を作るとか。
アメリカ・中国の最強タッグで日本人だけがナチよりもひどーい極悪非道人に仕立て上げられてく。
人口20万人の南京で、核兵器なしにへなちょこ刀で30万人を殺戮。どうやって?計算、あえへん。
何よりこの5年、関西人の私でもずーずーしさで中国人に勝てたことなど一度もないぞ#。(勝ってどうする?)
映画があたれば、30万人が、50万人に増えて、やがて、、、。さすが、三千年の歴史の中国。(4千年だっけ?)
中国高級官僚D、いつも趣味の悪いチンピラファッションできめてましたよね。金の使い道あやまっとる。
中国政府からきてる役人達、ろくなやついませんね。共通項はダサい、横柄、気持ち悪い。
うわ~!おもしろそうですね
ワイルド・スワン、話を忘れてしまいました。
だめですね~><
「マオ」是非読みたいと思います!!!
上海の長い夜、読まれましたか。あれもすごいですよね~・・・
>momoさん
私もともと本にカバーつけるの好きではないのですが、
日本で買ってきた文庫本に本屋のカバーつけたまま読んで
いたら、なぜカバーをつけるのかとも聞かれたことが
ありますよ(笑)。プライバシーからか?うーん、答えられ
なかったなぁ。メンタリティが少し違うのでしょうねぇ。
>>なぞなぞの本なら、そう読むときもありますけど
あはは。下から上に読むなんて、本気で考えたのでしょう
かね、その方(笑)。先入観のない意見は、とっても
斬新ですね。
この本、押し花にも最適ですことよ♪
>ロッタのママンさん
2日連続投稿ありがとうございます(^o^)丿
タジオくんの話読みました!びっくりです。突然そんな
ことが起こるものなのですね。うちのソフィーもとっても
病院でおとなしいのですが、こういう話を聞くと少し
怖いですねぇ。早く良くなることを祈ります。
ワイルド・スワン読まれたのですね。でしたら、これも
面白いと思いますよ。本を購入されるときは、猫にごはんの
リンクから辿って、ぜひアマゾンで(って、宣伝してみ
ました。笑)。8巻読破がんばってくださいましね!
>Kさん
要約すると、たった一言で済みそうなのですが、ここで
言うのは少々はばかられるかもしれません(なんでじゃ)。
イーストウッドの映画、嫌な予感がひしひしとします
よねぇ。見たくないなぁ。どうせなら、リチャードギアも
チベットの映画とか作ればいいのに。
高級官僚Dはそういえば、テラテラの薄いシャツに
金の時計なんぞしておりましたね。カミカゼガールズに
でていた、尼崎の出店を思い出させますね。
>nekokickさん
こんばんは。今オンライン中ですね。うふふ。
『上海の長い夜』知らなかったです。今アマゾンで見て
みましたが、なかなか面白そうですね。こういう読みたい
と思った本は、こっちの本屋で探しても見つからないこと
が多いのですよ(涙)。教えていただきありがとう
ございまーす(^^)
休み時間??? ということは、学校で、ということかしらん?
そりゃ、ものすごく話しかけられるだろうな、とすごく納得してしまったアメリカ生活もうすぐ2年になる私です。わたしなんて、道路の松の葉、掃いてるだけで、全く関係ない、そこを歩いてる人に十中八九、話しかけられてますもん。あと、うちは入りやすいのかしらんが、いきなり、モノをたずねに来る人がほんと、多いの。道を聞くのはまだいい。うちの車(ってご存知のように社用車だが)の性能をいきなり質問しに来た人とかもいて、ほんと、飽きないっすよね、アメリカ(よく言えば…)。
マオ、ワイルドスワンの人なんですねー。そりゃ、おもしろそうだ。読みたいなー。でも、今、入手すると、学校の課題をさておいて、イッキ読みしちゃいそうで、こわい~
少なからず中国と接っしないといけない私。
両方とも、早速アマゾンで注文しました。
中国事務所の人のお父さんも、
文化大革命で亡くなったと聞きました。
日本の教育がいいとは決して言えないけど、
中国の教育も、少し偏りがあるような気がしてなりません。
こう思う日本人をまた嫌うんでしょうけど・・・。(笑)
この本は読もうと思ってはいるんですけどね~。
歴史的な事実確認って感じで…。
話し掛けられない方がいいのか、話し掛けられた方がいいのかは意見が分かれるところですが、アメリカらしいですね。
しかしnoirさんの日本語についての説明を読んでたら、私も何だか誇らしくなってきましたよ。
マオ?毛沢東の本なんですね。
でも、ホント外国の言葉ってなかなか馴染めない。
noirさんなんて私からすれば英語できるのがすげーって
感じですけどね。
3つのキャラクターか。確かに英語はアルファベット
あっても、大文字小文字くらいだし、
漢字の文字ひとつひとつに意味があるっていっても
難しいんでしょうね。
日本人だって読めない漢字書けない漢字、意味の分からないものなんていっぱいあるし・・・
だって珍名さんとかもいるくらいですもんね。
>koruさん
でしょでしょ。アメリカ人は、日本人の感覚からすると
信じがたいほど、平気で話し掛けてきますよね。
車の性能を家に聞きにくるとは…。そ、それはかなりの
ツワモノですね^^;
koruさんもワイルドスワンお読みになったことがあるの
ですね!それならぜひ、この本も。
今度お会いしたとき、池波と交換にいたしましょ。課題を
さておいてしまうこと、請け合いでございますよ~(笑)。
>judyさん
お帰りなさい♪といっても同じ国にいるわけではないで
すがね(笑)。お疲れまでした。
生で現地の人に接してきたjudyさんは、こうして本で読
むことなんかよりも、格段にいろいろなことを体感され
てきたことでしょうね。しかし現地の外からの知識とし
て、知るにはいい本だと思います。
どちらも長いですが、がんばってください(^^)
お疲れでしょうね。どうぞゆっくり日本を満喫して
骨休めしてくださいね♪
>riderさん
ほんとですねぇ。話し掛けられ過ぎても困るし、かと
いって、全く無視の冷たい関係よりはいいような気も
するし。どっちもどっちですねぇ^^;
しかし本を集中して読むには、こちらが適さないことは
間違いないです(笑)。
日本語って考えたらとても難しい言葉ですよね。特に
読み書きについて言えば、もし日本で生まれ育っていない
としたら、私だったら絶対に習得できない気がいたし
ます…。でもかといって、英語もだめなんですけど
ねー。あはは。
>あゆさん
いや、私なんてもう3年以上も住んでいるのに、情けない
くらい英語だめだめですよ。ただ住んでいるだけでは身に
つかないといういい典型…(涙)。
そうそう。日本人でも読めない字たくさんあるのですよね。
でもね、日本独自の文字とミックスして漢字を使ってい
るのって、ほんとにすごいことだと思いますよ。便利だ
し。言語として発展がある。
漢字が書けなくなってきてるのは、さておいてね。
だってパソコン使うようになってから字を書く機会が
減ってきて…(いいわけ)。