猫にごはん

 

 

 

 

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カテゴリー : food

2007年6月10日

食べ物いろいろ

昼過ぎに思い立って、メキシコでお昼ご飯を食べることにした。タコスがとにかく好きなので、ティファナへ行くといつも牛肉のタコス(カルネアサダ)と豚肉のタコス(パストール)ばかり食べてお腹がいっぱいになってしまう。たまには違うものを食べてみよう。
というわけで、私が頼んだのは牛肉ブリトーのセットで、Jは鶏肉のモレソース(Mole Poblano con Pollo)。モレソースとは、カカオを使ったソースで見た目もチョコレート色をしている。ずっと気にはなっていたが、食べるのは初めてだ。さてお味は....。
これがモレソース料理。 → 猫にごはん

おいしい!
チョコレートソースだと聞いていたので、甘い味を想像していたが、全然甘くはない。なんというか、濃くて、複雑で、もっさりした、そして完成された味。鶏肉も柔らかくて、よくできている。これは家では作れないなぁ。
しかし帰りにスーパーで、Jはしっかりモレソースを二瓶も購入。ほんとに作るのか、これ。おい。
ブリトーもおいしい。 → 猫にごはん

メキシコからの帰りといえば、国境はいつも車は渋滞、人は大行列を作っているのが当たり前だ。週末の今日、行列覚悟で国境のゲートへ向かうと、なんと人の列はがら空きだった。めずらしい。こういうこともあるのだねぇ。本日の国境越えにかかった時間はわずか20分。うーん、ラクチンだ。確か前回は2時間以上もかかり、もう2度と週末のメキシコへ行くまいと心に誓ったというのに、ずいぶん違うものだ。
右がアメリカへ向かう国境の行列。 → 猫にごはん

ところで、列を作って並んでいると、私たちの数メートル前に並んでいた、クルーカットの白人グループがある頼みごとをしてきた。こんなところでのお願いなんて、どうせろくな話ではあるまいと、にわかに身構える私たち。先ほどから、いかにも酔っぱらってご機嫌そうな彼らだった。禁制品の持ち込みの手伝いなんてしてきたら、即座に英語しゃべれませーん、と断らなくてはね。しかし結局話というのは、
「シャツを貸してくれないか」
ということであった。グループの中の上半身裸の男性を指差しながら話す、礼儀正しいネイビーの若者。聞くところによると、裸だと国境を越えられないのだと。ほんまかいな。その人はちょうど体型もJと同じくらい。JはTシャツの上に、長袖シャツを着ていたので、ゲートを通る間だけ、シャツを貸してあげることになった。その間の保証にと、ネイビーのIDカードまでわざわざ私たちに預けてくれたのだった。よかった、ささいなお願いで。それにしても、そんなことを知っていながら、シャツはいったいどうしたのかね。酔っぱらってどこかで脱いできてしまったのか。初めて見るミリタリーのIDカードを記念にぱちり。

おいしい食べ物といえば、前日の晩は、中国人夫婦Rの家でごちそうになった。たくさん作らなくていいと事前に言っておいたのに、でてきたのはこの量。じゃん。
さすがのもてなし中華料理。 → 猫にごはん

大人4人で多すぎだちゅうに。1週間前からメニューを考えていたというだけあって、それはすばらしいバランスの良い構成だった。さっぱりした野菜から、揚げ物、肉、魚、豆腐。どれも、中華レストランのメニューで見つけてもなかなか頼まないようなものばかり。中国の家庭料理だというが、まったく持ってレストラン並のおいしさだった。
全12品。それも、小さなまな板ひとつ、大きな中華包丁ひとつ、中華鍋たったふたつで、これだけの料理を作る。Rはやるときはやる人なのだ。すばらしい。ごちそうさまでした。

さらに遊びは続き、深夜から明け方にかけて、あづ。さん夫婦とカジノへ。このところ3週連続してカジノへ行っているのだ。あー、楽しい時が経つのは早い。実はまもなく引っ越しをする我が家。いいのか、こんなに遊んでばかりで?

2007年4月29日

○○の居ぬ間に食べる

優しい友人たちが、かわいそうな出張未亡人と一緒に遊んでくれる。映画を同じ日に二本続けて観たり(『Blades of Glory』と『Disturbia』)、夕飯を誘ってくれたり、泊まりにきてくれたり。夕飯など、酒飲みの私を見越して送迎付きである。いたれりつくせり。ありがたいことです。そして合間に泳ぎに行く。

泊まりにきた友人Lは、日本人と結婚し日本に住んでいるはずなのに、年の半分近くをアメリカに里帰りしてきてしまう、ベトナム系アメリカ人なのだ。この人は、ゆいいつソフィーが隠れずにすぐに出てくるお客さんだ。Lは耳が不自由でしゃべらないため、見知らぬ声や音におびえるソフィーも、怖がらない。約1年ぶりにあったのに、やはりすぐに出てきた。要するに知らない人の声が問題なのだな。何かいつもと違うと感じてはいるようだが、逃げはしないのだ。いつも以上に静かな居間に出てきて、同じ空間に存在している。これだけでもこの猫にとってはたいへんめずらしいことなのだ。
夜はうちで手抜きのベトナム料理を作って食べて、パジャマになって女同士で夜通しおしゃべり。まるで修学旅行のようだ。しかし一晩中のおしゃべりは、少しの手話と主に筆談でするので、一日中話していると本当にペンだこができるくらい指が疲れるのだ。
Rice Rolled Noodle → 猫にごはん

手抜きのベトナム料理とは、Rice Rolled Noodle(豬腸粉)というもので、海老や野菜の入った蒸した柔らかい極太麺だ。これを適当な大きさに切って、温め、ベトナムミートローフなどとともに、野菜にくるんで食べるのだ。野菜はミント、レタス、香菜、ハーブ系など、5~6種類山のように食べるので、かなりヘルシーな料理だ。タレはニョクマムベースの甘辛い味で、いかにもベトナム風である。さっぱりしていておいしい。こんなのばかり食べていたら痩せるだろうな。
シンプルなベトナム料理 → 猫にごはん

そしてみなさんにご心配いただいたスイカ2個は、残り2分の1個になった。もう一息!(←食べ過ぎ)

2007年4月25日

○○の居ぬ間にスイカ

この一週間、Jが仕事でいないので、私は一人で猫と留守番だ。普通のサラリーマン家庭ではこんなこと日常茶飯事だろうが、我が家ではたいへんめずらしいことなのだ。そう。私はこのたび生まれて初めて、『出張未亡人』になったのだ。なんだかアンニュイな響きではないか。
今週は朝ご飯も、お弁当も、夕飯のしたくもなし。頭に浮かぶ言葉は
FREEDOM!!
いつもは山のように買い込む食料品も、今日はたったのこれだけ。
スイカ2個。 → 猫にごはん

一人で2個も買うなよ、と自分でも思うが、スイカ好きならいてもたってもいられないほど安かったので、つい買ってしまった(2個で約700円)。たったのこれだけとはいえ、家まで運ぶ途中、肩が抜けるかと思うほど重かった。あーこれで好きなだけスイカが食べられる。別にJが居るときだってスイカなんていつでも買えるのだが、好きなものだけを好きなだけ好きな時間に食べられるという安心感が、この際大事なのだ。
まずは半分に切って、大きなスプーンですくって、際限なくわしわしと食べる。わー、幸せ。さらに、真ん中の部分を輪切りにして、皿に乗せてナイフとフォークで食べる。わー、楽しい。(←それにしても我ながら、なんてささやかなフリーダムの過ごし方。人間の器量が知れる)
いまどき一年中、スイカは売っているけれど、どうも冬には食べる気にならない。スイカはやっぱり夏の代名詞なのだ。スイカに包丁を差し入れたときの青臭い、かぶとむしのようなにおいが、夏が近付いてきたという気分を盛り上げてくれる。
毎年たくさんのスイカを食べるので、昨年は何個食べたか数えていたのだが、15個を超えた時点でめんどうになって数えるのをやめてしまった。今年こそちゃんと数えよう。それにしても、暖かくなってきましたねぇ、サンディエゴ。
一週間とはいえ、5年ぶりの一人暮らし。久しぶりに一人だと夕飯の時間が、いやに長いということが分かった。飲んだり、読んだり、観たり、または途中で猫と遊んだりしているので、気がつくと3時間も夕飯を食べ続けているのだった(←長過ぎ)。
外にいるとき、特に車を運転しているときはいつも以上に緊張する。家にいるときは、ちゃんと鍵が閉まっているか何度も確認する。何かあったら、猫2匹連れて一人で逃げなくてはならないのだ。きみたちも大黒柱不在のときは、しっかりするのだよ、と猫に言い聞かせるも、まさに馬の耳に念仏状態なのだった。
なんにも聞いちゃいない猫。 → 猫にごはん

2007年2月24日

中国人の猫まんま

中国人の友人R一家と夕飯を一緒に食べた。今晩は私とJのお気に入りのサンディエゴの中華料理店3店をピックアップして、その中からR夫婦に選んでもらったのだが、リストを見るなり、そのうち1軒は「この店はまずい」と即座に一蹴された。がーん。もう1軒はまぁまぁよい。もう1軒は行ったことがない。ということなので、彼らの知らないこの店に決定。
ここは北京ダックが安くておいしい店なのだ。いつ行っても中国人でいっぱいだからきっとおいしいはずだ、と教えたところ、まずくても安ければ中国人でいっぱいになるからそれは関係ないだろうと言われる。うーん、そうなのか。
結果、彼らの評価的には、北京ダックは確かにお手頃で良い。他はまぁまぁよいとのこと。何品か頼んでみんなで分けたところ、一番おいしかったものは全員意見が一致して、このアサリのスープ煮。ピリ辛で濃い味が絶妙なのだった。うまひー。
絶品アサリ! → 猫にごはん

ちなみに、北京ダックのお値段は2コース(皮を食べた後の、肉の部分の料理を含む)で1羽18ドル(約2000円)。

今回何が驚いたって、Rが店に入って一番最初にウエイトレスにアピールしたこのことだ。
「彼ら(私とJのこと)は、この店に何度も来ているロイヤルカスタマーだ。私たちは彼らに紹介されて今日ここに来た。ついては何かディスカウントしてくれ」
Rと知り合ってはや4年。彼女は常々中国人らしからぬアメリカナイズされたタイプだと思っていたが、君はやっぱりすごく中国人らしい人だったよ。突然ロイヤルカスタマーだと指さされたことにもたまげたが(実際はまだ3回目の来店)、その中国人ウエイトレスがまったく当たり前のようにその強引なアピールをふんふんと聞き、マネージャーに相談してくると応えたのにもびっくりだ。できない。私だったら絶対にできない。しかし物は言ってみるもので、確かに愛想の良いマネージャーに若干のサービスをしてもらいましたよ。中国人恐るべし。
もう一つ面白かったのはこのこと。最後に残ったスープを、Rがご飯にかけまわして食べていた。それを称して「Cat food」。おぉ、日本語の猫まんまと一緒じゃないか。さすがは同じ白米文化圏だね。

2007年1月12日

猫に寿司

Temaki style Sushi → 011307_1.jpg
日本から良い海苔をもらったので、今日は久しぶりに手巻き寿司。寿司飯を用意するだけでいいので、手巻きはラクチンだ。家で食べると、好きなだけ飲んで食べて、ゴロゴロ休みながらまた食べて、あー楽だ。
この刺身はいつも買いに行く日本人経営の魚屋で購入。なんといってもカリフォルニアで獲れるウニが安くて新鮮なのが良い。二人でお腹いっぱい食べて、一人1000円程度だ。安い。
猫用ミニ軍艦巻き(うそ)→ 猫にごはん

もちろん猫にもおすそわけ。
今日は生魚があるわよ。→ 猫にごはん

通常猫ににおいをかがせると、猫が食べ物だと認識したときは、舌なめずりをする。しかしノアは、生魚に限っては、そもそも自分が食べられる物だと思っていないようで、舌なめずりどころか、嫌な顔までする。ソフィーが生魚を食べている横で、猫缶にしか目もくれない。きみたちいったいどっちが日本猫なのよ。
生魚がダメなんて子供ね、あの黒猫。→猫にごはん

ソフィーは大の生魚好きだ。マグロもハマチもサーモンも、大好き。もりもりよく食べる。
普通の猫餌のときは、なぜかノアに優先権があるので、横取りされてもじっと我慢するソフィーだが、刺身のときだけ違う。自分のものだと心得ているようで、ノアにもやろうとすると、無理矢理横から口を出してぱくりと食べてしまうのだった。
く〜おいしかった。 → 猫にごはん

ごちそうさまでした。 → 猫にごはん

2006年12月31日

大晦日のビキニ

今年はアメリカで迎える5回目の正月になる。毎年、日本にいないからしょうがないねと、おせち料理は避けてきたが、初めて作ってみた、黒豆。
私はおせち料理はもともとあまり好きではないのだが、黒豆と伊達巻だけは好きなのだ。黒豆は母親の作ってくれた料理の中でもかなり上位に位置するくらい大好き。でも家で上手にできる人がいると、他の人はやらなくなってしまうのだなぁ。全くの黒豆初体験だ。
ネットで調べてみると、豆を一日水に浸してから徐々に砂糖を入れるタイプと、砂糖入りの熱湯に豆をいきなり入れるやり方がある。そして黒をきれいに出すためには、さびた釘か重曹というのが一般的らしい。このたび私が作ってみたのは、熱湯に入れて圧力鍋で作るやり方で、重曹を少々入れてみた。さびた釘がなかったので、無理やりさびさせようと塩水に新品の釘を入れてみたが、一日くらいじゃ全然さびなかった。でき上がりはこちら。
初めての黒豆。 → 猫にごはん

少々しわが寄っているが、まぁよしとしよう。黒豆があるととたんにお正月っぽくなるね。
現在日本時間では元旦の朝だが、まだサンディエゴでは大晦日の夕方だ。これから友人宅でケーブルテレビを囲みながらの、『紅白歌合戦』観戦忘年会がある。ネットニュースで白組が勝ったとの結果を先に知ってしまったのが残念だ(←ほんとか)。紅白を観るのなんて、何年ぶりだろう。日本にいたときですら観ていなかったというのに、こうして異国の地でお正月を迎えると思うと、なんだかやたらにそういうのが恋しくなるのだ。楽しみ楽しみ。

ところでこちらの写真は、先ほど撮った大晦日のサンディエゴの海岸。今日はいやに散歩している人や、海岸でのんびりしている人が多かった。写真に写っているビキニの美女は、もちろん私、ではない。こちらは厚手の長袖セーターを着ているというのに、こんな水着じゃいくらなんでも寒いだろ。なんて師走らしくない光景なのだ。クリック拡大してご覧ください。
大晦日のビキニ。 → 猫にごはん

『猫にごはん』を立ち上げたのが2003年12月22日なので、ホームページを作ってから丸3年が経過した。みなさま、今年も一年間どうもありがとうございました。猫ともども、新年もどうぞよろしくお願いいたします。

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2006年12月 9日

ワインと猫の関係

猫にごはん
あまりにかわいくて、ジャケ買いしたワイン。 いつものスーパー(Henry's)で、この2日間のみワイン全品20%引きだったため購入。右から、見たまんまのチリワイン(辛いわけではない)。写真中央が、カリフォルニアワイン。FAT CATが我が家の猫どもを思い出させる。左端が、闘牛のおもちゃ付きスペインワイン。どれも見た目で選んでしまったが、味は...さて?近々試してみましょ。

エリザベスカラー装着5日目に突入したノア。
随分落ち着いて、普通に生活している。爪もばりばり研ぐし、ご飯も普通に食べる。トイレも一人でできる。すばらしい。これだけが不幸中の幸いだ。ソフィーのときはあんなに絶望して、一歩も動けず、このままでは飢え死にしてしまうのではないかと心配し、24時間で外さざるを得なくなってしまったのだ。あのときは、てっきりこのエリザベスカラーがいけないのかと思っていたが、そうではないらしい。猫によって適応能力が違うのだ。

ノアの場合、何より薬を飲ませるのが一苦労だ。液体2種類なので、両方とも針なし注射器に入れて口に押し込むように飲ませている。それがもう激しく大暴れする。カニのように、口から薬を泡をだして吐き出すし、そこら中に薬を吐き散らしながら、家中を疾走する。あぁぁ。
私はこれでも、へたくそながら、ボランティア先で随分たくさんの猫に薬を与えたことがある。しかし今まで、これほど抵抗する猫など見たことがない。後ろから羽交い絞めにすれば、たいていおとなしくなるし、注射器タイプの薬は飲ませやすいのだ。それなのに、あぁそれなのに、我が家の猫がこんなにたいへんだったなんて。うぅぅ。
と、届かん。 → 猫にごはん

エリザベスをつけたノアに対して、ソフィーは全く今までと違う対応をとる。これまでは遊びたくなればノアにちょっかいを出し、眠たくなればノアを舐めて(いつも嫌がられていたが)、くっついて寝たがるソフィーだったのに、今や全く近寄らず。病原体に近寄るまいとする、動物の本能なのか。たまたま近くを歩いていれば、遠巻きににおいをくんくん嗅いだりするが、決して触ろうとか舐めようとかはしなくなった。
ご飯のときも、並べてお皿を置くと、ノアが食べ終わるのを待って、自分のお皿に向かったり。かなり警戒している。特に投薬のとき、自分にも被害が及んだらたいへんだと思うのか、暴れるノアに恐れをなし、いち早く安全地帯に逃げ込むこと怠りない。
多頭飼いの場合、こういうものなのだろうか。もしかしたら、ノアの病をきっかけにお互い労わりあって仲良くなればいいのにと、密かに思っていたが全く効果なしだ。ノアは今自分の体を舐められないのだから、代わりにグルーミングしてやればいいのになぁ。
来週早々、またも動物病院を再訪する。ノアの傷口は見た目も随分よくなり、かなり回復に向かっているように思える。早くエリザベスカラーを外せるとよいね。がんばれノア。

2006年11月 4日

フィリピンを喰らう

これはイケル!と久しぶりに出会った好みの味。それはフィリピン料理だ。
日々チェックしている唯一の英語ブログ、『mmm-yoso!!!』で紹介されていた店だ。このブログ主のサンディエゴ在住の方は、いったいどんな仕事をされているのか知らないが、それはそれは守備範囲が広く、ありとあらゆるエスニックレストランを網羅している。この方は、日本レストランにもたまに行かれているようだが、注文も的確で辛口な評価をくだしているのがすばらしい。

ところでフィリピン料理だが、Zarlitos Family Restaurantという店で、あまり普段足を踏み入れることのない、National Cityという地区にある。夜行ったせいか、周りは薄暗く、ちょっと荒んでいて、あまり環境の良いところとは言えない。しかし、駐車場は車でいっぱい。年季の入った店構えからも、いかにも良さそうなレストランだという雰囲気がただよう。
注文したのは、次の5品。

Whole Crispy Pata(豚足まるごと一本分のフライ)
Kare Kare(牛テールと野菜の煮物)
鶏肉と野菜のスープ
エビのガーリックフライ
豚肉炒飯
白米
Pata(大胆にナイフが突き刺さっている)→猫にごはん

中でも私が特に気に入ったのは、この豚足で、よくもここまでカリカリ揚げたと驚くほどの外側の皮と、コラーゲンたっぷりのジューシーな肉がたまらない。まさに絶品。豚足には、さっぱりと醤油ベースのタレをつけて食べる。全メニューの中でこの豚足が一番高く、それでも15ドルだ。それ以外はどれも4~6ドルといった値段の安さだ。
周囲を見回すと、私たちを除いて全員がフィリピン人(と思われる)。家族連れで、山盛り白米を主食に、おかずを2品程度、飲み物は水という質素な感じ。おそらく3人でこれだけ注文した我々が、本日の一番豪華なテーブルであろう。

KareKare → 猫にごはん

この煮物はピーナッツの香りが高い、柔らかな味付けで、ピンク色のエビソースをつけて食べる。もわっとした甘い煮物と、塩辛いエビソースの組み合わせがまた、なんとも言えない絶妙さ加減。
テーブルに最初からセットされていた調味料は唯一、Jufranというバナナソースだ。ケチャップのバナナ味という感じで、何に使うのか分からないまま、私は炒飯につけて食べたが、また不思議によく合う。しかし自分で買って常備しておこうとまでは思わない、異国のソースなのであった。
4種類のソース。 → 猫にごはん

しまいには、エビソース、バナナソース、ピーナッツ、にんにく醤油などが取り皿の上でミックスされて、全体的に、いかにも南国の見知らぬ味わい深い夕飯となったのだった。一言でいうと、フィリピン料理はうまいっ!またぜひ来なくては。
マイルドな鶏スープ。 → 猫にごはん

デザートはHaloHalo(ハロハロ)という、カキ氷、バニラアイス、豆ペースト、ナタデココ、寒天、果物など、いろいろ混ざった甘いもの。ハロハロとは、タガログ語で混ぜこぜといった意味だそうだ。ベトナムデザートのチェーによく似ている。
エビと炒飯 → 猫にごはん

これだけ食べて、一人チップ込みで17ドル。安い。食べきれなかった私たちは、当然Doggie Bag(持ち帰り容器)をもらって、全部残りを持って帰ってきた。

アメリカで、今までどんな小汚いレストランでも、DoggieBagを置いてなかった店を見たことがない。みな、ほんのちょっとの残り物でも、汁物でも平気で持ち帰る。以前、生粋のアメリカ人とベトナム料理を食べに行ったときに、彼女はフォー(ベトナムのラーメン)の残りをなんと、持ち帰りするから、入れ物に入れてくれと頼んでいた。もちろん、店側も慣れたものだ。あの持ち帰ったフォー、あれからほんとに食べたのかなぁ...。
この持ち帰りシステム、もったいなくないし、とってもいいと思うのだけれど、日本で採用している店はどれくらいあるのだろうか。いつか帰国したあかつきには、ぜひともDoggieBagを頼んで、試してみなくてはね。

2006年10月25日

うみゃー

ある日、遠いサンディエゴまではるばるやってきた、ひと包みの宝の山。それは...。

くろねこ・ママさんからのプレゼントだった!
先日私はめでたくも、ママさんの50000HIT記念プレゼントにあたったのであった。かわゆいショコラちゃんがすくい取ってくれたのは私の名前とTOKIKOさん♪ うれしいではないの。どれもこれも、アメリカでは決して手に入れることは不可能な(たぶん日本にいてもむずかしいかも)、名古屋名物の数々。
これが名古屋コーチンだっ!→ これが名古屋コーチンだっ!

食いしん坊の我が家は、さっそくいただきましたとも。まずは名古屋コーチンのとり飯の素。こくのある鶏肉。こゆい味付けが超美味。こんなにおいしいたきこみご飯の素が存在するなんて、ほんとにびっくりだ。なんとよくできていること。おいしいー。
そして、一緒に守口漬というのも、味見。奈良漬のような深い深い飴色の大根は、見た目も非常に美しく、それはそれはもう絶品。でらうま。ご飯がすすむなー、と舌鼓を打つJの横で、あぁ日本酒にぴったりだと思わずつぶやいてしまう私。そして飲む(←結局飲んでる)。うみゃー。
美しい守口漬。 → 美しい守口漬

くろねこ・ママさん、本当にたくさんのプレゼントどうもありがとうございました。ごちそうさまでした。いやー、ブログやっててよかった。
くー、うれしい~(泣) → くー、うれしい~(泣)

2006年10月 7日

秋の味覚

週末は久しぶりに雀荘あづ。さん宅でマージャン大会が開催された。どこで手に入れるのか、日本でも見たことのないほどたくさんの新作の日本のお菓子が美しく小袋に分かれて、参加者一人ずつに手渡される。おいしー。懐かしー。ごちそうさまでした。
ほぼ徹夜で行われたマージャンに、めでたく快勝し、お祝い(?)に、どーんと買ってみた。秋の味覚まつたけ!
どうだまつたけ!→どうだまつたけ!

たっぷり買って約25ドル(約3000円)。まぁ日本で売っている高級まつたけに比べればこれしき安いものだ。わっはっは(←すっかり気が大きくなってる)。
アメリカのスーパーではもちろんまつたけなんて売っていない。それどころかアジア系スーパーでもどこでも見たことがない。こんなの売っているのは日系スーパーだけだ。ということは世界中でまつたけを食べるのは日本人だけなのだろうか。アメリカにも松の木はたくさんあるし、特にサンディエゴのこの近辺には、かの有名なTorreyPinesゴルフ場(pines=松の木)もあるくらいだから、松林もどっさりある。それなのに、まつたけは取れないのだろうか。不思議だ。ちなみに、うちのアパートの敷地内にも、松の木はたくさんあり、そこかしこに松ぼっくりが落ちている。そして、そこかしこのじめじめしたところにキノコも生えているのだが、まだ勇気がなくてキノコ狩りはしたことがない。まつたけに似てるなと横目で眺めつつ、いつも通り過ぎるだけだ。植え込み掃除のときには、このキノコたちも一気に除去されてしまうのが、どうにも惜しい話だ。
今回日系スーパーで買ったまつたけは、生産地が書いてなかったので、どこのものかは分からなかったが、まぁそこそこの香りがあり、値段相応といったところだろう。恥ずかしながら、私もJもまつたけを自分で買って料理するのは初めて。ネットでレシピを調べて、まつたけ料理を作り、ついでに友達も数人呼んで、にわか『まつたけパーティー』を開催した。検索すると、永谷園のまつたけのお吸い物を使ったレシピがたくさんでてきたのでびっくりした。みんな、あの粉末を料理に使っているのだなぁ。確かに良くできているし、今回作ったお吸い物は、いいのか悪いのか、あの永谷園の味にそっくりになったのだった。
作ったのは、まつたけご飯、まつたけのお吸い物、まつたけのホイル焼き、その他の料理。家中まつたけの香りでいっぱい。帰りがけに、独身生活のHくんが幸せそうな顔をして、「枯れた食生活が久しぶりに潤いました」と言ってくれたのがうれしかった。日本ではこんなに食べられないだろうな。ごちそうさまでした。
におうわね。→におうわね。

2006年9月28日

甘くないもの好き

最近とても気に入っている食べ物を2つ紹介。一つ目が、これ。手前の小さいバナナ。
AppleBanana → AppleBanana

モンキーバナナのような大きさで、名前はアップルバナナという。先日ベトナムスーパーで見つけて買った。コロンビア産のようで、値段は普通のバナナよりも少し高めだ。味はバナナなのに、その名の通り、りんごのように酸味があって、非常においしい。そもそも私はバナナ自体それほど好きではないのだ。べたっと水分が無くて甘いので、食べにくいし、量が多いのだ。もう少し小さければいいのにと常々思っていたので、これは本当にぴったり。バナナが苦手な人にもおすすめ。しかし苦手なのに、わざわざバナナなど食べる必要があるのかどうかは疑問だ。

塩味ヨーグルトドリンク → 塩味ヨーグルトドリンク

そして二つ目が、Dooghというヨーグルトドリンク。
サンディエゴには、ペルシャスーパー、アフガンスーパーなど私が知っているだけで3つのアラブ系スーパーがある。そのどこにでも置いてあるが、アラブ系とインド系スーパー以外の店で売っているのを見たことがない。味は塩味なので、苦手な人も多かろう。私は最初に一口飲んだときから、非常に気に入って、以来店に行くたびに買っている。飲んだ後に口の中がさっぱりするし、さらさらでたいへん飲みやすい。よく分からないが、体にも良さそうな雰囲気がする。普通味とミント味、炭酸ありなし、どれもいける。
しかし甘い飲み物が大好きなJは、この塩味ヨーグルトドリンクが大嫌い。牛乳飲む?とコップについで何度か出してみたが、毎回ひっかかって、うげーと気持ち悪そうにしている。うかつに人を信じてはいけないよ。
Dooghといえば、こんなかわいらしいグッズを売っているサイトを見つけた。Got Doogh? (※オリジナルはこちら

2006年9月21日

一線を超える道具

あったらいいな、と思うけれどなかなか手が出せないタイプの道具が、けっこうある。
たとえば、バーテンダーの人が使っているようなシェイカー。うちでもたまに、カクテルもどきのものを作って飲んでいるので、シェイカーがあったら便利だとは思う。しかし買えない。なんだか、そこまではやり過ぎだろうという、気恥ずかしさがそこにあるのだ。買ったが最後、何か一線を越えてしまうような雰囲気を感じる。どうせ誰も見ていないのだけどね。なんと言うか、自分の中の一つの基準なのだ。

『絞り出し袋』も私にとってはそういうものの一つだ。どうにも敷居が高い。ケーキは作るけれど、たまにだし。「おまえはパティシエか」という冷たいつっこみが心の中で聞こえる。そんな手の届かない絞り出し袋だが、随分前に、口金と留める部分だけ売っているのを見つけた。もちろんその脇には、布でできた立派な絞り出し袋も売っていたのだけれど、それはどうしても買う気にはなれない。使い捨ての紙の袋もやっぱり買えない。そこで、中途半端に口金と留め具だけ買ってみたのだった。これだけなら、まだ一線を超えていない(何のだ?)ような気がして。しかしそのまま引き出しに放置すること、数ヶ月。

先週末、友人スーザン宅におよばれした。そういえば、ちょうどスーザンの誕生日。そこでケーキを作って持っていくことにした。
まさにこういうときのケーキこそ、絞り出し袋を使うのにぴったりではないか。袋の代わりにジップロックをくるくると丸めて、先を切ると、簡易袋の出来上がり。生クリームを入れてしぼってみると、おぉ!思いのほかうまい具合にできる。見た目も、今までのケーキよりずっと本物っぽいような気がする。
そしてやってみるとクリームのデコレーションがあまりに楽しいので、切れ端のスポンジやら、その後パンケーキなど作ってさまざまなところに、デコレーションしてみた。なんだ。絞り出し袋って、そんなに大げさなものではなかったのだ。こんなことなら、もっと早く買えばよかった。
一線を超えない(たぶん)袋。→一線を超えない(たぶん)袋

まだまだ絞り足りないので、数日後更にシュークリームを作って、シュー生地とカスタードもじゃんじゃん絞る。あまりに絞りが良すぎて、嫌に先のとんがったシュークリームが出来上がってしまったが、きちんと絞ると、生地もさっくさくになるものだ。うーん、楽しい。他に何か絞るものないか。
いろいろ絞った。→いろいろ絞った

ところで、ケーキを作っている作業を眺めていたJが、パレットナイフ(クリームを塗る道具)も買えば?という。だ、だめだめ。それはまた別の一線を超える道具の一つなのじゃ~。

2006年8月10日

夏野菜のススメ

たまに無性に食べたくてならなくなる食べ物があるが、私はその中の一つが夏野菜の煮込みだ。フランス風だとラタトゥイユ、イタリア風だとカポナータ。その違いがどこにあるのかは知らない。日本で作ると材料をそろえるのがめんどうだが、アメリカにいるとその点楽だ。必要な野菜は全てそこらのスーパーで売っている。
夏野菜たっぷり → 夏野菜たっぷり

今回使った野菜は9種類。赤パプリカ・黄色パプリカ・緑パプリカ・米ナス・ズッキーニ・トマト・セロリ・いんげん・玉ねぎ。夏野菜というか、年中売っているので季節感は全くないが、色がきれいで夏っぽいので、気分は夏野菜の煮込み。これだけの野菜を大量に簡単に摂取できるすぐれた料理は他にはないのではないかと思う。今日はこの写真の野菜全部使った。
鍋いっぱいできた。 → 鍋いっぱいできた

この鍋など小さく見えるが、実は直径24センチ、3.4リットルも容量があるのだった。いったい何人家族なのかと、誰かに聞かれたら、4人と答えるつもりだ(ただし猫2匹も含めて)。しかし誰にもそんなことは聞かれないから、余計な心配なのだった。
この料理は、以前Jの同僚のフランス人が作ってくれたのを食べたことがある。その人なんて、いかにも全然料理などしなさそうな女性なのに、数時間前に作ったばかりというそのラタトゥイユは、驚くほどおいしくて、びっくりするほど味が決まっていた。さすが作り慣れているものは違う。
ラタトゥイユのいいところは、温かいままでも、冷たく冷してもおいしいこと。たくさん残ったらチーズを乗せて焼いてみても良し。日持ちもするし便利この上ない。私は2日目くらいのが一番好きだ。
今日は冷蔵庫でつめたーく冷して、熱々のガーリックトースト、きーんと冷した白ワインとともに食卓へ。普段は赤ワインばかり飲んでいるのだが、この料理のときは白ワインがまた合うのだ。辛口の冷酒でも良い。うーん、くいくい進むこと(←結局飲んでばかりいる)。
冷たい白ワインがぴったり。 → 081106_3.jpg

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2006年8月 1日

別れを告げる猫

数日前のエントリーでも書いたが、友人Lがいよいよ日本へ旅立つ(帰る?)ので、週末は最後にうちで一緒に夕飯を食べることにした。Lが懐かしがるかもと思い、日本風のシンプルなカレーを用意。そしてLには、頼んでベトナム生春巻きを作ってもらった。
この人はベトナム系アメリカ人で、住んでいる年数としてはアメリカのほうが長いくらいなのだが、さすがにこういう料理を作らせるとうまいのだ。今までにもいろいろベトナム料理を教えてもらったが、今日は基本にかえって生春巻き。とはいえ、私ももう自分ひとりで何度も作っているので、必要な材料は全て完璧にそろえられる。あとはLに巻いてもらい、タレを作ってもらうだけの予定、だったのだが...。
いくつもダメ出しされてしまった。
きっちり並べて → きっちり並べて

数年前にちゃんと教えてもらったんだけどなぁ。だんだん自分のやりやすいよう適当にアレンジしていたのか。まずはレタスの並べ方、香菜の切りそろえ方が違うとな。さらに、巻く直前にブン(米の麺)を乾燥させ温めることなどすっかり忘れていた。エビも豚肉も並べ方が違うと指摘される。うーん。全然ダメじゃん。
久しぶりにLに作ってもらった生春巻きは、それはそれはタイトにしっかり巻き上がっていて、同じ材料を使っていても、巻き方並べ方によって随分味が違うものだと実感する。Lが作る出来たての生春巻きは、今までどこの店で食べたものよりも本当においしいのだ。さすがじゃ。
しっかり包む → しっかり包む

日本語のできないLは、日本では娯楽が乏しい。そこで今回は、いくつか英語字幕付きDVDをもたせてやることにした。その他日本行きのLのスーツケースの中身は、これでなくては絶対ダメだという超お勧めの生春巻きの皮、チリソース、ニョクマム(ベトナム魚醤)など日本で手に入りにくいものであふれかえっている。しっかりがんばるのだよ。

ところで、うちの人見知り猫ソフィーは、お客さんがくると、その人が帰るまでずっとクローゼットの隅に隠れてでてこない感じの悪い猫だ。ところがこの日、Lが来たときは、いつもと同じ何食わぬ様子ででてきた。そして玄関にある見知らぬ靴を見て『ぎくっ』と立ち止まり、恐る恐るリビングの様子をうかがう。Lの姿を見て逃げるかなと思いきや、そのまま餌を食べ、毛づくろいをし、別に普段と変わる様子がない。
そうか。この猫が怖いのは、知らない人の声だったのかと納得。耳の不自由なLとの会話は、片言英語手話と筆談だけなので、リビングもいつもに増してとても静かだ。静かな部屋の片隅で、毛づくろいしてくつろぐソフィーの動く音だけが聞こえる。あぁ、この猫がこうしてお客さんの前で平気でいるなんて、仔猫のとき以来だ。感動的だー。
いつもと変わらないソフィーは、Lになでられても普通にしていた。もう当分会うことのないLに、ソフィーもさよならを言いたかったのかもしれないね。Lはおとといの朝、日本に旅立った。今ごろはもう、久しぶりに会う旦那と団欒のときを過ごしていることだろう。元気でねL。幸せになるのだよ。
見た目も美しい生春巻き → 見た目も美しい生春巻き

2006年7月24日

涼しいものあれこれ

いやー、暑い。蒸し暑い日本の夏をお過ごしの方々には申し訳ないような、サンディエゴの湿気のなさとはいえ、本当に暑い。何せ連日30℃を越えている。こんな暑い日が続くと、涼しいところに行きたくなるものだ。

まず一つ目の涼しいスポットはこちら。
心地よい空間。 → 心地よい空間

まるで誰かの書斎のような、本に囲まれた心地よい空間だが、これはれっきとした本屋の中の一角だ。日本の本屋の『立ち読み禁止』なんていう概念は、アメリカ人に説明するのは難しいだろう。何せアメリカの本屋は、『立ち読みだなんておっしゃらずに、どうぞ座って好きなだけゆっくり読んでくださいまし』という場所なのだ。こうして座りごこちの良い椅子やソファが各所に配置されている。この店のような大きい本屋になると、カフェも中に設置されており、冷たいアイスコーヒーなぞ飲みながら、それこそ好きなだけ座り読みができる。おまけに、読み終わったあとの本置き、みたいな棚もあるので、わざわざ本を戻しに行かずともよい。涼しくて、至れり尽せり。むしろ図書館よりも快適だ。あー、自分の家にこんな書斎が欲しい。

そして二つ目の涼しいもの。
ベトナムデザート → ベトナムデザート

El Cajon Blvd に新しくできたばかりというベトナムレストランで食べた。ベトナムの夏のデザートだ。帰ってきてネットで検索したらどうやら日本語読みで『チェー』という名前らしい。この店のメニューにはベトナム語の名前しかなく、英語の説明には『3色シェービングアイス』と書いてあった。
食べてみるとまさに、日本のカキ氷。あずきミルクの味にそっくりだ。中に入っているのは下から、黄色いのがマングビーン(緑豆)のペースト。茶色い豆がブラックビーン(←たぶん)。緑の寒天状のものが、BayThoyLeaf(香蘭草)で色付けした、何かコリコリしたもの。白いのがたっぷり練乳&ココナッツミルク(ん?4色じゃないか)。そしてたっぷりのカキ氷。冷たくて甘くておいしー。おまけに安い($2.25)。
ベトナム系アメリカ人の友人Lによると、これはベトナムでも人気のデザートなのだと。ベトナムに行ったときに食べればよかった。あぁ、でもあの土地で氷なぞ食べたら、お腹がどんなことになるかは火を見るより明らかだ。残念じゃ。

ところで『猫にごはん』読者のみなさまの中には、この友人Lのことを覚えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、Lといえば昨年3月に8年越しの恋愛を実らせて感動的な結婚式をあげた彼女。そして昨年8月に嫁ぎ先の日本へ涙の旅立をした彼女。この人は実は数ヶ月前から、またサンディエゴに戻ってきているのだった。あれやこれやの複雑な事情によるもので、私ともほとんど絶交状態だったのだが(←子供かよ)、今日久しぶりに会った。彼女は来週にはまた日本へ旅立つ。二度と帰ってくるんじゃないぞ!

三つ目の涼しいもの。

海辺でビール! → 海辺でビール!

やっぱりビールしかない。夏はビール、ビール、ビール。ここは海のすぐ横にあるSouthBeachというバーで、釣りに行くたびに気になっていたものの、入ったのは初めてだ。いつも人でいっぱいだし、入り口で怖そうなお兄さんがIDチェックとかしてるし、とっても入りにくかったのだ。しかしこの日はJが一緒なので大丈夫。入ってみればとっても健全な雰囲気だ(たぶん昼間だったからだと思われる)。ここには、友人Nさんお勧めの絶品フィッシュタコス(Mahi)が食べたくてきたのだ。ついでにビールも頼み、暑い日差しに一息つく。うまひー!

2006年7月 4日

水着でBBQ

アメリカの独立記念日の今日は、プールサイドでバーベキューパーティーをやることにした。アパートには、プールとBBQグリルが数個付いていて、誰でも勝手に使うことができるのだ。二人だと、わざわざプールサイドまで肉だの持っていって焼くのは面倒で、今まで一度も使ったことがなかったが、人がきてくれるならいい機会だ。
プールの脇にはいくつかテーブルがあるが、屋根つきのテーブルは二つだけ。今日は祝日だから争奪戦になるかもと激しく嫌な予感。午後になって見に行ったところ、やっぱり二つとも埋まっている。しかし一つには人がいなく、荷物だけおいてある。場所取りか。折りしもサンディエゴの空は晴れ渡り、ぎらぎらした日差しの中、ひさし無しではとてもではないが、10分と外にはいられない。ましてや炎天下のもとで、熱い肉など食べたくない。何度か見に行くが、テーブルは依然埋まったままだ。BBQパーティーは夕方からだが、夕方といっても最近では8時ごろまで日があるのだ。何とかせねば。
そこで、プールサイドの人々に声をかけることにした。
「あっちの荷物置いてあるテーブル、誰か使ってる?」
しかし誰も使ってないという。もう一つの屋根つきテーブルを占領しているグループの人々は、「きみたちが使っても大丈夫だ。たとえ誰かがあとから来てもあれは君たちのものだ」と、何の根拠でか、自信を持って口々に勧めてくれる。しかし見ると、隠してはあるもののビールの空き瓶が転がり、かなりお酒も回っている様子。子供のごとく、激しくプールに飛び込んではしゃいでいる。あまり信用ならないが、この際ありがたく使わせていただくことにした。
BBQの野菜。 → BBQの野菜。

用意したBBQの食べ物は、塊のポークリブ、ソーセージ数種、野菜の串、つまみなど。大人6人で足りるか心配だったが、フライドチキン・スパムむすび・デザートなど大量の差し入れもあり、無事BBQは終わった。ポークリブはジューシーでボリューム満点で、すごく食べでがあった。ずっと肉を焼いていてくれたJ、ありがとう。
みんなでプールで泳ぎ、ジャグジーに入り、そのあとは部屋で遊んだ。友達の水着姿を見るのはなんだか新鮮だ。写真は撮ったけれど、さすがに公開したらまずかろう。水着写真をご希望の方はこちらまでご連絡を(←うそ)。
崩れる瞬間のJENGA。 → 崩れる瞬間のJENGA。

2006年7月 1日

果物あれこれ

果物のおいしい季節になってきた。
最近よく見かけるのは、日本で見かけるような、きちんと丸くて皮の薄いスイカだ。アメリカの楕円形の皮の厚いのよりも、比較的甘くておいしいような気がする。スイカの値段は日本に比べるととても安く、1個3ドル(約350円)くらいで売っている。もう今年になってすでに2個完食した。私は全ての食べ物の中でも一番スイカが好きなので、冷蔵庫にスイカが入っているとあっという間に食べてしまうのだ。食べ過ぎないよう気をつけなくてはね。
果物いろいろ → 果物いろいろ

先日店先で見たことのない形の桃を発見した。それがこの写真手前の平べったい形をしている桃で、Saturn Peachという。わざわざ嗅いでみるまでもなく、甘い匂いが店の中にぷ~んと漂っていて、いかにもおいしそうだったので買ってみた。6個で約2ドル。今までアメリカで買った桃で、そのまま食べておいしいものなどほとんど見たことがないが、これは違った。んまいっ!
ここ何年も、日本の高級桃を食べていないので味を忘れてしまったが、このSaturn Peachはもしかしたら日本の桃に勝てるかも。なんだアメリカでもこんなにおいしい桃が手に入るではないか。
調べたら、蟠桃(ばんとう)という中国原産の桃だそうだ。『西遊記』に登場する孫悟空は蟠桃園の中でも9000年に1度実る桃を食べて不老長寿になったといわれているとのこと。店の中では、全然めずらしいものの扱いではなく、片隅にひっそり置かれていただけだったのだが、これはいけます。お試しあれ。

2006年6月18日

メロンパン!

【メロンパンの作り方】
マスクメロン(夕張メロンでも可)の種をよく取り除き、実の半分をフードプロセッサにかけるか、もしくはおろし金で摩り下ろす。甘味がたりない場合は、グラニュー糖を適宜加える。残りの半分は細かく刻んで、パン生地に練りこむ。
焼きあがった丸パンに、上記のメロン果汁をたっぷりかけて召し上がれ。

↑うそです。

メロンパン

メロンパン作ってみた。
そういえば、メロンパンというものを自分で買って食べた記憶が、生まれてこの方一度もない。たぶん今までの人生の中で一度くらいどこかで食べたことがあったかもしれないが、全く覚えがない。それくらいメロンパンとは縁のない生活を送ってきた私だが、このたび初めて作ってみた。
パン作りの達人momomoさんのサイトで見つけて以来、あまりにおいしそうだったので、いつか作ってみようとずっと狙っていたのだった。momomoさんのレシピを見て初めて知ったのだが、なんとメロンパンには、メロンがちっとも入っていないのだ(←これ常識か?)!なんとなく、勝手に上記のような作り方をおぼろげに想像していたのだが、あまりにもその作り方が想像とかけ離れていたのでびっくりした。
なんとパン生地の上に、クッキー生地を載せて一緒に焼いてしまうのだよ、あなた!しかもメロンじゃなくて、レモンが入っているだけなのだ。あーびっくりした(←私だけか?)。なんてオリジナリティーあふれる作り方。誰が発明したのか知らないが、すごい発想だ。
焼きたてのメロンパンは、上がさくさく、中がもっちり、ほかほか。レモンの香りがそこはかとなくして、おいしい!なんとなく食感がスコーンに似ているような気もする。本物の味がどんなかは分からないが、かなり近い気がする(ほんとか?)。紅茶によく合う。やっぱり出来たてはいいですね~。

本物のメロンパンのレシピはこちら

2006年6月10日

ロドリゲスとネギ

久しぶりにメキシコにタコスを食べに行く。最後に行ったのはいつかというと、もはや毎日書いてないので日記としては機能していない、このブログを検索してみると去年の10月のようだ。8ヶ月ぶりだ。
今日は、普段あまりタコスを食べないというマルコさん夫婦と一緒に、国境を車で越える。人が多いとなぜだか安心だ。ティファナ(Tijuana)でタコスを食べ、南へ足を伸ばして、エンセナダ(Ensenada)までドライブする。そして夕飯はプエルトヌーボ(Puerto Nuevo)という小ぢんまりとした観光地でロブスターを食べた。
まずは、タコス。いつものホセ兄弟(仮名)の屋台が休みだった(たぶん)ため、いつも混んでいるロドリゲス一家(仮名)の店に入った。ここで一番感心するのが、ネギだ。以前カウンターでタコスを食べていたら、突然差し出されたサービスの焼きネギ。日本の白いネギよりはワケギに近い、30センチほどの長さの短い青ネギを、それこそ根の部分を切り落としただけで(たまに根がついていたりもする)、全く切りもせず、ただただ思いっきり焼くだけ。これがなぜかおいしいのだ。メニューを見ても、ネギらしきものはないので、ロドリゲス兄に焼いてくれと、身振りでお願いする。こうして食べるといくらでも食べられるネギだが、家では一束使い切るのもけっこうたいへんなのだ。しかし真似してそのまま焼いてみても、きっとおいしくないに違いない。
タコスとネギ(奥の野菜は付け合せ)。 → タコスとネギ

ネギの横の黄緑色の野菜は、焼きサボテン。ピーマンに近いみずみずしい味で、これまたとてもおいしい。ロドリゲス兄は、大量のネギに感嘆の声をあげる日本人4人の目の前で、なぜかその後、鉄板いっぱいにネギを広げて焼きだした。他の客から突然大量のオーダーが入ったとは思えないのだが、思い切りのよい焼きネギパフォーマンスは迫力満点。いい人だ。
一心不乱にネギを焼くロドリゲス兄(仮名)→ネギを焼く

エンセナダは港町なので、魚市場を見学。あまり新鮮でなさそうなにおいも漂ってくるが、近くでカモメやペリカンが魚くずのおこぼれに預かっているので、仕方あるまい。牡蠣も売ってる。どの店でも、1キロ50ペソ(約500円)だ。安いのか?買ってみたいが、ここで買って生で食べるのは、うーん、勇気がいるなぁ。
カラフルでかわいい魚市場。 → カラフルでかわいい魚市場

そういえば最近、猫ブログのくせに猫の写真を載せていなかった。メキシコではあまり猫は見かけないが、めずらしく黒猫がいたので写真をぱちり。痩せているのか、仔猫なのかよく分からないが、とても人懐っこい。なぜこんな屋根の上にいるのだ。ちゃんとこの家に飼われていることを祈る。がんばって生きていくのだよ。
メキシコの黒猫。 → メキシコの黒猫

メキシコでは、子供の物売りをよく見かける。夜遅くでも小さな子供が一人で歩いて、ガムなど売ったりしているのだ。そして物売りは圧倒的に、原住民インディオたちや、肌の浅黒い人ばかり。このバハカリフォルニア(Baja California)の半島の中は、海沿いにはゴルフ場や白亜の宮殿のような大きなリゾート風建物がたくさん建ち並んでいる。しかし道路をはさんで山側をみると、とたんに廃墟のようなバラックの家がびっしり密集し、洗濯物がひるがえっている。貧富の差の激しさが、非常に身近に感じられる土地なのだ。『格差社会』という言葉、日本ではなく、こういう国にこそぴったりだと、行く度に思うのであった。

2006年6月 9日

ポットラック part2

ポットラック(食べ物持ち寄り)パーティーは、今までに何度か出席したが、一日に2回も重なったのは初めてだ。夕方は、友人スーザンのお母さんの家で、BBQポットラックパーティーによばれた。前回ここに寄せてもらったのは、もう一年以上も前のことだ。この家は、ほとんど全部が老夫婦の手作りと言っていいほどで、広大な庭や家のすみずみまで、手作り感があふれていて、まるで『大草原の小さな家』(を巨大にした)のイメージそのまま。
犬も椅子もかわいい。 → 犬も椅子もかわいい。

おじいさんが作ったという庭の滝は、高い斜面の上から、何度かレンガの水溜りを経て、果ては池の鯉までたどり着くという、それこそ数メートルの長い距離をもっている。しかしこれが動かない。前回着たときに、せっかくの外人の客人(私たち)がきたということなので、何年も動かなかった滝を修理してくれていた。しかし、おじいさんの努力もむなしく、とうとう水はでてこなかったのだった。その後、私たちが帰ってから5分後に水が流れ始めたということで、おじいさんはとっても悔しがっていたのだそうだ。噂に聞くだけの幻の滝。
このたびまたもや私たちのために、水が流れるよう万全の準備を整えてくれていたとのこと。着くなりスーザンが、滝を見に行けという。そこで庭に出て、滝を眺めに行くと、しかしやっぱり水はまったく流れていないのだった。別に私たちが特に『滝が大好きでたまらない』というわけでもないのだが、日本人にアメリカの滝を見せてやりたいというおじいさんの気持ちを汲まずにはいられない。
「えーと、滝は?」
おじいさんによると、水を流してはみたのだが、管をネズミに齧られてしまったため、結局滝まで水はたどり着かなかったそうなのだ。それもとても残念そうだったので、私たちも次のときこそ楽しみにしていると、固い約束をした。気持ちだけでも充分だよ、ありがとう。
BBQポットラック。 → BBQポットラック。

BBQポットラックの食べ物は、やっぱりBBQがメインなのだった。ホットドッグ、ハンバーガー。ハンバーガー、ホットドッグ。そしてサラダや果物などなど。30人くらいいただろうが、私たちを除いて全員がアメリカ人(しかもサンディエゴ育ちの人ばかり)なので、目新しい食べ物は特にない。私はマカロニサラダを持っていったが、他にもマヨネーズ和えのサラダがいくつかあり、かなりかぶっていた。中で一番おいしかったのが、ブロッコリーとハムのマヨネーズサラダだった。コリコリと歯ごたえのある小さく切ったブロッコリーがおいしい。ん?まてよ。これはもしやアメリカ人の大好きな生ブロッコリーでは。ひ~。とうとうブロッコリーを生で食べてしまった。しかしこうやって食べると、意外にとってもおいしいのだった。何でも食べてみるものですね。

ポットラック part1

今日はコンピュータクラスの最終日。長かった早起き生活(月-金、毎朝6時起きしていた)もこれで終わりだ。やった。明日からはゆっくり朝寝しよう。私は後半から参加しただけだが、このクラスは本当は約1年間続いており、みんな1年も一緒だととても仲良くなる。最後、うるうるしていた人もちらほら。涙もろいので、そういう人々の姿を見ているだけで、私はもらい泣きしてしまう。そういうとき、あぁ年取ったな、と自分でも思う。が、もらってしまうものは仕方がない。うるうる。
ところで、最後はやっぱりポットラック(食べ物持ち寄り)パーティーだ。何度ポットラックに参加しても、毎回何を持っていくか悩む。今回はしかし、日本通のマーサのリクエストにより、おにぎりにしてみた。いえ、決して手抜きをしたわけではなく...。
作ったのは2種類。鮭のおにぎりと、スパムむすび。スパムの缶詰の在庫を探したところ、以前Kさんから置き土産にもらった、スパイシースパムがあったので、それを使うことにした。スパイシースパムの缶詰には、タバスコのマークが書いてある。タバスコ味か?いちおう焼いて味付けしたあとに、試しに味見をしてみたが、思いのほか辛くてびっくりした。果たしてこのスパイシー&醤油味のスパムむすびは、アメリカ人に受けるだろうか。
パーティーとなると、やっぱりケーキがある。前回コンピュータ柄の灰色ケーキにびっくりしたが、今回もまたすごかった。ケーキカットの瞬間を見逃したので、何の絵が書いてあったのかは分からないが、ケーキ一面に、灰色と黄色と水色のクリームがびっしりだった。味は推して知るべし。
何のデザインだったのだろうか? → ケーキ

さて、作っていったおにぎりたちの評判はいかに。皿を出したとたんに、「スシ!」の声がどこかから聞こえたが、違うのだよ。これは寿司ではないのじゃ。見た感じ、どんどんさばけていったので、まぁそう悪くはなかったのだろうと、安心していた私。ところがしばらくして、料理が並ぶテーブルに近づいた私に、アメリカ人のデイビットは話し掛けてきた。
「これすごいおもしろい味だよ。食べてみなよ」
見ると、彼が指差しているのはまさに、私のスパイシースパムむすびではないか。どうだった?と聞くと、「Very interesting!」などと言って笑っている。後に、これは私が作ったのだよ、と打ち明けると真っ赤になっていた。interesting = おいしい、と解釈させていただきましょう。
おにぎりセット。 → おにぎりセット

それにしても楽しいクラスだった。片言英語に耳を傾けてくれる優しい人々のおかげで、初の英語のプレゼンテーションもあまり緊張せずにできた。ほとんど2日間徹夜でファイナルプロジェクトを一緒に仕上げたHくん、どうもありがとう。先日はきみの失敗をネタにしてすまなかった。どうかこのサイトが、いつまでもHくんに見つからないことを祈る。

2006年5月25日

花の日

たまにはめずらしく2人だけで外食。しかもこんな海が見えるこじゃれたレストランで、カクテルなんぞ飲んでみたりして。久しぶりじゃー。
そう今日は結婚記念日なのだった。4年目は花婚式(らしい)。
海の見えるレストラン。 → 海の見えるレストラン

この店は1953年に作られたとても古い、ポリネシア料理のレストランだ。一度行ってみたいと思っていたのだった。お店の人もアロハシャツやムームーのようなものを着ていて南国の雰囲気満載。ところが、私たちのテーブルに着いたウエイトレスの年配の女性だけは、どうもアメリカ人には見えない。試しに日本語で話し掛けてみたら、本当に日本人だった。もう30年近くもサンディエゴに住んでいらっしゃるのだという。お互い日本人だと分かったからには、向こうも「お料理はおいしいですか?」などと日本語で話し掛けてくるし、こちらも「すみませーん」などと日本語で呼びかけられる。楽チン楽チン。
アメリカのレストランでは、ウエイトレスの方々はたいていとても愛想がよく、食べている途中で、少なくとも一度は話し掛けてくる。「Everything fine?」「How's everything?」などなど。どうか、と聞かれても、いつも「Good」とか「Very good」とか答えるしかない、我ながら貧相な英語のボキャブラリー。しかし、これを日本語で言うとなるとどうも妙な違和感を感じるものなのだった。
「トテモイイデス」「オイシイデス」となぜか片言のような、ぎこちない日本語になってしまう私たち。こういう会話、普通日本語ではしないからなぁ。
料理もおいしい。 → 料理もおいしい

ともあれ、雰囲気も良く、一人だけだが日本語も通じるウエイトレスさんもいるし、料理もおいしいお店で、満足満足。楽しい結婚記念日でした。

2006年5月11日

灰色の生クリーム

今日はコンピューターのクラスの先生の誕生日。いくつかびっくりイベントやプレゼントを用意し、みんなで誕生日を祝う。私は飾り付け担当になったので、前日PartyCityという、パーティーに必要なものならここで何でもそろうような店に買出しに行った。外でのパーティーといったら、やっぱり風船も必要だろう。偶然ながら我が家にはヘリウムガスのボンベがある。ガスは買わなくて良いから(ボンベは30ドル程度で売っている)、風船だけ72個入りを購入。その他、テープやら、ぶら下げる飾りやら買いそろえた。
そして当日。いざ風船を膨らませようとしたところ...。うーん、ガスがなくなっていたのですねぇ。随分前に買ったちょっと使いかけのガスだったから、少しずつもれてなくなってしまったのだろうか。なぜか完全な空だった。さて、困った72個の風船。仕方がないので、みんなに協力してもらい、口で膨らませることになった。しかし、風船って意外に膨らまないものなのだなぁ。考えたら最後に風船を口で膨らませたのなんて、いったい何十年前のことだろうか。記憶にすらない。責任とって私も膨らませようとしたのだけど、いくらやっても一つも膨らませられないばかりか、立ちくらみになりかけたのでしばし休んでいた(←迷惑なやつ)。こういうのって何かコツがあるのだろうな。小柄な台湾人の女の子など、あっという間に20個近く膨らませていたので、それにもびっくりだ。すまぬね、みなさん。
食べ物いろいろ。 → 食べ物いろいろ。

パーティーはポットラック(食べ物持ち寄り)形式なので、またもや様々な国籍の食べ物が並ぶ。私が作っていったのは無難にサンドイッチ。パンの耳も切って小さく三角に切りそろえる。何の変哲もないサンドイッチだが、マスタードの代わりにホースラディッシュ(西洋わさび)を使い、レタスの代わりにルッコラをはさむ、けっこうお気に入りの組み合わせなのだ。残念なことにきゅうりのサンドイッチは人気薄だったが、ツナや卵はすぐになくなった。みんな野菜も食べようよねぇ。
見回すと、テーブルにたくさん並んだ食べ物のうち、生野菜やサラダはほとんどなく、パーティー用の生野菜セットがあるだけだった。この生野菜セットには、プチトマト、にんじん、そして恐怖の生ブロッコリーが入っていて、ぱっとしない味のマヨネーズディップをつけて食べるのだ。生のブロッコリーは、何度見てもどうしても私は手を出すことができないのだが、アメリカ人はもちろん平気で食べる。洗ってあるかどうかも疑わしいのだけれど...うぅぅ。
アジア料理もたくさんあった。揚げ春巻き、ベトナムサンドイッチ、中華の炒めもの、太巻き(メキシコ人作)など、どれもなかなかおいしい。
コンピューター柄のケーキ。 → コンピューター柄のケーキ

デザートはもちろん、誕生日ケーキだ。これまたいかにもアメリカらしい、四角いケーキ。ケーキは名前を入れられるだけではなく、絵柄も注文できる。今回はコンピューターの先生なので、分かりやすくコンピューター柄のケーキだ。取り分けて手渡されたケーキは、ちょうど灰色と水色の生クリームがたっぷりの部分(モニターの右端部分と思われる)。最初は食べるのにかなり抵抗があったが、食べてみると、灰色だろうが白だろうが、ただただ歯が抜け落ちそうにとことん甘い甘いアメリカのケーキなのだった。しくしく。

ところで空だったヘリウムガスのボンベをゴミ箱に捨ててこようと思ったら、むやみと捨てると法律違反になると外側に厳しく書いてあったので、捨てられなかった。おまけによく読むと、このボンベにガスを再注入して使った場合、50万ドル(約5500万円)の罰金の上逮捕されるのだそうだ。ひ~。 (※不要になったボンベはちゃんとリサイクル場に持っていきましょう)
飾り付けで使った顔のついた風船を、1個だけ家に持って帰ってくると、ソフィーは一目それを見るなり恐慌をきたして、逃げ惑っていた。ま、ちょっと怖い顔かもな。
黒猫に黄色はよく似合う。 → 黒猫に黄色はよく似合う。

2006年4月28日

辛さの段階

先日食べたばかりのラオス料理(『Asian Cafe』)に再挑戦。今回はちゃんと下調べをして、良さそうなメニューを見繕ってみた。

Seen-Nam-Toke(牛肉のステーキ風)
Yum Asia(シーフードサラダ風)
Green Papaya Salad(青いパパイヤのサラダ)
Kao-Lao(ラオス風牛肉スープ)
Fried Rice(豚肉ソーセージの炒飯)
Sticky Rice(もち米ご飯)

『猫にごはん』で参加者を募ったところ、3人の方々(マルコさんゆーこさんkoruさん)から参加表明をいただいたので、いわゆるオフ会になったのだった。小汚い店なのでちょっと心配ではあったが、おいしいと誉めていただき、ほっとした。みなさん大人だわ~。
4人いると、たくさん注文ができるのでうれしい。スープ以外はどれも初めて食べるものだ。周りのテーブルのラオス人の方々を見ると、みな申し合わせたように、もち米ご飯と青いパパイヤのサラダ(生キャベツ添え)を食べている。
もち米が入っている籠がかわいい。 → もち米が入っている籠がかわいい。

真似して注文してみると、パパイヤのサラダは、スパイシーかマイルドかどちらがいいかと聞いてくる。前回食べた感じでは、ラオス料理は全然辛くはなかったので、スパイシーでも問題なかろうと思ったが、念のため、「辛いのが苦手な人がいるけれど、大丈夫だろうか?どれくらい辛いの?」と聞き返してみたら、にやりと笑って厨房へ戻るラオス人ウェイター。いったいどっちを持ってきてくれるのだろうか。きっと今の意見を考慮して中間味のがくるだろうと、たかをくくっていた私たち。
手前の皿が青いパパイヤのサラダ。 → 043006_3.jpg

運ばれてきた青いパパイヤを一口食べると...、か、辛い。すごく辛い。本気で辛い。辛すぎじゃ!
辛さの中には、耐えられる我慢できれば食べられる辛さと、どうしようもない辛さというのがあるが、これは明らかに後者だった。たいていの辛いものが平気な私でも、とても最後までは食べられなかったのだった。ラオス料理恐るべし。
その他は、どれもすっきりさわやか、化学調味料の味もしない、素朴なおいしさなのだった。この店は本当にハズレがない。一人10ドル(チップ・税金込み)。満足の値段。
店の中でバナナチップが売っていたので、お土産に買った。大胆なカットのバナナチップは砂糖がかかっていないため、たいへん素朴なバナナそのものの味だった。よくぞこんなに薄くカリッと揚げられるものだと感心する。山盛りビニールに入って5ドル。
大胆なバナナチップ。 → 043006_1.jpg

帰りに寄らせていただいた、koruさんのお宅。繊細なロシアンブルーのりるーちゃんには、2回目の対面だというのに、まだ指一本触ることができないのだった。あー、いつか思いっきりなでなでしてみたい。
美しい後姿のロシアンブルー。 → 美しい後姿のロシアンブルー。

2006年4月22日

おいしい香り

ラオス料理に初挑戦。
ベトナムやタイ料理のレストランは数多くあれど、あまり見かけないラオス料理。どんなものか全く未知の世界だ。メニューを見る限りでは、タイ料理と中華料理のミックスのような感じがする。
この店は、ダウンタウンからかなり離れた、一見とても荒んだ雰囲気の街はずれにある。荒んだ地域というのは、一軒家やアパートの窓に鉄格子がついているのですぐにそれと分かる。たいてい庭も荒れ果て、用もなく人々が道端でたむろしていたり、路上に停まっている車も、よくぞここまでと思わせる、すさまじい荒れっぷりだったりするのだ。自動販売機はもちろん鉄格子の中に入っているし(お金を入れるところと、商品がでてくるところだけが開いている)、水の販売機も汚れきった感じ。まぁこの程度のところは数多くあれど、しかしこの店の入っている小さなモールはそれだけではない。全ての店の窓や入り口が鉄格子になっていて、中が覗けないほど厳重なのだ。たとえ『OPEN』というボードがぶらさがっていても、どの店もとても営業しているとは思えないような雰囲気なのだ。
そんな『Asia Cafe』というラオスレストランは、中に入ると、当然のことながら従業員も客もラオス人(と思われる)しかいない。外側は汚くても、レストランの衛生基準は『A』なので、中はとてもきれいだ。厨房から漂ってくる香りだけで、かなり食欲をそそられる。
ラオス風豚肉のしょうが炒め → 豚肉のしょうが炒め

注文した料理は、予想通りどれも絶品。辛すぎず、酸っぱ過ぎず。なんというか、さわやかながら、しっかりとした味がついている。んまいっ。どれにも香菜(コリアンダー)が入っている。Jも私もこの野菜が大好きなので、ラオス料理はかなり好みかも。2人だったため、少ししか注文できなかったのが残念だ。またすぐにでも行きたい気分。
Kao-Laoスープ → Kao-Laoスープ

帰り道に寄ったのは、チベット製品の店(Tibetan Gift House)。話の面白い、亡命チベット人の方が経営している。売っている製品は本当に全てチベット人の方々が作ったものだというので、お香を一つ買ってみた。智(Wisdom)という名前のお香は、毎朝焚くと良いのだと。木でできた素朴なお香立てがかわいらしい。
猫も気になるお香のかおり。 → 猫も気になるお香のかおり。

2006年4月16日

果樹園のハム

復活祭(イースター)の日曜日は、お昼ごはんをみんなで食べてゆっくりするのが、アメリカの家族の典型的な過ごし方なのだという。友人マーサとその友達一族が、イースターブランチパーティーに招待してくれたので、私とJも参加させてもらうことになった。イースターの花といえば百合。お土産はやっぱりイースターリリーの花束しかなかろう。
サンディエゴから北へ車で約1時間あまりのところにある、この辺りはranch(牧場)というだけあって、家の周囲一帯に横木の柵がめぐらされ、馬や馬車用の歩道になっているのだ。見ると地面に蹄鉄の跡がたくさんついていたので、馬を持ってらっしゃる方が本当にここらには多いのだろうと思われる。
広い庭とは別に、小さいながら果樹園もあり、アボカド、レモン、ライム、無花果、オレンジなどが実っていた。この写真は、レモン狩り(←レモンもぎか?)の風景。この先が籠のようになった3メートルくらいの長い棒でレモンをとるのだ。もぎたてのレモンは、実よりも茎からさわやかなすっぱい匂いがする。
レモン狩ってみた。 → レモン狩ってみた。

イースターの食事がどんなものか知らなかったのだが、メインはやっぱりハムなのだそうだ。感謝祭のときもクリスマスのときも、ハムじゃないかとツッコミを入れたくなるが、七面鳥にしろハムにしろ、こういう肉類を扱わせたらアメリカ人は本当に上手なのだ。今までに見たことのないほど、柔らかくてジューシーで肉厚なできたてハムに感動する。おいしいー。そして代々この家の秘伝だというソーセージキャセロールもびっくりするほどおいしかった。たぶん簡単な料理法だと思われるのに、絶妙な味付けと組み合わせ。どうやったらこんなに味がまとまるのか。秘伝、教えて欲しい。
その他は、卵サンドイッチ、チーズ、生野菜、果物、マフィン、コーンブレッド、ハーブブレッドなど。ユダヤ人のマーサは、ソウルフードのベーグルとノヴァスコシア産のサーモンを用意していた。ブランチなので比較的軽いものが多いが、デザートだけは、歯茎がとろけて歯が抜け落ちそうなほど、甘い甘いチョコレートケーキが2種類。
イースターブランチ → イースターブランチ

この家族も、ほんとうにみんな仲が良い。一族3世代プラス友達など20名近くが集まって、和気あいあい。下は7歳くらいから上は70歳くらいまで。こういう仲の良い家族の集まりは本当にいいものですねぇ。見ているこちらも幸せな気分。
焼きたてコーンブレッド → 焼きたてコーンブレッド

2006年4月 8日

弾丸ナイト

今日は友人マーサらを、我が家のジャパニーズディナーに招待した。
アメリカ人が来るので、ワンパターンだが手巻き寿司をすることにした。これが一番手間がかからず、かつ見栄えがするのだ。もちろん私もJも寿司ならいつでもどんとこい、なので一石二鳥。その他いつものつまみ系も少々を作ったが、今回は特別、銘々皿に付きだし3品セット(出汁巻き卵・酢の物・おひたし)を用意し、まずは日本のビールで乾杯。飲みにも専念できて、手巻きは楽チン楽チン。
今日初めて知ったが、マーサはユダヤ人だった。もし事前に知っていたら、Kosher( コーシャーフード:ユダヤ教の人々の食事規定)の食事を用意しなければならなかっただろうから、かなりあせったに違いない。しかし彼女の場合、食べ物の制限はあまり気にしない宗派だそうなので、何でも食べられる。よかった。コーシャの規定通りだと、今回用意したもので絶対にダメなのが、カニ(地を這う生き物)。そして鮭とイクラ(親子の組み合わせ)なのだそうだ。
しかも彼女の場合、日本に長く住んでいたこともあるから、外人がいかにも苦手としそうな『オクラのおかか和え』なども平気で食べてくれるから安心だ。

いつも通りお客さまの大好きなノアは、今日は特に猫遊ばせ上手な人がいたためか、ずっと食卓近くに陣取っていた。おそらく人がいる間中、1メートルと皆と離れずにいたに違いない。その間、遊んでもらったり、撫でてもらったり、会話に参加してみたり、飽きると膝の上で寝たり。めずらしく、初めての人に抱き上げられても大声を上げて噛んだりもしなかった。ほんとに良い『もてなし係』に成長してくれたものよのぉ。
機関銃のように早口でしゃべりまくるマーサたちが深夜になって帰ると、ノアはようやく自分の猫ベッドに引き上げて、朝まで疲れ果てたようにぐっすり寝ていた。人間も酔っ払って疲れ果てる。
これあたしのお土産かしら。 → これあたしのお土産かしら。

それに引き換え、いつも通り人見知りソフィーは、どこかに隠れて一歩も出てきやしない。そしてお客さまが帰ると、待ち構えていたように5秒も経たぬうちに、でてくるのだ。感じ悪いったらない。独り、休養たっぷり睡眠たっぷりのソフィーは目をらんらんと輝かせて、夜更けの居間を元気に走り回り、例によってボールをゴロゴロ激しく回す。頼むから寝てくれー。

2006年4月 7日

キューピーさまさま

来週から春休みになるので、最終日の今日はポットラック(食べ物持ちより)パーティー。しかしこのクラスは朝が早い。7時半から授業開始で、授業のあとにパーティーをやるという。うーん、辛い。いったいいつ料理を作ればよいのだ。
しかも人数が多いので、量もけっこう必要だ。最初はピラフでも作っていこうと思っていたのだが、冷めてしまうし、だいいち出掛けに作ろうと思ったら朝4時起きでもしなければ間に合わない。そんなの無理無理。考えた末、前日から作っておけるマカロニサラダにした。これなら簡単だしボリュームもある。
そもそもこのコンピューターのクラスは、女性が1割もいないし、アメリカ人も秋葉系の人が多い(日本の元祖秋葉系の方々と、アメリカ人の秋葉系の方々はかなりの部分で共通するところが多いです。これほんと!)。ポットラックに何を持ってくるか、事前に各自書き出したリストを見ると、イチゴだのパンだの書いてある。そして何も書かない人たちがほとんど。これは今までに参加した中で、最低のポットラックになるに違いないと激しく嫌な予感がする。
案外まともなポットラックパーティー。 → ポットラックパーティー

ところが始まってみると、意外や意外。案外まともなものが並んでいた。ベトナム人のおじさんは揚げ春巻きを持ってきた。アラブ系の男性はシシカバブのような肉の巻いたやつ。イタリア人は美しいハムパンロール。その他ラザニアだの、焼きビーフンだの、思いのほか家庭的なものがたくさんあるではないか。このオタクたち、もとい男性陣たち案外やるな。
食べてみると本当においしいし、なぜか温かく作りたてのようなものまでちらほら。不思議に思ったので聞いてみると、奥さんやお母さんが作って持ってきてくれたのだそうだ。そういえば、見たことのない女性が数人いたが、それがそうだったのか。ずるいー。いいよね、男の人はね、楽で。
私が持っていった思いっきり日本風のマカロニサラダは、量が多かったにもかかわらずすぐにほぼ無くなった。心配だったが、イタリア人にも好評だった。キューピーマヨネーズは世界を制す。

2006年4月 5日

うどんとほうれん草

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「あっ、うどん食べたいな」って今思ったでしょう、そこのあなた。このうどん、本当に本当においしいのですよ。
ここは本場四国...ではないけれど、本場四国からいただいたさぬきうどん。先日日本に帰っていたマルコさんの、優しいお母さまよりおみやげにいただいたものだ。ありがとうございました。
茹でている最中から、これは絶対おいしいと確信していたこのうどん。食べてみると、驚くほどのつるんつるん。驚くほどのしこしこ。すばらしい。これぞ正しい日本のうどんです。100%確信するけれど、絶対にこのサンディエゴでは味わえないおいしさ。今まで食べたうどんの中で一番おいしいかも、とJとともに感動し、惜しみ惜しみ味わい、かつ奪い合う。あぁ、いつか四国に行ってみたいなぁ。おいしゅうございました。ごちそうさまでした。

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そして話は変わるが、とうとう買ってしまった、ほうれん草の缶詰。アメリカに缶詰の野菜は数多くあれど、どれもこれもおいしそうに見えないので、コーン以外ほとんど買ったことがなかったが、ポパイのマークなんかついているのを見たら、買わずにはいられない。
開けてみると、中はなんというかぐちゃぐちゃの、色の悪いくすんだ緑の塊が入っている。ポパイのようにそのまま食べてみると(もちろん缶切りは使った)、缶詰の白いアスパラガスのような、たよりないぼんやりした味がする。ありていに言うと、まずい。こんなのを我慢して全部食べることができたら、確かに強い人間になりそうだよ、ポパイ。
缶についているレシピは1つしかない。『ほうれん草ディップ』。仕方がないので、言われた通りにとりあえず、カッテージチーズ、レモン汁等で味付けしてみるが、一向にぱっとしない。そこで必殺技のキューピーマヨネーズを足してみたら、かなりまとまってはきたが、これではまるでただマヨネーズを食べているようなものなのだった。アメリカ人なら好きなのかなぁ、こういう味。9/10近くも残ったほうれん草は、もうどうしたらよいのか分からないので、とりあえずジップロックに入れて見えないところ(冷凍庫)に仕舞ってしまった。あとはよろしくね、J。
ぱっとしないほうれん草ディップ。 → ほうれん草ディップ

2006年2月18日

スパゲティ考その2

ところで前回書いた通り、今日はリトルイタリーのイタリア料理店、Filippi's Pizza Grottoへご飯を食べに行った。満を持して、Kさんを誘って3人でいざ出陣。隣接の食材店は以前にも紹介した。いつも知らない言葉を話す人々でにぎわっているので、たぶんイタリア人御用達の店だと思われる。
注文したのはシンプルに、チーズのみのトッピングのピザと、トマトソースのスパゲティ。どれどれお味は...。

ここでまたまた話は変わるが、先日買物をした。買ったものはこれ、Pizza peeler。これはオーブンに入っているピザストーンに、ピザを乗せたり出したりするときに使う専用のへらだ。
ピザストーンはピザと同じ大きさのため、この専用へらも、ピザと同じくらい大きい。大きさが分かりやすいよう猫を乗せて写真を撮ってみたかったのだが、巨大なへらを私がにぎりしめるだけで、猫たちは恐怖のあまりクモの子散らしたように逃げてしまうため、なかなか一緒に写真が撮れなかった。
巨大な木製へらにおびえるソフィー。 → 巨大な木製へら。

ピザストーンというのは、家庭用オーブンで焼くピザを窯焼き風に仕上げてくれるもので、温めて熱々になったその平らな丸い石の上に、直接ピザを乗せて焼くと、天板に乗せて焼くときよりも、程よく水分や油分を吸収してくれるのだそうだ。前からピザストーンは持っていたのだが、大きなへらがないと、結局、柔らかい生地に具が乗って重くなったピザをオーブンの中に移動させることは不可能なため、全然使っていなかったのだった。このたびへらを買ったので、初めてピザストーンの上に直に乗せて焼くことができる。
今までと何ら変わりない生地で作ったピザだが、できあがりは全然違う。天板だと焼きすぎると硬くなり、焼きが足りないと歯ごたえがなくなるが、ピザストーンは違う。よく焼いているのに全然焦げてない。なんというか、ほどよい食感。端から端まで、もっちりかりっと、よく焼けている。生地が生地だけでおいしいのだ。いいではないの。パンにも使えそうだ。
へらでらくらくピザを移動。 → へらでらくらくピザを移動。

さて2回にわたり話をひっぱったが、例のイタリア料理屋で注文したものが運ばれてきた。ようやく味見。
まずはピザから。思ったよりも生地が厚い。かりっとは焼けているが、チーズはモッツアレラではなく、アメリカの普通のチーズ。まあまあおいしい。
そして鬼門のスパゲティ。フォークで持ち上げてみた瞬間、あ、これはだめだとすぐに気付く。食べる前から分かるふにゃふにゃさ加減。どうしたらこんなに柔らかく茹でられるものか、不思議でならない。ほれ、ここから3メートルも離れていないすぐそこの食材店で売っている、De Ceccoの乾燥スパゲティを、箱に書いてある時間通りに茹でれば、この100倍はおいしくなるだろうに。もう想像を絶する信じがたいほどの、柔らかさ。トマトソースは悪くないけれど、もしかしたら缶詰めのソースかとも疑わせるような味だった。ひどい。まずい。しかしこれほどとは思わなかった。
奥が噂のアメリカスパゲティ。 → 奥が噂のアメリカスパゲティ。

あらためて混雑している店内を見回す。おまえら、ほんとにイタリア人か、それともアメリカ人かどっちじゃ!
アメリカにある日本料理店もひどい店が多いことだし、イタリアばかりを責めてはいけないが、全く嘆かわしいのだった。Jに言わせれば、ピザは10点満点中の8点。スパゲティは1点ないし2点だそうだ。ちなみに、昨日私がピザストーンで作った自家製愛情たっぷりピザは何点か聞くと、8点だという。採点に愛情分がまったく加味されてないではないか。き、きびしー。

スパゲティ考その1

ダウンタウンにリトルイタリーというイタリア移民が多く住む(といわれる)、一角がある。そこはイタリア料理店が建ち並び、お気に入りのイタリア食材店もある。その食材店の奥には薄暗いレストランがあり、週末ともなるとイタリア人らしき人々でにぎわっていた。その様子をみれば誰でも思うに違いない。
「アメリカで食べるパスタは超まずいけれど、ここならきっといけるかも」
期待はふくらむ。

話は変わるが、先日友達になったばかりのマーサ(アメリカ人)とニック(イタリア人)とともにお昼ご飯を食べに行った。日本に11年も住んでいたというマーサの希望により、寿司、と中華料理がメインのバフェ(ビュッフェ)だ。そこは従業員がみな中国人で、いちおう寿司カウンターらしき場所もある。念のためそこで握っている板前風の装いをした人に日本語で話し掛けてみたところ、全然通じなかったので、板前さんも中国系と思われる。もちろん寿司といっても、カリフォルニアロールだのフィラデルフィアロールだの、にぎりといったら日本ではついぞみかけないようなおそまつな代物だが、寿司は寿司。みなで楽しく食べた。

そこでマーサが口にしたある言葉はあまりに衝撃的だったので、私は今後一生忘れることはないであろう。なんの話の途中であったか、彼女は突然言ったのだった。
「日本で食べるスパゲティはほんとうにまずい」
?????えぇぇぇぇぇぇ?????
全くあぜんとするような爆弾発言。アメリカに住む日本人なら、100%みな口をそろえていつも言っているではないか。アメリカのパスタはどこで食べてもおそろしくまずいと。それなのに、それなのに。よりによってアメリカ人にそんなことを言われてしまった。がーん。
ニックも、日本料理はこんなに繊細でおいしいから、そんなことないんじゃないのと弁護するが、何せ一度も日本に行ったことはない人だし、この寿司を目の前にしたのでは全然説得力がない。
もちろん私も弁護した。そんなことはない。アメリカで食べるパスタに比べたらぜーんぜんおいしいではないか。何せアメリカのパスタはほら、麺はふにゃふにゃだし。アルデンテとは遥かかけはなれている。横でニックもそうだそうだと笑う。アメリカはパスタもピザもまずいね。スパゲティ・ミートボールなんて笑っちゃうよ。君たちをイタリアに連れて行ってあげたいよ。イタリアならどこで食べても...(長いので以下略)。
しかし言ってて、たいへん低レベルな争いだということに気づいた。アメリカのあんなにまずいパスタと比較しなくてはいけないとは...。東京に帰ったら、おいしい本物の(?)イタリア料理を食べに行きたいと恋焦がれていたというのに、何てことだ。
私 「で、なんで日本のスパゲティまずいと思うの?」
マ 「みんな日本料理(=魚)の味がするから」

そのときは衝撃を受けたが、家に帰ってJにさっそく言いつけると、Jは冷静に言ったものだ。そうかもしれない。もしかしたら、たらこスパゲティとか、和風きのこスパゲティや、きざみ海苔が乗っているようなスパゲティなど見たら、アメリカ人はついていけないかも。そう、それらは確かに魚の味がする。考えたらマーサが日本で長く住んでいたところは、ちょっと東京から離れた地方の町だった。いや、そこが悪いというのでは決してない。しかし日本で、もし外人をおいしいスパゲティ屋に連れて行けと言われたら、連れて行くのは近所の洋食屋やファミレスでは決してなく、きっと東京都心のごく限られた店に違いないと思ったからだった。そうか。外人からしたら、日本もアメリカと同じようにスパゲティがまずいのかもしれないなぁ。がっくり。

2006年2月 1日

昼間のBBQ

今日はTail Gate Partyだ。テールゲートパーティーとは、ピックアップの荷台などを使ってやるBBQパーティーのことで、フットボールの試合観戦前などイベント会場の駐車場のあちこちで行われている。今週末はスーパーボウルなので、少し早いけど、まぁカレッジの駐車場でやってしまおうというわけだ。
カレッジ内のこのコンピューターのクラスは、企業のスポンサーが複数ついているようで、たまに正規版のソフトが信じられないほど超格安で買えたりもする。今回も食べ物飲み物全部タダ。しかしお金は出してもらえても、準備や設置は生徒がやらなくてはならない。こういう準備はたいへん面倒に思えるのだが、アメリカ人は本当に積極的だ。何人もボランティアが自ら名乗りをあげる。テールゲート用のバンやテーブル、BBQセットなどみるみるうちに提供者が現れ、ちらし(flier)が張り出され、買出しもスムースに行われ、イベントも企画され、あれよあれよと数日のうちに準備ができてしまうのだ。みんな好きだなぁ。
昼間のBBQ。 → 昼間のBBQ。

BBQの食べ物はあっさりこんな感じ。いかにもアメリカっぽい。結局ホットドッグ、豆腐ドッグ(!)、チキン、サラダ数種、チップス(山ほど)の軽いものなのだけど、外で食べると楽しい。今日はとてもいい天気で、陽射しが暑っ。あぁ生ビールがあったなら、と心の底から思ったのだが、こういう場所では残念ながらソーダ類しかないのだった。仕方ないか。みんな車で来てるのだものね。
『パーティーの参加者は、好きなフットボール選手のユニフォームを着てくること』と明示されていたので、ちゃんとサンディエゴ・チャージャースのユニフォームを着ている人もいる。私は持っていないので、関係ないけど、サンディエゴ・パドレス(野球じゃ!)の大塚選手のTシャツを着てごまかしてみた。
※パドレス唯一の日本人選手だった大塚投手は、来期からテキサスレンジャースへ移籍してしまいます(参照)。寂しい。

さて、お楽しみはRaffle。紙に自分の名前を書いて抽選箱に入れ、当たった人が何かもらえるという、いわゆる福引だ。1等賞金が25ドルという、微妙な金額だが、その他の景品も数点用意されている。
自慢じゃないが、私はこういうものに非常に強い(強いといえるのか?)。複数の景品があればたいてい当たる。しかし下位ばかり。こんなところで運を小出しに使っていいものかと思うが、当たってしまうものは仕方がない。毎回こういうのでは、箸にも棒にも掛からないような戦利品を持ち帰ることになるのだ。
今回も予想はしていたが、やっぱり真っ先に名前を呼ばれた。案の定順位は一番下だけど...しくしく。景品は、これまた微妙な柄のTシャツだった。ま、Jにあげましょ。
あたしのかしら? → あたしのかしら?

いいえ、違います。

2006年1月28日

アメリカの牛肉

旧正月(テト)の祝いでにぎわうカリフォルニア最大のベトナム人街、リトル・サイゴンに遊びに来た。ここには20万人以上のベトナム人が住んでいるそうで、そこかしこにベトナム語の看板が目立ち、ベトナムでよく被られている竹で編んだすげ傘をかぶった人までみかける。ここはいったいどこの国じゃ。
確か2年前のテトの日に遊びにきたときは、大パレードが開催されていて、旧南ベトナムの国旗が高らかに翻っていた。現在の共産主義ベトナム政府が出現したときに、ボートピープルとしてたどり着いた方が多いこの土地では、現政府が転覆するよう願うシュプレヒコールが口々に叫ばれていたのだった。

しかし今日はうってかわって、きな臭いムードはなく、ベトナムショッピングモールは大賑わいだった。アオザイを着ている人もたくさんいる。お正月なのですねぇ。このモールには何度か来たことがあるが、今日はたくさんの人だかりがそこかしこにできていて驚いた。何がびっくりしたかと言えば、この写真をクリックして拡大すると分かるように、チンチロリンのようなサイコロを使った賭博が平然と道端でおこなわれているのだ。いくらアメリカでもこれは違法ではないかと思われるのだが、大人も子供もみんなあっけらかんと、堂々と、これだけ多勢でやっているのだから、もしかしたらOKなのかも。
見ていると、賭けは単純で、6つの絵と同じサイコロの目(サイコロにも絵が書いてある)がでたら、勝ち。小額だが現金がばんばんやりとりされているので、迫力がある。見ていると周囲は100%ベトナム人。ここでの公用語はベトナム語のようなので、私たちはもちろん見てるだけ。叱られそうな気がしたので、こっそりと写真を一枚ぱちり。
このサイコロ賭博以外にも、いかにも怪しそうな人たちが、将棋のようなものもやっていて、なぜか大盛り上がりだった。怪しいな~。
盛り上がる路上賭博。 → 盛り上がる路上賭博。

ここにはお気に入りのPho(フォー)の店がある。フォーは、言わずと知れたベトナムのラーメンで、店によって味がずいぶん違うし、レベルも明らかに違う。ここはベトナム人でにぎわっているだけあって、ベトナムで食べたフォーの味に近いし、かなりおいしい方だ。野菜も新鮮。スープもたっぷり。牛肉もたっぷり。フォーにはPhoBo(牛骨スープ)とPhoGa(鶏がらスープ)があるが、私は牛骨スープのほうが断然好きだ。
日本ではアメリカからの牛肉輸入が再び停止になったが、アメリカ国内ではそんなこと誰もかまっちゃいない。どこでも牛骨は平気で売られているし、牛肉だってみんな食べている。
狂牛病のことはニュースでもやっているので、アメリカ人でも知らない人は少ないと思うのだが、スーパーの店頭から牛肉が消えたことも、吉野屋USAが牛丼販売停止したという話も、週末のBBQの牛肉が鶏肉に変わったなどという話も、とんと聞いたことがない。日本と違って恐怖心を煽るようなニュースをやったりしないためではないかと推測するのだが、それともアメリカ人がよっぽど気にしない性質なのか。
うちでは牛骨をわざわざ買ってきて、脊髄の部分からたっぷりでるおいしい牛骨スープを時間をかけて取ったりしているが、今のところ何ら問題はない。食べ物のことを心配し始めると、キリがないので、気にしないようにしている。ま、なるようになるでしょ。
アメリカ牛肉たっぷりおいしいフォー。 → アメリカ牛肉たっぷりおいしいフォー。

2006年1月17日

玉ねぎ猫

玉ねぎがたくさんあるとき、うちではいつも炒め玉ねぎを作ってストックしておく。玉ねぎの薄切りを、油でよーーーーく炒めて、冷凍しておくと、好きなときにオニオンスープやシチューなどがあっという間にできるのでたいへん便利なのだ。
大量に玉ねぎの薄切りを作るする作業が一番たいへんなのだが、前回日本に帰ったときに手に入れたスライサーを使えば、楽チン楽チン。日本の玉ねぎの3倍はあろうかという巨大な玉ねぎを、5つもスライスすると、うちにある一番大きな鍋からあふれ返らんばかりになる。これがどんどん小さく縮んで、ほんの一塊の濃いこげ茶色の塊に変わるまでよーく炒めるのだ。5時間くらいかかる。
ついでに残った半端な玉ねぎをフードプロセッサーにかけ、おろし玉ねぎを大量に作り、これは今晩のカレー用に、別鍋でこれまた茶色になるまでよーく炒める。こちらは量が少ないのでそれほど時間はかからない。
うちにあるフードプロセッサーは、いかにもアメリカ製らしく、かさばるし、恐ろしくやかましい。たぶん隣近所にも迷惑をかけていることだろう。長く使っているとそのうち難聴になりそうな予感もする。もちろん猫たちもこの音は掃除機についで大嫌いなので、使い始めると蜘蛛の子散らしたようにいなくなってしまうのも、いつものことだ。

玉ねぎを炒めている間、パンを作ることにした。先日ハンドミキサーの捏ね器(ニーダー、kneader)をはじめて使ってピザを作ってみたのだが、驚くほど簡単に捏ねができたのだ。だいたいパンは捏ねる工程が楽しいし、イーストが発酵して捏ねあがっていくときのにおいも好きなので、捏ねは手でやるものだと思って、今まで機械など使ったこともなかったのだった。しかしニーダーは使ってみると目を見張るほど便利で、それはもうあっという間に捏ねあがってしまうのだ。
1分足らずでこんなにできる。 → 1分足らずでこんなにできる。

15分かけて捏ねていたところが、ニーダーでものの2分くらい。なんの力もいらないし、ボールの中でできてしまうから捏ね台も汚れない。なんて便利なのだ。進歩の過程を一歩踏み出したかのような画期的さ。今までなぜ何年も使わずにいたのだろう。人の意見は聞いてみるものだよ。ありがとうJ。
出来上がりは、手で捏ねるよりもしっかり硬い感じだが、焼き上がるといつもと変わらず、問題なし。
今日は基本の食パン。 → 今日は基本の食パン。

静かな玉ねぎの炒め時間に入ると、ようやく隠れていたソフィーもでてきた。いつものように台所の隅に置いてあるごはんへ直行、かと思いきや、台所に足を踏み入れるなり、「うぎゅ」と妙な声をあげ、きびすを返して行ってしまった。どうしたのかと思って見ると、目をしばしばしばしばさせて、うるうると涙目になっているではないか。おぉ、猫も玉ねぎエキスで涙がでるのか。知らなかった。
猫も目がしばしば。 → 猫も目がしばしば。

かわいそうにソフィー、と抱き上げようと手を伸ばすと、私からもかなり玉ねぎエキスのにおいがでていたようで、近づくだけでさも嫌そうに全力疾走で逃げてしまう。そしてはるか彼方から、非難のまなざしでこちらをにらみつけている。なにもそんなに嫌がらなくても。ちゃんと手も洗ったのにー。怒ったソフィーはとうとうその午後はずっと毛布の中に隠れて、出てこなかった。ごめんよ~。
まだくさいわよっ! → まだくさいわよっ!


教訓 : 玉ねぎは猫に食べさせてもにおいを嗅がせてもいけません。

2005年12月 1日

謎の食材店

約束通り、Rに連れて行ってもらった中華食材店。場所は意外にも、よく行くConvoyというアジア系の店が多く集まる近くではあった。が、こーれは分からんだろ。細い入り組んだ道に入ったところで、偶然見つける可能性は皆無といってよい。そして店構えを見たら、たとえ見つけたとしても入れると思わないに違いない。いかにも問屋という、倉庫そのまま。働いているのも中国人ばかりだし、ちらほらいる客も全て中国人。唯一の共通言語は中国語。この店のありかは、中国人にだけ口伝で代々伝わるという(←うそです)。
「日本人だとばれると、叩きだされるから、私とくっついていたほうがいいよ」
冗談をいうR。雰囲気的には冗談に思えないんだよねー。
これが謎の店の正体だ! → これが謎の店の正体だ!

商品はダンボールでだーんと山積になっている。そもそも本当に問屋で、サンディエゴの中華料理店の人が買いに来るところなのだ。一般の人もそこから勝手に出して買うことができる。野菜も冷凍食品もある。中華食材を普段からよく見慣れていた、と勝手に思っていた私が、見たこともないようなものばっかり。さすが。中国人はこんな店で買物していたのか。
値札もほとんどついていないが、あのケチな、もとい、経済観念のしっかりしたRが、「この店なら値段など気にしなくていいのだ」と豪語する。確かにどれもこれもびっくりするほど安い。
ワンタンの皮を吟味するR。 → <br />
ワンタンの皮を吟味するR。

お菓子もいっぱいあった。だいたい、アジア系とくに韓国系の店に行くと、日本のお菓子のパクリ商品ばかりがたくさん並んでいて、日本の菓子製造メーカーの先行きがいつも心配になるのだが、ここは違う。Rが子供のころから変わっていないという、いかにも古風なパッケージの、どう考えても中国オリジナルのお菓子がたくさん。
幸いにも日本人だということがばれなかったため(←しつこい)、楽しくてついいっぱい買ってしまった。
家に帰って戦勝品を並べて楽しみ、Jにも見せた。買物好きなJは、自分も行きたいという。面白い店だった。ぜひ連れて行ってあげたい。のは、やまやまなのだけど...。あぁ、しかし行けるだろうかあの複雑な道を、一人で。非常に自信がない。すまぬねぇ、方向音痴な妻で。
古めかしいお菓子。 → 古めかしいお菓子。

2005年11月24日

ただしい感謝祭

感謝祭の日、アメリカの典型的な家庭ではみな七面鳥を食べる。それはもう伝統的なもので、日本でいうならみんながお正月におもちとおせち料理を食べるようなものだ。前日たまたまスーパーに買物に行ったら、恐ろしいことに七面鳥売り場だけがものすごい賑わいで、本当にみなこぞって七面鳥を買っていた。店員をつかまえて、どの七面鳥がいいか真剣に選ばせているおばあさんもいたくらい。ほんとうに好きなのね。
今日は友人スーザン宅に招待されているので、お花とお菓子とJの手作りハムを携えて行った。朝ご飯を少しにしてお腹を空かせて来るようにとのこと。
2時過ぎから、もうBig Dinnerが始まる。スーザンの友人たちもきっちり時間通りに集まった。この人たちはみな敬虔なクリスチャンだ。いつも食事の前にお祈りをしているそなのだが、今日は特別。主人役のポールが聖書の一節を朗読し、終わると、みなで手をつないで感謝祭の恵みに感謝し、頭を下げる。全然信心深くない私は、聖書のどんなところを読んだのかも分からなかったが、いっしょに敬虔な気分を味わった。
七面鳥(既に切り分けたあとですが...)。 → 七面鳥

まさにトラディショナルな感謝祭の食事。メニューは
七面鳥
マッシュポテト
コーン
クランベリージェリー
スタッフィング
グレイビー
ピクルス
パン。
正しい感謝祭の食事。 → 正しい感謝祭の食事。

スーザンは普段ほとんど料理らしい料理をしない、いかにも典型的なアメリカ人なのだが、3時間かけて焼き上げた七面鳥はさすがにおいしかった。パサパサで味のしない七面鳥のイメージが完全に覆された。ジューシーで柔らかく、皮はしっかりクリスピー。味わい深い肉の味がしておいしい。もう一つ感心したのが、マッシュポテトだ。なめらかでしっとりクリーミーで、さすがのおいしさ。こういうの作らせるとアメリカ人は本当に上手い。
お腹いっぱい食べて、次はデザート。これまたトラディショナルな、パンプキンパイとピーカンパイ。私は用心してピーカンパイしか食べなかったが、一口食べて、後頭部を思いっきりハンマーで殴られたかと思うほど甘くて、失神しそうになった。この甘い甘いパイに、山盛りホイップクリームを乗せて食べるのだ。すると、あら不思議。パイが甘いせいで、クリームが全然甘くなくさっぱり感じるのだ。
インコも大好き風月堂のゴーフル。→インコも大好き風月堂のゴーフル

この家では、感謝祭のディナーのときはお酒を飲まない習慣なのだそうで、アルコールなしで大の大人6人(+ティーンエイジャー1人)が食事し、おしゃべりをして過ごす。日本だったら考えられないような集まりだ(というか、私が酒飲みだからか?)。しかし、お祈りのせいか、お腹がいっぱいになったせいか、満ち足りた幸せな気分になる。普段知り合うことのないような人たちとも話しができた。こういう一日もいいものだ。
お土産に、残った七面鳥をどっさり分けてくれた。こうして感謝祭の残り物を、その後何日もかけて、サンドイッチなどにして食べるところも、なんとなく日本のおせち料理に似ているではないか。スーザンに言わせると、七面鳥には眠くなる成分が入っているのだという。確かに家に帰って、まだ早い時間だというのに、Jも私もなぜか爆睡してしまった。ごちそうさまでした。
七面鳥大好き、アメリカ猫。 → 七面鳥大好き、アメリカ猫。

2005年11月18日

家ごはん

友人Rがお昼をごちそうしてくれるというので、遊びに行った。Rはあまり料理を熱心にやるタイプには見えないのだが、作らせるととてもうまい。
今日作ってくれたのはこれ。
ワンタン! → ワンタン!

美しいではないの。すばらしくきれいに並んだワンタン。確か餃子の時もそう言っていたが、Rに言わせると、ワンタンはきちんと一つ一つ立つように美しく包むべしとのこと。さすがは中国人だ。今までたいして多くの中国人と知り合ったわけではないが、中国人はなぜかみな料理がうまいような気がする。そういえばベトナム人も韓国人も、家で作ってくれたお国の料理は、ヘタな店で食べるよりもどれもとってもいけていた。全員が料理上手なわけではないのだから、単にアジアの料理が私の味覚に合うというだけなのだろうが、どれもおいしかったなぁ。
このワンタンは、2種類の具(中国ほうれん草と白菜)があった。ゆでたて熱々のワンタンを、鶏がらスープに入れ、細切りネギ・卵焼き・かつおぶしを乗せて食べる。これまた例に漏れず、かつて食べたどのワンタンよりおいしい。ジューシーで柔らかく、熱々。麺も入っていないワンタンだけでおなかが一杯になるほど、いくらでも食べられるおいしさなのだ。すごくほめたら、たくさんお土産に分けてくれた。うれしー。
感心したのは、見たことのないような薄い繊細なこのワンタンの皮。これは、サンディエゴにあるたいていのアジアスーパーは制したと思っていた私が、聞いたことのない、中国人しか行かない小さな卸の店でしか売ってないのだという。いつかぜひ連れて行ってもらわねばなるまい。
できたて熱々スープワンタン。 → できたて熱々スープワンタン。

ワンタンで思い出したが、先月ワシントンDCに行ったときに、チャイナタウンでも食べた。そのワンタンは信じられないくらい、皮厚で、ねちょねちょして、大きくて、具が少なくて、何かの間違いかと思うほどおいしくなかった。チャイナタウンには本当にいい思い出がない。ロサンゼルスでもニューヨークでも、そういえば横浜でもおいしい店に当たったことがない。Rにそう言ったら、それはたまたままずい店だったのだろうという。おいしい店は、現地の人に連れて行ってもらわなくてはいけないのだろうな。

おいしくない店といえば、昨日のお昼ご飯は、時間の取れたJと一緒にめずらしく外で食べた。某有名日系レストランT。お昼に行くのは初めてだ。とても期待していたのに、まずかったなぁ。私は味噌ラーメン、Jはトンカツを注文し、一口食べた瞬間、あえて言うなら、一目見た瞬間後悔した。日本でこの味のランチを出したら、とても営業を続けていることはできまい。東京のオフィス街だったら即つぶれると確信する。外国だからといって手を抜いているのか。普通に作ろうよねぇ。
たいへん納得のいかないお昼ご飯を食べたその足で、スーパーに買出しに行った。吟味してヒレ肉を一塊購入。さっそくさばいて、今日(翌日)家でJが作ってくれたヒレカツ。はぁ、やっぱり家ごはんが一番おいしい~。

2005年10月15日

手羽三昧

ニューヨーク州のナイヤガラの近くに、Buffaloという田舎町がある。ここは何があるところかというと、Buffalo Chicken Wingで有名なレストラン、Anchor Barがあるのだ。バッファロー・チキン。以前テレビで紹介されているのを見てから、一度は食べてみたいと思っていた。
Anchor Bar → Anchor Bar

この古い店で1964年から作っているというチキンは、手羽をかりかりに素揚げしてから、この店のオリジナルホットソースをよく混ぜ合わせるというもの(作り方はこちら。←日本語)。メインのメニューはチキンのみ。しかし、有名店だけあって、この週末の夜、地元の老若男女でごったがえしていた。
店に入ると中央に大きなバーがあり、一見スポーツパブのような雰囲気。テーブル待ちの客はここでお酒を飲みながら待つのだ。受付にはおじいさんがいる。この人は、もうこの店始まって以来、ずーっとこの机に座っているのではないかと思われるほど、恐ろしく年をとっており、その頃からずーっと同じものを着ているのではないかと思われるほど、年季の入ったジャケットとチョッキを着ている。かなり耳も遠そうなので、絶対に聞き取ってもらえる、こういうときだけ使う英語の名前(秘密。恥)と、人数を告げた。聞けば、30分から2時間待ちになるという。待つのは大嫌いだが、ここまで来たら仕方あるまい。この町には他に夜やっているレストランなど、見渡す限りどこにもないのだ。ギネスを飲みながら待つことしばし。
食前。 → 食前。

頼んだのはもちろんBuffalo WingのBucket(50本入り)。大きなトレイいっぱいに真っ赤に染まった手羽がどーんとでてくる。その上にちらほら乗っているのは、生のセロリと、ブルーチーズディップ。手羽は、かりっかりに揚がっていて、ソースがこってり濃くて、うまひ~。黒ビールと合うこと。もういくらでも食べられそうな勢いだったのだが、ついビールを飲みすぎてしまい、あえなく7本止まりだったので、あとでみなに責められた。結局3人で食べたのは30本強。残りを家に持って帰ることになった一人暮らしの友人は、暗い目をしていた。すまぬ、友よ、がんばって食べてくれ。
食後(まだいっぱいある)。 → 食後。

メニューに載っていたが、この店のソースは今日本でも売っているそうだ。何を混ぜたらこんな味になるのか見当もつかないような、いかにもアメリカっぽいおいしさです。機会があったらぜひお試しを。

2005年10月 1日

国境の向こう側

今日のお昼ご飯は、久しぶりにメキシコでタコスを食べることにした。噂に聞いていた、オタイメサにあるという行列のできるタコスを求めて、いざ出発。ところが予想に反して、オタイメサの町は案外広くて、その店は見つからなかった。仕方がないので、ティファナまで約20分、車で移動することにした。
ティファナの町中から少し離れたところに、魚市場がある。そこは新鮮な魚や海老や貝がずらりと並び、いつも地元の人たちでにぎわっている。メキシコの魚市場に行くのはエンセナーダに続いて2回目だが、どちらも魚が新鮮なせいかにおいがあまりしない。魚は切り身になっているものが多い。どれもほんとうにおいしそうだ。
町中の帽子売り。 → 町中の帽子売り。

魚市場の目の前にある、タコス屋でお昼を食べることにした。全く英語が通じない。タコスを2つ(dos tacos)、というのだけかろうじて分かってもらえたが、水(agua)が分かってもらえず、替わりになぜかアイスカフェラテのシナモン入りがでてきた。なじぇ?いったいどうやったら、こんなものが注文できたのか本当に不思議だ。タコスに入っていた具は、新鮮なマグロのソテーと野菜。魚市場らしいですね。
マグロのタコス。 → マグロのタコス。

続いて、ティファナでは、いつものホセの屋台ではなく、2度目に行くタコス屋でおやつ。昼ご飯とおやつがともにタコスだが、まぁいいだろう。以前来たときは、あばら家のような風情だった店が、すっかり改装されて小奇麗な食堂になっていた。しかし、作っている人たちはあきらかに以前と同じ家族と思われる一家そのままで、雰囲気も良い。タコスは、パストール(焼き豚肉)とカルネアサダ(牛肉)を食べた。ここのパストールは作り立てで香ばしくてとてもおいしい。グァカモレ(アボカド)もライムも新鮮で、いい感じ。
ここの店が他と断然違うのは、タコスを包むトルティーヤという皮を、その場でおばあさんがこねて、トルティーヤ型に入れて形を作り、ぱりっと焼いてくれることだ。いくら見ても見飽きない、そのトルティーヤ作りを、カウンターで眺めていると、焼いた野菜をサービスで出してくれた。ワケギくらいの大きさのネギを丸焼きにしたもの、グリーンチリの丸焼き、そしてそして、サボテンの葉の丸焼き。一度食べてみたいと思っていたサボテンの葉。肉厚で、ジューシーで、まるでピクルスのようなさっぱりした味がする。こうしてよくよく焼いて食べると、どれも甘味があってとてもおいしい。ごちそうさまでした。
左カルネアサダ。右パストール。 → 左カルネアサダ。右パストール。

ところで、オタイメサからティファナの町までは、永遠と続くアメリカとの国境沿いの道を行く。高さ3メートルくらいの薄い塀の向こうは、アメリカとの干渉地帯が一キロ余り続き、その更に向こうにアメリカ側の国境の塀がある。
そしてメキシコ側の国境の塀には、ずらりと数キロに渡って、十字架が貼り付けられている。この小さな十字架には、塀の向こうにある、豊かな自由の国へ渡ろうとして、悲運な最後を遂げたメキシコ人たちの名前が、一人一人刻まれている。サーチライトが並ぶその干渉地帯は、近いようで果てしなく離れているのだ。
やるせない十字架の道。 → やるせない十字架の道。

2005年9月30日

秋の味覚 カリフォルニア版

年中豊富な種類の果物が並ぶ、サンディエゴの店頭も、秋らしくなってきた。梨、桃、栗など、秋らしい果物が顔をみせるようになった。
しかし、今日食べたのはこんな果物。じゃーん。
これは何でしょう。 → これは何でしょう。

分かるかなぁ。両方とも分かった方はすごいです。かなりのカリフォルニア通。
まず右側の赤いのは、ご存知サボテンの実。もっと緑色の状態で売っているのもあるが、これはかなり熟したあとだ。だいたいアメリカでは、店売りを買ってきて、そのまますぐに食べると、まだ未熟なものがとても多いのだ。買ってから数日置いて、ようやく食べれるようになる。
バナナなど最たるもので、売っているのは、ま緑のカチカチのものばかり。4~5日経たないと、とてもじゃないが食べられない。黄色くなり始めると、あっという間にキリンになり、あっという間に黒くなる。だから、熟してからはちゃんと早めに食べましょう(ね、J!)。日本ではバナナといったら、黄色のものばかり見かけたような気がするが、なんでだろう。いったいどうやったら、黄色の状態で保てるのか知りたい。
このサボテンの実、切ってみると中はこんなに真っ赤。まな板まで真っ赤に染まる強烈な赤は、まるでビーツだ。とげは抜かれているので、扱いやすい。輪切りにしてみたが、中にはたくさんの種が入っており、食べにくいことこの上ない。思いのほかさっぱりして、甘味は少ない。おいしいかと聞かれると...、うーむ。よく分からない味だった。アリゾナでは、このサボテンの実のジャムを売っていたので、ジャムにすればおいしくいただけそうです。サボテンの実には、整腸作用があって、お腹すっきり効果があるとのこと。
中は毒々しい赤。 → 中は毒々しい赤。

続いて、左側の緑の実は、サポテ(Sapote)という果物。メキシコ原産のミカン科の植物なのだそうだ。これは、友人スーザンの家にある2階の高さほどの大木から取れたもので、先日遊びに行ったときにもらったのだ。これも熟すまでにかなり時間がかかった。
切ってみると、中はこんな。真っ白でとろ~りとして、中身を触った瞬間に、今まで手にした事のない、なめらかなつるりんとした感触でとても驚いた。しいて例えれば、赤ちゃんの肌のような感じか。
口にしてみて、さらにびっくり。味的に一番近いのは、洋梨なのだが、食感が全く違うのだ。洋梨と、かたーく泡立てた生クリームを混ぜたようなというか。もう、『とろとろ』と『つるりん』の結晶のようなのだ。甘くてつるつるで、なかなかおいしい。種は柿のような大きなのが5個入っていた。
スーザンに言わせると、この実を店で売っているのを見たことがないそうだ。
あまりの柔らかさに、きれいに切れなかった。 → サポテの実。

こうして手に入れた、サボテンの種とサポテの種。ふふふ。さっそく植えてみましょう。数ヵ月後どうなっていることか、こうご期待。
いずれこんなに成長するかも。 → いずれこんなに成長するかも。

2005年9月25日

お腹によいもの

matthewさんのところで、かぼちゃ丸ごと料理したおいしそうな写真を見たので、うちも真似して作ることにした。かぼちゃはあいにくなかったので、今日は買ったばかりの新鮮なカブで代用。カブは英語で『kokabu』と表示されて、店に並んでいる。値段は日本とそう変わらないようだ。胃に優しく、根も葉も栄養たっぷりだというカブ。風邪気味で体調が悪いJにも、ちょうどいい。
まずは、カブをくりぬき、中には、豚のひき肉・ネギ・刻んだカブを混ぜたものを詰める。調味料は小麦粉(←これもmatthewさんの真似)・酒・しょうゆ・砂糖・オイスターソース。あとは鶏がらスープでカブが柔らかくなるまで煮込むだけ。蓋付きで、見た目がかわいい。
蓋付きのカブ。 → <br />
蓋付きのカブ

カブは葉っぱもおいしい。
葉の部分は、軽く塩茹でし細かく刻んで、ふりかけを作った。フライパンで空炒りして、しょうゆ・みりんで煮詰めて、最後にかつおぶしをたっぷり混ぜるだけ。とても簡単。お酒のおつまみにもぴったりです。うっしっし。
ちなみに写真↑↓の器は手作りです。いびつな器も、しぶい和食には似合う。
カブの葉のふりかけ。 → カブの葉のふりかけ。

かつおぶしのにおいにつられて、猫もにゃーにゃーやってくる。ついでにちょっとだけ猫にもおすそ分け。たまにしかやらないが、2匹ともかつおぶしが大好きなのだ。
猫も大好き。 → 猫も大好き

ついでに、残りのカブとカブの葉と油揚げで、混ぜご飯も作った。白ゴマもたっぷり入れる。今日はカブ尽くしだ。うーん、体に良さそう。早く元気になるのだよー、J。
カブの混ぜご飯。 → カブの混ぜご飯。

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2005年9月18日

おいしいものたち

一週間分の食材は、週末にまとめ買いをする。買物は、スーパーマーケットが大好きなJと、いつも2人で一緒に行く。ガロン、オンス、ポンドなどの面倒な単位を、Jがまたたくまにメートル法に計算し直してくれるため、どちらが安いか比べるときなどたいへん便利。しかし、おかげで一緒にいると、いつまでも単位が覚えられない(と言い訳してみる)。
今日はダウンタウンにあるリトルイタリーで、イタリア食材を購入。この店(Filippi's Pizza Grotto)は初めて入ったが、奥に昼間から行列ができるほど混んでいるレストランもあり、店の中もイタリア人だらけでとってもにぎわっている。サンディエゴにも、こんなにイタリア人がいるのね。エスプレッソのコーヒーが安いのがうれしい。その他パスタや缶詰、塩漬けアンチョビなど購入。
お客さんがひっきりなし。 → お客さんがひっきりなし。

続いて行ったのが、ヒルクレストにあるパン屋(Bread & Cie Bakery Cafe)。ここは友人宅のすぐ近くにある店で、今日は遊びに行ったついでに寄ってみたのだ。
いやー、まじでいけます、ここのパン。サンディエゴに来て以来、店売りでおいしいパンを見かけることなど皆無だったが、ここはおいしい!特にフランスパンは、食感といい、味といい、言うことなし。なんだ、アメリカにもあるんじゃん、おいしいパン。
中にはカフェもある。直径15cmはあろうかという巨大なカップに並々と入ってくるコーヒーは、いかにもアメリカらしくて薄くて香りがないが、アメリカらしからぬ甘さ控えめのケーキはかなりおいしい。
巨大なティラミス。 → 巨大なティラミス。

家に帰って、焼きたてのフランスパンをちぎり、バターをたっぷり乗せ、塩漬けのアンチョビのソースを少しつけて食べてみる。うまー!もう食べる前から勝ったも同然の、こういうおいしい食材がいっぱいあると、本当に幸せ。
塩漬けのアンチョビは、普通のオイル漬けのに比べると、香りも強く、味も濃い。普段台所になど決して乗らない猫たちも、においに釣られて寄ってくる。
食べ始めると止まらなくなるほど相性の良い、パンとバターとアンチョビ(と、赤ワイン)。じゃんじゃん食べて、じゃんじゃん飲み、気がつくと夜もふけていた。あ、しまった。夕飯の写真撮らなかった。まぁ、こういう適当な夕飯もたまにはいいか。おいしかったー。
猫も気になる香りの高いアンチョビ。 → 猫も気になる香りの高いアンチョビ。

2005年9月17日

お弁当の中身

つい、人が食べているお弁当の中身をみたくなる。
公園で、学校で、海で、私もよく一人で食べるが、アメリカでも一人でお弁当を食べている人をよくみかける。あまりジロジロ見るのは失礼だとは思うのだが、何を食べているのか気になってならないので、よくのぞく。彼らの食べるものは、思いもよらないものが多くて面白いのだ。
ツナ缶をぱかっと開けて、そのままフォークでムシャムシャ食べ始める人を見たことがある。最初は驚いたが、その後、スーパーマーケットで、『Lunch To-Go』と書いたツナ缶とクラッカーのセットを売っているのを見たことがあるので、今思えば、あれは正しいランチの姿だったのだろう。
巨大なタッパーウェアに、山盛り入った水餃子を食べている中国人カップルも見かけたことがある。そのときも驚いてながめていたのだが、よっぽどお腹が空いていると思われたのか、ニコニコと1個差し出してくれた。気が弱いので、断れないまま食べてみたが、冷めた水餃子は案外おいしくて、かえってびっくりした。

今日見かけた、20歳前後の白人女性のお弁当は、次のようなものだった。
かばんの中から、おもむろに直径20cmはあろうかという大きな丸いタッパーウェアを取り出した。深さも15cmくらいはある。中には緑色のものがたくさんつまっていて、何かと思ったら、その緑のほとんどがグリーンピース。たぶん大きい缶詰3個分は入っていただろう。その他、生の緑のピーマン(パプリカ)と生のブロッコリーのざく切りが入っている(アメリカ人は生で食べる)。
そして、オレンジ色のいかにもおいしくなさそうなドレッシングの瓶を取り出すと、たっぷり入っているそれを、シャカシャカ振ったあと、ジャバーっと、全部降りかけてしまったのだ。何かの間違いかと思ったので、つい「はっ」としたが、全然間違いではなかった。そのままかき混ぜて、モリモリと勢い良く食べ始めたのですねぇ、この人。最後まで見なかったけど、あの勢いだったらきっと完食したことだろう。あーまずそうだった。

にんじんなど、生野菜を何もつけずにそのままポリポリ食べている人は、非常によく見かける。サンドイッチにしろ、生野菜にしろ、おいしそうだなーと思えるお弁当を食べている人を、アメリカでは一度も見かけたことがない。しかしどんなものを、どこで食べていても、共通していえるのは、全く恥ずかしがらずに、堂々とおいしそうに食べていることだ。ながめている私と目が合っても、たいていにっこり笑顔をみせる。それはとてもアメリカ人らしくて、彼らが食べている変なものよりも、いつもずっと感心させられる。

とってもポピュラーな芸者ブランドのツナ缶。 → ツナ缶

2005年9月16日

美少年と寿司

今日は友人スーザン一家を夕飯に招待したので、手巻き寿司をやることにした。スーザンには一度おいしい寿司を食べさせてあげたいと思っていたので、サンディエゴで(たぶん)一番新鮮な魚が手にはいる魚屋さんに予約をして、手巻き用に刺身を作ってもらった。
食べるなり、今まで食べたことのある寿司とは、魚も違うが、海苔がぱりぱりで全然違うと驚いていた。そうだろう、そうだろう。海苔といったら山本山。これは日本から送ってもらった新しい海苔なのだ。
そういえば、アメリカでよく見かける、海苔が内側に巻いてある(ご飯が外)あの巻き寿司。あれは、噛み切れないような質の悪い海苔で海苔巻を作るのに苦慮した、アメリカに渡った寿司職人が考え出したものではないかと、かねがね想像している。実際どうなのかは分からないけれど、とてもよく考えられている。見た目がきれいだし、いかにも外人受けしそうだなぁと思う。
手巻き寿司の食卓。 → 手巻き寿司の食卓。

何度か紹介しているが、今日もスーザンの息子、ソレン君(16歳)も一緒に来た。育ち盛りのソレン君は見るたびに背が高くなり、今では185cmはあるだろうか。そして、会うたびにどんどんハンサムになっていく。なんて顔立ちが整っているのだろうと、近くでまじまじと見ると、照れて赤くなるところがかわいい。まったくため息のでるほどの美少年なのです。ぐふふふ。
今日、大きな花束をかかえて、通りの向こうからやってくる様子を見たときには、もう口あけてうっとりしてしまったほど、素敵でしたのよ。いや、ほんと。おまけにとてもよく気が利く。お皿を運ぼうとすると、すかさず立ち上がり、手伝ってくれる。きちんと人の話は聞くし、受け答えもはきはきして、いつもにっこり感じが良い。がんばって箸を使おうとして、失敗したりするところも、またかわいいではないの。ぐふふふ。
信じがたいことに、こんなに美少年なのに、彼女はいない。趣味がオタクっぽいからだろうか。ソレン君は、日本のアニメやゲームが大好きなのだ(FFシリーズもちゃんとやっている)。試しにBGMに、スタジオジブリ作品主題歌全集を流したら、まるで超ウルトライントロドンのように(←古いな)、「Princess Mononoke!(もののけ姫)」とすぐさま曲名を当てたところが、すごい。
隠し撮りしたソレン君の写真。 → 隠し撮りしたソレン君の写真。

寿司ネタで一番うけたのが、サーモンと、意外にウニ(sea urchin)だった。ウニは、皆初めて食べるので、最初はおそるおそるだったが、フレッシュですごくおいしいと言っていた。外人でもけっこう嫌がらずに食べられるものなのだ。

今日のメニューは手巻き寿司の他には、
鶏のから揚げ
サラダ
ほうれん草のお浸し
いんげんの炒め物
揚げピーナッツ
ショートケーキ。
アルコールは、
梅酒
吟醸酒
ビール。

きっと、アメリカ人時間で30分は遅れてくるだろうと踏んでいたのだが、時間ぴったりにこられてかなりあせった。そのため、いつも作っているはずなのに味噌汁なんかを失敗してしまい、用意していたのに出せなかった。その他、実はご飯も失敗したので、炊き直した。あせるとろくな事ないですねぇ。反省。
お客さまがいる間中ずっと隠れてた、人見知りソフィー。 → お客さまがいる間中ずっと隠れてた、人見知りソフィー。

2005年9月 3日

濃厚な日

今日は濃厚な1日だった。何が濃厚かというと、もちろん食べたもの。
まず昼ご飯に行ったのは、ロサンゼルスのコリアタウンにある、スンドゥブ専門店『So Kong Dong Soon Tofu』。ここはおいしいと評判の店だと、Jがどこからか情報を仕入れてきて、ずっと行きたいと思っていたのだった。以前にも行こうとしたのだが、コリアンタウンの特徴で、名前がハングルでしか表示されていない店が多いため、事前に場所を調べていかないと、決して見つからないのだ。
かなり辛いものに強い私たちだが、サンディエゴで一度激辛スンドゥブを食べてひどい目にあったことがあるので、今日は激辛(very hot)ではなく、ただの辛め(hot)にした。うーん、これが適度な辛さで、どちらかというとマイルドで、味は濃厚で、豆腐はとろとろでうまいー!しかも、店の衛生評価も、『A』(←Aが一番良い。コリアタウンはなぜかBの店が目に付く)なので、生卵も安心安心。スンドゥブもおいしかったが、感心したのが、サイドディッシュのキムチの味。サイドディッシュがたくさん出てくる店はよくあっても、この店ほど私好みの、浅漬けキムチと、新鮮な水キムチはめったにない。さすが噂にたがわぬ評判の店。混んでいるのも頷ける。
ところでスンドゥブには、一人前ずつ、熱い石焼鍋に入ったご飯がついてくる。ご飯は店の人が茶碗によそってくれる(隣のテーブルの外人カップルは、自分でよそってしまったため、即座に叱られていた)が、その空いたご飯がこびりついた鍋には、問答無用で水がそそがれる。これは食べ終わった後に、お茶代わりに飲めと勧められるものだ。この味のしない、ご飯粒の浮いたぬるいお湯を見ると、何だかいつもわびしい気持ちになってしまうのは、私だけか。玄米茶の好きな人ならいいのかもしれないけれど。
濃厚なスンドゥブ。 → 濃厚なスンドゥブ。

おやつに食べたのは、LAきっての日系の店が集中している街、トーランスで食べたソフトクリーム。今日はたまたま北海道フェアをやっていて、名前は忘れたが有名な店が出店していたのだ。もう濃厚なんていうもんじゃなく、まるで生クリームを20倍濃くして固めたような味がする。ちょっとやりすぎ。濃ければいいってもんじゃない。ほんとにこれは北海道で人気があるのだろうか。
濃厚なアイス。 → 濃厚なアイス。

夕飯もトーランスで食べた。『博多ラーメン新撰組』。並ぶのは大嫌いだが、めずらしく30分も並んでしまった。遅い時間だったのに、かなり混んでいる。それはもう、こってり油たっぷり、濃厚な濃い~とんこつラーメンだった。はぁ、おいしい。Jはメンチカツセットを頼んで、あまりのボリュームに吐きそうになっていた。育ち盛りの子供じゃないんだから、もう....。
濃厚なラーメン。 → 濃厚なラーメン。

あぁ、それにしてもなんて濃厚な1日の食事。ダイエット中だが、たまには(?)こういうのもよかろう。来週からがんばるぞ!

2005年9月 1日

成功!

過去何度か失敗したクロワッサン作り。今日は初めて上手くできた。やった!
失敗の度に、
1. 夏だから失敗した。
2. 平熱が高いので手が熱くて失敗した。
3. サンディエゴはいつも暖かいから失敗した。
と言い訳をし続け、そしてもう2度と作るまいと決めていたクロワッサン。しかしなぜか今日は、作る前から成功の予感がしていた(←うそ)。やればできるでないの(←かなりうれしい)。

パンといえば、この間日本に帰ったときも1度焼いた。『パンの小麦粉』という高級小麦粉と、高級無塩バターを買ってきてバターロールを作ったら、同じ作り方でいつもよりも断然うまくできた。やっぱり日本の材料のほうがおいしいのだ。これに限らず、なんで日本のものって、何もかも品質がよいのだろうなぁ(人はそれを過剰品質とよぶ)。

さくさくクロワッサン → さくさくクロワッサン

2005年8月27日

満腹な1日

先日会った知り合いに、お気に入りのレストランはどこかという話をした。手ごろな値段で、何度も行きたいようなおいしい店を見つけるのが、非常に難しいサンディエゴで、よく交わされる会話だ。彼女は、よく行くというメキシコ料理レストランを紹介してくれた。店の名前はEl Cuervo。彼女の夫のアメリカ人は、その店はサンディエゴ1、おいしいという。メキシコ料理といったら、車で20分もあれば行ける国境を越えて、メキシコへ行って食べるのが一番良いと思っていた私。それだけいうのなら一度は行かねばなるまい。
ぱっとしない店内。 → ぱっとしない店内。

入ると確かに食堂のようなこじんまりとしたたたずまい。しかし、こういう店は入ればすぐ分かる。エアコンすらない、シンプルな店内。怪しい壁画。ゴミ一つ落ちていない床。磨かれた古びたテーブルと椅子。新鮮なライムとサルサ。活気のある店員。「ここはおいしいに違いない」と深く確信する。
果たせるかな、でてきたものは確かにうまいっ!チープなプラスティックの食器がいかにもという雰囲気。それにしてもメキシコ料理というのは、どうしてこうしっくりくるのだろう。量といい、バランスといい、いう事なし。アメリカ料理とは大違い。家で作ってみる気にならないほど、よくできた味なのだ。メキシコに行くのが面倒なときはここで食べればいいんだ。また絶対来よう。
安心の味タコス。 → 082905_2.jpg

夜は友人Kさん宅の宴によばれた。昼も夜もお腹いっぱい食べて幸せ。
ところで5日ぶりにこーのすけに会った。特に歓迎も懐かしさも、何もない様子で、ごろごろしている。うぅぅ、やっぱり、すっかり忘れられてしまったのね...。
相変わらずのこーのすけ。 → 相変わらずのこーのすけ。

2005年8月11日

お料理バトン

サンフランシスコのmatthewさんから回ってきた、お料理バトン。そういえば、matthewさんからは以前もミュージックバトンが回されてきたのだった。うぅぅ、また受け取ってしまった。しかし頼まれたら嫌とはいえない私。副会長の頼みとあらば、受けてたちましょう(ちょっと遅れましたが)!

質問は次の5つ
1.レパートリーの数は?
2.最後に作った料理は?
3.最後に買った食材は?
4.渾身の自作料理or思い出に残る自作料理は?3つ挙げてください
5.好きな店を3つ挙げてください。


■レパートリーの数は?■
matthewさんと同じく、1ヶ月毎日違うものが食べられるくらいはあるのではなかろうか...。

■最後に作った料理は?■
ドライカレー(←今日の夕飯です)。

■最後に買った食材は?■
大量の野菜(←なにせダイエット計画中なもので。えへへ)

■渾身の自作料理or思い出に残る自作料理は?三つ挙げてください
毎日が渾身の料理です!なんちゃってー。
オリジナルではないけれど、好きな料理を挙げてみました。
1. ベトナム生春巻き(ベトナム人直伝。材料さえ手に入ればとっても簡単です)
2. スープ全般(ポタージュ系、ミネストローネなどなど。なんでも好き!)
3. チキンバジル(最近作ったものの中で一押し)
なにせバジルが大量にあるものだから、がんばって消費してます。このレシピは、私の大好きな、はるみんさんのサイトの『晩ご飯の献立』からちょうだいいたしました。この方毎日本当においしそうなご飯を食べていらっしゃいます。あ~、食べに行きたいー!

■好きな店を三つ挙げてください。■
1. Saigon Restaurant (ベトナム料理)
2. Taste of Thai(タイ料理)
3. India Palace(インド料理)
4. Bronx Pizza(ピザ)
う~む。いくら考えてもアメリカ料理のおいしい店が思い浮かばなかったので、4つめは付けたし。そういえば、いったいアメリカ料理って何だろう。BBQ?ハンバーグ?それくらいしか思いつかないなぁ。どなたかお勧めのアメリカ料理屋さんがあったら教えてください。

■三人にバトンを渡してください。■
ここまで読んでくださった、あ・な・た♪バトンターッチ!

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2005年5月25日

皮の日

タイ料理を食べた。場所はHillcrestという、サンディエゴのダウンタウンよりはもう少しにぎやかな街中にあるレストラン『Taste of Thai』だ。ここはサンディエゴの中ではゲイの人々の多く集まる街といわれる。初めてきたときは、なんてガラの悪いところだと怖かったものだが、慣れてくるとなんてことはない。少しおしゃれな、ただの騒々しいところだ。
Hillcrest → Hillcrest

この店はアメリカで食べるタイ料理にしては、かなり辛いほうではないかと思う。思い切って辛く、思い切って甘い。かなり私好みだ。注文したのは、トムヤムクン、青いパパイヤのサラダ、豚肉のバジルソース炒め、シーフードの甘辛炒め。どれもおいしい。
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普段ほとんどいつもうちでご飯を食べているというのに、めずらしく外食したのは、今日は結婚記念日だからなのだった。二人で軽くお酒を飲んで、ご飯を食べて、コーヒーを飲んで、しかし最後にスーパーに寄って牛乳を買って帰る。3年もたつとだんだん所帯じみてくるものよのう。
結婚記念日の一覧を見てみると、3年目は皮婚式だ。ということは、妻が革製品をもらえるということか?それともお互い贈りあうものなのだろうか。うーん、ダイヤモンドまでの道程は長い。

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2005年5月21日

薄餅

今日は友人L(ベトナム系アメリカ人)が夕飯を作ってくれるという。メニューは、Banh Xeo(バインセオ)という、ベトナムのお好み焼きのようなものだ。
作り方は、薄餅粉というバインセオの素を使う。この粉に、カレーパウダー、ココナッツミルクパウダー、卵黄、その他調味料などを入れて水で溶き、フライパンで焼く。具は、玉ねぎ、エビ、豚肉、もやし。生のもやしが入るところがいかにもベトナム料理らしい。
具を焼いた後、液体を流し入れる。 → 具を焼いた後、液体を流し入れる。

薄く焼き上げ、これを、サニーレタス、ミント、香菜で包んで、たれにつけて食べるのだ。たいへんシンプルな料理だが、これがまたおいしい。油で焼いているのに、生野菜と一緒に食べるので、全然脂っこく感じないのだ。たれは、にんにく・とうがらし・酢・砂糖・ニョクマム(魚醤)などで作る、甘酸っぱ辛い、さっぱりたれ。このたれが生野菜と本当に良く合うので、ミントや香菜などのハーブ類を普段は考えられないほど大量摂取できるのだ。
最初は、これだけでは量が足りないかな?と思ったが、バインセオ2枚も食べれば、もうお腹いっぱい。ベトナム料理は本当にヘルシーだこと。
今日の夕飯。 → 今日の夕飯。


2年近く前のことだが、里帰りするLと一緒にベトナムへ遊びに行ったときに、食べたバインセオ。写真を比べると、今日作ったのはパリパリ感に欠けるが、これはガスコンロを使っていないので仕方がないのだ。ベトナムでは超強火の直火で、あっという間に焼き上げていた。
ベトナムで食べたバインセオ。 → ベトナムで食べたバインセオ。

この写真は、ホーチミンでとても人気のあるバインセオ専門店(Banh Xeo 46A)だ。あぁ、おいしかったなぁ、ベトナムで食べたご飯の数々。お腹さえこわさないなら、また食べに行きたいものだ。
強火で焼き上げる本場のバインセオ。 → <br />
強火で焼き上げる本場のバインセオ。


ところでLは2ヶ月前に結婚したばかり。新婚の旦那とはビザがおりるまでしばしの別居生活ではあるが、左手の薬指にきらめく新しい結婚指輪のせいか、何だか人が変わったように素直で性格が丸くなった(ような気がする)。かわいいのう。

2005年5月12日

まねき黒猫

サンディエゴの有名寿司店へ行ってたいへん不愉快な思いをしたと、先月のエントリーに書いたところ、そんな寿司屋ばかりではない、雪辱戦をやろうと、Kさんからお誘いがあった。そもそも我が家はめったに外食をしないので、寿司屋どころか、和食の店はほとんど行ったことがないのだった。こういう機会でもなければ、寿司屋など特に不快で2度と行く気にもならなかったが、Kさんの旦那さん(いわゆる『駐在さん』です)は、たくさん店を知っている。行きつけの寿司屋Toshi-sanへ連れて行ってもらうことになった。
カウンターに座り、ご主人ににぎってもらう寿司。うーん、こういうの久しぶりだ。ひらめに始まり、最後の山盛りうにイカ手巻きまで、かなりたくさん食べた。どれもおいしいー。特に新鮮なうにが絶品なのだ。
店を見渡すと、外人の一人連れもけっこう多い。私の隣でカウンターに座って本を読みながら食べていたアメリカ人も、よく来るらしく実に渋く一人で寿司を食べていた。あんきもや、ホタテ、エビの刺身を切ってもらった後、少しにぎりを食べ、残ったエビの頭はフライにしてもらっていた。ご主人に聞いたところ、アメリカ人でも詳しい人は日本人以上に、マニアックにおいしいネタをよく知っていて、毎日一人で食べに来る常連さんもいるそうな。最後に頼んだ味噌汁をれんげですくって飲んでいたところがかわいらしかった。
それにしてもどれも、めちゃくちゃうまいっ!おいしいお寿司屋さんもあるではないの。同じ寿司でもこうも違うかと驚くほど、おいしい。前回と店も違うので、比較するのもどうかとは思うが、ぜーんぜん味が違う。あのとき一緒にまずくて高い寿司を食べたアメリカ人たちに、食べさせてあげたいなぁ、こういう寿司。

ところで、帰りがけにこの店で有名人に会った。ご家族連れで来ていたこの方とは、明日も、全然違うある場所で会うことになるのだった。<続く>

カウンターには黒猫のまねき猫。 → <br />
カウンターには黒猫のまねき猫。

2005年5月 1日

モンゴルBBQ

メキシコとの国境の町San Ysidroの大きなアウトレットがある。あまり買物に興味がないので、メキシコへは何度も遊びに行きながら、ここはいつも素通りしていたが、たまには服でも買おうではないかと、出かけることにした。
だいたい日本でも買物など好きではなかったが、アメリカのモールはどこも巨大過ぎて、店に入ることを考えただけでも疲れてしまう。ましてや巨大な店がたくさん集まるアウトレットなどもってのほか。思いたったはいいが、どんなに疲労するかは容易に想像がつく。アウトレットに着くと、まずできるだけ店の近くに駐車場を確保し、地図を見て、行きたい店の最短距離を探す。目当ての店など2~3軒しかないのだが、途中で休憩するフードコートの場所までしっかり覚えて、いざ出陣。
ここは広々して気持ちのいいアウトレットだ。人も少ない。メキシコ人率は80%くらい。Gパン、シャツ、夏物セーターなど手早く買物を済ませた後、目当てのフードコートへ。きっとタコスがあるに違いないと思ったが、意外にアジア料理とアメリカ料理しかない。中で一番目立っていた、モンゴル料理の店に入る。モンゴルBBQといっても、かなりアメリカ向けにモディファイされているように見える。
これでも普通の盛り付け。 → これでも普通の盛り付け。

丼程度の大きさのボールに、肉、野菜など好きなものを自分で入れ、最後にソフト麺のような黄色い麺を乗せる。その乗せ方がまたすごい。先人たちの様子を見ていると、もうこれでもかというほど山盛り。それは盛りすぎでちょっと恥ずかしくはないだろうかと、傍目で心配になるほどじゃんじゃん盛る。こぼれてもへっちゃらだ。うーん、すごい。そこでこちらも同じように山盛りに麺を乗せる。更にたれや調味料を指定し、全部まとめて、店の人が巨大な鉄板で焼いてくれるのだ。見た目焼きうどんだ。ほんとにモンゴル料理なのか?
カメラ目線のモンゴル人(たぶん)店員。 →カメラ目線のモンゴル人(たぶん)店員。

食べてみると、意外や意外。おいしいではないか。それにしてもすごい大盛の焼きうどん。よかった二人で1つにしておいて。しかし周囲を見回してみると、メキシコ人の若い女の子も、家族連れも、みな一人1つ食べている。すごい人たちだ。
見た目も味も焼きうどん。スープはなぜか味噌汁。 → 見た目も味も焼きうどん。

買物を終えてふと見ると、アウトレットのすぐ向こうに黒いフェンスが広がる。高さ10メートルくらいはあるだろうか。これが国境だ。国境の向こう側には、崖っぷちにまで小さな家がひしめき、人がたくさんいる様子が分かる。それに比べて、アメリカ側は広々とした空き地にぽつんとアウトレットや駐車場があるだけで、人家など見渡す限りない。こちら側でブランド物を買っているのは豊かなメキシコ人たちで、向こう側には物乞いをするメキシコ人たちがいる。向こうからはこの黒いフェンスがどのように見えるのだろうかと、しばし物思いにふける。
国境の黒いフェンス。 → 国境の黒いフェンス。

2005年4月30日

中華三昧の夜

今日は中華中華また中華料理の一日。
中国人の友人Rが夕飯に招待してくれた。今までにも水餃子や軽いお昼ご飯などごちそうになったことはあるが、ちゃんとしたディナーの中華は初めてだ。午後から遊びに行って、料理を作るところからずっと見せてもらうことにした。楽しみ楽しみ。
張り切っているRに、そんなにたくさん料理しなくていいから、普通の家庭料理でいいからと事前に言っておいた。しかし、Rが今日用意していた料理はなんと合計12皿。多すぎじゃっちゅうの。
そもそもRは、それほど料理好きな人ではないと思っていた。彼女は中国生まれの中国育ち、生粋の中国人だが、ピザやポテトチップなどジャンクフードが大好きで、一番好きな飲み物がダイエットじゃないコーラなどと言ってはばからない人だ。しかし、下ごしらえが済んでいる台所を見せてもらって驚いた。どの順番で何と何を炒めるか、どれを組み合わせるか、完璧に頭に入っている。そして何よりびっくりしたのが、肉や魚にそれぞれすばらしくしっかり下味をつけていることだ。下味といったって、にんにく、しょうが、酒、塩などでそれほど複雑なものではない。しかし、よくよく揉み込んで数時間マリネしてある。なんという丁寧な下ごしらえ。そして今日使う鍋はただ一つ。中華鍋のみ。
残念ながらアパート備え付けのコンロは電気コンロで、中華に必要な火力は望めないが、常に火の強さは最強で、一つだけの中華鍋で、手際よく料理する。できるんだなぁ、こういう電気コンロだけでも。
だいたい世界中どこへ行っても、ほとんどの国に中華街が存在し、中華料理店はそこら中にある。いくら中国人がたくさんいるからって、そんなにみんながシェフなのかいな?と思っていたが、そう。家庭料理のレベルが高いのだ。どれもすごく美味しい!

しかし気になったのが、Rがどの料理にも『味の素』を入れていること。味の素、そういえば昔うちの母親はよく何にでもふりかけていた。醤油の小皿にも、白菜の漬物にも。以前ブラジル人の友人宅にも味の素が常備されているのを見て驚いたこともある。この手のうまみ調味料(化学調味料)は、どうも体に悪いような気がして、私は自分では買ったことがない。考えてみれば、本だしなどのだしの元は使っているのに、なぜ化学調味料はよくないと思っているのだろう。
味の素㈱や、日本うまみ調味料協会(というのもあった)などのサイトを見てみると、当然、長年使用しても体に害はないと書いてある。だけど、何となく、何となくだけど化学調味料は体に悪い気がしてならないのだ。科学者であるRの夫は、自分では味の素は使わないと言っていた。Rにも使うなと言っているそうなのだが、思い切りよく全ての料理にばんばん味の素を入れるR。うーん、でもどの料理もすごくおいしかったのだ。うちで作るのとは一味違う。これが化学調味料のおかげだけだとは思いたくはないのだが...。実はうちにも味の素がある。以前友人Aさんがくれたものだが、一度も使ったことはない。今度、ちょびっとだけ入れてみようかな。

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メニューは左上から順に、麻婆豆腐、青椒肉絲、肉団子のあんかけ、野菜炒め、コブラー(白身魚)のしょうが炒め、鶏肉とマッシュルームの炒め物、いんげんの炒め物、魚のすり身スープ、ピーナッツの塩炒め、くらげの酢の物、乾燥豆腐、豆腐の煮物。こうやって書き並べると、ほとんど全部が炒め物という油だらけの料理なのに、全然油ぎってない。あくまでも野菜は青々としてさっぱり。すばらしい!

包丁は当然中華包丁ただ一つ。 → 050105_11.jpg

2005年4月26日

初物好き

初物の野菜や果物が好きだ。もうすぐ旬だろうと思われる頃に、店先に並びだすともう買わずにはいられない。話によると、江戸の人々も初物が大好きで、巨額のお金を投じて初物を手に入れようとする風潮から、『初物禁止令』が何度も発令されたと何かで読んだことがある。初物を食べると75日長生きすると思われていたそうだ。
そういえばうちの両親も初物の食べ物には目がない人たちだった。春になるといつもいち早く筍やそら豆などが食卓に並んでいた。そういうのが似てしまった私も、野菜売り場で旬の野菜を見つけると値段を見ずに(見ろよ)つい買ってしまう。

先日韓国系スーパーで見つけたのが、このグリーンピース。青々としてとてもきれい。青豆ご飯にしよう!と勇んでさっそく買った。1ポンド以上(約500g)もあったのに、剥いてみると驚くほど少ししかない。そういえばさや付きで買うのは初めてだ。
中身はすごく少ない。 → 中身はすごく少ない。
いいにおいがするわ。 → いいにおいがするわ。

急遽メニューを変更し、少しでもできるグリーンピースのポタージュを作ることにした。
豆特有のもわっとした柔らかい味がする。うすい緑色が、春らしくていい感じ。
グリーンピースのポタージュ → グリーンピースのポタージュ

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2005年4月 3日

猫とマフィン

まだ誰からも聞かれたことはないが、うちの猫たちの毛艶を保つ秘訣はと尋ねられたら、こう答えようと思っている。それは...。

直接油を塗っちまうこと。

猫用高級シャンプーよりも、フィッシュオイルを餌に混ぜ込むことよりもずーっと直接的で効き目がある。たとえば手にバター(無塩に限る)がついているとき、そのまま手を洗ったりしてはもったいない。そういうとき私は猫に塗ってしまう。もちろん手に付いているだけだから、量にしたらほんのちょっぴりだ。そして塩分の入っていない上質の油分のときだけ。それはそれはよく効く。
毛皮に変なものを付けられてしまった猫たちは、必死で体をなめてきれいにしようとする。そのあと、ノアなど黒い毛がぴかぴかになって天使の輪(←古っ)ができとってもきれい。猫にとってはかなりの迷惑だろうが、毛がばさばさの猫には獣医がフィッシュオイルを処方したりするくらいなので、これだってそう悪くはないに違いない(たぶん)。
がんばるノア。 → がんばるノア
ぴかぴか天使の輪。 → ぴかぴか天使の輪。

ところでソフィーは大の乳製品好き。ミルクやチーズやバターに目がない。ソフィーが来たばかりの頃、何気なくいつものようにノアの背中に無塩バターを塗りつけたあと、ふと見ると、もうソフィーがノアにむしゃぶりついてバターをなめていたことがある。あら、もしかしたらこれを期に仲良くなれるかも、と淡い期待をしたが、そのあと怒ったノアとたいへんなケンカになっていた。すまぬ猫たち。
熟睡中。塗られても気付かず寝ていることも。 → 熟睡中。気付かず寝てることも。

今日の朝ご飯はオレンジマフィン。マフィン型に無塩バターを塗り、その手をノアにも塗り、そしてマフィンを焼く。
以前何かの本で読んだのを思い出したが、昔の日本人はたいへん始末がよく、何ものをも無駄にしない。調理のときにはねて飛んだ油を、もったいないのでおばあさんが自分のカサカサの手に塗り込んでいたと書いてあった。その精神にちょっと近いかも...(←言い訳っぽいか)。
あぁ、誰かいつか秘訣を聞いてくれないだろうか。

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2005年4月 2日

外食の日

我が家の夕飯の献立をご覧いただいている方はお気づきかと思うが、うちではめったに夜は外食をしない。毎日うちで静かにご飯を食べている。
しかし今日はめずらしく昼も夜も外食。
昼は突然食べたくなってKさん夫婦と一緒に飲茶に行った。サンディエゴでは有名な飲茶の店は、中国人でたいへん混雑している。しかしさすがは飲茶。混んでても次から次へと料理は出てくるし、待たずにOK。中国人の定員はせわしないし、愛想のかけらもないが、昼だし、それはそれでいいのだ。10皿近く食べただろうか。おいしかったのは、ジューシーな豚リブ豆鼓蒸、皮がぱりぱりに揚がっている子豚の塊、ニワトリの足先(もみじ)の揚げ煮など。たくさん食べて安いし早いし、みな満足できる。
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夕飯はJの職場の人たちプラスアルファの10数名で、寿司を食べた。同じくサンディエゴで知らない人はいないというくらいの有名店。寿司職人といいながらもにぎっているのは実は外人が多い中、この店では日本人ばかりと聞く。客も日本人が多いそうだ。知り合いの日本人から聞いた噂でも評判の良い店なので一度は来てみたいと思っていたのだ。みなここの寿司はうまいと口々に言う。国籍混合グループのなか、唯一の日本人である私とJは初体験だ。
メニューはカリフォルニアロールや、スパイシーツナロールなど伝統的でないものもあるが、日本の普通の寿司屋と同じような品ばかり。多くはないが日本酒も日本のビールも数種類あるし、味噌汁も種類がある。かなり期待が持てる。
熱燗しか飲んだことがないという日本食好きのアメリカ人S夫婦に、辛口冷酒を勧めたらとてもおいしいと驚く。さて、肝心の寿司。
大きな木のまな板にどーんと乗って出てきて、たいへん見栄えがする。まずはまぐろをパクリ。ん?これが中トロ?ただの赤身だ。続いてはまちをパクリ。全然脂がのってない。はまちの部位も悪い。よく見ると他の寿司も色はよくないし、鮮度いいとは思えない。巻き物も形が悪い。かなり手を抜いている感じ。外人ばかりの団体のテーブル席だと思ってなめとんのか!
フランス人、アメリカ人、オランダ人たちはそれでもおいしいと食べている。しかしみな量はたくさん頼まない。アメリカにしてはここはたいへん値段の高い店なのだ。遠慮がちに食べるみなさまがた。
評判の寿司屋での食事会に、友達や誘ってない人まで来てしまったので、予定していた人数よりも2~3人増えてしまった。すると、他に空いているテーブルがあるにもかかわらず、予約した数と違うではないかと文句を言う感じの悪い日本人店員。隣のテーブルのアメリカ人がとりなして別な席に移ってくれたおかげで事なきを得たが、融通の利かないこと。そもそも今日は店側の都合で予約の時間まで勝手に変更させられたのだった。
その上、なんと時間制限付き。1時間半までとな。はやっ。アメリカ人たちはおしゃべりなのでたいへん夕飯に時間がかかる。酒を出すような夜の店、しかも寿司屋で1時間半?!なめてる。人気店だと思って調子に乗りすぎ。アメリカに来て、こんな短い時間制限付きの店など今まで聞いたことがない。遅れてくる人々に対して、あと残り何分しかないので、早く何を注文するのか決めてくれといちいち言いに来る日本人店員。終わりの時間が近付くと、ものも言わずに空いてる皿をじゃんじゃん片付けだす。何の断りもなくにゅっと手を伸ばして、とっくりを振り振り空いてはいないかと何度も確認する。重ね重ねの感じの悪さ。まったく腹立たしい。
日本食の店にはめったに足を踏み入れないので全部の店がそうだとは思わないが、普通アメリカ人のウェイトレス、ウェイターは、過剰なほど愛想が良くてサービスが良い。それは彼らはチップに生活がかかっているからで、アメリカ人は気に入ればきちんとチップを弾む。気に入らなければきちんとチップに跳ね返る。この寿司屋ではどうなっているのだろう。外人よりも日本人が多い店だから、愛想の悪さとチップは関係ないのだろうか。
それにしても昼に満腹するほど食べた安い中華と、数個しか食べてない高級寿司とは値段が何倍も違うのだ。ある程度値段をとるのだったらそれなりの対応をすべきだろう。同じアジア人経営の店だからって、感じが悪いのは許されるものではない。
帰り際にカウンターに並ぶ寿司ネタを見ると、新鮮そうで色も良いおいしそうな魚がずらりと並んでいる。
再び、外人グループだと思ってなめとんのか!
客によって態度を変えるのが、いい寿司屋だとでも勘違いしとるんか!何様?!
あとで聞いたところ、オランダ人たちもこの寿司屋の態度の悪さは、Japanese Way なのかと驚き眉をひそめていたそうだ。たぶんもう2度と行くことはないだろうこの店。人気店だと?ざけるなっ!(はぁはぁ。書いててだんだん思い出し怒りがこみ上げてきてしまった...。冷静に冷静に。)
寿司が大好きだというS夫婦よ。今度うちでもっとまともな手巻き寿司パーティーをやってあげるからね。

2005年3月23日

本日のデザート

いちごがまだたくさんある。先日紹介したサワークリーム&黒砂糖いちごが、今大流行だが(うちで)、まだ食べきれない。『High Five! 子連れ旅』のあきこさんはいちごアイスクリームを作ったと言っていたが、以前凍らせた固いいちごをミキサーにかけて、ミキサーが壊れそうになった過去に恐れをなし、今日は柔らかいいちごのブランマンジェを作った。ゼラチンで固まらせるお菓子はいつもあまり上手くできないが、さすがに今日は簡単。ちゃーんと固まった。アメリカの酸っぱいいちごも、いちごソースにしてしまえば甘くておいしい。今度はいちごアイスも作ってみよう。
食後にブランマンジェの皿を目の前に出されたJは一言。
「おっぱいプリンみたいだ!」
何それ?!検索したら、おっぱいプリンってこんな形なのね。確かに似てるかも。知らなかった。有名なお菓子なのだろうか?しかも大阪限定?うーん、いつか食べてみたいものだ。
一応いちごのブランマンジェ → 一応いちごのブランマンジェ

ところでもう一つ食べたデザートはぶどう。緑の種無しぶどうが今とっても安くてシーズンなのだ。おいしい。一人でばくばく食べていると、緑のぶどうに興味津々なやつがうちにはもう一人いた。
ぶどうじゃないの。あ、もうちょっとしか残ってない(怒) → 032405_3.jpg

取られないうちに、早くこっちに引き寄せて、っと → 取られないうちに、早くこっちに引き寄せて、っと

いただきまーす。 → いただきまーす。

そう、この猫草好きのソフィーは、ぶどうの茎も大好きなのだった。しゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃくと噛んで、よだれまで垂らし始めたのでさすがに取りあげたが、放っておいたら全部食べかねない勢い。試しにぶどうを小さく切ってあげても全然食べようとしない。何でこんなのばっかり食べたがるのだろう。あんまり体にいいとも思えないし。
食べ終わったぶどうの茎を放置するのはやめましょう。

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2005年3月22日

ベトナムを喰らう!

今日のお昼はベトナム料理。『サンディエゴで犬猫と暮らす』のマルコさんと待ち合わせ、El Cajon Blvd.沿いにある"Pho Hoa"というレストランへ。この店はベトナム人Lのお勧めのフォー専門店で、レストランというよりも大衆食堂といったほうが似合う雰囲気。店員は全員ベトナム人だし、混みあっている店内の客もみたところほとんどがベトナム人。値段も安くて気軽な店だ。
各々の注文したフォーが出てくると、当然のことのように各自デジカメを取り出し写真を撮る私たち。さすがはブロガー同士。そう。マルコさんとは、ブログを通じて初めて知り合ったご近所のお友達なのだ。今日はオフ会だったか!同じ写真が、違う角度でマルコさんのブログにUPされている。ご覧あれ
こうしてみると同じ大きさの丼。 → こうしてみると同じ大きさの丼。

ところで、牛骨スープがたっぷり入ったフォーには、たくさんの種類があるが、具はどれも牛肉ばっかり(もしかしたら全部か?)。レアの牛肉、良く焼いた牛肉、牛肉団子、牛筋、牛胃袋などなど。
その中で見つけた、『brisket』。おぉ、これは先日作ったコーンビーフと同じ、牛肩バラ肉ではないか。あの筋ばったコーンビーフの肉が、さすがに筋は残りながらも、よくよく煮込んでこんなにとろりんとなるのだ。同じ肉を使って、アイルランド人はあんなにそっけないゆでただけの料理を作り、ベトナム人はこんなにとろける麺の具を作る。やっぱりアジア料理のほうが断然私の味覚に合っている。柔らかくてうまうま。
とろける牛肉。 → とろける牛肉。

2005年3月19日

いちごの食べ方

先日いちごを食べたと書いたが、そのときハワイ在住のKalakaさんが教えてくれたいちごの食べ方を試してみた。
それは、いちごにサワークリームと黒砂糖をかけて食べるというもの。げ!と思ったけれど、食べてみたら、それはそれはとーってもおいしいではないの。まるでコクのある、かつさっぱりしたいちごクリームを食べているかのよう。こんな食べ方考えたこともなかった。サワークリームは今まで料理にしか使ったことなくて、いつも残って使い道に困っていたけれど、こういう消費のしかたがあったか。さすがアメリカ人の発想だわ。当分はまりそう...。ありがとうKalakaさん!
新鮮ないちごの食べ方。 → 新鮮ないちごの食べ方。

2005年3月17日

コーンビーフ

今日はSt. Patric's Day。アイルランド最大の祝日だそうだ。もちろんアメリカでは休日ではないが、週末パレードをやったり、緑の服を着ている人がたくさんいたり、アイリッシュパブではかなりにぎわっている。
そしてその日に食べるのがコーンビーフ&キャベツ。
コーンビーフというと、缶詰に入った油っぽい繊維質の肉の塊を思い浮かべるが、ちゃーんと生肉がある。Corned Beef。brisketという肩バラ肉の塊が、マリネされた状態で売っているのだ。アメリカの良いところは、旬のもの、時期の食べ物がとっても安いところだ。果物でも何でも出盛りは安いし、感謝祭が近付けば七面鳥は安くなる。そしてSt. Patric's Day前はコーンビーフの時期。どの店でもとっても安い。
知り合いのアメリカ人に聞いてみたところ、アイリッシュじゃなくてもみんなコーンビーフを食べるのだという。残ったら翌日サンドイッチにできるし、とってもおいしいとな。調理方法を聞くと、いたって簡単。『ゆでるだけ』。ほんとに?続けて味付けを聞くと、『一切不要』。マリネされた肉なのでそのままでいいという。
では、キャベツはどうなのだ。食べ方を聞くと、やはりただ『ゆでるだけ』。別の鍋で塊のままゆでるのだそうだ。こちらも味付けはしない。そのゆでたコーンビーフとキャベツを一緒の皿に盛って、味が薄ければ塩こしょうをして食べろという。うーん、なんてそそられない食べ方だ。
しかし一度は試してみたかったコーンビーフ。小さめのを選んで買ってみた。2.6ポンド(約1.2キロ)で$3.87(約400円)。安い。ちなみにキャベツは1個15セント(約20円)しかしなかった。キャベツもシーズンなのだ。
これが生のコーンビーフ。 → これが生のコーンビーフ。

コーンビーフを3時間余り、一緒にじゃがいもとにんじんを入れてゆでた。キャベツはただゆでた。皿に盛ってみるが、見た目ひじょうにぱっとしない。全くおいしくなさそう。牛肉とキャベツがあれば、中国人ならもっとずっとおいしい料理が何品か作れるだろう。なぜこんな味も素っ気もない食べ方をするのだアイルランド人たちよ。
ゆでただけ。 → ゆでただけ。

塩・こしょう・粒マスタード・マヨネーズ、いろいろつけてみたが、やっぱり見たまんまの味だった...。確かにコーンビーフだ。缶詰のと雰囲気は近い。しかし感心したのが、肉と一緒にゆでたじゃがいも。ただの水でゆでたじゃがいもとは違い、ねっとりしてこっくりして、それはそれはおいしい!さすがは、じゃがいもの国だ(ちなみに英語の手話では、『アイルランド人』と『じゃがいも』は同じ表現であらわされる)。
そっけない料理。 → そっけない料理。

細かくしたコーンビーフをマヨネーズで和えて、サンドイッチにもしてみた。
このパンは昨日焼いたパンの残り。『Kの食卓@台湾』のけいすけ(人)さんのレシピで作った、黒ゴマがたっぷり入った黒ゴマ食パン。ゴマが香ばしく、上新粉が1割入っているためか、トーストしてもさくさくでとってもおいしい。油分ゼロでとってもヘルシー。これしばらくうちの定番になりそうなおいしさ。
黒ゴマたっぷり →黒ゴマたっぷり 031805_2.jpg

2005年3月15日

いちご畑

車で20分ほど行ったところにあるいちご畑。そろそろいちご狩りができるかと週末行ってみたが、まだ少し早かった。畑にはいちごが実ってはいるが青いのも多く、まだ白い小さな花がいっぱい咲いている。いちご狩りは来月からだそうだ。そういえば去年もいちご狩りに行こうとはしてみたが、とうとう行けずじまいだった。今年こそやるぞ!
広々としたいちご畑 → <br />
広々としたいちご畑

しかしアメリカのいちごは、日本の栃乙女のような粒ぞろいの甘さはない。大味で、どちらかというと野菜を食べているかのような甘味の少なさだ。練乳なしでは、ちょっと食べにくい。もともと私は練乳が、そのままなめたいくらい大好きなので(たまになめる)、これでもかというほどたっぷり付けて食べる。いちご狩りに行くときは、練乳持参せねば。
そしてアメリカのいちごは、とっても粒が大きい。ノアの肉球と比較すると(比較の対象間違ってるか?)、大きいのがよく分かる。うーん、こんな大きいいちご、いくつ食べられるだろうか。今から心配。
巨大ないちごと肉球 → 巨大ないちごと肉球

今日はまるで初夏のような暖かさだった。公園の芝生やプールサイドでは、そこかしこに水着で寝そべる人の姿を見かける。金髪美女(?)も数人見かけたが、写真を撮るのははばかられたので、関係のない写真で失礼。

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2005年3月 4日

カニ・カニ・カニ

カニがおいしいと評判のベトナムレストランがある。その店には過去何度も行ったが、フォー以外食べたことがなかったのだ。店の中には生簀(というか水槽)があり、魚やカニがたくさんいる。
4人で2匹のカニを注文。ガーリックと胡椒でたっぷり味をつけたカニを、そのままから揚げにしたもの。かぶりつくように食べて、手がべとべとになるが、うまひ~。さすが評判だけはあるなー。
カニの上にはたっぷりと揚げニンニク → カニの上にはたっぷりと揚げニンニク
カニ以外にも、中華かベトナム料理か区別がつかないような料理を数品食べて、おなかいっぱい。残った料理は当然お持ち帰りにして、明日もカニだ~。
ミントとレタスに包んで食べる揚げ春巻き → 揚げ春巻き
カニのスープ → カニのスープ
牛肉とうずら → 牛肉レモングラス風味 鶉のロースト


ところで、今日のメンバーは、Jと私の他、友人Lとその彼氏。
友人Lの話をすると長くなる。簡単に説明すると、Lはベトナム系アメリカ人。お母さんはベトナム人。お父さんはアメリカ人だが、子供の頃生き別れて以来会ったことがない。Lは子供の頃に、里子に出されベトナムからアメリカに移民してきた。そして耳が聞こえない。会話は、手話(ASL)と、英語もしくはベトナム語の筆談ができる。あまりにもドラマチックな人生なので、彼女に代わって伝記を執筆する権利を申請中(ほんとか!)。
彼女は自分では思ってないようだが、苦労してきた人だ。強くてたくましい人だ。太平洋を挟んで8年間待ちつづけた彼と、明日結婚する。カニを食べながら見せてくれた、買ったばかりのペアの結婚指輪。証人になる私は、明日泣かずにいられるだろうか。

幸せいっぱい結婚指輪

2005年2月24日

寿司の日

今日は手巻き寿司パーティーだ。
あまり良い寿司ネタが手に入らないサンディエゴにおいて、知っている限り唯一の新鮮な魚屋へ、寿司ネタを買いに行った。うちから車で30分以上かかる。ちょっと遠い魚屋。しかし手巻き寿司パーティーをやるとなったら、行くべし行くべし。
そこは古い町並みが続く、古くから日本人の移民が多く住む町。広告などいっさい出していないが、口コミで日本人コミュニティーに広まる魚屋。もちろん日本人経営だ。鮮魚が手に入るのは木曜のみ。だから手巻き寿司パーティーはどうしても、木曜日にやらねばならないのだ。
一人前5ドルで、お造りを切ってくれる。魚は新鮮そのもの。日本にいた頃は、寿司や刺身など特別好きではなかった。しかし今、アメリカで暮らし、めったに食べられないと思うと、がぜん大好物になってしまった寿司。うーん。うまひ~。もうこの店の近くに、今すぐ引っ越したいくらいだ。
手巻き寿司パーティー。 → 手巻き寿司パーティー。

ところで、今日は友人Kさんの誕生日パーティー(数日遅れ)でもある。Kさん、お誕生日おめでとー!
生クリームが欲しいソフィー。 → 生クリームが欲しいソフィー。

2005年2月20日

病人食

体調不良です。咳もでないし、喉もいたくない。風邪の症状はなく、ただただ熱があるだけです。熱が上がったり、上がったり、上がったり、ちょっと下がったりしてます(今、ちょっと下がってる)。インフルエンザだろうか。
こんなに具合が悪いのに、トイレに行くたびに、猫の飲み水を取り替え、猫のトイレを片付ける、かいがいしい私。猫たち、遊んであげられなくてすまぬ。

ところで、具合が悪いとき、いつもJが作ってくれるのが、この写真(←写真撮ってるなよ)の病人食。クラム・チャウダーとおかゆ。どんなに弱っていてもこれなら食べられる。食べると元気がでてくる(ような気がする)。これ食べて、もう少し寝ます。おやすみなさい。
定番のクラム・チャウダー → 022005_1.jpg

おかゆとJ父の手作り梅干 → <br />
おかゆとJ父の手作り梅干

コメントの返事が滞ってます。みなさんすみません。お許しを~。

2005年2月16日

菓子パン

おととい作った硬いエクレアの、残りの硬いチョコレート。生クリームとブランデーをまぜてガナッシュを作ってみた。おぉ!ほんとうに柔らかいチョコレートクリームができた。簡単簡単。こうすれば柔らかい状態を保てるのか。
エクレアの残りのカスタードクリームもたくさんあるので(←作りすぎ)、さて何ができるかと考えて作ってみた。
クリームパンとチョコパン → クリームパンとチョコパン

食べてみると...。うーん。まるで日本のコンビニでよく売っているような安物クリームパンそっくりの味だ。特に可もなく不可もない、平凡なクリームパンとチョコパン。確かにここでは買えないかもしれないけれど、日本にいけばそれこそどこでも手に入る味。日本のパンはどれも、なんて安くて出来が良いのだろう。あらためて感心する。日本にいたら絶対自分で作らないだろうな、この菓子パン。
それにしてもまたまた大量にできてしまった菓子パン。しかもガナッシュもまだまだ残ってる。作る量だけはいつでもアメリカ並みになってしまったのだった。

2005年1月28日

大きければ

一度は行ってみたいと思っていた、『Islands Burger』。ハワイ風のハンバーガーレストランだ。ここは量が多いと聞いていたので、満を持しての空腹状態。
KさんとJと私。それぞれ、BigIslandBurgerだの、AhiBurgerだの、TropicalBurgerだの注文する。待つこと数分。出て来た、出て来た。
そっけない巨大なハンバーガー。 → そっけない巨大なハンバーガー。

うーん、確かにでかい。確かにナイフとフォークが必要だろう。しかしレストランと銘打っておきながら、やっぱりただのハンバーガーなのだった。これじゃあまりにもそっけないから、野菜くらい飾りに付けようとか思わないのかね、この人たち。大きければそれでいいのか!
しかしながら、こういうアメリカのジャンクフードはやっぱりおいしい。高カロリーで、栄養のバランス悪いのは分かっているのだけどねぇ...。
ところで、私が一番好きなファーストフードのハンバーガーは、『In-n-out Burger』。値段も安く、味も良い。うーん、やっぱりここを超えるハンバーガーはまだ見つからないなぁ。

唯一の野菜、オニオンリング。 → 唯一の野菜、オニオンリング

2005年1月18日

食感の違い

たまに変わったものを売っている食料品店TraderJoe'sで、ピザ生地を見つけた。一次発酵済みの生地が冷蔵されており、1回分ずつ小分になって売っている。全粒粉と小麦粉の2種類あり、触るとぐにゃぐにゃして柔らかい。
ピザの作り方はいたって簡単。ビニール袋ごと常温で20分置き、直径30センチに延ばして、具を乗せて焼くだけ。冷凍ピザよりも少し手間がかかり、手作りピザよりもお手軽。ずっと気になっていたのだが、初めて買ってみた。1回分の生地が99セント。とっても安い。
食べてみる。具もピザソースもいつと同じものなので、基本的に味は変わりないのだが、食感が違う。そう。アメリカのパンと同じ食感なのだ。ねちょっとして、歯にくっつくような感じ。
フランスパンの食感を、『さくさく』でも『かりっ』でもなく、『Sticky(ねばねばする)』と表現するようなアメリカ人たち。そこらで売っているアメリカのパンは、冗談ではなく本当にstickyなのだ。
それと同じねちょねちょ感のピザ。こういう食感がおいしいと思っているのだろうか、この人たち。
しかしこのピザ生地、とっても人気があるようで、たまに山のように冷蔵庫に積まれていると思いきや、全部売り切れになっていたりもする。本当に好きなんだろうなぁ。
お手軽ピザ生地 → お手軽ピザ生地
見た目は問題ないピザ→ 夕飯の写真

2005年1月14日

ギリシア料理とオリーブ

いつもギリシア人でいっぱいの家庭的なギリシア料理屋がある。週末の昼間ともなると、ギリシア人の大家族が大きいテーブルいっぱいを占領して、集まっている。こういう店は間違いなくおいしい。
不思議なことに、ギリシア人の若い女の人はみなほっそりして美しく、ある程度年齢がいくと一様に太って迫力がある。食生活の問題だろうか。
今日頼んだのは、ほうれん草とチーズがパイ生地の中にはいったもの。ピラフとサラダ、ピタパンがついて$8.25。手ごろな値段でおいしい。中でも何が好きかというと、このサラダに入っている紫色の種入りオリーブ。梅干のように酸っぱくて、パンチが効いている。ギリシア料理もアラブ料理も、概してサラダは手抜きでおいしくないが、オリーブだけはとってもいける。
ほうれん草のパイ。さくさくでおいしい。→<br />
ほうれん草のパイ。

それで思い出したが、うちで以前買ったオリーブの種抜き。オリーブ好きの私にはたまらない台所用品ながら、あまり出番がない。なぜなら瓶詰めで売っているオリーブは、中にピーマンなど詰め物が入ったものが圧倒的に多く、詰め物のない、種入りオリーブ自体少ないからなのだった。めったに使わないオリーブの種抜き。さくらんぼの種を抜くのにも適していてたいへん役に立つ。だから決して無駄遣いをしたわけではないのだ(ほんと!)。早くさくらんぼ出回らないかな...。
たいへん便利なオリーブの種抜き。→たいへん便利なオリーブの種抜き。

2005年1月 8日

おフランス人とケーキ

サンディエゴに美味しいケーキ屋はない。知っている限りでは皆無だ。日本風の普通のケーキ屋が1軒あるにはあるが、日本人以外で支持している人を聞いたことがないとても地味な店だ。
そんな話を知り合いのフランス人Sにしたところ、深く頷き、同意しつつ彼女は言った。
「1軒だけある」
聞くところによると、アメリカのケーキとは思えないほど、フランスの味に近いそうな。ほんとか。フランスには行ったこともないので、フランスの味がどんなものかは知らないが、フランス人がいうのだから間違いなかろう。そこはデザート専門の店で夜中まで行列ができているそうだ。期待が高まる。店はスーザンの家のすぐ近くだ。ついでに彼女にも聞いてみると、一度食べたことあるが『まあまあ』だったとのこと。ぷっ。きっとアメリカ人にはおいしいケーキなど分からないのだろう。フランス人を信じて、この嵐の中、勇んで買いに行く。
確かに行列。確かにおいしそう。かなりの大きさ。値段もかなりのもの。ケーキの上には花までふんだんに飾ってある。
ティラミス、レモンプラリネ、いちごショートケーキを購入。
そして、一口ぱくり。
まっずー。こってりとした、しかし甘くないバタークリーム。ぱさぱさのスポンジ。久しぶりに食べたこんなにまずいケーキ。ショートケーキのスポンジは、何かの間違いだとは思うが、シナモンベーグルでできているとしか思えなかった。本当に何かの間違いかもしれないと、念のために3種類口にしてみるが、どれもこれもおそろしいまずさなのだった。店の名前はExtraordinary desserts。確かにextraordinary(並外れた・驚くべき)な味なのだった。おいっ、フランス人!しっかりしろ!
大きさもextraordinary。缶ビールよりも巨大。 →大きさもextraordinary

ついでに立ち寄った地味なピザ屋。しかしこちらは店構えとは裏腹に、かなり美味しかった。このピザがあったから、今日は救われた。やっぱりアメリカ料理はこういうオーソドックスなものに限るのだ。
愛想の良い店員たち → 愛想の良い店員たち
危なげない味のピザ → 危なげない味のピザ

2004年12月26日

ラーメン

クリスマスのあとは、アメリカ中のいろいろな店でアフタークリスマスセールがある。しかし特に買いたいもののない私たちは、年末の食料など日本物を買いに、車で1時間半、ロサンゼルスの南に位置するコスタメサに行くことにした。1時間半もかけてわざわざ行く目的は、ブックオフでの古本購入と日系スーパーマルカイ
特にこのスーパーは質・値段ともに、サンディエゴの日系スーパーとは比べ物にならないくらい良い。アメリカとは思えないほど、日本のお正月用食品がたくさん並んでいる。さすがに日本からの空輸の鮮魚などは高いが、日本のビールは酒税の関係からか、日本で買うよりもずっと安い(サッポロ黒ラベルが1缶50円程度)。この値段は、アメリカで安売りしているバドワイザーなどと同じ値段なので、たまに買うことにしている。
そして今回の目的のもうひとつ。らーめん山頭火!そう。あの有名店、山頭火がコスタメサにできたのだ。これはつい先日、Marioさんの日記(『Mario In Socal』)で知ったばかり。あぁ、懐かしひ山頭火の塩ラーメン。この味この味。約3年ぶりの日本のおいしいラーメンに、ため息をつきつつ、満足満腹のお昼を食べたのであった。
以前は、この店と同じ場所に、別のラーメン屋があり、それはそれはまずいラーメンを出していたものだ。そのまずさといったら、生まれてこのかた食べたラーメンの中でも最低のまずさ。インスタントを注意書き通りに作っても、100倍ましな味になるだろうと思われるほどのひどい代物だった。それが今ではこのおいしさ。あぁ、またすぐにでも来ねばならない。
おいしいラーメン → おいしいラーメン

ブックオフで今回買った本は全部で18冊。古本屋なので好きな本を見つけるのが一苦労だが、1冊1ドルならまあ許せる。家に帰ると、さっそく寄ってくる古本フェチのノア。この猫、本当に古本のにおいが好きなのだ。嗅いで嗅いで、鼻をこすりつけて、鼻水まで出す始末(汚い...)。まさにトランス状態。ノアが膝の上にいるときに、古本など取り出すとたいへんなことになるので、やつに見つからないようこっそり読むしかない。買ってきた本を並べて楽しんでいると、なんとソフィーまでやってきた。2匹で夢中になって嗅いでいる。いったい、これに何のにおいが刷り込まれているんでしょう、ブックオフさん。ぜひ教えていただきたい。この猫夢中ぶり、またたびの比じゃありませんよ。
夢中な猫たち。 → 夢中な猫たち。

2004年12月18日

おヨーロッパ

Tip Top Meatsという店がある。レストランと、本格的な肉屋、その他食品がたくさん並ぶ、ヨーロピアンスタイルのデリだ。この店は以前友人Aさんに連れて行ってもらったことがある。アウトレットで買物するついでに、久しぶりに寄ってみた。
だいたいアメリカ人はヨーロッパ物に弱い。ちょっと小金を持っているような人たちは、ヨーロッパ物が大好き。日本人のブランド信仰とは違い、もうヨーロッパ(特にフランス)に対する憧れのようなコンプレックスのようなものを持っているような気がする。Made in USA よりも一段上だと思っているのではなかろうか。人に対しても同じ。ひどいフランス訛りの英語を話すフランス人には、とっても親切に聞く姿勢を持ってくれるのに対して、同じような(と思う)ひどい訛りのアジア人には、「はぁ~~ん?」などと露骨に冷たかったりする。テレビのトーク番組でジョークのねたになるのも、日本人の英語訛りのことだったり。
FoodNetworkで人気のあるIron Chef(『料理の鉄人』の再放送。英語吹き替え版)。再放送にもかかわらず、こちらでは毎日放送されている。アメリカで店を持ち活躍している和食の鉄人森本シェフは、FoodNetworkのCMにもでているが、以前みたインタビューでは、森本さんの英語にだけ字幕がしっかりでていた。ちゃんと分かりやすい(と思うのは日本人だけか?!)英語しゃべってるのに、字幕!それを見たときには、まるで自分のことのように胸が痛んだものだ。それに比べてフランスのチョコレート職人Jacques Torresなど、恐ろしいほど訛っているのに、字幕など出たためしがない。
話が脱線したが、まぁそういうことだ。
ところで、そのヨーロピアンスタイルのデリ。カウンターにはずらりと様々な肉が並んでいる。ソーセージもたくさんある。そのどれもに、デンマーク風だのポーランド風だの形容詞が付いている。確かにとてもおいしそうだ。清潔なにおい。初めて行ったJは買う気まんまんだ。すごく悩んで、いろいろ買った。
食材1食材2
ポーランド風ソーセージ
2度スモークした皮付きベーコン
ザワークラウト(キャベツの酢漬け)
パンチェッタ(塩漬け豚バラ肉)
ロシアの黒パン
ドイツのプンパニッケル(ライ麦パン)
ドイツのシュトーレン(クリスマス用ドライフルーツ入りパン菓子)
オランダのフルーツケーキ
オランダのココア
特にこのオランダのココア。シスターの絵が書いてある缶がとってもかわいい。空き缶は何かに使えそうだ(何に?)。こんなにいろいろ買って、ヨーロッパコンプレックスはどっちだと自らツッコミ入れたくなる私。
そしてさっそく今日の夕飯に並ぶ食材。うまひ~。

2004年12月10日

豆の煮込み

友人Nがお昼ご飯を作ってくれるという。Nはブラジル人だが、日系ブラジル人と結婚しただけあって、かなりの日本通だ。今までもブラジルに居た頃通っていたという、日本料理クラスで教わった日本料理を数々作ってくれた。お好み焼き(ソースも手作り)、天丼、にんじん味噌汁など、一見スタンダードそうでいて、中味はかなり個性的な、しかし思いのほか美味しい日本料理。
今日は何だろう。前回果たせなかった手打ちうどんだろうか。しかし予想を裏切り、Nが作ってくれたのはブラジル家庭料理だった。やった!これがずっと食べたいと思っていたのだ。
メニューは、鳥胸肉のフライ、白身魚のフライ、きゅうりのサラダ、豆の煮込み、ご飯。このフェイジョアーダという豆の煮込みがまた美味しい!芋の粉をふりかけて食べるのだが、豆とうまく絡み合って不思議に合う。おいしいではないか、N!
しかしなぜかNはちょっとすまなそうな顔をする。「今日は材料がなくてブラジル料理だったけど、次のときは日本料理作るからね」などという。これとこれを作ってみたいのだ、と日本料理の本を広げて楽しそうに物色するN。それがまた懐石料理風な難しそうなものばかり。違う違うN。私は本当にブラジル料理で充分なんだよ~。
おいしいブラジルの家庭料理 → おいしいブラジルの家庭料理

2004年12月 1日

相性の悪い貝

冷凍のムール貝を買った。中国スーパーで安売りだったのだ。ムール貝のほか、エビ、イカなどを入れて、ブイヤベースを作ってみた。トマト味の熱いスープは寒い日にぴったり。濃厚な魚介の出汁がきいたこのスープ、そうだ。残りはご飯を入れて、明日の朝、リゾットにして食べよう!などと思ったのがそもそもの間違いだったのだ...。
ムール貝には嫌な思い出がある。今でも覚えている、数年前のこと。仕事中出先で入ったフランス料理屋(横浜。店の場所も覚えている)。ランチはムール貝のリゾットだった。熱々でおいしかったなーと幸せ気分で電車に乗った。午後から他社で会議がある。会議室に直行して、数分後、突如吐き気が襲ってきた。会議中唐突に席を立ち、トイレに駆け込む私。もうほとんど口までこみ上げている。間一髪の差で間に合って、何とかトイレにたどりつくと、そこで、ぶぅぉぉぉぉぉぉ~っと恐ろしい音をたてて、胃の中のものを全部一気に吐いてしまったのだった(汚い話ですみません)。それはもう突如襲ってきた発作のようなもので、止めることなど出来やしない。その会社のトイレをかなり広範囲に汚してしまったが、40人近くいた会議室の中でばらまかなくて良かったと心からほっとしたのだった。
未だかつてそんな勢いで吐いたことなどない。どう考えても怪しいのはムール貝。こういう場合、その店を訴えるべきなのかと迷ったが、確証もないし、一緒に同じ物を食べた上司は何事もなかったという。そしてその後特に問題もなかったのでそのままにしてしまった。しかしムール貝はそれ以来一度も食べたことはない。添えられていても除けて食べないようにしていたのだった。
そんなムール貝だが、今回安さに負けてつい買ってしまった。ブイヤベースの残りは翌朝、ご飯を入れて卵を落とし、リゾット風にしてみた。貝類は食べにくいので殻を取って中身だけにする。熱々リゾットを食べ初めて数分後、うっ!ムール貝の殻の破片が喉に突き刺さる。だが気が付いたときにはもう飲み込んでしまった。急いでトイレに駆け込み吐こうと試みるが(再び汚くてすみません)、どうしても吐けない。刃物が突き刺さったように喉が痛い。このまま死ぬかも...。テーブルに戻り、泣きべそかきながら弱気にJに訴える。驚きつつも、貝殻はカルシウムだから胃酸で溶ける、そのまま飲み込むよう冷静に指示をするJ。そうか。それなら飲んでしまおう。こういうときは、ご飯を丸呑みすると良いと聞く。しかし、リゾットの残りを食べる気はしない。ご飯はない。水を飲んでも、お湯を飲んでもだめ。そうだ。ぶどうならある。
アメリカの種無しぶどうは大きい。4センチほどもある。なかなか丸呑みできるものではないのだ。それでも柔らかくて具合は良さそうだ。かなり無理してなんとか飲み込むと、おぉ!貝も一緒に落ちていく感触が!しかし、ムール貝の薄い鋭い破片で、食道が焼けるように痛い。巨大ぶどうを10粒も飲んだ頃、ようやく貝は胃にたどり着いたのだった。あぁよかった。痛かった。ほんとに死ぬかと思ったよ~。
そう、この冷凍ムール貝。買った時から、割れていた貝が1~2個入っていたのだった。破片はとったつもりだったのに、貝にくっついていたのだろう。安売りの貝だったからいけなかったのか。それともこの貝に何かたたられているのだろうか。どっちにしろ相性が悪いこと間違いない。もう当分食べるのは止めようと、固く心に誓ったのだった。そしてあの破片。ちゃんと全部胃の中で溶けてくれただろうか。
ブイヤベースはOKだった。

2004年11月25日

Party料理

今日は感謝祭。今年は友人4人を招待しうちでご飯を食べた。4人(+子供1人)のうちわけは、中国人2人・ベトナム人1人・日本人1人。事前に聞いてみたが、七面鳥など好きな人はひとりもいない。中国人は中華とビールを持ってくるというし、ベトナム人は生春巻きを作るというので、必然的にアジア風のパーティー料理になってしまった。全然感謝祭と関係ないな...。
感謝祭っぽくない料理ばかり

うちで作ったのは次の6つ。
巻き寿司(太巻き・フィラデルフィアロール・かんぴょう巻き・鉄火巻き)
鶏の唐揚げ
あさりの酒蒸し
サラダ
ナチョ&ガガモレ
トン汁

最後のトン汁など日本人のパーティーでも見かけないような、らしからぬ料理。
しかしさすがアジア人。テイストがみな近いのだ。どれを出しても問題ない。これがアメリカ人だったらいちいち食べられるかどうか気にするところだが、今日のお客さまたちは全然大丈夫。当然のことながら、当たり前のように箸を使い、当たり前のように疑問をもたずにどれも食べてくれる。楽だ。
デザートは日本人代表Kさんの持って来てくれたカーボダイエットアイス。そして中華を持ってくるはずだった中国人が、なぜか持ってきたパイナップル。しかしこのパイナップル切りパフォーマンス、めちゃめちゃ面白かった。中国から持ってきたというパイナップルナイフを使って、あざやかにパイナップルの周囲の茶色のいぼいぼ部分を取り除き、これまたあざやかに一口大に切り分けてくれる。あぁうちに丸太のような中華まな板があったら、もっと見栄えがしただろうに残念だ。
このパイナップルナイフ、中国でしか売っているのを見たことがないという。私もはじめて見た。茶色の部分が完璧に取られたパイナップルは、見た目もきれいで、非常に食べやすく、歯に詰まることもないから不思議だ。今度買ってきてもらおう。
パイナップル切りパフォーマンス中 → パイナップル切りパフォーマンス中

2004年11月20日

釣り過ぎ注意

先週のいわしに味をしめて、再びいわし釣りにチャレンジ。先週の日記にコメントを寄せてくれたにゃ~んmamaさんによると、『アメリカはイワシがすごく捕れていて、日本は全然捕れない』、と日本のニュースで特集していたそうな。これならまた今週もいけるはず(ほんとか)!場所も同じオーシャンサイド。釣竿も新調し、友人Kさんも誘い、やる気まんまんだ。
夕まづめ近い海岸は、またもや釣り人も多く、あざらしも多く、海鳥も多い。いわしが押し寄せているに違いない。果たせるかな、ものの数秒ですぐさまいわしがかかる。続いて3人ほぼ同時に釣れ、初めて釣れたKさんも喜ぶ。まさに入れ食いだ。2匹一緒にさびきにかかったりもする。そして程なく、

釣り糸たらす → ひく → いわしかかる → 釣り針からはずす → 釣り糸たらす → ひく

といった連続作業が始まった。最初は3人で喜んでいたものの、だんだん会話も少なくなり、いわし釣り作業は仕事と化す。もはや互いの成果を誉めあうことすらしない。数を競いあうむじゃきさのかけらもない。ただただもくもくと釣るのみ。
日暮れまでの1時間半。成果はなんと計62匹。やった今日こそいわし三昧だ!健闘をたたえ合い家路を急ぐ3人は、今宵の夕飯に大いに夢を膨らませる。これから何が待っているとも知らずに....。
大漁のいわし
そう待っていたものは、この大漁のいわしの処理だった。うろこ取り係、はらわた取り係、さばき係とすぐさま役割分担が決まり、作業を開始する。生でも食べたい。オリーブオイル炒めも食べたい。あれこれ夢を語り合う空腹の3人。しかし62匹のいわし。時間のかかることかかること。楽しいどころか、辛い労働としかいいようのない単純作業が続く。ボールの中の冷たい水に漬かる手は、魚のはらわたが絡みつき、気のせいか赤切れができているよう。もうまるで気分は蟹工船。
代わる代わる休憩を取る3人。ひもじさのあまり、途中ポテトチップを手にするふとどき者までいる(おい!)。そしてこの作業、なーんと終わったのは夜10時。夕飯の支度も含めて、4時間近くもかかってしまったのだった。釣ってる時間の2倍以上ではないか!

夕飯のメニューは、いわしのニンニクオリーブオイル炒め、なめろう、いわし姿寿司、つみれ汁。仕込んだオイルサーディンを除いて、3人で40匹を全部きれいに平らげたのだった。ゆずも大葉もないが、新鮮さでカバー。おいしかったー。疲れたー。
おいしいつみれ汁 → つみれ汁

2004年11月13日

いわし

この時期いわしが大漁だそうな。オイルサーディンにしたらすごくおいしかったという友人Sさん。そんな話を聞いたら、いわし釣りに行かずにはいられない。昼過ぎ急に思い立ったので、オーシャンサイドのピアに着いたのはもう4時近かった。
釣り人たち
魚が比較的よく釣れる朝の時間帯を朝まづめ、夕方の時間帯を夕まづめというそうだ。今日は夕まづめの勝負!さびき(疑似針をたくさん付けた胴付き仕掛けのこと。さびく→竿を上下させ、仕掛けを躍らせて誘いをかけること)で釣る。
シーズンとあって釣り人は多い。海面を見ると魚の背がきらきら輝いているのが見えるほどたくさんいる。しかし同じく大量の魚を狙ってあざらしはいるは、ペリカンはいるは、水鳥はいるは、カモメはいるは、サーファーまでたくさんいるというごちゃごちゃぶり。ピア周辺の海はものすごく混んでいる。普段あざらしはかわいいやつなのだが、今はかなりうざい。あざらしが通るたびに糸がからまないよう避けねばならないし、魚はみな逃げる。しかし仕方がない。邪魔者はこちらなのだ。
釣り糸を垂らすと、おぉ!すぐに引く。入れ食いとはこのことか。いわしやスメルトがばんばんかかる。30分足らずで8匹釣れた。あっという間に日が暮れて終わりになってしまったが、次はもっと早くから来ることにしよう。
本日の獲物はすぐさま夕飯に並ぶ。いわしの生姜煮といわしの姿寿司。釣れたては透明に近かったウロコが、料理するころには黒っぽく変わっている。しかし新鮮なのには変わりない。うまひー。
いわしの姿寿司
生のいわしは猫たちにも少しおすそわけ。初めて新鮮な生魚を見るソフィーは、アメリカ生まれの猫とは思えないほどがっつく。まるでもう猫夢中。しかしけしからんことに日本生まれのノアは見向きもしないのだった。どっちがグルメなんだろう。
生魚好きなソフィー

2004年11月 8日

ごぼうとは?

先日、中国スーパーで買ったごぼう。きんぴらごぼうにして食べた。アメリカで売っているごぼうは、日本のものよりも香りが少ないような気がするが、大きさ・形・味ともにまさしく懐かしの日本のごぼう。袋にも入っていないので見当がつかないが、いったいどこからアメリカに輸入されているのだろうか。
1本85セントで山積みされていたごぼう。どれにしようか物色していたら、それは何かと計3人(中国人1人、白人2人)に尋ねられた。『Gobo』としか書いてないし、果物売り場でブドウの隣に置いてあったので、そりゃあ何だか分からんだろう。
これは野菜だと教える。すると、当然どうやって食べるのか聞いてくる。皮をむいて、薄くスライスして、しばらく水にとって...。
「Why?」不思議そうに聞く白人のおばあさん。
あくを取るためになんだけど...。頭の中で日本語の答えならすぐさま出てくる。しかし英語でなんと説明したものか。う~ん。そうしないと食べれないからだ、と苦しまぎれに説明すると、おばあさんますます不思議がる。青い目をむき出して驚く。
「Ooooh???」
あく。いくら考えてもそんな英語思いつかん。家に帰って辞書引いたらあくは『scum』としかでていない。これは水に浮かぶあくの皮膜のことなので、ちょっと違う。正しくはなんて説明すればよかったんでしょうねぇ。どなたか知ってたら教えてください。
結局あのとき分からなかったので、「smelly(臭い)」だからだとウソつきました。
ゴボウサラダの作り方ときんぴらごぼうの作り方は教えたものの、結果見ていたところ、誰ひとりごぼうを買った人はいなかった。営業向きではありません。すまぬ中国スーパー。
あく抜き後のきんぴらごぼう

2004年11月 7日

タコスそしてまたタコス

タコス三昧でいこう!ということになり、またメキシコへ遊びに行くことにした。友人Kさんも一緒だ。Kさんはメキシコ初体験なので、今日はガイド気取りで今まで食べたおいしいタコスの店を案内する。
まずはティファナで必ず行く、豚肉タコスの店とホセ兄弟(仮名)の屋台の2軒。ホセのところへは人がくれば必ず、人が来なくてもただタコスを食べにだけ行ったりするので、ホセ弟とはすっかり顔なじみになった。いつも行くと愛想良く手を振ってくれる。ここのカルネアサダ(牛肉)はジューシーでとても柔らかい。豚肉タコスのほうは、燻製のような濃い味の香ばしい肉。これもまたおいしい。
次のそのまま車でテカテまで周り、Los Amigos という覚えやすい名前のホセ家族(仮名)経営のタコス屋へ行く。この店も以前A夫妻と一緒に行ったことがあるお気に入りのタコス屋だ。いつ行ってもホセ家族の結束は固い。10人余の従業員誰ひとりメンバーが変わらず。こちらのタコスはまたボリューム満点。どの部分の肉か、いやいったい何の肉なのかすら見当がつかないような歯ごたえのある好い焼き加減の肉をはさんだタコス。この店ではいつもチーズ入りケサディーヤを食べる。うまい!
ケサディーヤ
途中、揚げ菓子のチュロスを食べ、スーパーでKさんが買った焼きたてトルティーヤを食べ、ヤクルトまで飲み、もうお腹一杯。3時間余でかなり食べ過ぎだ。
テカテの国境が混んでいたので、オタイメサの国境へ回ることにした。ゲート直前に2列隣の白人カップルの車がなぜか国境警備隊数名に取り囲まれていた。麻薬犬らしき犬まで動員されている。すわ、何事ぞ!と一瞬緊張に包まれる。かなり長いこと尋問され、ふてくされた様子の運転手。どうやら薬の売人だったようだ(憶測)。よかった同じ列じゃなくて。行列は長く、売人と同じ列じゃなくても国境を越えるまでに30分近くかかった。
2004年9月30日以後は、アメリカへ入国する場合、陸路のメキシコ国境でも指紋スキャンと顔写真撮影がされるようになったと聞くが、全員ではなく怪しい人だけがピックアップされているようだ。当然思いっきり地味な日本人である私たちは免除された。おまけに今回ゲートの管理官は日系人で、ますますスムースに再入国することができた。家から車で20分足らずのところにある近いタコス屋だが、やっぱり毎回帰りは緊張するものだ。
怪しまれる薬の売人たち(憶測) → 薬の売人たち(憶測)
愛想のいい見知らぬタコス屋 → 町のタコス屋

2004年11月 6日

油っぽい中華たち

久しぶりに中国スーパーでご飯を食べた。スーパーの中にあるフードコートのような店だが、味はなかなか。ボリュームもたっぷり。2人で分けてもお腹いっぱいになる。数多くのおかずの中から3種類選んで、スープ、ご飯、なぜかバナナがついて$4.99。安い。今日選んだのは、茄子とひき肉の炒め物、いんげんの炒め物、鶏肉のオレンジ味の炒め物と、炒め物尽くし。油もたっぷり。ダイエットの天敵のような食べ物ばかりだが、これがうまい!
こってりした中華たち

しかしなぜかこの店例の衛生ランクが表示されていない。おかしいなーと周りをきょろきょろしていると...。あぁ発見してしまったすばやく動く黒い醜悪な虫1匹...。Bだ!ここ店は絶対Bに決定!

いつもみんなこっちを向いている、不思議ななまずたち→なまず