猫にごはん

 

 

 

 

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2004年12月 アーカイブ

2004年12月 1日

相性の悪い貝

冷凍のムール貝を買った。中国スーパーで安売りだったのだ。ムール貝のほか、エビ、イカなどを入れて、ブイヤベースを作ってみた。トマト味の熱いスープは寒い日にぴったり。濃厚な魚介の出汁がきいたこのスープ、そうだ。残りはご飯を入れて、明日の朝、リゾットにして食べよう!などと思ったのがそもそもの間違いだったのだ...。
ムール貝には嫌な思い出がある。今でも覚えている、数年前のこと。仕事中出先で入ったフランス料理屋(横浜。店の場所も覚えている)。ランチはムール貝のリゾットだった。熱々でおいしかったなーと幸せ気分で電車に乗った。午後から他社で会議がある。会議室に直行して、数分後、突如吐き気が襲ってきた。会議中唐突に席を立ち、トイレに駆け込む私。もうほとんど口までこみ上げている。間一髪の差で間に合って、何とかトイレにたどりつくと、そこで、ぶぅぉぉぉぉぉぉ~っと恐ろしい音をたてて、胃の中のものを全部一気に吐いてしまったのだった(汚い話ですみません)。それはもう突如襲ってきた発作のようなもので、止めることなど出来やしない。その会社のトイレをかなり広範囲に汚してしまったが、40人近くいた会議室の中でばらまかなくて良かったと心からほっとしたのだった。
未だかつてそんな勢いで吐いたことなどない。どう考えても怪しいのはムール貝。こういう場合、その店を訴えるべきなのかと迷ったが、確証もないし、一緒に同じ物を食べた上司は何事もなかったという。そしてその後特に問題もなかったのでそのままにしてしまった。しかしムール貝はそれ以来一度も食べたことはない。添えられていても除けて食べないようにしていたのだった。
そんなムール貝だが、今回安さに負けてつい買ってしまった。ブイヤベースの残りは翌朝、ご飯を入れて卵を落とし、リゾット風にしてみた。貝類は食べにくいので殻を取って中身だけにする。熱々リゾットを食べ初めて数分後、うっ!ムール貝の殻の破片が喉に突き刺さる。だが気が付いたときにはもう飲み込んでしまった。急いでトイレに駆け込み吐こうと試みるが(再び汚くてすみません)、どうしても吐けない。刃物が突き刺さったように喉が痛い。このまま死ぬかも...。テーブルに戻り、泣きべそかきながら弱気にJに訴える。驚きつつも、貝殻はカルシウムだから胃酸で溶ける、そのまま飲み込むよう冷静に指示をするJ。そうか。それなら飲んでしまおう。こういうときは、ご飯を丸呑みすると良いと聞く。しかし、リゾットの残りを食べる気はしない。ご飯はない。水を飲んでも、お湯を飲んでもだめ。そうだ。ぶどうならある。
アメリカの種無しぶどうは大きい。4センチほどもある。なかなか丸呑みできるものではないのだ。それでも柔らかくて具合は良さそうだ。かなり無理してなんとか飲み込むと、おぉ!貝も一緒に落ちていく感触が!しかし、ムール貝の薄い鋭い破片で、食道が焼けるように痛い。巨大ぶどうを10粒も飲んだ頃、ようやく貝は胃にたどり着いたのだった。あぁよかった。痛かった。ほんとに死ぬかと思ったよ~。
そう、この冷凍ムール貝。買った時から、割れていた貝が1~2個入っていたのだった。破片はとったつもりだったのに、貝にくっついていたのだろう。安売りの貝だったからいけなかったのか。それともこの貝に何かたたられているのだろうか。どっちにしろ相性が悪いこと間違いない。もう当分食べるのは止めようと、固く心に誓ったのだった。そしてあの破片。ちゃんと全部胃の中で溶けてくれただろうか。
ブイヤベースはOKだった。

2004年12月 3日

猫の歯磨き

友人Kさんの猫オマリー(仮名)が今日は初め獣医で検診してもらった。アニマルシェルターで猫をもらうと、サンディエゴの一部の動物病院で一般検査費用が無料になるのだ。この病院は、マルコさんに教えてもらった。
受付はまるでホテルのロビーのように広々しており、一角に大きなクリスマスツリーも飾ってあり、ちょっと高級そう。診察室も個室が5~6室並んでいる。しかし思いのほか獣医は親切で気さくな優しい人だった。無駄な検査や予防注射をせず、何も売りつけたりもせず、診察も手早い。うちのノアが以前行っていた、バカ高い動物病院の超感じの悪い獣医とは大違い。今度からうちもここにしよう。
結局この猫は、とても健康で何の問題もないとお墨付きをもらったが、ただ一つ、歯垢がたまっているとのこと。話しているうちに分かったが、この獣医さん、かなりの歯磨き推奨派獣医なのだった。どうやって歯垢を取ればよいのかとのKさんの質問に、待ってましたとばかりにうれしそうに、立て板に水のごとく歯磨きについて説明してくれる。すかさず取り出される、猫の歯の模型、歯ブラシ、数々の歯磨き粉。そして実際に、次のように猫の歯を磨いて見せてくれた。
猫の口元を扱うときの基本は、後ろから猫に覆い被さるようにすべし。片手で頭をつかみ、左右どちらかに曲げて斜め上を向かせる。反対の手で奥歯から順に歯を磨く。歯の内側は磨かなくて良い。外だけ。歯ブラシしたことのない猫は、まずは指にガーゼを巻きつけて、それで歯を擦ればよいそうだ。ガーゼが慣れてきたら、歯ブラシへ。そして徐々に歯磨き粉をつけて磨くようにする。歯磨き粉は、サーモン味、チキン味など、どれもとてもおいしいらしい(ほんとか?)。
磨き終わったあとのガーゼは茶色く汚れている。そんなのを見ると、うちの猫たちは果たして大丈夫なかと心配になる。歯磨きはできるだけ頻繁にしたほうが良いと獣医はいう。歯槽膿漏や、口内炎を防止できるそうだ。知らなかった。今までうちの猫たちは一度だって歯を磨いたことが無い。今度ガーゼから試してみよう。
歯を磨かれても、何をされても、おとなしくじーっとしているオマリー(仮名)。とても良い子だ。
診察室でびびる猫

ところで、オマリー(仮名)の名前がようやく決定した!

はっぴい・こーのすけ

え、えぇっと。本当にこの名前に決まったのでしょうか、Kさん?!

2004年12月 4日

きれいな日本語

このサンディエゴで陶芸の個展をひらくというので、日本から高名な(たぶん)陶芸家の先生がいらした。何の縁かは知らないが、いつも行っているceramicの教室で陶芸のデモンストレーションをしてくれるという。
雨の土曜、早朝にもかかわらず、今日はたくさん人が集まった。「Japanese famous artist...」などとあちこちで話し声が聞こえる。かなり期待が高まる。日本の陶芸は、アメリカでも人気があるのだ。
現れた先生は、黒っぽい服を着て髭をたくわえた、年のころ50近くの小柄な日本人。確かに芸術家っぽい。しかし、「それじゃ、やりましょうかね」と、何らもったいつけずにたんたんと粘土を用意し始めるところが、職人風でもある。数種類の粘土をまぜ始める。なんと7ポンド(約3.5㎏)もの重さだ。そんな大量の粘土を、小柄な日本人がもくもくと力強く捏ねだしたものだから、みな一斉に息をのむ。
先生「"荒練り"といいます」
通訳「This is rough kneading.」
リズミカルに練るく土は、一見柔らかそうだがとてもとても硬いのだ。しかもこんなに大量の粘土。普通できたものではない。さすが先生。どんどんきれいな形に練りあがっていく。聞けば、150回は練るそうだ。信じられない力仕事だ。
先生「これが"菊練り"です」
通訳「The way of kneading likes flower"kiku"」
今日通訳をやっているこの日本人女性、とーっても英語がうまい人なのだ。しかし、しかし、日本語のこのニュアンス、英語で伝えるのは非常に難しい。
それから先生は、ろくろを使って、壺、皿、器など、あっという間にどんどん作り上げていく。ほんとうに見事なものだ。最後に、ろくろを囲む50人近くの見物人が、一斉に「おぉぉぉぉ!」と驚きの声をあげた。なんと先生は、直径30cmはある大きな皿が出来たにもかかわらず、「これは失敗ですね」と、ぐちゃぐちゃ~っと壊してしまったのだった。もったいなー!でも確かに芸術家だ、この人は。なんて職人っぽいのだろう。
見ていてとても勉強になるデモだったが、私が何より感心したのは、この先生の使うきれいな陶芸用語だった。土殺し(高く上げた粘土を下げて、空気を抜いたり粘土を均一にすること)、指跡(ゆびあと)、型起こし(かたおこし)、貫入 (かんにゅう/ひび割れのこと)などなど。なんと美しくて趣のある日本語だろう。こんなきれいな表現を、英語になど訳せようはずもない。普段聞いている英語の説明が、どんなに味も素っ気もないものかよく分かる。高台(こうだい)や糸底(いとぞこ)を、ただbottomと呼んでしまうのでは、伝わるニュアンスが大違いだ。
なーんて言ってはみたけれど、実際まだろくな器もできないような初心者なので、どちにしろそんな微妙な和のニュアンスなんぞ表現するには10年早いのだった。
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2004年12月 5日

雨のパレード

Holiday paradeの手伝いをした。これは年に一度地元の団体が、パレードをしたり、出店を出したりして集うお祭りのようなものだ。いつも行っているボランティア先の団体も参加するというので、飾り付けを手伝うことにした。
CatVanと呼んでる車の中には、猫のケージが12備え付けられている。外からもガラス越しに見えるが、中に入って猫を見たり触ったりできるようになっているのだ。中にはテーブルやソファもあり、キャンピングカーのようになっている。イベントのときは、これで各地を回り、猫の里親募集をするのだ。
この手のイベントに、選ばれて連れてこられる猫たちは、おとなしい温和な猫たちばかり。何か問題があったら困るからだろう。バンが持ち場に着くと、ケージの中の猫たちに、1滴ずつ薬のような液体を舐めさせていた。聞けば、これは猫の気持ちを落ち着かせる薬だという。成分はハーブのようなものなので、効き目があるのかどうかは怪しいが、いずれにせよ今日はみんなおとなしい猫たちばかりなのだ。
さっそくバンの飾り付け。今日はこのバンごとパレードするのだ。しかし、こんな日に限って朝から雨。寒い。どしゃぶりの中、車の外側の飾りつけはかなり辛い。そもそもなぜ雨なのにパレードなどやるのだ。きみたちは雨天延期という言葉を知らないのか。
猫は車の中だからともかく、犬はサンタの帽子などかぶってパレードするというのにかわいそうに。それでも毎年数匹の犬猫がこのイベントでもらわれていくというのだから、やる意味はあるのだろう。それにしてもこんな天気の中、今日は誰もバンの中に猫など見に来やしない。わざわざ連れてこられた猫たちも気の毒だが、サンタの帽子などかぶって寒さに震えるボランティアたちも哀れなものだった。
パレードが始まると雨はなんとか小止みになった。しかし雨の中、即席にやった飾りつけは、あらためて見てみるととーってもみすぼらしいのだった。あんなに苦労したのに...。
みすぼらしい飾り付け → みすぼらしい飾り付け
巨体を引っぱる小さなポニー → 巨体を引っぱる小さなポニー

2004年12月 6日

まずい餌

ダイエット作戦を始めて1週間たった猫たち。見た目は何ら変化はない。
この1週間というもの、全く余分な餌をやっていないし、おやつもなし。朝は2種類のドライフードを40gずつ(計80g)。夜は小さい缶を2匹で1つのみ。ドライフードは、一気に半分くらいを食べてしまい、夕方までにはすっかり空になる。夜お腹が空いているところで、猫缶を出すととても受けが良い。いいことだ。今のところダイエットは成功しつつある。
それなのに何となくつまらない。
特にノア。子猫の頃から、あんなに好き嫌いが激しく、きらいな猫缶には見向きもしなかったはずなのに。
なーんだ。何でもよく食べるではないか。君のためにこの5年間というもの、日頃から猫缶の新規開拓には怠りなく、好きな猫缶は日本からわざわざ送ってもらったりもしていたというのに、何たること。お腹が空いてれば結局食べるのだ。今までの苦労はなんだったのだ。猫としてのプライドはどこへ行った。いいのかこれで。

しかし、そんな猫たちにも大嫌いな餌が1つだけある。それがこの写真のドライフード(TraderJoe'sブランド)。そもそもドライフードの好き嫌いはほとんどないのに、これだけはどうしてもだめ。初めて出してみたとき、においを嗅いで一口も食べず即座に、いらないいらないと砂をかけた。少しだけ味見をしたが、よっぽど気に入らなかったのだろう、そのあとノアは吐いたりもしていた(この猫、気に入らないことがあるといつでも吐くことができる)。
まずい餌
そもそも猫餌を選ぶ基準は何か。うちでは断然外見重視だ。パッケージにお金をかけるメーカーは、中見にもお金をかけているに違いないと思う。つまり
ヒマラヤン・ペルシャ長毛系 = 高級 = おいしい
アメショー・ロシアンブルー短毛系 = 中級 = まあまあ
雑種 = そこそこ
といった感じ。この外見至上主義は、うちでは今までかなり効果があるようだが、いかがだろうか(うちだけ?もちろん有名ブランドものは別です)。
ところで、この大不評のドライフード。パッケージの猫は雑種。しかも背景にクッションやら家具が写っていて、どう見てもプロが撮った写真とは思えない。よくもこんな写りの悪い写真を採用したものだ。しかも白黒で印刷も悪い。猫の種類だけでなく、今後は写真の出来も考慮に入れなければならぬ。次から気をつけよう。なんで、こんな餌を買ってしまったかというと、このTraderJoe'sという食料品店、お菓子やワインにたまーに驚くほどあたりの商品があったりするので、つい試してみたくなってしまったのだった。やっぱり買わなければよかった。
あれ以来一度も出していなかったが、いい機会だから再びこのドライフードを出してみた。おぉ!なんと見事に2匹とも全く食べないのだった。恐るべしTraderJoe's。もうこれ捨てよう。

2004年12月 8日

嗅ぐ猫

いつもボランティアから帰ってくると真っ先にすること。まず、靴は玄関の外に脱ぎ、着ていた服は全てすぐに脱いで洗濯行きにし、即座にうがいをして、シャワーを浴びる。特にアニマルシェルターのWeb用写真撮影ボランティアは、不特定多数の捨てられた、もしくは保護されたばかりの犬猫に触れるので、うちに入る前にはよく気をつけている。
しかし今日はあまり接触がなかったので、気を許してしまった。Gパンにはあまり臭いはついていないと思ったのに。家に入るなり、ソフィーに感づかれてしまった。
何このにおい? → 何このにおい?

何これ? → 何これ?

何なのよ? → 何なのよ?

臭い... → 臭い...

浮気したわね! → 浮気したわね!

はい。すみません。すぐ洗ってきまーす。

2004年12月 9日

Jingle Bell Jazz

ダウンタウンにあるDizzy'sは、ジャズのライブハウスだ。毎日のように違う演奏家がジャズをやる。入場料だけ払えば事前のチケット購入などしなくても聞くことができるが、そのチケットは演奏家によってさまざまだ。ここ2ヶ月の予定表を見ると、上は20ドルから、下は8ドルと分かれている。
今日は8ドルのライブ。演奏家は1人(たぶん2人)を除いて素人のような人たちなのだ。タイトルはJingleBellJazz。プログラムにはスタンダードなクリスマス曲が並ぶ。前日同じライブに行った人の情報によると、very terrible(ものすごく下手)な演奏だったそうな。にもかかわらず、100人は入る客席は満席だ。更に外にも行列ができている。
飲み物はソフトドリンクのみ、アルコールなし。しかし店の雰囲気はシックでとても良い。20人近くいる演奏家と客席の席は近い。演奏が始まってすぐ気になったのが、最後尾でトランペットを演奏するハゲのおじさん。トランペットの番になると、もうそれはそれは恐ろしいくらい、真っ赤になっていく。いずれどこかの血管が切れて倒れてしまうのではないかと、はらはらし通しだった(大きなお世話?)。
心配なトランペット → 心配なトランペット

演奏内容は...う~ん。中には確かに上手い人もいるという感じ。でも定番のクリスマス曲って悪くない。特に外人が歌う英語のクリスマスの曲はさすがにしっくりきて素敵なのだった。
1時間半近くの演奏が終わると、ライブハウスの外は長蛇の列。1人だけいるプロの演奏家のサインを求める行列なのだった。しかしこれには訳がある。なんとこのベレー帽のおじさん(プロ)、大学で音楽の授業を受け持っている先生をなのだ。先生のライブを聞きに来ると、extra credit(追加単位)がもらえるそうだ。聞きに来たという証拠のサインをもらっている長蛇の学生たち。いいのか!
先生のサインを求める学生たち → 先生のサインを求める学生たち

2004年12月10日

豆の煮込み

友人Nがお昼ご飯を作ってくれるという。Nはブラジル人だが、日系ブラジル人と結婚しただけあって、かなりの日本通だ。今までもブラジルに居た頃通っていたという、日本料理クラスで教わった日本料理を数々作ってくれた。お好み焼き(ソースも手作り)、天丼、にんじん味噌汁など、一見スタンダードそうでいて、中味はかなり個性的な、しかし思いのほか美味しい日本料理。
今日は何だろう。前回果たせなかった手打ちうどんだろうか。しかし予想を裏切り、Nが作ってくれたのはブラジル家庭料理だった。やった!これがずっと食べたいと思っていたのだ。
メニューは、鳥胸肉のフライ、白身魚のフライ、きゅうりのサラダ、豆の煮込み、ご飯。このフェイジョアーダという豆の煮込みがまた美味しい!芋の粉をふりかけて食べるのだが、豆とうまく絡み合って不思議に合う。おいしいではないか、N!
しかしなぜかNはちょっとすまなそうな顔をする。「今日は材料がなくてブラジル料理だったけど、次のときは日本料理作るからね」などという。これとこれを作ってみたいのだ、と日本料理の本を広げて楽しそうに物色するN。それがまた懐石料理風な難しそうなものばかり。違う違うN。私は本当にブラジル料理で充分なんだよ~。
おいしいブラジルの家庭料理 → おいしいブラジルの家庭料理

2004年12月11日

サンタと写真

大手ペット用品店では日頃から客寄せのためにいろいろなイベントをやっている。たとえばドッグトレイニングや、試供品配布、猫の里親募集など。そしてこの時期、サンタクロースと一緒に写真撮影というのもよく行われているイベントだ。ペット用品店だから、もちろんペットとサンタの写真だ。
ポラロイドの写真2枚で$9.95。そのうち半分がボランティア団体への寄付となる。手ごろな値段のせいか、見物していた数分の間にも続々と客がくる。聞けば午前中だけで25組撮影したそうだ。さすがに猫を連れてくる人は見かけなかったが、小型犬から大型犬までたくさんいた。中にはサンタの衣装を着せられた犬もいる。大柄な人間サンタと、小柄な犬サンタ。とても妙な光景だ。関係ないけど、このサンタクロースの中身は女性。大きいアメリカ人は女性でも男性でも、サンタの衣装がよく似合うこと。
うちの猫たち、連れてきたらどうなるだろう。ソフィーは怯えて逃げ惑うだろうし、ノアはきっとサンタに噛み付くことだろう。もしくは吐くか...。いいなぁ犬は楽しそうで。
サンタと写真撮影

2004年12月12日

パンダとパンケーキ

どうでもいいような話だが、ウーピー・ゴールドバーグは一時期サンディエゴに住んでいたことがある。サンディエゴの地元民はけっこうその話が自慢のようで、今までも数人から彼女がサンディエゴでどんな活動をしていたか聞かされたことがある。
その彼女がウェイトレスをしていた店がここ、『Big Kitchen』。カウンターとテーブル3つのとても小さいカフェだ。日曜でも3時で終わってしまう、ブランチの店だ。とても入りにくいが、一旦中へ入れば、サミュエル・ジャクソンにそっくりな黒人ウェイターが愛想良く接してくれる。メニューにはウーピースペシャル(卵・ベーコン・ポテト)もあるが、Jはオムレツ。私はパンケーキを注文した。パンケーキ、自家製ジャムと溶かしバター、たっぷりメープルシロップが付いてるだけの、それは素朴でとてもおいしい。パンケーキなんてどこで食べても同じかと思いきや、この店のはふっくらふわふわ。とてもお勧めです。しかしあんまりおいしかったので、写真撮り忘れました。すみません。
Big Kitchen
このカフェの近くには、"World-Famous"な(←キャッチフレーズ)サンディエゴ動物園がある。売りはパンダ3頭とコアラだけだが、結構観光客は多い。行ってみると、おぉ、今日は日本からの観光客がたくさんいる。観光バスが2台も停まっている。近寄ってもいないのになぜ分かったかというと、そう。アメリカではまだあまり見かけないカメラ付き携帯で、みんなが写真を撮りまくっていたから。すごいなぁ。薄くてかっこいい。カメラなんてあたりまえのように付いているのだ。しかしあの携帯電話を掲げて写真を撮るポーズってどうもなじめない。無骨なデジカメで写真を撮り、メールすら付いてない古い携帯しか持っていないこちらとしては、ちょっとうらやましいのだった。
1歳の子パンダ、もうすっかりおおきくなっていた。World-Famousな(←しつこい?)サンディエゴ動物園にはパンダライブ映像もある。なかなかかわいい。
ものぐさに笹を食べるパンダ。 → ものぐさに笹を食べるパンダ。

2004年12月13日

いぼいぼの手袋

日本から小包が届いた!これはJ父が送ってくれたもので、中身は、なくてはならない梅干。そして柚子醤油、柚子こしょう、梅酒。どれも手作り。特に梅干は、私の生活には欠かせない。こんなこというと年寄りじみている気もするが、子供の頃から好きだったのだから仕方がない。
減塩タイプの紀州の南高梅も、いくらでもぱくぱく食べられるから大好きだが、こういう手作りの塩気の多い真っ赤な梅干は料理にも使えて便利だ。おにぎり、野菜の梅肉和え、青魚の煮物などなど。そして子供の頃から、風邪をひくと飲んでいた『梅干お湯』。それにはこの手のしょっぱい梅干が欠かせない。梅干をお湯に入れてくずしながら飲む。熱々のお湯を何杯でもたくさん飲めて水分がたっぷり取れるし、何より体が温まる。風邪ひきかけの時など、たいていこれで治る。はい、これほんと!
日本からの贈り物 → 日本からの贈り物

そして今回リクエストして送ってもらったのが、この写真のいぼいぼ手袋だ。手のひらに滑り止めのゴムがたくさんついているやつ。聞くところによると、猫のブラッシングに最適だそうな。アメリカのペット用品店で売っていたのは、値段が超高くて質が悪い。こういうのは日本製がいいに決まっている。
ブラッシング中(虐待中ではありません。念のため)。 → ブラッシング中

うちの猫たちはブラッシングが大嫌いで、ブラシを見かけるだけで飛んで逃げる。撫でられるのは嫌がらないので、きっとこの手袋ブラシならOKに違いない。さっそく手袋はめて、おぉ、さすがに油断してるしてる。むしろ興味を持って寄ってくる。ブラッシング心地はいかに。なかなか気持ちよさそうだ。何しろ嫌がらないのが良い。お腹やわきの下、尻尾などすみからすみまでブラッシングができる。たくさん毛も抜ける。気のせいか、終わった後に猫がゴムくさいような気もするが、気のせいに違いない。いぼいぼ手袋、お勧めです。
ところで、こんなに送ってもらって、送料はなんと1万円もしてしまった(す、すみません~)。同じくサンディエゴ在住のtomoさんも、日本から届いた荷物の送料が5千円もしたそうだ。はぁ、高過ぎる...。
えりんぎの箱のにおいを嗅ぎまくるソフィー → えりんぎの箱のにおいを嗅ぎまくるソフィー

2004年12月14日

椅子を占領したい猫

こうやって油断させておいて → 12142004_01.jpg
あっちに逃げても → 12142004_02.jpg
こっちに逃げても → 12142004_03.jpg

いつもノアを追いまわしているんです、この猫。いい加減にしなさい!

ところでこの低い椅子。今日届いた。ずっと欲しかった、Portable Travel Chair。$29.99のところが、なんと今なら$10.97。折畳式で、分解もできる。もちろん外用の椅子だ。これからは海に行っても、腹筋男と一緒に階段を共有することはないだろう。よかったよかった。
そして喜んで遊ぶ猫たちのせいで、椅子は早くも毛だらけになってしまったのだった。
ふたつともあたしの専用よ! → 12142004_04.jpg

2004年12月16日

ダイエット猫その後

先月から始めた猫のダイエット。25日が経過した。その間というもの、1日2匹で、ドライフードはきっちり80g。猫缶1個(80g)。ドライフードは厳格に忠実に、毎日デジタル量りで量ってやっている。それ以外のおやつ一切なし。
それはそれは辛い日々。を送っている私。夕方になると、お腹がすいた猫たちは、餌置き場のある台所にやってくる。朝やったドライフードは当然もう一粒たりとも残っていない。それを充分承知のうえで、入れ替わり立ち代り。皿を覗きに来ては、がっくり肩を落として(そう見える)戻っていく猫。そして遠くで「あぉぉぉん。あぉぉぉん」と犬の遠吠えのように悲しそうに(そう聞こえる)鳴く。台所に人がいたりすると、もうそれは熱心にすりすりしてくる。ソフィーときたら、もう今にも飢え死にしそうな哀れな様子を(そう感じる)漂わせて、うるうるした瞳で私を見上げる。すまぬ、猫たち。ダイエット中の君たちに、余分なおやつをあげるわけにはいかぬのだ。毎日とても辛い私、と猫たち。
しかしふと気がつくと、あんなにぽってりしていたお腹がなくなっている。ウエストが戻ってきたのだ。写真でみるとこんな感じ。どうよ。くびれているではないか!おぉ、ダイエット25日目にしてもうこんな成果が。持ち上げると気のせいか軽いようだ。うちに体重計がないのが惜しまれる。
見よこのウエストのくびれを! → 見よこのウエストのくびれを!
これは以前のぽってりしたお腹 → 以前のぽってりしたお腹

動きも心なしか機敏になった。まだとても痩せてるとは言いがたいが、太ってもいない。骨格も少し分かるようになった。かなりいい感じだ。
おめでとう!猫たちよ。ダイエットは成功した。
しかしこれで今まで通り食べ放題にしていては、元の木阿弥。リバウンドも気にかかる。よし!今日からドライフードを少し増やして90gにしようではないか。たった10gの増加、というなかれ。10gで40kcal、1匹あたり1日に必要なカロリーの約1割増えることになるのだ。
いつもよりも大盛りになったドライフードに喜ぶノア。がつがつと食べている。しかしそのあと一気食いがたたったのか、げーっと吐いてしまったのだった。かわいそうな吐き猫ノア。だめじゃん、せっかく増やしたのに。
それにしても簡単にダイエットができるものだ。人間も、こんなふうにきっちりカロリー計算して食べていれば、それだけで痩せるものなのだろうか。あぁ、うちにも専属栄養士が欲しい。
しゅんとするノア → しゅんとするノア

2004年12月17日

やればできる郵便局

この時期の郵便局は混んでいる。アメリカの郵便局ときたら、たいてい複数ある窓口のうち1箇所(よくて2箇所)しか開いてなくて、いつ行っても10人は行列待ちがいるというひどい状態。普段ですらこうなのに、クリスマス前のこの時期、郵便局の外までも行列が続いていることも多々あるくらいだ。しかも一人一人に時間がかかること。当然「お待たせいたしました」の一言もない。どんなに待たされて、やり直しさせられても、結局最後にThank youというのはこちらなのだ。
そんな郵便局(USPS)から、留守中に小包の配達があった。不在通知がドアに挟まっている。不在の場合、3つの選択肢がある。

1.指定日にもう一度配達してもらう
2.玄関に置き去りにしてもらう
3.郵便局に取りにいく

1と2の場合、不在通知に書き込んで、郵便受けや玄関に張っておけばよい(2の場合はサインも必要)。しかし過去にも何度かあったが、1はどうもうまくいかない。日にち指定しておいたにもかかわらず、その日にこなかったり、別の日に来たり。
今回は2にしてみた。サインをして玄関に置き去りにしてもらうのだ。このあたりは比較的治安もよく、鍵を開けっ放しにしていても何の問題もないくらいなので、荷物がなくなる心配はない。USPS以外の配達のときもいつもそうしてもらっている(というよりも、居ないと勝手に置き去りにされている)。
サインして、玄関のドアの目立つところに貼っておいた。
そして留守にして帰ってくると、あぁ、なんと再び不在通知がドアに挟まっているではないか。当然荷物もない。むかつく~!気がつけっちゅうの!
前述の通り、郵便局に行くのは気が重い。大行列に並ぶ覚悟をせねばならない。どうせなら一度に済ませるため、夜中までかかってクリスマスカードを一気書きし、知人に送る荷物の発送準備をし、不在通知とともに、いざ郵便局へ。
ところで、郵便局の営業時間は、各オフィスによってまちまちだ。うちから一番近いところでは、朝9時から10時半まで。たった1時間半の営業後、昼休みになる。どんなに行列ができてても、そこでおしまい。そして11時半から4時半まで、たった一つの窓口に長い長い列ができるのだ。その上あるとき行ったら、午前中までで臨時休業だったこともあるので(そしてあるときは、切手が売り切れだったこともある。どんな郵便局じゃ!)、念のために営業時間を調べる。おぉ、なんと中央郵便局はクリスマス前特別営業時間と書いてあるではないか。朝7時から夜7時まで。やればできるじゃん!
更に念のため、朝8時前に郵便局に行く。おぉ、なんと行列が全くない。客は私一人。ありがとう!郵便局よ。文句を言って悪かった。
しかし窓口にいるおじさんは、朝だというのにとっても不機嫌。「行列のない郵便局なんてはじめて見た。朝早くからやってるんだね」とねぎらう私に、「朝6時半からここに来てるのにさぁ、客はあんたでまだたったの12人目だよ。やってらんねーよなー。早すぎだよ。もうくたくただよー」と文句を言う言う。そう。態度の悪いのは全然変わってないのだった。今度こそ不在通知に文句を言うはずだった私は、結局またThank youと言わされて郵便局を後にしたのだった。

2004年12月18日

おヨーロッパ

Tip Top Meatsという店がある。レストランと、本格的な肉屋、その他食品がたくさん並ぶ、ヨーロピアンスタイルのデリだ。この店は以前友人Aさんに連れて行ってもらったことがある。アウトレットで買物するついでに、久しぶりに寄ってみた。
だいたいアメリカ人はヨーロッパ物に弱い。ちょっと小金を持っているような人たちは、ヨーロッパ物が大好き。日本人のブランド信仰とは違い、もうヨーロッパ(特にフランス)に対する憧れのようなコンプレックスのようなものを持っているような気がする。Made in USA よりも一段上だと思っているのではなかろうか。人に対しても同じ。ひどいフランス訛りの英語を話すフランス人には、とっても親切に聞く姿勢を持ってくれるのに対して、同じような(と思う)ひどい訛りのアジア人には、「はぁ~~ん?」などと露骨に冷たかったりする。テレビのトーク番組でジョークのねたになるのも、日本人の英語訛りのことだったり。
FoodNetworkで人気のあるIron Chef(『料理の鉄人』の再放送。英語吹き替え版)。再放送にもかかわらず、こちらでは毎日放送されている。アメリカで店を持ち活躍している和食の鉄人森本シェフは、FoodNetworkのCMにもでているが、以前みたインタビューでは、森本さんの英語にだけ字幕がしっかりでていた。ちゃんと分かりやすい(と思うのは日本人だけか?!)英語しゃべってるのに、字幕!それを見たときには、まるで自分のことのように胸が痛んだものだ。それに比べてフランスのチョコレート職人Jacques Torresなど、恐ろしいほど訛っているのに、字幕など出たためしがない。
話が脱線したが、まぁそういうことだ。
ところで、そのヨーロピアンスタイルのデリ。カウンターにはずらりと様々な肉が並んでいる。ソーセージもたくさんある。そのどれもに、デンマーク風だのポーランド風だの形容詞が付いている。確かにとてもおいしそうだ。清潔なにおい。初めて行ったJは買う気まんまんだ。すごく悩んで、いろいろ買った。
食材1食材2
ポーランド風ソーセージ
2度スモークした皮付きベーコン
ザワークラウト(キャベツの酢漬け)
パンチェッタ(塩漬け豚バラ肉)
ロシアの黒パン
ドイツのプンパニッケル(ライ麦パン)
ドイツのシュトーレン(クリスマス用ドライフルーツ入りパン菓子)
オランダのフルーツケーキ
オランダのココア
特にこのオランダのココア。シスターの絵が書いてある缶がとってもかわいい。空き缶は何かに使えそうだ(何に?)。こんなにいろいろ買って、ヨーロッパコンプレックスはどっちだと自らツッコミ入れたくなる私。
そしてさっそく今日の夕飯に並ぶ食材。うまひ~。

2004年12月19日

飛行船の恐怖

事情があって、今うちには飛行船がある。
大きさは全長90cm、幅35cm。飛行船ヒンデンブルク号(本物のヒンデンブルク号の説明はこちら)はヘリウムガスで膨らませてあり、リモコンで自由自在に動かすことができるのだ。自由自在といっても、飛行船ゆえ、そんなに高スピードで動くはずがない。ゆっくりゆっくり、ふわふわと前へ後ろへ上へ下へ。その場で旋回もできる。
飛行船ヒンデンブルク号 → 飛行船ヒンデンブルク号
たまたま海岸で見かけた飛行船。模型とそっくりだった!→ 本物の飛行船

特殊な樹脂でできた飛行船本体のヘリウムは、説明書によると3週間はもつのだそうだ。
そう。リモコンで遊んでいないときも、わずかな空気の流れに乗って飛行船はふわふわと家の中を移動し続ける。飛行船を係留する高さ20cmほどの台も付いているのだが、低すぎて猫たちに届いてしまう。猫たちに触られないようにしなくてはならない。
なにせ、特殊な樹脂でできた飛行船本体は、案外弱いそうで、天井のでこぼこなどで簡単に破れてしまう(経験者J兄談)のだそうだ。

台所でご飯のしたくなどしてしていて、ふと見ると、飛行船がすぐそばでこちらを見ていたりする。
お風呂からでると、飛行船がバスルームの入り口で待っていたりもする。
夜中にふと目を開けると、飛行船がこちらを見下ろしていたりもする。

けっこう怖い...。

腰がひけてるノア → 腰がひけてるノア

そして肝心な猫たち。ほら、もっとはしゃいではしゃいで。
せっかく特殊な樹脂でできた飛行船を、猫用おもちゃにプレゼントしてもらったのだから。遊んで遊んで。
冷静に眺める猫たち → 冷静に眺める猫たち

2004年12月20日

黒猫振興会引き続き会員募集中!

10月に発足した黒猫振興会。2ヶ月半経った本日現在、会員№50(54猫52人間)まで増えました!黒猫写真集はこちらです。
めでたくキリ番50をゲットしたのは、なんとサンディエゴ在住kさんの飼い猫はっぴー・こーのすけです(いや、知り合いだからってえこひいきした訳じゃないですよ。これほんと!)。

引き続き黒猫会員募集中です!

click me to be a member!

2004年12月21日

人気のないサンタ帽子

今年も編んだサンタ帽子。
去年は猫の耳と耳の間の大きさに作って、紐でむすぶようにしたのだが、被り物嫌いなうちの猫たちにはたいへん不評だった。今年は少し大きく、すっぽりかぶれるくらいにしてみた。
どうでしょう、ソフィーさん?
ソ : 気に入りません。 → ソフィー帽子

ノアさんは...?
ノ : <拒否> → 松ぼっくり帽子

こ、こーのすけさん、せめてあなただけでも?!
こ : やだって言ってんだろ!ごるらっ。 → こーのすけ帽子

今年もだめだったか...。せめて去年のソフィーの写真で、みなさまにメリークリスマス。

寝込みを襲われた去年のソフィー → 去年のソフィー

2004年12月24日

candle service

敬虔なキリスト教徒のスーザン一家は、毎週家族そろって教会のミサに出席する。こんなに敬虔な人たち、アメリカでもそうはいない。そんなスーザンがクリスマスイブに教会で行われるキャンドルサービスに誘ってくれた。結婚式を除いてはまったく教会に足を踏み入れたことのない不敬虔な私。アメリカの教会を見てみたかったので、一緒に参加することにした。
キャンドルサービスは夜7時から。静かな教会でお腹がなっては困るので、その前に腹ごしらえすることにした。
普段から閑散としているサンディエゴのダウンタウンは、クリスマスイブの夜、いつもに増してひと気がない。もともと地元民の少ないサンディエゴの都市部では、田舎に帰っている人が多いのだろう。アメリカではカップルよりも家族でクリスマスを過ごす人が多いからなおさらだ。
さびれた雰囲気の店。 → KansasCityBBQ

選んだ店は、映画トップガンで有名なバー、Kansas City BBQ。この映画の舞台はサンディエゴなのだ。しかし教会へ行く前にビールを飲むわけにもいくまい。ソーダと、敬虔な夜にはなはだ相応しくないバーベキューを食べて、いざ出陣。
不謹慎なポークリブBBQ → BBQ


教会はFirst Presbyterian Church(長老派教会)。すごい人ごみだ。スーザンが言うには、普段はがらすきだそうなので、今日だけ特別だろう。満員の信者たちは、100%白人。黒人もヒスパニックも一人もいない。アジア人など私たち二人だけだろう。2階席の隅のほうからおとなしく見物する。キャンドルサービスは小さな子供がロウソクに火をつける。みんな金髪なので、絵の中の天使のよう。配られたプログラムには、聖書の朗読箇所が太字で強調されており、いくつか聖歌隊とともに歌う歌詞も書いてある。数百人が長い文章を同時に英語で朗読するのに、息継ぎのポイントやセンテンス内の区切りが、きちんと全員揃っているのに感心する。さすが外人。
私が一緒に歌えたのは、きよしこの夜(SilentNight)だけだったが、それはそれは神聖な雰囲気で、敬虔な気分になったのであった。
聖歌隊が座る中央正面 → 聖歌隊が座る中央正面

さすがに、ミサ中に写真を隠し撮りすることはできず、終わってから数枚パチリ。このあと、2階席から火のついたキャンドルスタンドが落下して大騒ぎになっていた。
帰る人々。 → 帰る人々。

2004年12月25日

猫のクリスマスプレゼント

今年もらった、猫用もしくは猫関係のクリスマスプレゼントはこんな感じ。Kさん、J兄、ナタリア、ミシェルからの贈り物だ。これで当分猫用おもちゃは買わずに済む。うっしっし。
プレゼントいろいろ。 → プレゼントいろいろ。

今日はプレゼントをもらって上機嫌なのか、ノアはお客さまにべったりだ。みんなでシャンパンで乾杯していると、自分もテーブルの横にちょこんと座り、参加している。食事が始まると、ソファーで見物している。遊んでくれるブルースのそばで寝そべり、いつまでも噛みつき遊び(ノアが人間の腕に噛みつくふりをする。たまに本当に噛む。)をしているのだ。
ノアはいつの間にか、すっかりお客さまが大好きな猫になった。遊びに来てくれる人に、必ず挨拶に出てくるし、帰ってしまうまでずっと一緒にいたがる。よっぽど普段ソフィーに追いまわされて、猫嫌いになったのか、人間が守ってくれると思っているのか。哀れなことよ。しかし愛想のいいのはいいことだ。お客さまが帰るまで飲まず食わずでクローゼットに隠れるソフィーとは大違い。

ところで、クリスマスの夕飯のメニューはこんな感じ。頂いたカニのあまりの巨大さに圧倒され、写真撮るのを忘れたのが残念だが、どれも全部食べてしまった。カニ、おいしかったー。

カニ
ローストビーフ
スタッフドトマト ← matthewさんに教わった。案外簡単でおいしい!
サラダ
モッツアレラとチーズ
芽きゃべつ
カンパーニュ ← 塩入れ忘れて失敗した(泣)。
ブルーベリーチーズケーキ

人間用サンタ帽子ならOK(?) → ノアサンタ帽子

2004年12月26日

ラーメン

クリスマスのあとは、アメリカ中のいろいろな店でアフタークリスマスセールがある。しかし特に買いたいもののない私たちは、年末の食料など日本物を買いに、車で1時間半、ロサンゼルスの南に位置するコスタメサに行くことにした。1時間半もかけてわざわざ行く目的は、ブックオフでの古本購入と日系スーパーマルカイ
特にこのスーパーは質・値段ともに、サンディエゴの日系スーパーとは比べ物にならないくらい良い。アメリカとは思えないほど、日本のお正月用食品がたくさん並んでいる。さすがに日本からの空輸の鮮魚などは高いが、日本のビールは酒税の関係からか、日本で買うよりもずっと安い(サッポロ黒ラベルが1缶50円程度)。この値段は、アメリカで安売りしているバドワイザーなどと同じ値段なので、たまに買うことにしている。
そして今回の目的のもうひとつ。らーめん山頭火!そう。あの有名店、山頭火がコスタメサにできたのだ。これはつい先日、Marioさんの日記(『Mario In Socal』)で知ったばかり。あぁ、懐かしひ山頭火の塩ラーメン。この味この味。約3年ぶりの日本のおいしいラーメンに、ため息をつきつつ、満足満腹のお昼を食べたのであった。
以前は、この店と同じ場所に、別のラーメン屋があり、それはそれはまずいラーメンを出していたものだ。そのまずさといったら、生まれてこのかた食べたラーメンの中でも最低のまずさ。インスタントを注意書き通りに作っても、100倍ましな味になるだろうと思われるほどのひどい代物だった。それが今ではこのおいしさ。あぁ、またすぐにでも来ねばならない。
おいしいラーメン → おいしいラーメン

ブックオフで今回買った本は全部で18冊。古本屋なので好きな本を見つけるのが一苦労だが、1冊1ドルならまあ許せる。家に帰ると、さっそく寄ってくる古本フェチのノア。この猫、本当に古本のにおいが好きなのだ。嗅いで嗅いで、鼻をこすりつけて、鼻水まで出す始末(汚い...)。まさにトランス状態。ノアが膝の上にいるときに、古本など取り出すとたいへんなことになるので、やつに見つからないようこっそり読むしかない。買ってきた本を並べて楽しんでいると、なんとソフィーまでやってきた。2匹で夢中になって嗅いでいる。いったい、これに何のにおいが刷り込まれているんでしょう、ブックオフさん。ぜひ教えていただきたい。この猫夢中ぶり、またたびの比じゃありませんよ。
夢中な猫たち。 → 夢中な猫たち。

2004年12月28日

猫用ビデオ第2弾

店でたまたま見かけた猫用ビデオ。その名もCatSitter。うちにあるのよりも、新しいし、なんとなく楽しそう。ちょうど猫飼いの人のプレゼントを探していたので、これを買うことにした。見ると、USA Today や ウォールストリート・ジャーナル や、 Daily Show (←この番組で紹介されているものは、ちょっと怪しいが)でも取りあげられているそうな。40万部も売れているとのこと。これはかなり期待が持てる。
catsitter.jpg

だいたい、今持っている古いビデオは、人間が見ていると数分で発狂しそうになるほど、とーっても退屈なのだ。パターンも3~4個しかない単調さで、どんなシーンでも同じ小鳥のさえずりが、これでもかというほど繰り返される。しかもソフィーが一番気に入っているのが、ゴキブリのシーン。気持ち悪いったらない。

人様に差し上げる前に、まずうちで試してみるべきだろう。さっそく開けて、ビデオをセット。テレビの前に小さな台もセットして、そこに猫も乗せてみた。スタート。
画面があざやかで、音もきれいだ。これはいけるかも。内容は、餌を食べる小鳥・水槽の熱帯魚・飛んでいる蝶・動き回るねずみ・熱帯のオウム・野生のリスなどどれも変わりばえしない。しかし、おぉ!ソフィーの食いつきがいいではないか。身を乗り出すようにテレビを見ている。たまに手を伸ばして捕まえようとしたりもする。これは結構いいようだ。結局1時間のビデオ、ソフィーと一緒に全部見てしまった(←暇人か!)。ソフィーがこんなに喜んでいる様子を見ると、買ってよかったとつくづく思う。いや、そういえばうちのではなく、プレゼントに買ったのだった。テスト中、テスト中。
夢中なソフィー。→ 夢中なソフィー。

そしてテープの最初と最後に、このビデオを見てどんなに猫たちが喜んでいるかという宣伝もついている。これは人間も見ていて楽しいが、その猫たちの様子ですら、ソフィーは食い入るように見ている。猫が遊ぶシーンを猫が見て、果たして面白いものだろうかと首を傾げたくなる。まぁ見ているから面白いのだろうよ。
しかしこのビデオ、どんなシーンを見せても、ノアは一切反応しない。いくら強制的に見せても、全くの無関心。随分個体差があるものだ。プレゼントする予定の家の猫も、喜んで欲しいものだ。

2004年12月29日

一歩進んで...

今年最後のボランティア。クリスマスが終わっても、年の瀬のあわただしさがあまりないアメリカでは、通常通り、店もやっているし、猫を探しにくる人もいる。
今日は朝一で、老夫婦がやってきた。妻のほうは、鼻にチューブをつけて、ポータブルの人工呼吸器を付けている。チューブの先にある呼吸器は、カートにつけてからからと引いて歩くようになっているのだ。入り口で、椅子を用意してくれと頼む夫。狭い猫里親探しコーナーに椅子を設置すると、二人はゆっくりゆっくりとやってきた。二人ともかなりのお年のようだ。
2ヶ月前に亡くなった猫と生き写しの猫がいると、店の従業員から聞いて見に来たとのこと。猫の名はAndy。ちょっと長い毛のtortie柄の猫だ。生後7.5ヶ月。ケージからでてきたAndyを見るなり、信じられないくらい前の猫にそっくりだという。そして、すぐさま「この子もらうわ」と即決する妻。早っ。
もう猫を飼って半世紀以上にもなるだろうベテラン夫婦。サンディエゴに住んでからも40年以上だそうな。一軒家で条件は申し分ない。しかし、しかし。正直言ってちょっと心配ではある。この猫はまだ1歳にもなっていない子猫だ。ミシェルに電話で相談すると、同じことを心配する。「もっと年齢のいってる猫だったらよかったのに...」
老夫婦としばらく話をするうちに、しかし問題は解決する。5人も息子がいて、それぞれ結婚し、近くに住んでいるのだそうだ。どの家もみな猫を飼っているから、自分たちに何があっても心配いらないとのこと。よかった。こちらが心配していることを、ちゃーんと理解して不愉快にも思わずに、説明してくれたお二人に感謝。無事Andyは引き取られていったのだった。
空いたケージには、さっそく6歳のロシアンブルーが新入荷。そして更に、2週間前に引き取られた子猫が返品。
1匹減ったが2匹増えてしまった。一歩進んで二歩下がる。はぁ。

2004年12月30日

忘年会

今年最後の忘年会。Kさん宅で、総勢8名プラスこーのすけ1匹。Kさん夫婦を除いては、初めて一緒に飲む人たちばかり。楽しみ楽しみ。
クリスマスに作ったスタッフドトマトが好評だったので(勝手に言ってる)、またもや作ってお持ちする。今回ちょっと違うのは、スタッフィングの中身のリゾットのお米。知人が先日日本から送ってくれた、魚沼産こしひかりの新米だ。ふっふっふっ。
最近気にいっているスタッフドトマト → IMG_5119_sn.jpg

しかし、なんと今回Kさん宅でブルースが炊いていたお米は、南魚沼産だという。しかも先日日本から帰国した際に、かついできたという貴重なお米。これはかなりのライバル出現。どっちの料理ショー状態(?)。でもこの南魚沼産のお米、ほんとーにおいしかった。お米が甘い。粒が立っている。いいお米というのは見た目も香りも全然違うものなのだ。
おいしい料理とおいしいお酒の数々に、満足満腹。ごちそうさまでした。
なんとこれがドンペリ。隣がオーパスワン。 → ドンペリ
みんなに弄ばれるこーのすけ。 → こーのすけ


これが今年最後のエントリー。ホームページを始めて早1年。ブログにしてから、10ヶ月。黒猫振興会ができてから3ヶ月。みなさまのたくさんの優しいコメントと温かい励ましに感謝です。来年もどうぞよろしくお願いします。