猫にごはん

 

 

 

 

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カテゴリー : cat

2007年6月 7日

右利きの猫

ここ数日の間に、ソフィーには新しい特技がひとつできた。
そこは誰もいないはずの台所。ぎぎっ、ぎぎーっと戸棚を開ける不審な音がする。見るとソフィーが、さも用事有りげに戸棚を開けているではないか。なぜある日突然できるようになったのだろう。今まで密かに練習でもしていたのか。うちの台所の扉はけっこう重いのに、がんばって開けられるようになった。
けっこう得意げ。 → 猫にごはん

ソフィーはもともと器用なので、網戸を引いて開けることもできるのだ。網戸はしかし、ベランダに出るとき(左開き)は開けられず、ベランダから戻ってくるとき(右開き)にだけ開けられる。すなわち、右前足のほうがより器用に使えるということだ。右利きの猫。台所の戸棚も当然開けるられるのは右側だけだ。
以来、朝起きると、右開きの扉だけが、猫の隙間ほど開けっ放しになっている。
点検完了。 → 猫にごはん

昨晩のこと、どこかからか、か細い猫の鳴き声がする。遠くから聞こえるので、外にでも猫がいるのかときょろきょろしたが、どうも見当たらない。ベランダ側にも玄関側にも猫の姿はない。そのうち気がついた。はっ、そういえばソフィーの姿をしばらく見ていないではないか。
台所に行くと、哀れな声は少し大きくなった。戸棚をいろいろ開けてみると、おぉ、茶色い塊が飛び出してきた。なんといつの間にか閉じ込められていたのだ。ソフィーが扉を開けて中に入っていたのが、何かのひょうしで扉が閉まってしまったのだろう。重い扉だから、自然に閉まることはめったにないのにね。真っ暗な中で何分くらい閉じ込められていたのか。まぶしそうに目を瞬かせている。
これに懲りて、勝手に戸棚の中に入らないようにしましょうね。

これは人間が開けっ放しにした戸棚。気がつくと猫2匹入りに。人間も、開けたらちゃんと閉めましょうね。
あたしが開けたんじゃないわよ。 → 猫にごはん

2007年5月31日

寝癖猫

先日仲良し皿を買ったときに、実はもう一つ別の皿とどちらにするか、かなり迷った。それはテーブル付きの皿で、20センチくらいの高さの台(テーブル)に皿が二つ埋め込み式になっているもの。こういうの犬用の食器ではよく見るが、猫用としても売っているのだなぁ。見た目はかわいいが、テーブル付き、猫は気に入るだろうか。食べやすそうにも、食べにくそうにも思える。迷うなぁ。
迷って、とりあえずテストをしてみたのだった。
実験中の食事風景。 → 猫にごはん

簡易猫用テーブル(←ただのワインの木箱ともいう)。
店で売っていたテーブルの高さとほぼ同じくらいなのだが、埋め込み式になっていない分、皿の高さだけ高くなってしまう。猫缶を入れて、ささっおたべ、と出してみたところ、食べることは食べる。しかしかなり食べにくそう。皿の奥のほうまで届かない感じ。特に前足の短いソフィーには向いてなさそうだ。うーむだめか。実験になっていないともいうが。
どなたか、テーブル付き皿をご使用の方から、評判を聞かせていただきたいものだ。
やっぱり床のほうがいいわね。 → 猫にごはん

というわけで結局、このたびは仲良し皿のほうを購入することにしたのだった。
相変わらず使ってはいるが、もともとノアのほうが明らかに早食いのうえ、食べ物に関しての暗黙の優先権があり、自分の分を食べ終わるとすぐさまソフィーの分を横取りしてしまうのだ。皿がくっついていると、さらに(←だじゃれか)横取りしやすいようで、食べかけのまま人のを奪いに行くという、お行儀の悪さがさらに(←しつこい)目立つのだった。きみたち、仲良し皿なのだから仲良くしようねぇ。

ところで今日はまたもやアパート全体がサプライズ断水だった。朝8時から夕方まで完全断水。おかげで、ペットボトルの飲み水で気持ちだけ顔を洗い、寝癖のまま外出するはめになった。お願いだから前もって教えてくれー!
なぜか今日はノアも寝癖。 → 猫にごはん

2007年5月23日

仲良し皿

また買ってしまった。黒猫グッズには、本当に弱いんだよねぇ。つい欲しくなってしまう。
このたび買ったのは、じゃん。
黒猫の皿とマット → 猫にごはん

これは皿がふたつくっついているのがポイントだ。これで2匹並んで食べたら、いかにも仲良しに見える(希望)。ささ、新しい食器でご飯をお食べ。
食べにくいわね。 → 猫にごはん

わー、仲良さそう。しかし食べながら、2匹とも耳をぴくぴくさせている。皿がくっつき過ぎているせいか、それとも太っているからか。さらにもう一つ難点があった。
もういらなーい。 → 猫にごはん

忘れていたが、ノアは食べ終わると必ずこうして砂かけをするのだった。マットをひっくり返さんばかりの勢いで(実際皿がひっくり返った)、いらないいらないと、砂かけするではないか。やめれっちゅうの。

注意:黒猫がついているからといって、何でも買ってしまうのはやめましょう。

2007年5月 1日

猫の日課

朝ご飯には、たいていトーストを食べる。パンを焼き、バターを塗り、さて食べようかというとき、準備万端待ちわびているのは人間ではなく、この猫だ。
まだかしら、あたしのバター。 → 猫にごはん

ソフィーはバターが大好き。バターに限らず乳製品全般が好きなのだ。生クリームも、サワークリームも、塩ヨーグルトもなめる。でも一番好きなのがやっぱりバターで、毎朝こうしてちょこんとお座りして、待っているのだ。
ノアもそうだが、うちの猫たちの良いところは、人間の食べ物に手を出さないことだ。こうして大好きなバターを目の前に出しておいても、決して勝手に食べたりしない。おとなしく、人間が分けてくれるのをじーっと待っているのだ。私としては、『お魚くわえたどら猫』的なワイルドさも好きなのだけどね。飼い猫だから仕方がない。

バターは塩分が入っているので、あげるといってもほんの少ーし、指につけてなめさせてやるだけだ。そして一口おすそわけをもらうと、もう満足して毛づくろいするので、食べたくてたまらないというよりも、毎朝のソフィーの日課のようなものなのだろう。もしかしたら、毛艶を保つために、毎朝バターの油分を欲しがっているだけなのかも。
本当はバターなどあげないほうがいいのは分かっているのだが、こんなにかわいい真剣な顔でじーっと見つめられたら、あなた、やらないわけにはいきませんよねぇ。あぁなんて弱い飼い主だ。
大好きバター! → 猫にごはん

ところで明日から数日旅行に行ってきます。留守の間はいつもながら、マルコさんが猫たちのお世話をしてくれる。どうぞよろしくお願いします。ノアよ、ソフィーよ、いい子にしているのだよ。

2007年4月 1日

猫の誕生日プレゼント

4月1日はノアの誕生日だ。今日で7歳になったノア。以前調べた『猫の人間年齢換算表』によると、猫の7歳は人間にして44歳。なんて立派なおっさん猫だ。
この表によると、ノアはこれから1年で人間にして4歳ずつ年をとっていく。人間の3倍近く毎日寝てばかりいるくせに、4倍も早く年をとってしまうのだ。そう考えると、そんな人生(猫生?)もったいないような気もするが、ある意味それだけ悩みも苦しみもなく、静かで平穏な時を過ごすことができるのだ。次に生まれ変わるときは、私も猫になりたい(猫バカの飼い主限定で)。
7歳になりました。 → 猫にごはん

そんなノアの誕生日。全然関係ないが、久しぶりにカジノへ行った。稼いだあとは、ゴージャスなキャットタワーをプレゼントに買ってあげましょ。
うちから車で約30分。インディアン居住区にあるカジノは、中には本当にネイティブアメリカン(インディアン)も働いているのかもしれないが、ラスベガス同様全くそんなかけらも見当たらないのだ。快晴の日曜だというのに、薄暗くタバコの煙でいっぱいで、不健全な人々と雰囲気で満ち満ちていて、足を踏み入れるだけでわくわくする。小市民の私たちは一人50ドルの予算で、2時間弱遊んだ。結果は...、インディアンの人たちの生活向上に微弱ながら役にたったことと思いたい。
本当の誕生日プレゼントはこれだっ! → 猫にごはん

さぁノア。誕生日プレゼントの煮干をお食べ。
ノアは煮干が大好きなのだが、めったにやらないので、たまに出すととても喜ぶ。そしてきちんと頭とハラワタを残して、がつがつときれいに食べるのだ。なんてお利巧なんでしょ(←猫バカ)。
おすそ分けにソフィーにもやったが、アメリカ生まれのこの猫は、煮干なんぞ一口も食べないので、それもノアが完食。
こんなの嫌ーい。 → 猫にごはん

誕生日おめでとう、ノア。あと10年は一緒に暮らしたいね。いつまでも元気で長生きするのだよ。そして万が一早く死んでしまっても、生まれ変わって、間違えずにまた私のところに来るのだよ。

2007年3月29日

みんなの枕

今こうしてキーボードに向かう私の横で、猫が2匹人間用の枕の上で寝ている。寒い時期、布団の中に入りたがっていた猫が、こうして布団の外で寝るようになると、春になったなぁと感じる。暖かくなっても人間の近くで寝たがるなんて、なんて人懐っこい猫たちでしょ。というのは嘘で、今この枕の上が猫たちの人気寝床スポットになっているだけなのだ。
その証拠に、人間がいてもいなくても、日がな一日枕の上で過ごす猫。もちろん夜も枕の上で寝るので、むしろ人間のほうが夜になると、猫の寝床におじゃまして寝ているような感じだ。
正しく猫用。 → 猫にごはん

さすがに毛だらけになった枕で人間が寝るのはためらわれるため、もはや猫用ベッドと化してしまったそれは、もう猫たち専用にすることにした。人間用は別に枕を設置し、カバーも分かりやすく色を変えてある。猫用は青。人間用は白。それなのに...。
これもボクのだ。 → 猫にごはん

それ人間用枕ですけど。だめじゃん。毛だらけの枕のせいで猫アレルギーになったらどうしてくれる。まあ、人間の思い通りにならないところが、猫の猫たる所以。
今日は寒いんですけど、何か? → 猫にごはん

うちには猫用毛布、猫用カゴ、猫用箱など、本来猫が寝るべき場所としていくつか設置してあるが、基本的に寝床ジプシーの彼らは、どこでも気がむいたところで寝る。一時期どこかマイブームの場所でばかり寝ていたかと思うと、ふと気がつくと違う場所がお気に入りになっていたり。
つい先日まで、ノアのお気に入りはJの膝の上で寝ることだったが、そのブームはほんの数日しか続かなかったのだった。ブームが終わったとになって、無理矢理寝ている猫を持ってきて移動させるのはやめましょうね、J。
だんだん暑くなってきたな。 → 猫にごはん

2007年3月26日

またたびアンケート

猫用のものがさまざま入っている棚を整理していたところ、このたび発掘されたものがある。
Organic Catnip Blossoms(キャットニップの花(有機栽培))』
いつ買ったんだろうなー。全然記憶にない。確か以前ノアに試してみて、全然反応がなくてつまらなかったので、そのまま放置していたに違いない。ということは、たぶんソフィーがうちにくる前。ってことは、3年以上前に買ったものではないか。我ながらなんと整理の悪いこと。
食べるものだったら即座に捨てるところだが、これは最初からドライフラワー状になったものなので、別に古くなっていてもさしたる問題なかろう。いちおうジップロックには入っていたが、こんなに時間がたったものだから、香りも飛んでいるだろうし、どうせ効き目もないだろう。などと思いつつ、ほら匂ってごらんとソフィーに差し出してみた。
するとなんと。
ものすごく効いている。 → 猫にごはん

もともとソフィーは、西洋またたびと言われるキャットニップも、日本のまたたびも大好きなのだ。たいていのものによく反応して、ゴロンゴロンと転がり体をこすりつけはしゃぐ。そんなソフィーのかわいい様子が見たくて、思い出すとたまにやっているのだが、そんな私の様子を見てJは、「若い娘を薬中(ヤクチュウ・覚醒剤中毒など)にしてもてあそぶ、変態のようだ」という(←どんなたとえだよ)。そうでしょうか、みなさん。

それはさておき、このキャットニップのドライフラワー。今までにないほどの興奮ぶりで、ほら、と差し出す私の手を激しく噛み、猫キックをする。かなり凶暴化している。ソフィーは普段全く人間を噛まない猫なので、こんなことはとてもめずらしいのだ。この猫には、これが一番よく効くようだ。
それでは、噛み猫ノアにやったらどうなるかというと...。ただ食べるだけ。全然変化なし。ノアはまたたびの粉末をやってもキャットニップをやっても、いつもただ舐めて終わるだけなのだ。それらでゴロンゴロンと喜びを表現したのを見たことがない。たいへんつまらないのだ(←やっぱり変態?)。
これがキャットニップのドライフラワー。 → 猫にごはん
(激しく噛まれながらも喜ぶ変態飼い主)

またたびは、今までにもアメリカ人の猫飼いに何度かあげたことがある。そのたびに、キャットニップのような効き目があると説明しているが、どちらがより良く効くのか、それは全く個体差によるとしか思えない。ボランティア先の猫たちも、キャットニップが好きなのもいれば、全然無反応だったり。これは完全なる私の主観だが、たいていの猫が何らかの反応を一番よく示すのは、またたびの粉末のような気がする。私の中での薬中ランキングはダントツ一位だったのだが、このドライキャットニップの花は、もしかしたらその上をいくかも。マイナス面は、遊んだあとこなごなになって部屋中散らかることだ。
楽しいので次回のボランティア先でも持っていって試してみよう。ただし、ソフィーのように凶暴化する猫もいるかもしれないので、大勢いるときではなく一匹ずつ様子を見ながらね。

そしてたまに聞かれるのが、何のためにキャットニップ(もしくはまたたび)をやるのか?どうなんでしょ。またたび粉末についている説明によると、元気のないとき、猫を喜ばせたいとき、などと書いてある。うちの猫たちは元気だから、それではやる必要はない。しかし、猫を喜ばせたいときと言われれば『いつも』なのだが、そういう場合どうしたらいいのだ。何事もやりすぎはよくないだろうから、うちの場合、月に2~3度やっている。あらためて考えると、これは多すぎなのかなぁ。うーむ。
大好きキャットニップ! → 猫にごはん

というわけで、アンケート第2弾を実施させていただきます。コメント残すのはちょっとめんどう、と思っていらっしゃる、そこの猫飼いのあなた。どうぞお気軽に投票くださいませ。よろしくお願いしまーす。

2007年3月20日

ペットフードリコール

先週末近所のペット用品屋に買い物に行った際に、キャットフードの棚の一部がごっそり空になっているのに気づいた。そこには張り紙が一枚。
『Recall Cat Foods』
リコールだ。全然知らなかった。と、その翌日あたりからテレビのニュースでも連日その話題でもちきりになった。被害は予想以上に大きかったようだ。すでに犬1匹猫9匹の死亡例が報告されている。
製造会社はMenu Food'sというカナダの会社で、多くのメーカーに商品を卸していたとのこと。サイエンスダイエット、アイムス、ニュートロなどおなじみのブランドもたくさんある。リコール対象商品は、猫用だけでも40品目。
許せないことに、リコールが発表になる前にすでに7匹のペットが死亡していたそうだ。ひどい話だ。事件発覚後Menu Food's社の株価は大暴落している。こんな会社潰れてしまえばいいのに。

原因はこちらのABCNewsのサイトによると次の通りで、ペットフードに使われていた小麦グルテンがカビに汚染されていたのではないかという。ちなみに小麦グルテンというのは、人間用にもいろいろな食品で普通に使われているものだ。
Monday, the Food and Drug Administration said it believes that the wheat gluten used in the pet foods may have somehow become contaminated with mold or another toxin. The ingredient was used in plants in Kansas City and New Jersey.
(※FDA(US Food and Drug Administration)のサイトはこちら

対象商品は"cuts and gravy"スタイル(汁気の多い角切り肉のようなタイプのもの)の缶かパウチタイプのフードで、12/3〜3/6までに作られたものだ。販売されていたのはアメリカ・カナダ・メキシコ。これらの商品をテストしたところ、40〜50匹中10匹が死亡したとの報告もある。死亡だけではなく、腎不全など突如具合が悪くなったりもする例も多くあるようで、ここまでいくと、もはやフードではなく毒そのものといえよう。これが人間の食品だったらさぞかしもっと大騒ぎになるだろうに。

テレビでは連日新たな被害にあった猫や犬、その飼い主が報道されている。先ほどもローカルニューで、ぐったりする愛猫の前で泣き崩れる飼い主のインタビューをやっていた。知らずに自ら毒入りの餌をやってしまった飼い主の心境を思うと、かわいそうでならない。「この猫は、私の家族なのよ。私の子供なのよ」と訴える様子は見ていて私も涙がでてきてしまう。ペットの食欲がなくなったり、吐いたり、水を突然たくさん飲みだしたりしたら、すぐに動物病院へ連れて行くようにとのこと。

すぐに我が家の猫缶入れをチェックしたが、幸い対象商品はなかった。もう誰かがチェックしているとは思うが、次にボランティアに行ったら、そこももう一度全部調べなくては。こういう話を聞くと、手作り餌にしたほうが安心でいいかもなぁと思う。
きみたちが大丈夫でよかった。 → 猫にごはん

2007年3月14日

猫の裏側

昨年末パソコンを買ったときにおまけについてきたプリンタは、スキャナーもコピーもつかえる、はずなのだが、スキャナーだけがいくらやってもどうも調子が悪い。しかしこのたび試しに、別のパソコンにつないだら、なんとあっさり使えることが判明。おまけの品だったから、てっきり不良品かと思ったが、パソコン側の問題だったか。やった。

スキャナーをつかいたい、つかいたい、とずっと思っていた私がまずやったことは...、そう。自分の顔をスキャンすること(←ばか)。やってみると昔のコピー機と違って、全然まぶしくないのでびっくり。目をばっちり開けたまま、しっかりスキャンできた。そして、手のひら、足の裏。まるで標本のようだ。思いのほか、足の裏の形ってきれいなのだな。どれもくっきり鮮明に撮れた。しかしもちろん、たいへんお見苦しいため、とても公開はできません。
といったらもちろん、次にやってみるのはこれしかない。猫の裏側スキャン。じゃーん。
ノアの裏側。 → 猫にごはん

これは以前、riderさんのところで見て以来、ずーっとやってみたかったことなのだ。のりまきちゃんと違って、ノアは全部真っ黒なので、どこがどこなのかイマイチわかりにくいのが難点。
スキャナーに乗せても、ノアはちっとも嫌がらないでそのまま座りつづけたので、撮影も楽勝だ。写真右下の部分が、お腹になる。ぺったりお座りしているときの猫の裏側は、こんなふうにお腹のあたりが床にくっついて、しわが寄っているのだ。それともノアは特別お腹がでているからなのか。
続いてソフィー。
ソフィーの裏側。 → 猫にごはん

この猫は何にでもおびえるので、スキャナーに乗せただけで死に物狂いで逃げようとする。かろうじてなんとか撮れた一枚がこれだ。尻尾までスキャンしてしまった。
撮影が終わると、文字通り飛んで逃げたソフィー。何もそんなに怖がらなくても。ほーら怖くないからねーと、またしても顔をスキャンしたりして遊ぶ私のことを、物陰からさも恐ろしそうに眺めていた。ごめんよ。
というわけで、今日の写真は2枚とも完全なるやらせ写真です。あー楽しかった。

2007年3月 8日

爪切りと猫

爪を切るとき、何の上で切るか。いや、猫の爪の話ではなく、人間の爪切り。私は子供の頃から、爪が飛ぶから大きいものを床に敷けと親から言われていたので、必ず新聞やちらしを敷く。そしてその上で爪を切る。

昔は、『夜中に爪を切ると親の死に目に会えない』とも言われてよく注意されていた(『~おねしょする』、だったかも...)。うちは特別古めかしい躾だったのだろうか。今どきそんなこという親もいなさそうだなぁ。
これは、電気のない時代に、家中が薄暗かったため、夜切った爪を踏んでしまうと危ないから言われていたことなのだと聞いたことがある。その話を聞いて以来、こんな迷信はもはや気にしなくていいのだと思いつつも、こうこうと明かりがともる夜に爪を切りながら、親の死に目に会えないかもな、などといつも心の中で考えてしまったりするのだった。三つ子の魂百までとはよくもいったものだ。
4世代居住の家に育ったせいか、このようないやに年寄りくさい迷信をたくさん教わってきたので、いまでもいくつも覚えている。例えば、毎月1日の朝一番にやらなくてはいけないおまじない、新しい履物を夜おろすときにやらなくてはいけないおまじない、などなど。話が長くなるので以下省略。

猫飼いのうちではみなそうだと思うのだが、爪を切ろうと新聞やちらしを広げるだけで、すぐにこんなありさまになってしまうのだった。
また床に広げてるわね。 → 猫にごはん

なんでこう、人が見ている新聞やちらしの上に乗りたがるのでしょうねぇ、猫って。アメリカ猫のソフィーも日本猫のノアと同様、当たり前の如く広げた新聞の上に乗る。いったいどういう遺伝子がきみたちに組み込まれて、こんなことをさせるのだ。爪だらけになってしまうから、やめてくださいね。
猫として当然です。 → 猫にごはん

ちなみにJは、ティッシュを広げてその上で爪を切ったり(←小さすぎ)、何も敷かないで切ったりする(←もっとひどい)。もちろん夜中でもへっちゃらだ。それぞれ家庭によって子供の頃の躾られ方って違うものだと、見ていてそのこだわりのなさに感心するのだった。

2007年3月 1日

熱心な猫

ノアは砂かけをよくやる。うちではこの砂かけのことを、『いらない』やっている、と呼んでいる。しかし、知り合いの猫飼いのところでは『ばっちい』『きたない』『ごちそうさま』などとこの砂かけを称していることを私は知っている。いろいろなローカル言葉があるのだ。
ところでノアのこの『いらない』、普通の猫がやるように、食べ終わった自分の皿にだけではない。人間の、それも特定のものに対してまで、空想の砂をかけるのだ。まずノアが一番大嫌いなのが、コーヒー。飲みかけのコーヒーカップをそこらに放置しておくと、目ざとくみつけてすぐにやる。
コーヒーいらなーい。 → 030107_1.jpg

それはまるで、早く片付けない私に抗議するかのように、執拗にいつまでもいつまでも砂をかけつづける。
ノアがこんなに砂をかけるので、バランスの悪い倒れやすいマグカップを、うちでは過去に2個捨てたことがある。かわいいカップだったんだけどなぁ。熱々のコーヒーが入ったカップを倒し、自分の後ろ足がコーヒーまみれになってまでも、いらないを続けたことのあるこの猫。やけどするから、やめてくださいね。なので、うちではバランス良くがっしりしたカップしか使えないのだ。現在私が家で愛用しているのは、蓋つきトラベルマグ。うぅぅ。
気に入らないときは、ソファでコーヒーを飲んでいる最中の人間にも、「いらなーい。いらない」。な、なにもそんなに嫌わなくても。不思議なことに紅茶や日本茶のときはあまりやらないのだ。よっぽどコーヒーに嫌な思い出でもあるのか。

この猫がそれ以外に嫌っているのが果物全般で、買ってきて袋に入ったままの果物にもそれはそれは熱心に砂をかける。特にむきになるのが、柑橘系。こんなこと他の猫もするのだろうか?ソフィーが人間の食べ物に対してやっているのを一度も見たことがない。
朝起きて、リビングのラグマットがぐちゃぐちゃに丸まっているのを見つけると、その中になにか埋もれていることが容易に想像できるのだった。今朝発掘されたのは、グレープフルーツが1個。前の日、安かったので大量に買っておいたのが棚からこぼれ落ちたのだった(5個で1ドル)。きみのごはんじゃないんだからね、砂かけもいい加減にしてくださいね。

そして床にコーヒーカップを放置する癖のある人、ちゃんと片付けましょうね。

2007年2月 8日

いつものソフィー

あんまりソフィーのことを人見知りだと吹聴していると、たまに聞かれる質問がある。
「この猫は普段もずっと隠れてるの?」
いいえ。もちろん違いますとも。お客さまがいないときのいつものソフィーは、元気いっぱい。毎日ノアを追いかけまくり、いまだにねずみのおもちゃで一人遊びをする、とても元気な猫なのだ。
しかしそれでもJにいわせると、ノアと違ってまるで野生動物のように人に慣れない猫、だそうだ。じゅうぶん人懐っこいと思うけどなぁ。その証拠として、普段のソフィーの様子を動画で2本アップロードしました。ご覧くださいませ。
人見知り猫のソフィーが、世界中でゆいいつ心を許す人間が、私とJたった2人だけなのだ。そう思うと、かわゆいくてかわいくて胸が熱くなる(←猫バカ)。
それにしても、欠点のある子ほどかわいがられて得だ。

1つ目は、私のジーパンで爪とぎをするソフィー。この声を聞かせると、ノアがいつも心配そうにきょろきょろする。今もソフィーを探してパソコンの裏を捜索中。みなさまの猫も、この声に何らかの反応を示すのでしょうか。

動画1へGo!  《ファイルサイズ:433KB》

2つ目は、大好きな猫草を食べるソフィー。ソフィーの猫草ネタはもう何度も書いたが(これとか、これとか、これとか)、動画を載せるのは初めて(のはず)。相変わらず猫草が大好きで、毎日食べている。いつか、猫草をたくさん食べる猫は長生きする、などという研究成果が発表されればいいのにと密かに期待しているのであった。

動画2へGo!  《ファイルサイズ:1315KB》

※動画が見られない場合は教えてくださいませ。

2007年2月 3日

実験猫と料理

お客さまが家にくると、必ず隠れてしまう人見知りソフィー。近頃では、人見知り度合いがどんどん増しているようで、人が来るかも、という不穏な気配をなぜか察し、もう玄関が人が現れる30分も前から姿を消してしまうのだ。それは私が、普段しないようなところも掃除したり片付けたり、お香を焚いたりするせいだとJはいう。そうなのか、ソフィー?
お客さまが来ている間中、ベッドの下やクローゼットに隠れ続け、帰ったあとはものの10秒もせずに出てくるのだ。なんという感じの悪さ。そこでこのたび、実験をすることになった。お客さまは、いつものマルコさん夫婦。
「それではまたー」
「じゃあ、おやすみなさーい」
などと演技をし、玄関から靴を外に出す、Jとマルコさん。そのあと一言もしゃべらず、お客さま2人は息を殺すのだった。そして、おーいメシだぞー、とJがいつものように猫たちに呼びかけると、本当にソフィーはすぐさま隠れ家からでてきたのだった。玄関に見知らぬ靴がないことをチェックしたあと、いかにもやれやれやっと帰った(←失礼なやつ)という様子で伸びをして、部屋を見た瞬間にぎょっとした顔をしたところが笑える。

知らない人がいるわ。でも声がしないし、さっき帰ったみたいだったし、どうしようどうしよう。(ソフィー心の声)

それでもなんとか、1分くらいは部屋にいたが、見知らぬ人が動いた途端に飛んで逃げていってしまったのだった。それが第一目。翌日も実験は続く。
二日目のお客さまも、マルコさん夫婦(笑)。前日の失敗をふまえ、今回は「じゃあ、さようならー」の帰る演技のあと、ソファーにふせって身動き一つしないマルコさん(と、床に寝ていたトム)。おまけに膝掛けにすっぽり隠れ、まるで野生動物の定点観測のようなものものしさなのだった。そして、期待にたがわずやっぱりすぐさまソフィーは出てきたのだった。このときは、そう15分くらいは同じ部屋にいただろうか。そのあとひっこんでしまったが、さらにまだまだ実験は続くのだった。
1時間後くらいに、同じく「さようならー」とやると、またもや10秒もせずに出てきたではないか。まさか同じ手に、1日2回もひっかかるなんて。しかも最後はマルコさんの一人芝居であったにもかかわらず、見事な演技にまんまとだまされた。我が猫ながら、なんと学習能力がないのだ、ソフィーよ。でも、この調子で、もっと社交的になろうよね。
もうだまされないわよ! → 猫にごはん

それにしても、めったに姿を見せないために、たまに出てくるとかわいいかわいいと言ってもらえるソフィーは得な性格だ。それに比べて、ずーっとお客さまのそばにいるノアって、誰にもほめてもらえないけど、きみもかわいいのはみんな知ってるからね。

ところで、本日の夕飯は『男の辛辛料理』。おやつから、料理から、全部唐辛子入りという、激辛尽くしなのだった。シェフはマルコさんの旦那さんのトムと、J。座ってビールなんぞ飲んでいると、次々に料理が運ばれてくる。あー極楽じゃ。(※どんな料理だったかはこちら
相談中のシェフたち。 → 猫にごはん

2007年1月17日

燃え尽き症候群

一週間くらい前から、突然いろいろなものが壊れ始める。無線ルーターが壊れ、インターネットが使えなくなり、テレビが観られなくなった。要するにルーターとケーブルが壊れたのだ。
アメリカでこういうものが壊れた時、何がストレスかというと、修理の依頼を電話でしなくてはならないことだ。お客様相談口のようなところに電話をかけても、まず100%絶対に繋がない。何度も言われた通りにナンバーをプッシュしても、オペレーターまでの道のりはまだまだ遠い。果てしない待ち時間の間(約30分)、電話口から流れるCMを永遠と聞かされ続け、あげくに突然無音になり、なぜだか勝手に切られてしまったことに気付く。がーん。これを繰り返すこと2回。やつら、絶対故意に切っているに違いない。そもそもここまでたどり着くにも、どのような状態で故障しているのか、何度もメールでのやりとりを続けたというのに。いい加減にしろよ、Linksys(無線ルーターの会社)。
それに比べると、ロードランナー(ケーブルの会社)の対応は、すばらしくましだった。電話も『わずか』10分くらいでオペレーターに繋がったし、やりとりも『たったの』2回で修理の人が来てくれることになった。もうこれだけで感謝の気持ちでいっぱいになる、悲しい立場の消費者なのであった。

それまでの間、とりあえず壁から直接コードを繋げば使えるようにはなった。つまり、インターネットは使えるが、テレビが観られない。テレビを観るときは、インターネットが使えない。どれか1つだけ。なんてアナログな世界に逆戻りなのだ。つい先頃まで、無線ネットワークで家中のパソコン(4台)が常時ネット接続だったというのに。
テレビが観られないのは、別に気にはならないだろうと最初は思っていた。普段からあまり観ていないし。しかしながら、観られないと思うと、そのとたんに急に観たくなるのが人情というもの。なんだか音がないのって寂しい。わざわざ音楽をかけるほどもない短い時間、テレビって役にたっていたのだなぁ。

ともあれ、本日午後やっと修理の人たちが来てくれた。それもなんと驚いたことに時間ぴったりに来た。アメリカ人の対応にしては信じがたいほどの正確さだ。
どかどかと大男の白人2人が突然荷物を持ってやってきたので、パニックしたのは猫たちだ。予期しない来訪者と玄関で鉢合わせしそうになった恐がりのソフィーは、もうそれこそ気が狂ったようにクローゼットに必死で逃げ込む。そしてなぜだかノアまで大興奮し、大男の足の間をぬって家中を全力疾走し始めたではないか。
「What's that?!」「Black cat!?」
なんだかにわかに大混乱だ。姿が見えなくなったと思ったら、ノアは突然曲がり角から奇声をあげて襲いかかり、大男の足に猫パンチをくらわせたりしていた。いい加減にしなさい。
今日は疲れた。 → 猫にごはん

現在、疲れ果てたように眠る猫たちの横で、ようやく(有線ながら)インターネットとテレビが同時に使えるように無事復活した。故障の原因は、家の外にあるケーブルの線が燃え尽きたからだとのこと。も、燃えたっていったい何...?!ま、いっか。使えるようになったしね。
この辺が怪しいわね。 → 猫にごはん

2007年1月16日

猫を仲良くさせる方法

南カリフォルニアはここ数日、例年にない寒さのようで、ニュースでは各地で最低気温を更新したと連日のように伝えている。特にオレンジ農家や花畑で寒冷の被害がでているらしく、果物やバレンタインデー用の花が値上がりするかもとのこと。凍ってしまったオレンジやアボカドが痛々しい。
うちのあたりでも、今夜は2℃近くまで冷え込むらしい。サンディエゴでこんなに寒い冬は初めてだなぁ。
そういえば、最近毎晩のようにヒーターを点けている。こういうとき、天井が高く、玄関に直結している仕切りのないリビングルームはなかなか暖まらなくて辛いのだ。寒がりの猫たちは、もちろんのこと、暖を求めて人間の膝を狙う狙う。ほんのちょっとメールチェックだけしよっと、などとうかつにパソコンデスクにも座れない。ものの10秒もしないうちに、猫に乗られてしまうのだ。なので、用事のあるときは、極力椅子に座らないで立ったまま済ませる私。コーヒー立ち飲み・お菓子立ち食い・立ちパソコン。人が座らないと、仕方なく猫たちはこんなふうに自力で寒さをしのぐのだった。
寒いわよこの家! → 猫にごはん

先日、背の低いテーブルに毛布を2枚かけて、コタツもどきを作ったところ、みごと2匹とも罠にひっかかり、一晩中コタツで過ごしていたのだった。きみたち、毛皮があるくせにどうしてそんなに寒がりなの。近頃、この仲のあまりよろしくない2匹がぴったりくっついて寝るようになったのも、南カリフォルニアの記録的な寒さのおかげか。
早く座ってー。 → 猫にごはん

教訓 : 猫を仲良くさせるには、家中寒くしておきましょう。

2007年1月12日

猫に寿司

Temaki style Sushi → 011307_1.jpg
日本から良い海苔をもらったので、今日は久しぶりに手巻き寿司。寿司飯を用意するだけでいいので、手巻きはラクチンだ。家で食べると、好きなだけ飲んで食べて、ゴロゴロ休みながらまた食べて、あー楽だ。
この刺身はいつも買いに行く日本人経営の魚屋で購入。なんといってもカリフォルニアで獲れるウニが安くて新鮮なのが良い。二人でお腹いっぱい食べて、一人1000円程度だ。安い。
猫用ミニ軍艦巻き(うそ)→ 猫にごはん

もちろん猫にもおすそわけ。
今日は生魚があるわよ。→ 猫にごはん

通常猫ににおいをかがせると、猫が食べ物だと認識したときは、舌なめずりをする。しかしノアは、生魚に限っては、そもそも自分が食べられる物だと思っていないようで、舌なめずりどころか、嫌な顔までする。ソフィーが生魚を食べている横で、猫缶にしか目もくれない。きみたちいったいどっちが日本猫なのよ。
生魚がダメなんて子供ね、あの黒猫。→猫にごはん

ソフィーは大の生魚好きだ。マグロもハマチもサーモンも、大好き。もりもりよく食べる。
普通の猫餌のときは、なぜかノアに優先権があるので、横取りされてもじっと我慢するソフィーだが、刺身のときだけ違う。自分のものだと心得ているようで、ノアにもやろうとすると、無理矢理横から口を出してぱくりと食べてしまうのだった。
く〜おいしかった。 → 猫にごはん

ごちそうさまでした。 → 猫にごはん

2006年12月11日

ずりずり

ノア2回目の診察。
お尻の傷痕はかなりよくなったとほめられる。この猫に一日2回薬をやるのはたいへんだろうと、飼い主にもねぎらいの言葉をかけてくれたが、これってどう考えてもほめ言葉じゃないよなぁ。抗生物質(Clavamox)はあと10日続けて服用し、Warm compress(ぬるま湯でぬらしたコットンを押し当てて温めること)はもうやらなくて良いとのこと。
このWarm compress、実はもう2日前からやっていない。なぜなら、これをやったあとは、お尻が温かくなって患部が痒くなるのだろう。ノアはしきりになめようと、エリザベスカラー越しにむなしく首を伸ばし続けるし、しまいには、お尻を床にずりずりこすり付けてほふく前進してしまうのだ。

↑という上記の説明を、獣医さんにしなくてはならぬ。
英語でなんて言えばいいだろうと、私の頭の中をさまざまな単語がよぎるが、そのときJがすかさず発言をした。
「Like this!」(こんなふうに)
そしてお尻ずりずりジェスチャーを堂々と、みなの前でやってみせるではないか。すばらしい。さすがだ、J。私にはとてもできない。ちなみに、この場にいたのは、私と女医さん(けっこうかわいい)と看護士のシンディー(たくましいハワイアンっぽい女性)。Jがジェスチャーをやって見せた途端、「Oh, cute」「Funny」(かわいいわね)などと暖かい声がかかるが、何を言いたかったかはちゃんと伝わったらしい。やっぱり最後はボディーランゲージだね。

薬は今回は錠剤タイプを処方してもらった。注射器で飲ませる液体だと、口から泡をふいて吐き出しながら、家中を疾走してしまうので、錠剤のほうが楽だろうと思ったからだ。同じ薬なのに錠剤のほうが少し安かった。
今回も病院へ行く前に鎮静剤(Acepromazine)を飲ませた。前回はあまりに効き目が早かったので、1時間前に飲ませることにした。ノアには、どうやら1時間~2時間の間が一番効くらしく、3時間経つと元通りになるようなのだ。今日は一番よいタイミングだった。診察中、鳴き声ひとつたてず、全く暴れずたいへんおとなしい。やればできるではないか。ずりずりとキャリーから無抵抗にひきずられる姿は、まるで別猫のようだ(病院では)。今後は全身麻酔などせず、これでいけそうだ。
これからは定期的に肛門絞りをやったほうがよいのかどうか聞いたところ、猫の場合、難しいから家庭でやるのは勧めないし、たぶん必要なかろうとのことだった。エリザベスカラーも飼い主が見張っていられるときは、外してもよくなった。もうこのまま治るだろうから、病院へも行かなくてよいそうだ。猫の回復力って本当にすごい。
もう少しだねノア。
膝の上で甘えるノア → 121106_1.jpg

2006年12月 9日

ワインと猫の関係

猫にごはん
あまりにかわいくて、ジャケ買いしたワイン。 いつものスーパー(Henry's)で、この2日間のみワイン全品20%引きだったため購入。右から、見たまんまのチリワイン(辛いわけではない)。写真中央が、カリフォルニアワイン。FAT CATが我が家の猫どもを思い出させる。左端が、闘牛のおもちゃ付きスペインワイン。どれも見た目で選んでしまったが、味は...さて?近々試してみましょ。

エリザベスカラー装着5日目に突入したノア。
随分落ち着いて、普通に生活している。爪もばりばり研ぐし、ご飯も普通に食べる。トイレも一人でできる。すばらしい。これだけが不幸中の幸いだ。ソフィーのときはあんなに絶望して、一歩も動けず、このままでは飢え死にしてしまうのではないかと心配し、24時間で外さざるを得なくなってしまったのだ。あのときは、てっきりこのエリザベスカラーがいけないのかと思っていたが、そうではないらしい。猫によって適応能力が違うのだ。

ノアの場合、何より薬を飲ませるのが一苦労だ。液体2種類なので、両方とも針なし注射器に入れて口に押し込むように飲ませている。それがもう激しく大暴れする。カニのように、口から薬を泡をだして吐き出すし、そこら中に薬を吐き散らしながら、家中を疾走する。あぁぁ。
私はこれでも、へたくそながら、ボランティア先で随分たくさんの猫に薬を与えたことがある。しかし今まで、これほど抵抗する猫など見たことがない。後ろから羽交い絞めにすれば、たいていおとなしくなるし、注射器タイプの薬は飲ませやすいのだ。それなのに、あぁそれなのに、我が家の猫がこんなにたいへんだったなんて。うぅぅ。
と、届かん。 → 猫にごはん

エリザベスをつけたノアに対して、ソフィーは全く今までと違う対応をとる。これまでは遊びたくなればノアにちょっかいを出し、眠たくなればノアを舐めて(いつも嫌がられていたが)、くっついて寝たがるソフィーだったのに、今や全く近寄らず。病原体に近寄るまいとする、動物の本能なのか。たまたま近くを歩いていれば、遠巻きににおいをくんくん嗅いだりするが、決して触ろうとか舐めようとかはしなくなった。
ご飯のときも、並べてお皿を置くと、ノアが食べ終わるのを待って、自分のお皿に向かったり。かなり警戒している。特に投薬のとき、自分にも被害が及んだらたいへんだと思うのか、暴れるノアに恐れをなし、いち早く安全地帯に逃げ込むこと怠りない。
多頭飼いの場合、こういうものなのだろうか。もしかしたら、ノアの病をきっかけにお互い労わりあって仲良くなればいいのにと、密かに思っていたが全く効果なしだ。ノアは今自分の体を舐められないのだから、代わりにグルーミングしてやればいいのになぁ。
来週早々、またも動物病院を再訪する。ノアの傷口は見た目も随分よくなり、かなり回復に向かっているように思える。早くエリザベスカラーを外せるとよいね。がんばれノア。

2006年12月 7日

初めてのエリザベス

ノアを動物病院へ連れて行かなくてはならない事態が発生してしまった。これだけは避けたかった。なぜなら、この病院ではノアはお墨付きのAggressive Cat(凶暴な猫)。全身麻酔なしでは予防接種一つしてくれない。しかし、ためらっている場合ではないのだった。
ノアの様子がおかしいと気がついたのが、2日前のこと。今日は嫌にお尻を舐めているなぁと思って眺めていた。そのうち、肛門周辺が赤くなっていることに気づき、翌朝起きたら、もうそこは血がにじんで膿がでているほどひどくなっていた。
膿がでるから、気になって舐める。さらに傷口が広がって、膿が出る。また舐める、の悪循環。とりあえず舐めないよう、ノアにはエリザベスカラーを着けて、一人で動物病院に相談に行くことにした。
すぐに予約を取らせてくれ、どうしたらいいものか、全身麻酔をやりたくないのだと訴えると、今回はなんと鎮静剤をくれたのだった。診察の2時間前に飲ませると、薬が効いておとなしくなるのだそうだ。飲ませるとどんなふうになるの?と聞くと、「こんなふうに」と口をあけてでろ~んとジェスチャーをしてみせてくれた受付嬢。

当日、指示通りにノアに薬を飲ませると、おぉ!すぐに効く。10分もたたないうちに、確かに受付嬢のやってくれたように、でろーんとなっている。足腰がふらつき、目も精気がない。おまけにエリザベスカラーも着けているので、確かにこれなら麻酔なしでも治療してもらえるかも。
診察室に入ると、今回はシンディーというたくましい看護士がいて、私が押さえるわ!と自信満々。そしてその通り。激怒するノア(しかし、いつもよりはおとなしい)を、ちゃんとしっかり押さえてくれているではないか。すばらしい。すばらしい力だ、シンディー。
治療中。端でおろおろする飼い主。 → 猫にごはん

診察の結果、ノアは『肛門嚢破裂』と判明。周辺の毛を剃り、傷口を開いて洗浄しなければならないとのこと。いくらなんでも麻酔なしでは無理だろうと思ったが、そのままトライしてみることになった。遠くの治療室から聞こえる、獣の叫び声。あぁ、ノアだ。薬が効いていたはずにもかかわらず、やっぱりすごいことになっていた。数十分後戻ってきたノアは、かなりの怒りようで、シンディーのたくましい腕にはなまなましく血のにじむ傷跡があった。あぁ、そうだろうよ。
あとは自宅で数日間、抗生物質と痛み止めを飲ませて、Warm compressという、お湯でぬらした布を患部に一日数回あてる治療をすることになったノア。それだけで傷はふさがり、治癒するのだそうだ。

あとで調べたところ、肛門嚢炎は、犬猫によくある病気のようだ。肛門腺が炎症をおこし、ノアの場合、舐めすぎて破れてしまった。こんな病気があるなんて知らなかった。もっと早く気がついてあげられれば、ここまでひどくならずにすんだろうに。せめて一日早くエリザベスカラーをつけていればよかった。激しく後悔し、罪悪感にかられて落ち込む。すまなかったねぇノア。こんなにしてしまったのは私のせいだ。
食欲はある。 → 猫にごはん

幸いなことに、エリザベスカラーをつけたノアは、ソフィーのときとは違って、案外普通に生活できる。ご飯もいつもと同様もりもり食べるし、トイレもOK。テレビの上にも飛び乗れる。よかった。一緒にがんばって治療していこうね。早く良くなりますように。
あぁ疲れた。 → 猫にごはん

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2006年11月22日

新しい黒猫グッズ

うちの猫たちはよく水を飲む。水は3箇所置いてあるが、なぜか2匹とも寝室の水が一番気に入っているようで、そこの水ばかり飲む。しかし寝室の水入れは、人間のベッドの足元という、極めて安定の悪い場所にあるので、いろいろと不都合なことが多いのだ。
なぜそこが安定の悪い場所かというと、うちは不思議なことに、夜中のうちに布団が180度回転していたりすることが多々あるのだ。ポルターガイストか?自慢じゃないがたいへん寝相の良い私は、隣の激しい布団の動きに必死で抵抗するのだが、その甲斐むなしく、先日など朝起きてみると、布団が上下だけでなく、とうとう裏表逆に180度回転していた。なんでこんなことになるのだ。
ま、それはいいとして、激しく布団が動くと、当然水もこぼれるし、布団も入るし、ごみも入る。もういい加減にレイアウト変更しようと思い立ち、寝室の模様替えをした。水入れは私の枕の近くに移動したので、もう安心。猫たちもこれで心置きなく水が飲めよう。ついでに新しく水の入れ物も買った。それがこれ。
なんかついてるわ。 → 猫にごはん

水が好きな猫たちのため、たっぷり入るよう深い器を選んだ。しかも黒猫付き。というよりも、黒猫がついてると、なぜだかいつも財布の紐がゆるんでしまうのだなぁ(←他人事かよ)。
た、食べにくっ。 → 猫にごはん

餌入れでもいいかもと、試しにドライフードを入れてみたが、やっぱり深すぎてこんなに顔がうもれて、とても食べにくそうだ。それでもがんばる、いじらしいノアよ。やっぱり水用にしましょ。
Amazon.comから送られてきたダンボールは、猫用器だけだというのに、猫が入れるほど大きかったのでびっくりしたが、いくらなんでもこんなに大きくなくてもいいのに。いつも思うのだが、アマゾンはもうちょっと適当な大きさのダンボールがないものか。
大きすぎじゃないの? → 猫にごはん

新し物好きなノアは、水を入れた途端にごくごくとよく飲む。たくさんお飲み。
いっぱい水が入っていいね。 → 猫にごはん

2006年10月29日

猫を洗うには

サマータイムも終わる週末の今日、とても暖かな日だったので、猫を洗う。うちは2ヶ月に一度くらい猫を洗っているが、今回は初めての、ある試みをしてみた。それは何かというと、石鹸で猫を洗ってみることにしたのだった。
今までいつも猫を洗うのは、猫用シャンプーを使っていた。これはノアが仔猫のときに初めて買った高級シャンプーで、言っちゃなんだが人間用に使っているものよりもはるかに高い。そしてたまにしか洗わないので、猫が増えた今もまだ半分以上残っているのだ。このシャンプーは猫用だけあって、店の人からは舐めても大丈夫と言われて買った。洗うと、さっぱりして気持ちがよいし(人間が)、何よりいい匂いがするのが気に入っていたのだが、いつも気になっていたことが一つ。
ほんとにこんなにいい匂いがしてて、いいのだろうか?
この匂い、3~4日続く。シャンプー後の猫をつかまえて、くんくんやるたびに、いい匂いだなーと気に入りながらも、どうも心配になっていたのだった。

ところで私がいつも自分用の洗顔に使っているのは、手作り石鹸だ。といっても自分で手作りしたわけではなく、私の友人が作っている。日本からずいぶん前に送ってもらい、以来毎日毎日、朝晩手放せないほど、愛用中。そのときに、猫洗いにもどうぞと教えてもらっていたにもかかわらず、一度も猫を洗ったことがなかった。なぜなら...。
あまりに使い心地が良いので、猫に使うのがもったいなさすぎるため。
今まで、ハイビスカス、シルク、炭、アボカドなどさまざま使ってみて、どれも非常によかったが、なかでも最近使い始めた、無農薬米ぬか&玄米石鹸があまりに使い心地がよいため、このたびその貴重な石鹸で猫も洗ってみることにした。
気がかりだったのが、石鹸でちゃんと泡が立つのかということだ。やってみると、泡立てはやはりシャンプーよりは時間がかかるが、手でよく泡あわにしてから猫をこすれば、ちゃんと洗える。良いのが、泡切れが非常ーーーーーにいいこと。なのでトータルかかった時間は、シャンプーのときよりも短縮されたように思える。いいね。
何しろこの手作り石鹸は、天然素材しか使っていないので、猫がなめても平気どころか、食べても平気なくらい安心。洗ったあとの猫たちをにおってみると、想像はついたが、なんと無臭。感動的なまでに無臭だ。乾くと毛皮は、さらっさら。のちに、つやっつや。手触り抜群。おぉ!考えたら、人間もこの石鹸で洗顔したあとは、玉のようなつやつやお肌になりますものね。おーっほっほ。(←言ってみたかっただけです。ごめんなさい)

ソフィーとノアのどちらが手がかかるかというと、猫洗いに限っては明らかにソフィーがたいへんだ。事前に何か予感がするのか、近寄るだけで逃げ惑い、なんとか捕まえてバスタブに入れても、喉がはりさけんばかりに絶叫し続ける。爪も出しまくり、人間の体によじ登って、逃げようと必死だ。おかげでTシャツと体にたくさん穴が開いたよ、ソフィーさん。
よくもやったわね(怒) → 猫にごはん

その間、哀れなソフィーをなぐさめるように、ノアはバスルームの入り口で心配そうにうろうろし、一緒にかわるがわる鳴いて待っている。しかしながら、ノアが洗われているとき、ソフィーは助けようとする仕草など一度も見せたことがないという薄情ぶりだ。
ノアは洗われている間中、鳴きもしないし、爪もたてず、たいへんおとなしくしている。動物病院にいるときとは大違いだ。こんなおとなしい猫を、凶暴猫だと認定した獣医たちに、この様子をみせてやりたいくらいだ。
乾かすときも2匹は非常に対照的だ。ひたすら日向でじっとし、不信の目でにらむソフィーに対し、ノアはよっぽど心細いのか、人間にぴったりくっついて離れず、必死で舐めて乾かす。きみはいいやつだねぇ。
膝貸してね。 → 猫にごはん

ちなみに、この私のお気に入りの手作り石鹸はこちらのサイトで購入できます(『安香工房』)。あ、しかし、別に私は店の回し者でも、マージンをもらっているわけでもないので(もしもらえるのなら、断りはしませんがね。えへへ)、どうぞご心配なく。

2006年10月23日

猫の予防接種

週末は猫たちの予防接種をすることにした。実は予防接種をするのは2年ぶりだ。うちは完全室内飼いだし、他の猫と接することもないので昨年は省略した。ほんとのところ、予防接種のリスクと病気になるリスクのどちらが高いか悩んだのだ。で、悩んだ挙句、曖昧ながらもやっぱり予防接種くらいはやっておいてもよかろうと決めたのだった。やるのは4種混合(4-in-one)と白血病ウイルスワクチンの2つ。
動物病院へ行くのは気が重い。なぜならノアは、アメリカの獣医に注射を断られた経験があるほどのツワモノなのだ。その病院では、もはや全身麻酔をしないと注射ひとつ打ってもらえない。※そのときの詳細はこちら
今回は予防接種だけなので、なにも全身麻酔をしてまでその病院でやってもらわなくてもよい。なので、移動式獣医(mobile vet)に行くことにした。移動式とは、その名の通り、ちゃんとした病院の中ではなく、そこらの店先で予防接種など軽い診察をして周ってくれる獣医なのだ。値段も非常に安いが、何より時間がかからないことが大きなメリットだ。
いざ出陣。 → いざ出陣

ノアが動物病院で狂ってしまうのは、そもそも診察室に入ってから実際の診察が始まるまでに時間がかかりすぎるからなのだ。最初は冷静だったノアも、獣医が実際に出てきた頃には、怒りがピークに達し飼い主も手を付けられないほどの凶暴猫と化す。なんでアメリカの動物病院ってあんなに待たされるのだろ。
その点、移動式獣医は一切診察をしないので、早い早い。猫をだして、ただただ注射をぶすり。こんなノアでさえ、前回やったときもまったく問題なかった。なにせ怒る暇もないほどあっという間。の、はずだったのだけど...。

行ってみて驚いたのだが、獣医さんが違う人に代わってる!前のさえないおじさん獣医は、おそろしく愛想がなかったが、驚くべき手際の良さだったのだ。今日は違う人だ。女性のおとなしそうな獣医さんだ。激しく嫌な予感。しかも移動式獣医の省力化がすすみ、事務の人もいなくなり、獣医みずから現金のやりとりをし書類仕事もこなす。早くやってくれないと、ノアが怒り狂うでないの。はらはらする私たちを尻目に、なぜかこの日は元気いっぱいの小型犬がやたらに多く、ペットショップの店先は大騒ぎだ。ひー。
やっと順番がまわってきた。
この猫はたいへんアグレッシブなので、どうぞよろしくと注意をし、キャリーケースを開けてみると...。遅かった。もうだめだ。怒り狂う黒い悪魔は、覗き込む獣医と私にうしゃーと襲い掛かり、先制攻撃を仕掛ける。もうこうなってしまうと、飼い主の言葉なんぞ耳に入らないのだこの猫は。この日のために購入した首輪につけたリードをしっかりにぎりしめ、脱出防止は怠らない。しかしそんなことはまったく役に立たず、ノアはとにかくケースの中に立てこもったまま、見えるものすべてに激しく攻撃。とても外に出せない。すると獣医は意を決し、安全地帯に身を置いたまま、いきなりノアの尻めがけて、注射をぶすりと突き刺すではないか。そんなの無理よー。抑えなきゃー。当然身をよじって逃げるノア。こぼれる液体。阿鼻叫喚。仕方がないので、私が決死の覚悟でノアを抑える。そこへ2本目がぶすり。今度はうまくいったが、何を思ったか獣医は新しい薬をさらに箱から取り出している。最初のが半分こぼれたから、もう1本やることにしたという。激しい攻撃にさらされ続けながらも抑える私。2回目は全部入った。やった。終わった。獣医からは、この猫は普段からこんなに凶暴なのかと心配されたが、んなわけないだろ。
仔猫も注射。 → 仔猫も注射

ソフィーもそのあと注射をしたのだが、おとなしいソフィーはあまりに簡単だったので、まったく記憶に残っていないほどだ。疲れ果てて帰ってきて、めでたしめでたし。と言いたいところだが、そのあとが問題だった。
夕方過ぎて、明らかにノアの様子がおかしいことに気づく。ご飯もねだりにこないし、何よりおとなしすぎる。大好物の日本の猫缶をふんぱつしても、一口なめるだけ。絶対に変だ。その後、いつもの寝場所でぐったりし、触ると耳も肉球もほてほてして、体全体がいかにも熱をもっている。目には光がなく、ぐったりしている。そして翌日も同様。飲まず食わずでトイレにもいかずに寝ている。まだ体が熱い。ノアはずいぶん前にも予防接種したあとに、ふらついて食欲不振になったことがあったが、今回はきっと、通常の1.5倍も注射されたからに違いない。
こういうとき不思議なことに、いつもちょっかいを出してばかりいるソフィーが、ノアにまったく近寄らないのだ。動物の本能で病気の生き物に触れないようにしているかのようだ。結局24時間以上ぐったりし続けたノアは、徐々に復活し、3日目の今はようやくいつも通りの状態に戻った。やれやれ。
よくなってくると、ソフィーはノアに寄り添うように、つかず離れず寝るようになった。見守っていてくれているのね。みんな無事でよかったよ。予防接種、ほんとうにしたほうがいいのだろうかねぇ。
寄り添う猫たち。→ 寄り添う猫たち

2006年10月20日

黒猫の首輪

うちではもうかれこれ長いこと、強くひっぱるとはずれるタイプの猫の首輪(Breakaway Collar)を使っていたのだが、このたび必要にせまられ(詳細後日)、ノア用に、はずれないタイプの普通の首輪を買うことにした。

黒猫の首輪は、はたして何色が似合うのだろう。
私は今まで、『黒猫には赤だ』と確信していたので、最初からずっとノアの首輪は赤ばかりだった。一度だけ気分転換(誰のだ?)に、黄色い首輪を着けてみたことがあったが、あれはもうびっくりするほどノアには似合わなかったので、すぐに止めた。黒に黄色は合いそうなのにね。フェルトっぽい材質もまた悪かったのかもしれない。その後、『黒猫には青だ』と確信していた友人から青い首輪をもらって、ノアにつけていたことがあった。確かに青もよく似合ったが、残念ながらこの首輪はもう壊れてしまったのだった。
今度は何色がよかろうか。家でも悩んで、店でも悩んで、選んだのはこの色。じゃーん。
新しい首輪 → 新しい首輪

黒猫に黒。
着けてみて似合わなかったらすぐに返品しようと、レシートにぎりしめながら着けてみたが、あらなんと。とってもよく似合うではないの。
ノアは小さいころからずっと首輪をつけているので、首輪の着け外しはいたってスムースだ。おとなしくじっとして、新しいのになっても全然気にする様子はない。もう少し気にしてくれてもいいのにとも思うが、「わー、かっこいい。よく似合う~」と絶賛され(←猫ばか)、本人もなんだか得意げな様子だ。見違えるほど男らしくなった(ような気がする)。盛装っぽいようにも見える(ほんとか?)。
どうよ。 →↓ 102106_3.jpg
 102106_4.jpg

材質は柔らかい黒い布なのだが、金属の飾りがついていて、少々ボンデージっぽい雰囲気もただようが、まぁよかろう。『黒猫には黒だ』とこのたび激しく確信した私なのだが、黒猫飼いのみなさまはいったい何色の首輪を使ってらっしゃるのでしょ。黒の首輪、よく似合いますよ~。
しかし難点は、写真うつりの悪いこと。こればっかりは、どうにも...涙。
いまいち目立たない → いまいち目立たない

2006年10月17日

ある日の黒猫

6歳過ぎて年をとってきたせいか、ノアは本当によく眠る。昼間一日中ずーーーーーーーーーーーーーっと寝ている。以前から猫らしくよく寝ていたが、ここのところ朝ご飯を食べた後は、日がな一日同じ場所で寝ていて、動きゃしない。最近のお気に入りはベッドの上で、人間の枕に寄りかかって、壁を眺めて一日過ごす。きみは病人か。
朝 → 101806_1.jpg

ほんとに飲まず食わずで日中を過ごすノアとは対象的に、ソフィーは昼間一人で遊んだり、窓から外を眺めたり、寝ないで案外活動しているのだ。
1時間後(変化なし) → 101806_2.jpg

ところで、Jが仕事先から帰ってくると、ノアは玄関まで走って出迎えて、大歓迎する(足にすりすり床にごろごろ)。その後もずっとついてまわり、Jが座ればすぐさま足にぴったり寄り添い離れやしない。ストーカーか。最近とみにその傾向が強いので、何かなーと思っていたがたぶん理由はこんな感じ。
昼頃(ちょっと動く) → 101806_3.jpg

我が家では、猫のごはんは朝ドライフードを出し(係り-私)、夜缶詰を出す(係り-J)。朝のドライフードは2/3くらい一気に食べてしまうが、その残った1/3がどうなるかというと、それはもちろん日中起きているソフィーが独り占めしてしまうのだった。その間、ノアはただただずーーーーーーーーーーっと寝ている。ノアが起きるのは夕方Jが帰ってきたとき。ようやく深い眠りから覚醒し、さて残りのカリカリを....。とノアが台所に足を踏み入れて気づく。がーん、ぼくが朝残したごはんがなくなってるっ!(←当たり前じゃ)
突如感じる激しい飢えにさいなまれ、いてもたってもいられないノアは、夜ご飯係りに哀れな空腹を訴えるのだった。早く、早く、猫缶を~。
午後(気づかれた) → 101806_4.jpg

しかし、小学生の夏休みの宿題じゃあるまいし、今日一日中観察をしていたこんな私って...。それにしても猫の観察って、変化なさすぎ。
その後(ちょっとくずれる)101806_5.jpg

教訓 : 寝過ごし注意

2006年10月11日

洗い立て好きな猫

シーツを取り替えたときに、うちで一番喜ぶのは人間だけでなく猫だ。特にノアは、洗い立てのシーツが大好き。ばさばさ広げる音を聞きつけると、もういてもたってもいられない。降ろしても降ろしても、ベッドに飛び乗り、シーツにもぐったり、シーツの上を駆け回ったり。きゅっきゅっきゅっきゅと、シーツをリズミカルに両手でこすり、たいへんな騒ぎようだ。Jに放りなげられてもへっちゃらだ。その日はもう一日中ベッドの上から、いっこうに降りようとしないくらい大好き。もうね、きみはいい年したおっさん猫なのだからね。はしゃぎすぎですよ。
大好き洗い立て。 → 大好き洗い立て

こんなにノアが喜ぶのなら、毎日でも洗ってあげたいところだが、なかなかね。たまにしか洗わない。1ヶ月に一度くらいか。そもそもみんなシーツを、どれくらいの頻度で洗っているのだろうか。先日この話題になったときに、初めてよその家の話を聞いて、あ、うちももっと頻繁に洗わなくちゃなと思ったものだ。ちなみに私は、糊のよくきいたパリッとしたシーツが好きだが、自分ではシーツにアイロンをかけたことがない。誰か代わりにやってくれないものか。

リネン一式を洗ったとたんに、なぜか猫が2匹ともベッドで寝るようになった。涼しくなってきたからか、それとも洗濯するのを待っていたのか。最近サンディエゴもずいぶん涼しくなって、猫飼いにはうれしい季節になってきた。ソファに座れば、ベッドに入れば、すぐに猫がやってくる。うーん、いいね。
パソコンをやっていても、ほら猫が膝に乗る。こうなったら、もう猫がどくまで動けない。だってこんなにかわいいんだものー。あぁ怠惰な猫飼いの冬はもうすぐそこだ。(←喜んでる)
膝の上で爆睡中。 → 膝の上で爆睡中

2006年10月 4日

集団恐怖症

この世で何が嫌いって、小さなものがわーっと集団になっているものを見るのが大嫌い。だから、1匹だけならいい。全然問題ない。百歩譲って、たとえ集団になっていたとしても、うちの中じゃなければいい。そう、お願いだから、どうかどうか家の中ではやめて欲しいのよ~。
さて掃除をしようと、寝室にふと入ったところ、凍りついた。それは最も私が嫌悪する小さな恐ろしい数の集団。蟻が、蟻が、蟻が~!2~3時間前には何事もなかったのに、いったいなぜこんなに唐突に集まってしまったのか。

サンディエゴは、ゴキブリもハエも少なくて本当に住みやすいいいところなのだけど、蟻だけはみな口をそろえて、「うちにも大発生したことがある」という。我が家もこれで何度目のことだろう。最初のときは、やたら1匹ずつつぶしてみたり(スマン)、やたら殺虫剤をかけたりしたものだ。しかし一番効果があって、持続力があるのが、やはり『アリノスコロリ』式に餌を仕掛けて待つタイプ。私が気に入っているのはコンバットの製品だ。仕掛けて1時間足らずで激減し、数時間後には全滅する。そして蟻の出入り口が見つかったら、またまたコンバットの、穴を塞ぐボンドのような薬で生き埋めにする。(←こうして書くととっても恐ろしい。蟻よすまぬ)
なので、うちにはコンバットは欠かさず常備してある。今更動転することもないのだが、ぐわーっと黒い集団がうごめいている様子を見ると、どうしても理性を失ってしまうのだ。もうこのまま家ごと火をつけて燃やしてしまおうかという気にもなるくらい。しかし、毎回家を燃やすわけにもいかないので、冷静にコンバットを準備し、設置する前に、いったい蟻が何にたかっているのか元を探す。すると、な、なんと。
そこにあったのは、ノアのゲロだった。
張本人のばか猫 → 張本人

そういえば、夜中にノアがベッドの横で吐いていたのは知っていたのだが、あまりの眠気に負けて、そのまま朝まで寝てしまったのだった。そして昼近くまで片付けるのを忘れていたのだった。しくしく。
それにしても猫って、家の中に蟻がこれだけあふれかえっている異常事態にも、とんと無頓着だ。あたふたしている私の様子を見物し、蟻のにおいを嗅いでみたりするだけ。蟻の上も平気で歩いてしまう。このまま放っておいたら猫も蟻にたかられそうなので、速やかにコンバットを設置し、猫をかかえて、部屋を脱出。ついでに私は家も数時間脱出。あー、びっくりした。
はい。ゲロをすぐに片付けなかった私の責任です。

さて、本日の塩ヨーグルトドリンクはこちら。
ミント入り → ミント入り

このミント入った塩ヨーグルトを飲んで分かったのだが、塩味ヨーグルトドリンクは、私が風邪をひいたときに100%効き目があると信じて飲む、梅干入りのお湯に味が似ている。ミントの葉がまるで、紫蘇のような薬味の役割を果たしている。そうか、これはアラブ人にとっては梅干と同じような素朴な懐かしい味なのかもしれない。きっと梅干が好きな人なら、塩ヨーグルトドリンクは大好きに違いない。梅干お湯が大嫌いなJが、塩ヨーグルトも嫌いなのは仕方のないことなのかも。
アラブ在住経験のあるでめたんさんによると、塩ヨーグルトできゅうりの千切りを和えるレシピがアラブにはあるそうな。これなぞ、梅肉のきゅうり和えに近いと想像できて、とてもおいしそう。と、日課になっている食後の塩ヨーグルトドリンクを一人で飲みながら、たいへん納得したのだった。
ところでドライミントが惜しげもなくたっぷり入っているこのヨーグルトドリンク。見ようによってはミントが蟻の死骸のようだが、それは考えないようにしよっと。

2006年9月25日

デリケートな猫ソース

猫のご飯は、うちでは朝はドライフードで、夜に小さい猫缶を1/4ずつやっている。2匹いるから、つまり2日で一缶だ。
うちの猫たちがいつも食べたがるのは日本のメーカーの猫缶だ。特に日本生まれのノアは、日本餌のときだけは、スピードアップしておいしそうにガツガツと音を立てんばかりに食べる。食べ終わった後も、いかにも満足そう(に見える)。しかし残念ながら、アメリカではもちろん売っていないので、貴重な日本の猫缶はたまーにしかやれない。普段は手を変え品を変え、近所の大型ペット用品店で売っている猫缶を試しているのだ。
アメリカでは日本と違って、めったに新製品などでないのだが、たまに見たことのない猫缶があるとたいていすぐに買って試してみる。まぁ、どれもこれも人気は今ひとつの似たり寄ったりの中、ここ最近、久々にうちでヒットしている猫缶がある。それがこれ。FancyFeastのElegantMedley's
なかなかいいにおいね。→なかなかいいにおいね。

日本の猫缶だと、うちの猫たちが好むのは、まぐろやかつおの魚系のかつおぶしや煮干しで味付けしてあるような、いかにもの日本の味のもの。そういう猫缶は、見た目が違う。人間が食べてもおいしそうだし、においも色もきれい。たまに実際に味見したりもするが、本当にわりとイケている感じ。ささっお食べ、と出してみると、やっぱり人が見てもおいしそうなものは、猫も大好き。よく食べる。
それに比べてアメリカの猫缶は、パテみたいのが多いだけでなく、においもいかにも動物の餌っぽいので、さすがの私も味見をする気にもならない。このElegantMedley'sに至っては、開けて見た瞬間、あーこれはダメだと思ったものだ。デリケートソースと書いてあるが、まるでマヨネーズで和えたかのような、白っぽいマリネ状。本当にマヨネーズかも。うちのノアがこんな変なソースを食べるはずがなかろう。しかし皿に盛ってみると、あにはからんや、なんと食いつきの良いことか。ノアもソフィーもよく食べる。
このシリーズのいろいろな種類を試したが、どれも一様に人気がある。いつの間にか、食べ物の好みもアメリカ猫並になってしまったのか、ノアよ。飼い主としては、うれしいような悲しいような。ま、これで当分満足してくれると、こちらは楽でいいのだがね。
大人気デリケートソース。→大人気デリケートソース

2006年9月14日

うちの布団

最近めっきり涼しくなり、すっかり秋めいてきたサンディエゴ。特に朝晩冷えるので、クローゼットの奥から羽毛布団を出してみた。うーん、これで夜も快適。
ところが、それが全然気に入らない人が一人。
気に入らないね(怒)。 → 気に入らないね

布団を出したとたんに、ベッドには一切寄り付かなくなったノア。それまでは毎晩ずっと私の腕枕で寝ていたというのに、なにもそんなに嫌わなくたって。しくしく。腕枕の替わりにノアがどこで寝ているかというと、この写真の通り、いかにも寝心地の悪そうなダンボールの中なのだ。感じ悪いったらありゃしない。
ノアはもともとこの羽毛布団が大嫌いだったのだ。無理やり乗せるとバネ仕掛けの人形のように、布団の上から飛び出てくる。夏の間ずっとしまっておいたのに、見た瞬間何か嫌な思い出でもよみがえってくるのだろうかね。
反対に布団があってもなくても、ベッドが大好きなソフィーは、一日中ベッドの上で寝て過ごしている。おかげで猫の毛だらけ。これじゃ、そのうち猫アレルギーになるかもしれない。
毛だらけにしたのは私です(反省)。 → 毛だらけにしたのは私です

そういえば先月、旅先から帰ってみると、それはそれは未だかつて見たことのないほど、ベッドカバーが毛だらけだった。そのときは2匹ともずっとベッドの上を寝床にしていたらしく、そこかしこ猫の形に丸くあとがついて、黒いのやら茶色い毛がびっしりついていたので、笑ってしまった。1週間掃除しないだけで、あんなになるものか。ついでにいうと、そのときベッドの上に、干からびて固まったゲロも発見された。Jに問い詰めたが、自分ではないというので、猫2匹のうちどちらかがいつか吐いたのだろう。みなさん、ベッドはきれいに使いましょうね。

2006年8月15日

猫の年齢

今日はソフィーの28歳の誕生日。

え、そんなに老猫だったの?と驚いたそこのあなた。いえいえ、これは人間に換算したらの話。ソフィーの実年齢は3歳だが、人間年齢28歳というとなんだか生々しい感じがしなくもない。
そんなソフィーの3歳の誕生日のプレゼントはこれ。
こんなにいらないわよ。 → こんなにいらないわよ。

ふわふわボール。ソフィーはこの手の軽い小さいボールが大好きなのだ。買ってやっても、いつもたちまちのうちに無くしてしまうので、今回はいっぱい買った。もうすでにいくつか行方不明になったような気もするが、これだけあると全然減った感じがしないのがいい。ささっ、好きなだけお遊び。
もう子供じゃないんだからね! → もう子供じゃないんだからね!

飼い主の私の目からするとソフィーは、うちにきたばかりの生後3ヶ月の頃から何ら変わりなく思える。未だに仔猫のままで、小さくて、かわいくて、やんちゃで、愛らしくて、頭が良くて、甘え上手で、ため息のでるほど美人で、かけがえのないソフィー。うちにばかり、こんなにかわいい猫がきて、一人で愛情を独占していて本当にいいのかしらと罪の意識を感じるほど(←自他ともに認める猫バカ)。

こんなボールこうしてやる!がじがじ → がじがじ

た、食べないでください、ソフィーさんっ。
誕生日おめでとう。これからも元気で長生きするのだよ。
案外楽しいじゃない。 → 案外楽しいじゃない。

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2006年8月 4日

朝ごはんの様子

どこの猫飼いの家でもそうだと思うが、明け方になるとうるさい猫たち。餌やり係(私)をなんとか起こして、一刻も早く朝ごはんをもらおうと努力に余念がない。みんなお腹が空いているのだ。
ノアがお腹が空いているとき。まず、人の肌をなめる。そして噛む。そして大声で鳴く。それでもまだ起きないと、枕もとで吐いたりもする。この猫はほとんど自由自在に吐くことができるのだ。しかしたいていは、『吐くふり』だけに終わる。
ソフィーも朝はお腹が空く。ところがソフィーお嬢さまは、ノアのように直接手をくだしたりはしない。この猫がやることといったら、『ノアを襲う』ことだけだ。ノアはいつも人間の腕枕で寝ているのだが、その静かに平和に寝ているノアの首根っこに、理不尽にも突如として噛みつき、ノアを怒らせることを得意とする。そして主に人間の寝ている上空で、ノアを追いまわし大運動会が始まるよう仕向けるのだった。屈折した起こし方だな。
時間帯は早朝5時から6時頃が多い。早いときは明け方4時頃から始まるので、たまったものではない。それでもなんとか被害に耐えながら寝ていると、さすがに猫たちもあきらめるのだが、たいていの場合は猫たちのもくろみが成功することになるのだった。

そんないつもいじめられっ子のノアだが、食べる段になると明らかに形勢逆転し、優先順位が上がる。ソフィーはノアが食べるまでは決して口をつけないし、自分の分を横取りされても、素直に譲る。いったいどういう協定ががこの2匹の間で結ばれているのか、いつも不思議に思う。
朝ごはんは、台所の隅のいつもの決まった場所でやる。皿の並べ方もいつも決まっている。右がノア用(日替わりドライフード)、左がソフィー用(サイエンスダイエット)。2匹ともお腹が空いているから、たいへん盛り上がって、明け方無理やり叩き起こされたとはいえ、朝ごはんをやるこちらも楽しい(と負け惜しみを言ってみる)。
そんな我が家の朝ごはんの様子を動画に撮ってみました。待ちきれなくて2本足で立ち上がり「あーん」と鳴いているのがノアで、「きゃっきゃっ」「きゃっくー」と子猿のように鳴いているのがソフィー。うちの猫たちはどちらも甲高いかわいらしい声で鳴くのだ。この日は片手でカメラを構えながらトレイを置いたので、左右の皿の並べ方を間違えてしまったが、決して撮影用にわざとやったのでも、嫌がらせをしたのでもありません。ほんと。いつもと左右が逆だったので、2匹の混乱している様子が見られます。

動画へGo!  《ファイルサイズ:2564KB》

2006年7月 9日

いつもよりはしゃぐ猫と人

あんなに絶望してしまうソフィーを見ていられなくて、結局エリザベスカラーを外すことにした。もうあきらめた。この猫にはカラーはむいていないのだ。仕方がないのだ。2度とつけないからねソフィー、安心をし。
かといって、そのまま放置しておくのもどうかと思い、あまっていた布で首周りを覆うようにしてみたがそれもどうもうまくない。カラーほどひどくはないのだが、やっぱり動かずじっとしている。こちらを見る目が、人間不信の塊のようになっているのが悲しい。まるっきり虐待しているみたいだ。
ペット用品店で、子犬用の洋服を物色してみたが、いやに派手でごてごてしているし、生地も悪そうだ。いずれにせよ首周りの布だけでもだめなのだから、こんなに硬い洋服も無理だろう。柔らかいガーゼでぴったりした洋服を作れるといいのだけれど、そもそもガーゼなど売っているのか?そして針と糸を持つことを考えるだけで頭痛がしてきてしまう、裁縫のできない私。あぁ日本だったらいい介護用の服が売っているのになぁ。 ※参考サイト(←こんな服が欲しかった!)。
悩んだ結果...。
自然治癒に任せることにしたのだった。あぁぁひどい飼い主だ。ごめんなさい。
幸いなことに、一時のひどい状態のときほど、かゆくもないようで、そこだけ舐めて舐めて、ということもない。赤むけだった皮膚にも驚くほど早く毛が生えてきた。すごい治癒力だ。結局最初から何もしないほうがよかったのか。それともあのときがんばって短い期間でもエリザベスカラーをつけていたのがよかったのか。どちらがよかったのかは分からないが、明らかに急速な回復にむかっている。あぁよかった。ごめんよソフィー。次のときには、ちゃんとガーゼの服を用意しておくからね(まだ次があるのか?)。
はしゃぐ猫(だんだん毛が生えてきた)。 → はしゃぐ猫。

ひどい目にあったソフィーは、カラーをつけていなければ元気いっぱい。はしゃいで遊びまわる。いつもより余計にボールも回しております。おめでとう(by 染の助・染太郎 ←古いな)。

はしゃぐイタリア人。 → はしゃぐイタリア人。

ところで、サンディエゴのダウンタウンには、リトルイタリーというイタリア人街がある。優勝で盛り上がるイタリア人たちも、いつもよりはしゃいでおります。おめでとう。道端で太鼓を打ち鳴らし、踊り狂う人々。さすがワールドカップは違う。一度でいいから、自分の国が優勝するという感激を味わいたいものだと、うらやましく横目で眺めつつ、お祝いに景気良くクラクションを鳴らして、通り過ぎたのだった。

2006年7月 5日

再び絶望する猫

ソフィーに猫にきびができてしまったのは、もう4ヶ月近く前のこと。あのとき、悪化して病院で毛を剃られてしまった痛々しい顎は、毎日の洗顎の結果飛躍的に回復し、今では真っ白でほんのちょこっとピンク色のかわいい顎にすっかり戻った。
しかし、ある朝Jが気がついた。
「IDタグの部分がかぶれているようだ」
慌てて首輪(首輪にIDタグが付いている)を外してみると、タグの形、ハート型に毛がむけているではないか。それも地肌がでるくらい赤むけになっている。ひ~。ちっとも気がつかなかった。
顎がきれいになったと、前日マルコさんに見てもらったばかりなのに。胸元の毛がふさふさしているから見えなかったのか。いや、こんなにひどく毛が抜けているのだから、もしあのときこんな状態だったのなら、前の日に気づかなかったはずはあるまい。ということは、一日で毛が抜けた?見ると、まるで火傷したかのようにそこだけ毛がない。暑い日だったから、金属のタグが火傷するほど熱くなって、毛が焦げてしまったのか。いや、一日中家の中にいるのだから、いくらなんでもそれほど熱くなるはずはない。となると、考えられるのは突如として金属アレルギーになってしまったということ。もう長いこと首輪もIDタグも付けているのに、なぜ突然こんなになってしまったのか不思議だ。とにかくもう付けるのは止めよう。
幸い、猫にきびのときに動物病院でもらった炎症止めの塗り薬がある。それを塗って、と...。すると、舌をめいっぱい延ばして、薬を舐め取ろうとするではないか。ひー。こんなに地肌がでている傷づいた肌、ざらざらの舌で舐めたら、血が出るのは目に見えている。ダメダメ。もうこうなったら、あれしかない。

エリザベスカラー

前回も、あんなに絶望してしまったソフィーだが、仕方あるまい。やるしかない。カラーを装着し、薬を塗り、ソファーにソフィー(←早口言葉か)を置く。すると....。
またもや絶望する猫。 → またもや絶望する猫

またもや動けない。一歩も動けない。呼吸は荒く、瞳孔も開いている。まるでソファーに同化して、このまま消え入りたいと願っているかのように、微動だにしない。前回は24時間で飼い主のほうが見るに耐えずに外してしまったが、今回はそうはいかないのだ。心を鬼にする私。
もうダメだ...。 → もうダメだ...。

出先から帰っても、まだそのままソファーの上。ひー。一歩も動いてない。夜になっても、ずっとずっとそのままだ。水を飲ませようとしても、大好きなドライフードを目の前に置いても、全く無反応。気のせいか、呼吸が浅く弱々しくなっている。
あずきさんのところの小太郎ちゃんは、何度もエリザベスカラーの経験をし、今も2ヶ月近くもカラーをつけっぱなしなのに、普通に生活している。過去の小太郎ちゃんの様子なども、何度も写真をながめ、慣れれば大丈夫なのだと自分を納得させてみる。しかし目の前で、まるで息耐えようとしているかのような小動物を見ると、どうしても放っておけないのだ。仕方なく、夜になってトイレ休憩を設けた。
パチンとエリザベスカラーを外すと、今まで動かなかったのが嘘のように、全力疾走して走って逃げるソフィー。まるでパチンと何かのスイッチを入れたかのようだ。そして、もりもりと餌を食べ、ごくごくと水を飲み、ばりばりとトイレに行く。そ、そんなに我慢していたのか。しかし、一息つくとすぐに赤むけの傷口をペロペロと舐めだしてしまう。あぁぁぁ。
すまぬねソフィー。再びカラーを装着する。すると、またもやパチンと電源を切られたかの如く、その場でぴたりと動かなくなってしまうのだった。ソフィーよ、きみも辛いだろうけど、見ているこちらも辛い。他の家はみんなどうしているのだろう。いったいどうすればよいのだ。
がんばれソフィー!
大丈夫か? → 大丈夫か?

2006年6月26日

タオルの使い方

先日、タオルをお土産にいただいた。
このタオルはどこかにひっかけられるよう、タオルの中心に輪っかになったフックが付いていて、フックが回転するので、タオルがねじれたり絡まったりしない優れものだ。こういう便利グッズは当然日本製だ。生地もしっかり厚手なので、こんなふうにしっかり立ったりもするし。
こんなふうに立ったり。 → こんなふうに。

こんなふうに斜めに倒れたりもする。

こんなふうに倒れたり。 → こんなふうに。

猫たちがいやに興味を示してるなぁとぼんやり眺めていたら、ふと気がつくと、ソフィーが猛ダッシュで何かを転がして遊んでいる。慌てて取り上げてみると、タオルのフックの部分ではないか。ひー、使う前からもう壊してしまった!と思いきや、これはパッチンと留まるボタン式になっていて、ちゃんとタオルだけ取り外して洗うことができるのだった。こんな固いボタンをいとも簡単に外してしまうなんて、なんて賢いのかしら、うちの猫ったら(←猫バカ)。
至れりつくせり。さすが日本のタオルはできが違う。

どうやって使うのかしら、これ。 → どうやって使うのかしら、これ。
こうやって使うんだよ。 → <br />
こうやって使うんだよ。

どうも便利タオルの使い方をうちでは間違っているようだが、大人気なのは間違いない。タオルやその他、たくさんの宝の山をくださったマルコさんのお母さま、どうもありがとうございました。たいへん重宝(?)しております。

2006年6月23日

猫の穴

ソフィーはもうすぐ3歳になるというのに、未だに一人遊びをよくする。人間におもちゃで遊んでもらうよりも、たぶんこの猫は一人で遊ぶほうが好きなようだ。特に大好きなおもちゃが、これ。コットンパフとそっくりなこの白いボールは、その名もCatnip Puffs。パフのように、柔らかくてふわふわしていて、キャットニップまみれになって売っている。
あんなところにボールがあるわ。 → あんなところにボールがあるわ。

これをサッカーのボールのように、ドリブルし、転がし、さらにくわえて運び、夜中に一人で遊んでいる。
なぜ夜中なのにこのおもちゃで遊んでいるのが分かるかというと、このボールは暗闇で光るのが特徴なのだ(『Glow in the Dark Catnip Puffs』)。電球の明かりにしばらく近づけて、それから暗闇に放つと特によく光る。白いボールがぼうっと、蛍光塗料のように暗闇に浮かび上がって見えるのだ。それをソフィーが口でくわえて運んでいたりすると、まるで空中をボールがただよっているように見えて面白い。本人は光ろうが光るまいがどちらでも同じようなのだが、見ている人間が楽しめる。
大好きボール! → 大好きボール!

しかしこのボールの難点は、小さくてすぐどこかへ行ってしまうこと。久しぶりに新しいのを買って開けてやったが、あっという間にもうすでに2つ無くしてしまった。いままでにこの家のどこかに、6つは隠れているはずなのだが、どこにも見当たらない。どこにいるのだ、白いボールたちよ。
ソフィーはいつも、おもちゃやゴムやピアスをどこかへ転がして無くしてしまうが、これほどすぐに行方不明になるおもちゃもめったにない。いつか引越しするとき、どこか壁の片隅に、おもちゃや小物が大量に埋もれている穴でも見つかるかもしれないと密かに期待している。
あたしは知らないわよ。 → あたしは知らないわよ。

2006年6月17日

猫に注意

うちのアパートは、人の出入りが頻繁だ。2階建ての小さい建物が点在しているアパート群なので、あの人引っ越したなとか、新しく人が入ったのだなというのがすぐに分かる。人が住んでいる家には、ほぼ100%、玄関マットが敷かれている。靴のまま家の中に入る人たちだから、けっこうきちんと外のマットで靴の底の泥をぬぐってたりしているのだ。
うちは日本人宅なので、もちろん家の中で靴は脱ぐ。隣の中国人夫婦は外で靴を脱ぐ(おまけに外に下駄箱まで置いている)。うちのアパートの台湾人オーナーも靴を脱ぐ。そういえば今まで訪れたアジア人宅(中国人・韓国人・ベトナム人)では、みな靴を脱いでいたな。
ところで、今日玄関マットを新しく買い換えた。散歩中に立ち寄った店で見かけて、衝動買い。こういう猫関係のものには弱いのだ。
beware of dogcat (猫に注意) → 猫に注意
ソフィーは見るなりばりばりと爪を研いでいた。爪とぎじゃないって。
この手の猫マットで、過去よそのお宅で見かけものは、『wipe your paw』『heavy petting zone』『home of a 'special needs' cat』などなど。どの家に猫バカ飼いが住んでいるのか、分かりやすくていい。
なかなかいいわね。 → なかなかいいわね。

2006年6月15日

フェチな猫

ノアのお気に入り、それは仔猫のときからずーっとそこで寝ていた豹柄のひざ掛け。いつも豹柄で、もみもみ、もみもみ、もみもみ、もみもみ...。口にくわえて隣の部屋まで大移動させることもしばしば。あまりにノアが気に入っているようなので、実は私はとても気に入っていない柄ではあるのだが、わざわざノアのために日本から持ってきたくらいなのだった。そうしてもうかれこれ、6年近くも大好きだった豹柄が、最近とんと見捨てられている。もはや、豹柄に寄り付こうともしない。

こんなに一つのものに何年も固執する、頑固なノアの心をとらえた新しいものは何かというと、これ。そう。この黄色い猫じゃらしなのだった。こんな、今更ながらの平凡な猫のおもちゃが、今や大のお気に入りになってしまった。もう6歳のおっさん猫になったノアは、こんなおもちゃで一人遊びしたりはしない。遊ぶわけでもないのに、何がお気に入りかというと、ただその上に乗って寝てみたり、口でくわえてヘンな声を出しながら移動させるだけなのだった(うちではこのことを、自慰行為と呼んでいる)。
眠くても → 眠くても

毎日私が家に帰ってくると、玄関やら台所やら、その日によって違う場所に放置されている黄色い猫じゃらしを、まるで落ち穂拾いのように拾うのが、習慣になってしまった。ここ数ヶ月もこの状態が続いている。拾って、例えばベッドの上やソファの上に置いておくと、またいつしかノアが口にくわえて、うにゃうにゃ言いながら、どこかに移動させてしまう。別にそれで遊んで欲しいわけではなく、ただただ移動させるだけ。全く以前の豹柄に対する取り扱いと一緒だ。
思うに、豹柄ひざ掛けは人間用だけあって、かさばるしとても重い。猫にとっては、口にくわえて移動させるのはとても重労働だ。どうやらある日ノアは、あんなに重いのはたいへんだから、こっちの軽いのにしようと、以来対象を楽チンな方に変更したのではないかと推測される。軽いため、いくらでも遠くまで運べるし(なぜ運ぶ?)、一日何回でも運べる(なぜそんなことをする?)。
眠くても → 眠くても

なぜか床に放置されている猫じゃらしは見るのも嫌なようで、わざわざ踏みつけて邪魔そうに通行したりしているのだ。自分で放置したくせに感じ悪いったらない。その無言の圧力に負けて、一日何度も、床に落ちている猫じゃらしを拾ってやる私。ちなみにこの日本製の猫じゃらしは、一年前にKさんが日本土産に買ってきてくれたものだ。ピンクと黄色をもらったのに、ノアが大好きなのはこの黄色だけ。
うちに遊びにきてくれる友達の方々へ。今後はもし猫じゃらしが落ちているのを見つけたら、すみませんが拾ってどこかの上に乗せてやってくださいましね。
決して離しません! → 決して離しません!

2006年5月18日

猫背すぎる猫

常々思っていたことだが、ソフィーはとっても猫背だ。背中が出っ張っているように見えてならない。
とっても猫背な猫。 → 051806_2.jpg

それはもしかしたら、ノアと比べるから特に目立つだけなのかもしれない。ノアは猫のくせに嫌に姿勢がいいのだ。全然猫背ではない。しかし比較の対象がこの2匹だけなので、どちらが正しい猫の姿勢なのかさっぱり分からない。
とってもまっすぐ。 → とってもまっすぐ。

2匹が同じように座っていても、ノアは姿勢がよいからいつもきちんと礼儀正しく座っているように見えるし、ソフィーはなぜかだらけているように見えるのだ。はっ!ってことは人間もやっぱり猫背だとだらけて見えるのか。ほら、今背中を丸めてパソコンに向かっているそこのあなた、気をつけましょうね(人のこと言えないけど)。
2匹並んでいると、背中の角度が明らかに違うのだ。もちろん、オスとメスなので体の大きさも違うが、上から見ると体の長さは全然変わらないのに不思議だ。
角度がこんなに違う。 → 角度がこんなに違う。

もしかしたら原因は背中ではなく、前足の長さの問題なのかもしれない。ソフィーは前足が特に短いため、必然的に座ると猫背になってしまうのかも。もしくは、ノアの前足が特に長いために、姿勢が良くなってしまうだけなのかも。
前足の長さが違う。 → 前足の長さが違う。

別にだからといって、どちらかがおかしいということではないのだが、あらためて写真で見比べてみると随分違いがあったので疑問に思っただけなのだ。
さて、みなさんの家の猫たちは『猫背猫』か、『姿勢のよい猫』かどちらでしょうか。そしてそれは性別と関係があるのか?うーむ。
仔猫の頃はもっと猫背猫。 → 051806_1.jpg

2006年5月13日

ソフィーのおもちゃ

【問題】 今日のわたしは、今までのわたしとどこが違うでしょう。
新しいわたし。 → 新しいわたし。

正解者は、我が家の夕飯にご招待(交通費は含まれません)。 ← うそです。正解は続きへ。

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2006年5月 4日

猫の記念写真

たまには2匹仲良く並んで記念写真を撮りましょ。はい、チーズ。

Zzzz(byノア)→050406_2.jpg

あーだめだめ。そちらの黒猫さん、今寝てましたね。目をつぶってしましまうのは、黒猫写真としては致命的なNGですよ。ただの黒い塊にしか見えませんからね。気を取り直して、はいもう一度。

あ、あれなんだろ。(byノア)→050406_1.jpg

あぁぁ、今度はよそ見をしてしまいましたねー、黒猫さん。ちゃんとカメラ見てくださいよ。茶色の猫さんのほうは決まってたのに。

またあんたなの、いい加減にしなさいよね。(by ソフィー。怒)→050406_4.jpg

お、落ち着いて、落ち着いて、茶色さん。ささっ、もう一度だけ。はい、ポーズ。
今度はばっちり。 → 050406_3.jpg

このあと、怒るソフィーにノアが追いまわされていたことは、言うまでもないのだった。

2006年4月23日

猫のシャンプー日和

猫たちが嫌に頭を痒がっているような気がしたので、よーくブラッシングし、櫛で透いてみたが、虫がいる様子はない。しかし念のため、暖かい日曜日、シャンプーをすることにした。シャンプー中も、何か虫がいないかどうかよーく見てみたがどうやら大丈夫そうだ。
猫にシャンプーをしていると、もう何年も前、公園で拾ってきた猫を洗ったときのことを思いだす。そのときは、猫の体にお湯がかかった途端に、ノミがうわ~っと、濡れていない顔の周辺に集まってきたものだった。シャンプーを流すと、泡とともに、たくさんのノミが流れ落ちた。あのときの恐怖が忘れられないので、それ以後猫を洗うときは流れるお湯にもよく気をつけて、目を光らせている。
ソフィーに似ているフロントラインの猫。 → ソフィーに似ているフロントラインの猫。

ノミはいなかったが、月に一度のノミ防止薬(Frontline)は欠かさず使っている。
同じ薬を、動物病院で処方してもらうと、1回15ドルくらいかかるが、自分で買えばずっと安い。うちではまとめてネットで購入しているので、1回当たり5ドル(約600円)程度で済む。このリンクした日本のサイトには、『動物病院でのみ処方されています』と書いてあるが、日本でも確か通販で買えたはずだ。
たいへん、びしょぬれだわ。 → たいへん、びしょぬれだわ。

動物病院では、手がつけられないほど凶暴猫に変身してしまうノアだが、うちの中ではいたっておとなしい。シャンプー中も、泣き声ひとつ立てず、ほとんど無抵抗なまま、おとなしくされるがままになっている。外でもこうだといいのにね。反対にソフィーは、無我夢中になって本気で逃げ出そうとし、必死に絶叫するので、洗う私たちも慌ててしまってたいへん。
シャンプーしたあとはいつも、気のせいかソフィーは茶色が薄まったように見えるし、ノアは逆に黒が濃くなったように見える。そしていつもながら、びしょぬれのソフィーはたいへん機嫌が悪そうにしているし、ノアは心細そうに人にぴったりくっついて離れない。こういう場合、どっちが賢いのだろうか。
ほのかにシャンプーの香りがただよう2匹は、きれいにふかふかになって、ぐっすり眠ってしまった。お疲れさまだったねー。
よくもやったわね(怒)! → よくもやったわね(怒)!

2006年4月15日

水飲み猫

うちには猫の常設水飲み場が2ヶ所ある。台所と浴室。他はどこもカーペットが敷いてあるので、濡れても良い床に置くことにしているのだ。『常設』というからには、猫にとっては『非常設』の水飲み場もちょくちょく出現する。それは人間のコップ。
アメリカの水道水は全然おいしくないので、人間が飲むときは、浄水器の水かペットボトルで買った水を使っている。しかし、猫用の水はいつも水道水。いや最初は猫用にも浄水器の水を使っていたのだが、両方を置いておくと、水道水のほうが飲みっぷりが良いので、今では猫用は2ヶ所とも水道水にしてしまったのだ。

ところで、私は水が好きなので、一日ちょくちょく水を飲む。冬はお湯もよく飲む。ただの熱湯なのだけれど、何を飲みたいのか思いつかない気分のときなど、手軽で便利。それだけでなく、お湯の、なんというか刺激のない柔らかいすみずみまで温まる味が好きなのだ。ごくごくとマグカップ数杯は飲む。しかし、油断してそこらに放置しておくと、すぐにやられてしまうのだ。
あ、水があった。 → あ、水があった。

つまりうちの猫たちは、水道水が好きだったわけではなく、たまたまそこにある水を飲んでいるだけなのだ。湯冷ましの水でも平気だし、キンキンに冷やした氷水でも飲んでいる。要するに、変わった入れ物に入っている水を見かけると、試しに口をつけたくなってしまうようなのだ。まあ、水を良く飲んでくれるのはいいことだから、推奨はしたいのだけれど、お願いだから自分たちの水入れから飲んでくださいね。
こんなところにも水があったわ。 → こんなところにも水があったわ。

2006年4月11日

猫の顎洗い

ずいぶん良くなりました。 → ずいぶん良くなりました。

あんなに悲惨な状態だった猫にきびのソフィー。絶望状態からも脱し、ようやく写真を公開してもよさそうなくらいになってきた。すっかり毛を刈られてしまった哀れな顎も、もうきれいに新しい毛が生えそろった。まだ引っ掻き傷が少々残ってはいるものの、黒いぶつぶつもなくなった。ほぼ完治といってよかろう。あのときは、もうきっと元のように真っ白で、ほんの少しピンクのかわいい顎には戻らないだろうと、それこそ絶望していたが、そんなことはなかった。さすがに動物の回復力は早い。
しかし念のため、今でも一日1回は顎洗いを続けている。顎洗い専用(になってしまった)容器にぬるま湯をため、その真上に猫を持ってきて、抱きかかえながら顎をごしごし洗うのだ。
そんな強引な洗い方をしているため、顎洗いの後は床だけでなく、私もソフィーもそこら中濡れてしまう。最初のうちは、終わると一目散に逃げていたものだが、今やもうすっかり慣れて、ふたりの日課の一つになった。濡れた顔や足を、ペーパータオルで拭きとってもらうまで、その場でおとなしくじっと待つソフィー。そしてその後は、そのまま何事もなかったかのように、餌を食べ始めたり、毛づくろいをしたり、遊びの続きを再開したりしている。どんなことでも続けたら慣れるものだ。体質的ににきびができやすいのだとしたら、今後もずっと続けたほうが良いのかもしれない。
いただきまーす。 → いただきまーす。

今日はよくがんばって治ったご褒美に、またたびの木をあげましょ。前回日本に行ったときに買ってきた、アメリカでは手に入らない貴重品。心して味わいたまえよ。
おいしー。 → おいしー。

2006年4月 1日

誕生日は大忙し

4月1日といったら、世間的にはエイプリルフールだが、うちではめでたいノアの誕生日。
ノアは、今日で6歳になった。早いもので、もう6年も一緒にいるのだ。ほとんど毎日(除く旅行中)私の腕枕で眠り、顔をなめて(もしくは腕を噛んで。涙)起こしてくれる。ってことは、眠るときに最後に見るのがノアで、起きて最初に顔を合わせるのもノアということか。うーん、なんてらぶらぶな私たち。
東京の公園の片隅に、へその緒がついたまま5匹兄弟まとめて段ボールに捨てられていたノア。兄弟たちがいなくなったあとも、最後まで引き取り手がなかなかみつからなかった一番小さかったノア。怪我をして顎が膨れ上がっていた仔猫のノア。6年前に、ノアたち黒猫兄弟を捨てた人よ、後悔するがよい。ノアは今ではこんなに美しい素直でかわゆい立派な黒猫に育ったのだよ。そして、うちに来てくれたノア、どうもありがとう。
6歳になりました。 → 6歳になりました。

と、まぁそんなことでお祝いをしていた、めでたい誕生日。猫にはあまり関係ないともいえるが、いちごのショートケーキを焼き、ワインで乾杯をした。そして、楽しくビデオを見て過ごし(これもあまり猫と関係なかった)、ほんとにこんなことめったに、めったに、年に一度もないのだけれど、そのまま寝てしまった私。そう。猫に夕飯をやることも、夜に猫トイレを片付けることも(一日2回トイレ掃除している)忘れてしまったのです。ごめんなさい。
誕生日のケーキ(人間用)。 → <br />
誕生日のケーキ(人間用)

そして明け方。嫌な音がした。
ざっざっざっと、猫が砂かけをしている音が聞こえた。それも聞こえてはならないところで...。はっと一瞬にしてはっきりと目が覚めて、飛び起きると、ノアが(使っていない)マットレスの上で熱心に砂かけをしている。ってことは、それは、それは...。ぎゃー、マットレスに黄色い水たまりができてる~!
ノアは過去にも3回そそうをしたことがある。どれも理由はトイレに関することで、トイレが汚れている、新しく変えた砂が気に食わない、引っ越したその日でトイレの位置がよく分からなかった、などの明快な理由があった。今回も確かにそうだ。原因はあった。猫トイレが、確かに、おっしゃる通り、明らかに、汚れていました(丸1日分だけだけど)。
しらじらと夜が明ける頃、猫のトイレを片付け、猫に山盛り餌をやり、マットレスの掃除をする私....。しくしく。ノアが嫌がらせでしたのは明らかで、さっそくきれいになったトイレにあらためて入り、もりもりご飯を食べ、そのあとは何事もなかったかのように、ようやく満足した様子で、また人間の布団にもぐりこんできた。悪かったよ。悪いのは全部私なのよ~~~~~。

話は変わるが、よく行くペットグッズの店(Pet'SMart)からは、誕生日カードと4ドルのクーポン券が届いていた。これで何か買ってあげましょ。
とりあえず、誕生日おめでとう、ノア(泣)。

2006年3月30日

自動犬なで器

少しの間お留守になるマルコさんから、犬猫たち(犬2匹・猫1匹)の世話を託していただいた。
相変わらずとってもフレンドリーな犬猫たち。どうやったら、こんなにフレンドリーで愛らしくて素直で人間大好き!な動物たちに育つものか。この家の動物たちは、いつも不思議でならないほど、みんなかわいらしいのだ。散歩もトイレも、すばらしく従順なこの犬たちは何も手がかからない。躾が行き届いているとは、こういうことをいうのだろう。
ちょっと人間がソファーに座ると、ほら。待っていましたとばかりに、こんなにフレンドリー。
みんなでまったり。 → みんなでまったり。

真っ先に甘えん坊のたまこちゃん(写真右・白い長毛犬)が、半分人間に乗ってくるような感じでぴったりと寄り添ってくる。次に、負けじとあんこちゃん(写真左・柴犬)が、ソファーに飛び乗る。そして最後に、うめこちゃん(白猫)がゴロゴロと喉を鳴らしながら膝の上に乗り、寝る準備を整える。みんながソファーに乗ってくるまでに、最短だとものの30秒もたたないのだ。なんてかわいらしいこと。
あんこちゃんは、いつまでもいつまでも自分だけを撫でて欲しい。なでるのを止めると、前足で軽く催促してくる。それはまるで、『自動犬なで器』のスイッチを押すかように、ポンと人間を押すような感じ。その仕草があまりにかわいいので、わざと気づかない振りをしたりすると、あれスイッチ壊れたか?といったふうに首を傾げ、何度でもスイッチオンしてくる。ひたむきな真っ黒の目が、かわゆいのだ。そこにたまたま、うめこちゃんが居たら、うめこちゃんにもスイッチオン。見ちゃいないです、この犬。
みんなでソファーでまったりのんびり。あー、かわいい。しかしあとで気づいたのだが、果たしてこの、皮のソファーには犬を乗せてよかっただったろうか。
前回、犬が乗ってはいけないルールだったはずの布のほうのソファーに、乗ることを覚えさせてしまった私たち。飼い主が留守中に、犬たちがあんなに頻繁に乗るようになってしまったから、もう二度と再びダメだと訓練させることはできまいと思っていた。しかしあれからマルコさんが、きっちり躾をし直したため、今回は布のソファーには寄り付きもしなくなっていた。犬ってなんて賢いのだろう。そしてマルコさんったら本当にすばらしい。犬のトレーナーになればいいのに。
えーと、それで皮のほうのソファーはOKでしたっけ?(←人間のほうが記憶力が悪し)

2006年3月27日

布団の上の猫

ノアが人間の腕枕で寝るのが好きだと、以前にも書いたが、布団の上で寝ることは決してない。そしてソフィーも布団の上に乗るのは大嫌い。羽毛布団の感触が嫌いなのか、はたまた寝相の悪い人間(私ではないです。念のため)に用心しているためなのか。乗せてもすぐに飛び降りる。寒い日など、猫が布団の上で丸まって眠ればいいのにと、ずっと憧れていた。そう昨日までは。

春になったことだし、布団カバー、枕カバー、ベッドスプレッドを一新することにした。考えたら、この数年新しいものを買っていなかった。久しぶりに気分転換。IKEAでぶらぶらと物色する。そういえば、IKEAは日本で間もなく1号店がオープンになるようだ。アメリカでは手ごろな値段のスウェーデン家具としてメジャーな店だが、日本ではどうだろうか。最初のうちはけっこう人気がでそうな気がする。
ところで、我が家のインテリアを選ぶ基準は、たったひとつ。『黒猫と茶色さび猫に似合う色のもの』。そういう基準からすると、まず黒はだめ。茶色もだめ。写真写りを考えると、紺や色柄つきもだめ。うーむ。
悩んだ末に、結局一番外側のベッドスプレッドだけは、濃いえんじ色を買うことにした。同色の細い縞が少しだけ入った、ざっくりとした感じのコットンで、涼しい手触りが気持ちよい。広げてみると、部屋の雰囲気が一気に変わって、いい感じ。
喜んだのは人間だけではなかった。あんなに嫌っていた布団の上に、なぜか猫たちは2匹とも大喜びで乗って、はしゃいで、暴れて、カバーに噛み付いたりしている。な、なぜこんなに盛り上がる。カバーが変わっただけなのに。
予想外に大人気。 → 予想外に大人気。

猫たちの布団ブームは夜になってもまた続き、2匹とも全く降りようとしない。寝ている猫の邪魔にならぬよう、人間がそろりそろりと布団に入っても、全然おかまいなしに寝ている。そしてなんとそのまま朝まで、猫たちは布団の上に寝続けていたのだった。布団の上で丸まって眠る猫なんて、初めての経験。うーん、猫らしいね~。

実をいうと、必要な大きさを測らずに店に行って、思いのままに買ってしまったこのベッドスプレッドは、希望よりもかなり小さめだった。アメリカではたいていの店が、1~2ヶ月以内なら返品可能なので、まぁ使ってみてだめだったら、そのとき考えればいいやと適当に思っていたのだった。しかし予想外に猫たちに大人気だったため、広げた数秒後には、もう毛だらけ爪あと・噛みあとだらけになってしまった。さすがの返品天国アメリカでも、いくらなんでもこれでは返品できないことが早くも決定してしまったのだった。まぁ、少なくとも猫が喜んでくれたので、良しとしましょう...。しくしく。
なかなかいいじゃないの。 → なかなかいいじゃないの。

2006年3月23日

続 ソフィーの災難

猫にきびができてしまったソフィー。あれから病院でいわれた通り、一日数回コットンにぬるま湯を付けてふき、一日2回塗り薬をつけていたが、一向によくならない。それはなぜか理由は明らか。そう、自分で舐めとり、さらに引っ掻いてしまうからなのだ。
特に塗り薬が嫌なようで、塗られたあとは、すぐさま舌をつかってできる限り舐めとってしまう。驚いたことに猫の舌というものは、思いのほか長くて、器用にほとんど下あご中を舐めることができるのだ。しかし感心してばかりもいられない、これは抗生物質が入っているし、必要もないのに体に入れてしまってはいいはずがない。だめだめ。
そしてもう一つ、決定的にだめなのが、引っ掻くこと。薬を取ろうとするせいか、治りかけで痒いのか、激しく後ろ足で顎の下を掻くようになってしまった。毎回コットンで拭くたびに、新しい血がついている。爪も思い切って短くし、さらに爪やすりで丸めてみたが、思いっきり掻いてしまってはいずれも効果なし。しかし掻かないよう、24時間見張っているわけにもいかない。もう残された手は一つ。
エリザベスカラーをするしかないのだった。

英語では、Elizabethan collar。いかにも発音が通じなさそうだったので、ペット用品屋へ行く前に、「えりざべっさん・からー、えりざべっさん・からー」と何度も練習して行く。しかし店に着いてみたら、ただ単に E-collar と省略系の簡単な名前がついていたのだった。アメリカ人にも長すぎるからか?もっととても悲惨なゴツイのを想像していたが、柔らかい透明なプラスチックで黒い縁取りの、案外シンプルないい感じのがあったので、さっそく購入。値段は約10ドル。
そういえば、ソフィーはうちにくる前にすでに避妊手術済みだったし、ノアの去勢手術のときには、エリザベスカラーは使わなかった。私はもちろん、うちの猫たちにとっても初のエリザベス体験。果たしてソフィーの反応やいかに。
絶望するソフィー。 → 絶望するソフィー。

まったく反応しない。あまりのショックに、もうすっかり動けなくなってしまったソフィー。ソファーに置いたら、そのまま、ただただじっとしている。毛布に乗せればそこから一歩も動かない。目を見開き、浅く早い呼吸を繰り返している。な、なにもそんなにショックを受けなくても。
半日すると少し行動するようになったが、カラーが机の角などにぶつかって止まってしまうと、そのままその場所でいつまでもいつまでもいつまでもじーーーーーーっと助けを待っているのだった。エリザベスカラーを付けると、みんなこんなになってしまうものだろうか。ネットで調べると、案外平気そうにしている猫たちの写真がたくさん載っているではないか。それなのに、なぜソフィーだけこんなに動けなくなってしまう?!
その後24時間様子をみてみたが、飲まず食わずトイレもいかず、ほとんど眠りもしない。傷口はよくなってきたようだが、その代わり、気のせいか目も精気がなくなり、どんどん弱まっているかのように見える。哀れな小さなソフィーは、部屋の隅で行き止まりにぶつかったまま、絶望のふちに落ち込んでしまい、みるかげもない。なぜ自分に、こんなにいわれなき不当な災難が降りかかってしまったのだろうかと訴える小さな猫背が痛々しい。
悩んだ結果...。カラーをはずすことにした。もともと、ただのにきびだし、清潔にすればすぐに治ると獣医も言っていた。それなのに、このままでは別の病気になってしまいそうだ。何より、いかにも哀れな様子のソフィーを、これ以上見ているのが耐えられなくなってしまったのだった。

すると、どうだろう。一瞬にして絶望から歓喜が訪れたソフィーは、ゴロゴロ喉を鳴らし、もりもり餌を食べ、ごくごく水を飲み、ばりばり草を食べ、ネズミのおもちゃではげしく遊び、ノアを追いまわし、トイレもしっかり済ませるではないか。元気じゃん!だ、だまされたか。

とにかくこのままでは元の木阿弥なので、方針を変えることにした。塗り薬はとりあえずやめて、一日何度も、顎の下をぬるま湯でよくゆすぐことにした。洗ったほうが、コットンで拭くだけよりも、きれいになるになるに決まってる。お湯で洗われるのは、それほど嫌がらない。むしろ気持ちよさそうに目をつむったりしている。まだ3日しかたっていないが、随分よくなったようだ。最初からこうすればよかった。
ソフィーさんよ、きみにとっては悪夢のような24時間だっただろうが、私はきみをイジメていたわけではないのだよ。今度こそ一緒に治療がんばって、早く良くなろうね。

2006年3月15日

名残惜しい猫

いよいよKさんの日本帰国の日が迫ってきたので、引越しの数日間はうちでこーのすけを預かることになった。アメリカ生まれのこーのすけが、とうとう日本へ行ってしまう。この猫が、再びアメリカの地を踏むことはおそらくないであろう。なんという運命のめぐり合わせか。それにしても名残惜しいのぉ。
はっ、ここはあの黒い猫のいる家! → はっ、ここはあの黒い猫のいる家!

何度かうちには泊まりにきているこーのすけだが、今回はいつもと少し様子が違う。いやに強気なのだ。これまでだったら、最初の数日は冷蔵庫の上、もしくは棚の中から出てこなかったはずのこーのすけが、うなりながらも、がんがん家の中を動き回って、がんがんそこら中の棚を開けている(←ほんとにがんがんやっている)。またもや飼い主に捨てられたとでも勘違いして、やけっぱちになっているのだろうか。大丈夫なのに。せっかくだから、最後にいっぱい写真撮っておかねば。
サンディエゴ育ちの正統派タキシードキャット。 → サンディエゴ育ちの正統派タキシードキャット

食欲もかなりあるし、元気そうだ。この様子なら、まもなく訪れる予定の長時間のフライトにも耐えられそうだね。がんばるのだよ。そしてこの温暖なサンディエゴから、まだ寒い日本の冬へ向かうこーのすけよ、うんとかわいがられて大事にされて楽しく暮らしておいしいものいっぱい食べて、元気で長生きするのだよ。

このあと、こーのすけはいつまでも幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。完。←って勝手に終わらせるなー。でも願望です。Kさん、元気でね~。

2006年3月 9日

ソフィーの災難

今日はソフィーにとって散々な一日だった。

少し前から、顎の下に黒いぽつぽつしたゴミのようなものがついていた。そのうち痒がって、後ろ足で引っかくようになり、とうとう血がでてしまったのだ。以前は真っ白でちょっとピンク色だったかわいらしい小さな顎が、今やすっかり黒ずんでしまった。消毒をしたり、お湯で洗ったりしたけれど、一向に治らない。マルコさんが教えてくれたのだが、これはどうやら猫のアクネ(座瘡)というものらしい。
そうと決まれば話は早い。以前予防接種に連れて行ったことのある、近所の動物病院に予約の電話を入れる。「たぶんFeline Acneだと思います」と言ったらすぐに通じたので、よくある病気らしい。名前を名乗ったとたんに、どっちの猫を連れてくるのだ?と聞かれた。「gentle one(おとなしいほう)」と答えたらすぐに予約が取れた。うぅぅ情けない。凶暴な黒いののほうじゃなくてよかった。
ソフィーは本当におとなしい。病院の診察台の上に置かれても、哀れにかぼそく泣きはしたものの、泣き叫びも暴れも隠れもしない。よっぽど怖いんだなぁ。
治療を待つソフィー。 → 治療を待つソフィー。

獣医によると、やはりこれは典型的な猫のアクネだそうだ。考えられる原因は4つ。
1. ノミアレルギー
2. 食べ物アレルギー
3. プラスチックアレルギー
4. にきびができやすい体質
チェックをしたがノミはない。定期的にノミ防止薬をつけていると言ったら、それで良いとほめられた。2の食べ物アレルギーに関しては、最近新しく変えた餌はないので違う。中にはチキンアレルギーの猫もいるのだそうな。本当はサイエンスダイエット1種類にしたほうが良いのだろうけれど、何せノアは2日続けて同じものを出すと露骨に嫌がる猫なので、うちでは1種類だけにはしぼれないのだ。3のプラスチックアレルギー、プラスチック製の食器もしくは水入れに反応してしまう猫もいるそうだ。確かにボランティア先で、そういう猫を見たことがあった。こういう意味だったのか。しかし、うちは全部陶器なのでこれまた違う。とすると残りは、4のにきびができやすい体質だとしか考えられない。
治療法は結局、そのにきびの場所を清潔に保っておくしかないのだった。コットンにお湯を含ませ患部にあてる、というのを一日数回。そして抗生物質入りの塗り薬を一日2回、しばらく続けて様子をみることになった。その治療にあたって、顎の下の毛を刈らなくてはいけないのだった。「じゃあ、shaveしてくるわね」と気軽にソフィーを抱き上げていってしまった獣医。麻酔もしないでできるのだろうか。
しばし待たされた後、戻ってきたソフィーは、顎の下がきれいにまあるく剃られていた。さすがプロだ。剃ったあとを見ると、かなり赤くはれている。痛々しい。かわいそうに。
「彼女は本当におとなしくて、完全にパーフェクトで、とってもいい子だったわよ」と、またもやソフィーは看護婦にも獣医にも絶賛された。ノアだったらこんな治療は、2週間前に予約して全身麻酔でもしなければ誰も請け負ってはくれまい。随分対応が違うものだ。
ところでこの看護婦。獣医がいなくなったあと戻ってきて、「うちの猫もにきびだったのよ。指でつまんでチユーッと押すと白いものがでてくるから、そのほうが治りが早いわよ」などとわざわざ言いにきた。そ、そんなこと獣医は言ってなかったのに、勝手なやつだな。人間でもにきびをすぐにつぶしてしまう人がいるが、たぶんこの人はそういうセッカチさんに違いない。聞かなかったことにしよっと。
かわいそうなソフィーは、帰りの車の中ではもうことりとも音をたてず、じっとうずくまっている。帰ったらしばらくクローゼットに閉じこもっていたが、その後でてくると、いつになく人懐っこく甘えてくる。よっぽど怖くて、心細かったのだ。今日だけ特別に、ソフィーのお気に入りの毛布に一緒にくるまって、ソファで寝ることにした。私のお腹の上で、すぐにくーくーと眠りについたかわいそうなソフィーは、一晩中起きずにぐっすりよく寝ていた。明日から治療がんばろうね。
こんなになってしまいました。 → こんなになってしまいました。

2006年3月 6日

毛布の散歩

先週末、久しぶりにノアも連れ出して散歩をした。ノアを散歩に連れて行くのは、ちょうど一年ぶりだ。今日は近くの公園へ。
相変わらず芝生の感触が嫌いなノアは、毛布の安全地帯からあまり出ようとしないので、こちらも落ち着いて見ていられる。しかし念のためにリードは必ず着けておく。
不審な草のにおいに鼻をぴくぴく。きょろきょろ周りを見回し、久しぶりの外の空気を満喫している様子(にもみえる)。
毛布の上を散歩中 → 毛布の上を散歩中

この公園はいつもとっても平和で、人が少なく、ましてや犬の姿などめったに見かけない広い芝生がただただあるだけの場所なのだが、なぜかこの日は犬連れの人が多い。犬の集会でもあるのか。なるべく遠くの見晴らしのいいところに座って日向ぼっこをしたが、早々に切り上げて帰ってきた。今度もっと平和な日にゆっくり行こう。

キャリーケースを見ただけで、恐怖で恐れおののきクローゼットの奥に隠れてしまう怖がりのソフィーのことは、もちろん連れて行かない。それなのに、出かける私たちと帰ってきた私たちを発見すると、自分は関係ないのに恐れ逃げ惑う。大丈夫だってば。そしてその後半日クローゼットの中で過ごしていたのだった。な、なんちゅう怖がりな。これオス(ノア)とメス(ソフィー)の違いなのでしょうかねぇ。

2006年2月26日

目覚し時計の気配

最近ノアはすばやい。
人が布団に入ると、ものの1秒もたたぬうちに、飛んできて一緒に寝たがる。1秒どころか、気配を察して先回りして布団の上でちょこんと待っていることもある。なぜそんなに一緒に寝たがる。
前から人の腕枕で寝るのが好きだったが、近頃ではエスカレートして、腕の上に完全に乗って寝る。頭は人と同じ枕に寄りかかっているので、何のために人の腕が必要なのか分からないが、とにかく腕に乗りたがる。
腕にまたがって寝るのが好き。 → 腕にまたがって寝るのが好き。

先日など、目が覚めたとき、完全に伸ばした私の左腕の端から端までノアが乗っていた。どういう状態かというと、私の伸ばした腕の先、手のひらに顔をうずめ、腕の上にまたがり、私の顔のすぐ側にお尻を持ってきて、後ろ足の肉球で首筋を押すという、まったくもって悪夢でも見そうな(私が)ひどい寝方なのだった。なんでこんなことに。おかしいぞ、この寝方。
あまりにも眠いときや寒いとき、私だって腕を布団から出したくはないのだが、どうしても出さずにはいられない。
なぜなら、ノアは黒い頭でぐいぐいわきの下にスペースを作り勝手に入り込み、寝心地を良くするためそこら中を前足でなでつけ(けっこう痛い)、腕を伸ばすまでしつこくやりつづけるので、もう哀れな人間は腕枕を提供せずにはいられないのだった。それでも抵抗して、布団に入れないようにしているとどういうことになるかというと、もっとひどいことになる。布団から出ている皮膚という皮膚をなめ、噛み、髪の毛をシャクシャクシャクシャクシャクシャクとネズミのように齧って、早く布団の中に自分を入れるよう抗議運動を続ける。うぅぅ、枝毛になる...。
こんなことされたら、どんなに深く眠っていても起きざるを得ない。夜中や明け方でも、猫の気配を察すると、無意識に腕を伸ばし、布団を持ち上げる習慣がついてしまった、眠りの浅い自分をかわいそうに思う。
そんなわけで、近頃では毎晩毎晩、猫の重みでうなされながら眠る。ノアは長く寝るタイプなので、ほとんどの場合、朝までそのままぐっすりよく寝て、目覚し時計の音とともに、人間と一緒に布団から飛び出るのだった。
顔は手のひらにうずめる。ときどき噛む。 → 顔は手のひらにうずめる。

ところで私は、目覚し時計の音が鳴る数秒前に、たいてい目が覚める。鳴る前の気配を感じて、それで起きるのだ。そして鳴ったとほぼ同時にスイッチを止めている。Jにはうさんくさがられるが、目覚し時計が鳴る前の一瞬、時計が息を吸い込むような『ふうっ』という音(というか気配)を感じるのだ。これはノアも感じるらしく、いつも一緒にはっ、と気づいて目が覚める。それから鳴るのを確認して、私はスイッチを止め、ノアは布団から飛び出る。
この『ふうっ』という息継ぎの音は、ほんのわずかな小さな音なので、完全に熟睡する目覚めの悪いタイプの方には決して聞こえないであろう。私も寝が足りないときは聞こえない。この話は気味悪がられるので、あまりしないようにしているのだが、さてどなたか同じように、この時計の息継ぎの瞬間を日々感じている方がいらっしゃるでしょうか。

2006年2月15日

猫の標本

先日、Jが毎日のようにノアの顔を小顔にして眺めていると書いたが、実は他にもしょっちゅう猫で遊んでいることがある。それはこれ。
黒猫の標本 → 黒猫の標本

ほらこんなに長いよと、毎日のようにノアを頭上高く持ち上げて、白い壁に掲げて観察してはひとり感心している。標本じゃないっちゅうに。猫を長く延ばして遊ぶのはやめましょう。
あまり頻繁にやっているので、実はダンベル代わりに猫で室内運動しているのではないかとも疑っている。Jはいつもノアばかりやっているが、たまにはこうしてソフィーも伸び伸び。
さび猫の標本 → さび猫の標本

ノアばかり持ち上げるのにはわけがある。
写真を比べてみると分かるが、持ち上げられたときの態度が2匹で明らかに違うのだ。仰向け抱っこの大好きなノアは、そもそも抱かれるのが好きなので、高く持ち上げられるのもけっこう気持ち良さそうにしている。高いところからゆっくり下界を見下ろしたり、天井のにおいを嗅いだりして楽しそうにしている。体中の力をだらんと抜いて安心しきっているのがよく分かる。全く嫌がる気配なし。
それに比べてソフィーは、抱かれるのが嫌い。普通に抱いても、体をよじって回転させて嫌がる。だからこうして高く持ち上げられると、まるで凶悪犯に捕まった人質のように、隙あらば何とか悪の呪縛から逃げ出そうと必死だ。体も緊張しているし、何より目が泳ぎまくり。
「キュ~(←ほんとにこう鳴く。訳:助けて~)」 → キュ~

同じように育てているのにねぇ。どうしてこうも違うものか。子猫のうちから仰向け抱っこ(と水遊び)の訓練を続けているやぶ猫さんのお宅でも、訓練の効果はまったくないという(すずちゃん、水遊びは大好きになったそうです。これがまたおかしくて笑えます)。
生まれついてのものなのかもしれないが、抱っこのときにリラックスするというのはやっぱり人間との信頼関係の証と思えてならない。ソフィーももう少し慣れておくれ~。

2006年2月 8日

煮干の頭

やられた。
お風呂に入っていたほんの短い間に、犯人が現れ、お風呂からでてみると台所がこんな惨状に。
(頭は撮影用に並べてみました) → (頭は撮影用に並べてみました)

うぅ、日本からわざわざ買ってきた『お魚バラエティーミックス』の袋がびりびりに破られているー。つい先日も、サイエンスダイエットの袋が荒らされたばかりだというのに、またしても。うかつにも、猫のおやつを台所の棚の上に放置してしまったのだった。
あのときは、犯ニャン探しをしたけれど、今回のこの食べっぷりをみれば、誰がやったかは一目瞭然。煮干などを食べるのは、日本生まれのこの猫だけ。
満足満足。 → 満足満足。

ノアはこういうこと(袋を荒らしたりすること)はしない猫だと、前回断言したばかりだというのに、もろくもその信頼は崩れ去った。
それにしても惨状とはいいながらも、あれこれ食べ散らかさず、大好きな煮干だけを5匹分きっちり食べたところが、えらいような気すらしてくる(←ばか)。きらいな煮干の頭を、きちんときれいに食べ残しているのも好感がもてる。まるで、育ちのよいコソ泥を見るような気分だ(どんなじゃ)。
はい、これからはおやつの袋も放置しないで、きちんと冷蔵庫にしまうようにいたします。反省。

2006年2月 5日

本日の結果

今週末はスーパーボウル。一年に一度のビックイベントなので、間近になると、テレビのニュースもその話題で持ちきりだ。先週友達と別れ際に、「Happy Super Bowl weekend!」とまで言われたぞ。そんなにみんな見ているのかなぁ。
かくいう我が家でも、普段は全然アメフトなど見ないのに、今日だけは家でゆっくりスーパーボウル観戦でもしようと思ったので、まずは掃除掃除。めったに動かさない、机やソファーも移動させて、念入りに掃除機がけをした。そして本日の掃除の結果は次の通り。
発見しました。 → 発見しました。

発見 : ねずみ3匹。ボール2個。
犯人 : すぐに捕獲するも、反省の色なし。

いい加減にしてくださいよ、ソフィーお嬢さん。うちの中で紛失した猫おもちゃは、数限りない。これはそのほんのごくごく一部でしかないが、今日は大漁だった。それにしても久しぶりに見たなー、このオレンジのネズミ。まさかあんなところにあったとは。

さて、掃除も終わり、猫も人もソファーに座ってくつろぐ。トルティーヤ、ナチョチーズ、サルサ、そしてもちろんビールなど用意し、テレビをつける。ハーフタイムショーとCMくらいしかまともには見なくても、雰囲気を楽しめるので、こういうイベントは好きなのだ。ま、昼間からビールも飲めるしね。
スーパーボウルのお供。 → <br />
スーパーボウルのお供。

そして本日の試合の結果は、えーっと、あぁ、遊んでいるうちに見るの忘れてしまったー。

2006年1月30日

黒猫の秘密

前から気になっていたのだが、ノアの牙は長すぎやしないだろうか。どうも他の猫より長いように思う。普段でも牙が見えていることが多いし、こうして逆さまになっているとまるで鬼のお面のように2本しっかり見えている。黒いから白い歯が目立つだけなのだろうか。ソフィーは牙なんて見えていることないんだけどなぁ。
牙長い? → 牙長い?

しかし長すぎだからといって、いったいどうすればいいのだろう。すずめの頭をばりばり噛んだりする猫は、牙が伸びすぎないと、何かの本で読んだことがある。でもねぇ、そのためにすずめを捕まえてくるわけにもいかないし、なんてったって飼い猫なのだからそんなの絶対無理無理。骨とか硬い物を与えたって、猫はそんなもの食べるはずがないし。
昔いんこを飼っていたことがあるが、いんこだったら、イカの甲(ペットショップで売っている)を与えておけば伸び過ぎたくちばしのお手入れができる。こういう便利な道具が猫にもないものだろうか。

昨年歯石取りをしたとき、動物病院で恐る恐る聞いてはみたのだった。
「実はこの猫、ちょっと牙が長いように思うのですけど...。」
すると陽気なアメリカ人の看護婦は「Oh, yeah? Hahahaha!」とみごとに笑い飛ばしてくれたのだった。コミュニケーションが満足にできないと辛いのぉ。

ノアの秘密はこの牙が長いこと、ではなく、もう一つある。
実は小顔。
顔が大きいとよく人に言われる(ほんとか?)ノアだが、本当は小顔なのだった。頬の毛がふさふさしているので、ソフィーと比べるとどうも顔の大きく見えてしまうのだ。まるで日本人とアメリカ人の顔の大きさを比べているようで、自分のことのように哀れに思えるのだったが、実は違う。ほれ、こうすると。
とっても小顔。 → とっても小顔。

こんなことして猫で遊んでいるのは、もちろん私ではありません。これはJが毎日のように、こうすれば本当は顔が小さいんだよ、と言い聞かせている様子を撮った写真だ。
いいんだよ。顔が大きくたって、牙が長くたって、かわいいんだからね。安心をし。ま、別に本人は気にしている様子はないのだけどね。

2006年1月26日

アメリカ猫の好きなもの

うちは朝ご飯はたいていトーストを食べる。パンにバターを塗っていて、ふと気づくと、ソフィーが横で期待するように、きらきらと目を輝かせて待っていることが多々ある。乳製品の大好きなアメリカ生まれのソフィーは、もちろんバターも大好き。指についたのを、ほんのちょっとだけなめさせれば、それで満足するのだが、これじゃ立派なバター猫だ。塩分が入っているし、毎日となるとよくないので、たまにしかやらないようにはしているのだが。

今日チーズケーキを食べていると、何かを察して、やっぱり来た。普段人間の食べているものには、めったに興味を示さないのに不思議だ。チーズのにおいがするのかなぁ。
これはカロリーが高いのであげないでいると、くれるまでいつまでもいつまでも、すぐ側でちょこんと座って、じーっと食べるのを見上げている。うーん、こうやって待たれていると弱いのよね。よしよし、ほんの少しだけお食べ。
チーズケーキ大好き! → チーズケーキ大好き!

ちなみにノアは、乳製品に全く興味を示さない。日本生まれのノアが好きなのは、煮干やかつおぶし。だし汁も好き。和猫っぽくてよろしいね。

チーズケーキはJも大好きなので、リクエストがあるとたまに作る。しかし私の作るチーズケーキはとっても高カロリーだ。何せ、生クリーム・クリームチーズ・サワークリーム・バター・卵・砂糖ですよ、あなた。分量は恐ろしくて人に明かせないくらい、どれもたっぷり入っている。ここ数日、あらたにダイエットブームが到来している我が家では、もっとも食べてはいけないものなのだった。さっ、早く全部食べきって、ダイエット始めなくては(←何か間違っている)。

2006年1月21日

初めてのお留守番

週末おでかけの友人Kさん宅。はっぴー・こーのすけ(黒猫振興会会員№50)は初めての一人でのお留守番だ。3日間だけなので、猫は1匹でも特に問題はなかろうとは思うが、やっぱり初めてとなると気になる。餌がなくなり、お腹がすいて暴れるのではないかとKさんも心配する。Jと2人で、ちょっと様子を見に行くことになった。
家に入ってみると、こーのすけはいつもと変わらず堂々とソファーの真ん中でくつろいでいた。おぉよかった、大丈夫そうだ。しかしJが電気と間違えて、いきなりキッチンのディスポーザーのスイッチを入れてしまったため、突然の轟音に驚いてベッドの下へ逃げ込んでしまう。ごめんよー。
かなりたってようやく出てきたこーのすけ。ご飯を食べたり、水を飲んだり、ひとしきり忙しくしたあとは、床に転がってごろんごろんする。最近めったにこんな姿見せてくれなかったのに、やっぱりいつもよりもかなりフレンドリーだ。メー、メーと鳴いて(←ほんとにこう鳴く)、人について回る。かわいらしいこと。やっぱり一人ぼっちは寂しかったのだなぁ。

この姿を見ていると、約一年前、こーのすけを最初にシェルターからもらってきたときのことを思いだす。どの猫にしようかと悩んでいたKさんの前で、こーのすけただ1匹だけが、あまりきれいとは言えないシェルターの床の上で、こうしてごろんごろんと転がってみせていたのだった。5歳になる大人の猫が、見知らぬ人々の前で、本当に驚くほど人懐っこかった。
こーのすけは以前の飼い主に爪抜き手術をされてしまったので、両前足の爪がない。爪まで抜かれて、シェルターに捨てられてしまったこーのすけが、どんなにKさんの前で自らをアピールしていたかと思いだすと、今でもかわいそうでならない。その場でこーのすけを見初めてアダプションしたKさん。ようやく見つかった終の棲家に着くなり、こーのすけはうれしくてたまらないように、やっぱり激しく床に転がりお腹をみせていたものだ。
転がるこーのすけをブラッシング。 → 転がるこーのすけ。

しかし以後、かわいがられて過ごした1年の間、今日までめったにその姿を再び見せてくれることはなかった(案外現金なところが、いかにも猫らしくてよいではないか)。丸1日誰も人がいなくて、こーのすけも何か思いだしたのだろうか。久しぶりに床に転がるその様子は、私に1年前のシェルターのケージを思い出させるよ。
帰り際、普段クールなこーのすけも、今日は気のせいか心細そうに玄関を見やっていた。大丈夫だよ。明日にはもうKさん帰ってくるからね。もう少しお留守番がんばるのだよ。

2006年1月11日

眠る猫と夢みる猫

猫の睡眠時間は一日平均14時間以上あるという。飼い猫の場合もっと長く、16~18時間も眠るそうだ。
つまり一日の大半を寝て過ごす。言い換えれば、一日中眠くてしょうがない。要するに、寝ずにはいられない。とにかく眠くて眠くて仕方がない猫たち。
これは、寝ることだけが唯一の仕事で、邪魔をされるのが大嫌いなソフィーお嬢さまの写真。
眠いんだったら。 → 眠いんだったら。

いったん寝てしまうと、体をぴくぴく痙攣させたり、寝言を言ったり、いびきをかいたり、悪夢を見て突然怯えて目が覚めたり、何しろ深く深く眠ってしまうこの猫。
ヒョウに襲われても、寝ている。
お願いだから寝かして~。 → お願いだから寝かして~。


そんな眠いソフィーを尻目に、夢みる黒猫ノア。この猫は、眠りもせずに目をぱっちり見開いて、ただただぼーっとしていることが多々ある。
さっきの煮干おいしかったなぁ。 → さっきの煮干おいしかったなぁ。

きらきらと遠い目をしながら、いったい何を考えているのか夢みる少年よ。しかしおそらく何も考えていないに100カノッサ。
またあとで煮干もらえるといいなぁ。 → 011106_1.jpg

2006年1月10日

付箋紙の怪

うちには常時数種類の付箋紙(ポストイット、Post-it)が、いつでも手に取れるところに置いてある。もちろんメモにも使うが、いつも愛用しているのが、本のしおり代わり。ポストイットだとしおりと違って、本を読んでいる最中でもどこかへ行ってしまうこともないし、何よりどのページの何行目まで読んでいたかがすぐに分かるので、たいへん便利だ。特に英語の本の場合は必需品といってもいい。日本語と違って、さっと目を通してそのページのどこまで読んだかなんてすぐに分からないので、場所を指示してくれるポストイットは圧倒的に便利だ。

しかし、我が家には恐ろしいいたずら者がいる。せっかく貼り付けたポストイットを、いちいち剥がしてまわる、そんなやつがいる。
そんなことをするのは、そうもちろんソフィー。
何これ邪魔ね。 → 何これ邪魔ね。

本が開いてあったら、手でちょいちょい遊んではがしてしまう。閉じた本ならはみ出ているびろびろした部分をかじってしまったり、口でひっぱりだしてしまうのだ。昨夜読んでいた本に貼り付けたポストイットは、翌朝起きてみると、無残に引き出されて床に投げ捨てられている。テキストの大事な部分には、何箇所にも貼って置いたりしたのに...。しくしく。
そのときの私のあまりにショックだった様子が面白かったらしく、最近ソフィーのマイブームになりつつあるのだ。猫飼いの家ではポストイットも使えないのか。うぅ、お願いだからやめてください。
ふっ、また今日も1枚剥がしてやったわ。 → ふっ、また1枚剥がしてやったわ。

2005年12月30日

犯ニャンは誰だ!

夕方出かける前に見たら、猫の皿は空だった。ドライを追加で出していこうかどうしようか迷い、止めた。そんなに遅くならないし、少しくらいお腹が空いていたほうが、夕飯もおいしく食べられるだろう。

思っていたより遅くなり、急いで猫たちの元へ帰ると、こんな状態になっていた。
袋びりびり。 → 袋びりびり。

誰!
買ったばかりのサイエンスダイエットの袋が、びりびり。周囲に激しく散乱。中身もかなり減っている模様。台の上に置いておいたのに!犯人は誰だ。
あら、こんなところから食べられるわよ。 → あら、こんなところから食べられるわよ。

怒っても当然2匹とも知らん顔。よーしそれならば、夕飯の猫缶、大好きな日本餌を出してみようじゃないの。食べないのは、どっちだ!
今日は食欲ないのよね。(犯人→) 今日は食欲ないのよね。

そう。ノアはこういういたずらはしない猫なのだ。そしてかなりお腹が空いていたようで激しく食べる。それに比べて、明らかに空腹ではないソフィーは猫缶に見向きもせずに遊びだす。絶対犯人に間違いなし。
皿を片付けて、夜中になって、ようやくお腹が空いてきたソフィー。サイエンスダイエットが置いてあった台の上をうろうろして、無尽蔵のドライフードがどこへ行ってしまったのか探している様子。こんな台の上、普段は決して乗らないので、犯人ますます明らか。犯人は犯行現場に必ず戻ってくるのだよ。
それにしても、開けてない袋だったのににおいがしたのかなぁ。今まで一度もこんなことなかったのに。はい、今度から買ってきてすぐに、棚の中にしまうようにいたします。そして出掛けには、ご飯をちゃんとやっておくようにいたします。
ぼくじゃありません。 → ぼくじゃありません。

2005年12月28日

猫のお土産

日本へ向かうときは空かすかのスーツケースも、アメリカに戻ってくるときは入りきらないほど満タンになる。何がかさばるかというと、それはやっぱり本で、読みたいけどアメリカでは手に入らない本をたくさん買い込む。
そして次にかさばるのは、もちろん日本の猫缶だ。これこそ絶対にアメリカでは売ってない。アメリカへの食品(含む動物の食料)の持込はたいへん厳しいのだ。※参考:食品医薬品局(FDA)規則
しかし、人によると売るためではなく自分の家で使用するためのものだとか、肉じゃなくて魚のみだとか、そういう事情を話せば持ち込みもできるという(噂)。それを信じて、日本で猫缶を買い込む。だって、うちの日本生まれの猫は、アメリカの猫缶が大嫌いなのだ。うちのかわいい猫を飢えさせるわけにはいかないではないか。念のために、種類は魚のみにしぼり、聞かれたときのために英語の説明もいろいろ考え、さまざまな場所に分散して持ち込む(かなり怪しい)。おかげで何のお咎めもなく、無事持ち込むことができた。ありがたや。

その他、今回ノアに特別に持ってきた日本のお土産がある。それはこれ。生わさび!
久しぶり! → 久しぶり!

じゃなくって、このビニールの袋だ。説明が難しいが、このビニールの袋をペリペリと剥がしたときにノリが付いているやつ。ちょっとベタベタする部分、ここがたまらなく好きなのだ、この猫は。
この手のビニールは、日本だとよくDMや通販のカタログが送られてくるときに、入っている。日本にいるときからノアはこれに異常なほどの執着を持っており、このペリペリッという音を聞くと、どんなに熟睡していても、遠くにいても、必ず飛んでくる。飛んできては、なめたり、噛んだりしたがる。しかし、さすがに体に良く無さそうだし、放って置くと食べてしまうので、もちろんすぐに取りあげる。べたべた部分を体に貼られると、興奮して部屋中走り回り、かなり遊びが盛り上がる。かなり変態チックな遊びだ。
不思議なことに、このペリペリビニール、アメリカではめったに見かけない。そういえば一度も見たことないかもしれない。一度剥がしたビニールをまたくっつけられるようにするなんて手間がかかるからなのか。確かにいかにも日本物らしい、痒いところに手が届きすぎるような製品だ。考えたら、こんなビニールを、剥がしてもう一度貼るどんな用途があるのかよく分からないが、日本ではしょっちゅう見かけたものだ。
この生わさびの袋は、一人分ずつ生わさびがでてくるお蕎麦屋さんに入ったときに、テーブルの上に置いてあったものだ。『ご自由にお持ち帰りください』と書いてあったので、遠慮なく何枚ももらってきてしまった。ノアが大好きなのです、ありがとう。
久しぶりのペリペリビニールに大興奮するノア。これ正式にはなんていう名前なんだろうなぁ。そしていったいどこで売っているのだ!
大好き! → 大好き!

2005年12月25日

サンディエゴで犬猫にごはん ~散歩編~

マルコさん宅の犬猫たちのペットシッターをやらせていただくことになって、一番楽しみだったのが毎朝の犬の散歩。犬がいれば毎日散歩に行ける。近くの芝生の公園は本を読むのも良さそうだし、サンドイッチなんぞ持っていってくつろいでもいいかも。海岸でフリスビーやボールを投げて一緒に遊んだりして。ついでに一緒に毎朝ジョギングもしたりして、なんて健康的な私。夢は膨らむが、犬と散歩をして現実はなかなかそう都合よく行かないことが分かった(実際何一つやっていない...)。
いろいろやることあるんだから。 → いろいろやることあるんだから。

まず第一に、犬はまっすぐ歩いてくれない。そう、当然ながら犬には犬のしたいことがある。家から一歩出た途端、不審なにおいはないか、チェックするのが犬の仕事。自分の家の前庭だって安心ならんぞ。隣の家の車のタイヤも怪しいぞ。放って置くといつまでもいつまでもにおいを嗅いでいる。
やっと公園にたどり着いても、犬はやることがいっぱい。排泄も大事な日課だ。うんちをそのままにする不届きな飼い主もいるようだが、マルコさんに教えてもらった通り、きちんとビニールで取り除く。やれやれと芝生に座ろうとして、落ちているうんちから2センチくらいしか離れていないところだったこともある。危ないところだった。飼い主はきちんと始末をしましょうね。
公園で要注意なのが、犬を放し飼いにしている他の飼い主だ。飼い主はそりゃあ「She's OK!」などというが、綱もなしで巨大なドーベルマンなどがぐんぐん近寄って来たりすると、非常に怖い。こちらは大事な預かりものの犬たちなのだ。犬たちの引綱を短くしっかり結び、近寄らせないようにする。いざとなったら、身を挺してでも守らねば(←大げさ)。けっこう犬を放している人が多いので、公園に着いたからといって、のんびり昼寝などしているわけにはいかないのだった。知らない場所になど、危険がいっぱいでとても連れて行けない。
そして2匹同時に散歩させるというのも、今までしたことがなかったので、新鮮だ。2匹の綱がしょっちゅう絡まってしまったり、木を間に挟んではりつけの刑みたいになってしまったり(私が)はするが、それぞれ性格の違う2匹の動物がいるということは、2倍楽しいことだというのがよく分かった。
なでられてご機嫌。 → なでられてご機嫌。

おまけに犬を散歩させていると、アメリカ人にしょっちゅう声をかけられるということも発見の1つだ。たいてい誉められるのは、柴犬のあんこちゃん。今日など車で走っているおじさんがわざわざ、車を停めて窓を開けて、「なんてきれいな犬なのだ!」と感心して話しかけてきた。柴犬(Shiba-inu)という種類はけっこう有名なようで、「柴犬だろう。知っているんだよ。前に見たことがあるんだ。」とひとしきり勝手に話したあと、「コニチワー!」と陽気に手を振って去っていった。
公園ではあまりのんびりできないことが分かったので、帰って、マルコさん宅の日当たりの良いお庭で本を読んでくつろぐ。あんこちゃんもたまこちゃんも、ぴったりくっついて、足に寄り添う。なんてかわゆいのだ。猫もよいけど、犬も欲しいな~。
自分も外に出たいうめこちゃん。あとで遊んであげるからね~ → 自分も外に出たいうめこちゃん。

2005年12月24日

Merry Christmas!

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今年も猫たちと暮らす楽しい一年間でした。みなさま素敵なクリスマスをお過ごしくださいませ。


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2005年12月22日

サンディエゴで犬猫にごはん ~遊び編~

日本からサンディエゴに戻ってくると、空港についた途端、あまりの暖かさに呆然とする。ノースリーブの人、Tシャツの人、短パンの人などがそこかしこにいる!いつもこんなに暖かかっただろうか。一人、鼻水を垂らしながら(寒い日本で風邪ひいた)、厚手のジャケットを身に付けて立ちすくむ私。
今回はJが留守番をしてくれていたので、猫たちは全然問題ない。ノアはいつも通り歓迎してくれたが、ソフィーなど恐怖の表情を浮かべてクローゼットに逃げ込んでしまった。もう忘れてしまったのね。しくしく。自ら出てきたのは、数時間後のことだった。

ところで、もう一人サンディエゴを留守にしていらっしゃる方がいる。そう、おなじみ『サンディエゴで犬猫と暮らす』マルコさん。マルコさん宅の動物たちのお世話をさせていただくことになったので、さっそく犬猫たちのもとへ。
ここでも大人気『Cat Dancer』。 → ここでも大人気『Cat Dancer』。

あんこちゃん(犬)は最初少々警戒モードだったが、すぐに慣れてくれた。撫でるのを止めると、『もっと撫でて』と前足で催促をするところがかわいい。満足するまで(30分くらい)撫でてあげると、落ち着いて私の足に寄り添って眠ってしまった。たまこちゃん(犬)は最初から愛情全開で近寄ってくる。かわいらしいこと。うめこちゃん(猫)も膝の上でゴロゴロ、もみもみ、驚くほどフレンドリーだ。うちのソフィーのために爪の垢をもらって帰らねばね。
それにしても、犬と猫が一つの家の中で共存している様子をみるのは新鮮だ。仲が良いというよりも、お互い空気のような存在というか、全く気にしていないところがおかしい。
一緒にあそぼ。 → 一緒にあそぼ。
私のなのにー。 → 私のなのにー。
もういいわよ! → もういいわよ!

みんな普段からどんなに愛情をもってかわいがられているかよく分かる。人間のことが大好きなのだ。撫でられるのに慣れて、人に安心して、人の手はいつもいつも友達。
帰るときに、電気を消して家の中を振り返ると、3匹ともきちんとお座りして、心なしか寂しそうにこちらを見ている。うぅぅ、後ろ髪ひかれるなぁ。またすぐ来るからね。
手前の白いかたまりは、床に転がるたまこちゃん。→床に転がるたまこちゃん。

2005年12月 6日

気にしない猫

普段、寝ているノアに突然襲い掛かって、喉笛に噛み付いたりするやんちゃなソフィー。起きているときは、未だにネズミのおもちゃなんぞで一人遊びをしたりする子供っぽさをみせる。しかし本当は極度の対人恐怖症のびびりんで、小さな物音にもびくびくして、人間が突然立ち上がったりするだけで、恐慌をきたしてしまう神経質なところがある。こういうところは少し飼い主に似ております(ほんと)。
そんなソフィーも、いったん寝てしまえば、何をされても起きない。Jに肉球をふにふにされても、尻尾をいたずらされても大丈夫。たとえちょっと起きたとしても、眠いときは何をやられても全く気にしないのだ。ほら、こんなふうに。
全然気にしない。 → 全然気にしない。

家の中で私が髪の毛しばるときに使っているゴムです、これ。こんなことノアにしたら、寝ていても怒り狂って必死で外そうとすることだろう。ソフィーだったらいろいろといたずらできる。しかも長い間このままにしていても全然気にならない様子。こんなのとかもOK。
全然へっちゃら。 → 全然へっちゃら。

もっと面白いこともいっぱいできるのだけど、あまりそんな写真を載せていると動物虐待だと訴えられかねないのでこのへんで。猫で遊ぶ飼い主を許したまえ。

2005年12月 5日

石抱き

久しぶりに暖房をつけた。うちでは一年のうち、暖房が必要なほど寒い日はそう多くはない。たぶん数えるほどだ。なぜなら猫が膝の上にいるから。もちろん猫が膝に乗ってくれるのはうれしい。うれしいことなのだけど...、お願いだから2匹まとめて乗るのは止めて欲しい。
お、落ちそうです。(byノア) → お、落ちそうです。

この写真は、普段パソコンに向かっているときの様子。なんで、猫たちはパソコンの前にいると邪魔したくなるのかね。
パソコン用に使っているうちの椅子は、高さの調節ができない。だからアメリカ人向けの高さで、まともに座るとちょびっとつま先立ちになってしまうのだ。そのため膝を平行に保つよう、パソコンデスクの横棒で足を支えがんばる私。それでも君たちがまとめて乗ると、重さは軽く10キロを超えているのだよ。これではまるで石抱きの刑のようではないか。猫たちに飽きられて、捨てられる頃には、もう足腰へろへろ(なぜそこまで...)。お願いだから、せめて順番に乗ってくれー。

2005年11月28日

供給不足

うちのソフィーお嬢さまの猫草ブームは相変わらず続いている。最近では毎朝10本以上もの草を召し上がる。それでも物足りないようで、暇さえあれば自ら猫草の鉢にかぶりついて食べたりもするようになってしまった。そんなにたくさん食べられると、さすがに困る。
あーん。 → あーん。

この猫草好きは日増しにエスカレートしているようで、明らかに需要と供給のバランスがくずれてきた。
寒くなると猫草の生産もとても追いつかない。夏の間は数日であっという間に生えてくる猫草も、冬は時間がかかるのだ。仕方がないので、ソフィーお嬢さまのために、1鉢から4鉢へ、猫草量産体制にシフトした。切らさないよう代わる代わる種を植え、毎日ひなたに出して、水をやる(なぜそこまで...)。それでもねぇ、数日間猫草が途切れてしまうこともある。
おいしー。 → おいしー。

最近では公園の芝生をみると、こんなにたくさん生えていてうらやましいとか、ソフィーに一目見せてやりたいなどと思ってしまうくらいだ。
草がないのに、ベランダに出たりすると、もうたいへん。あおーん、あおーんと、さも悲しそうに、今にも飢え死にしそうな大声で泣くソフィー。すみません、もう少し待ってくださいー。
まだかしら。 → まだかしら

2005年11月16日

帰ってきた炎の〇〇〇〇

荷物が届いた。今回の配達業者は、DHL。ネットでトラッキングしていたら配達予定日は金曜日だったのに、出先から家に帰ったら、今日突然届いていた。こんな感じにまたもや玄関前に置き去り。
またしても放置されていた荷物。 → 放置されていた荷物

こういう重くて大きいものは、ちゃんと在宅を確認してくれるといいのに。しかしまぁ、先日のことを考えると、ちゃんと正しい住所に届けてくれただけでもありがたいことだ。
荷物を家に運び入れると、待ち構えていたかのようにダンボール好きなノアがやってくる。開けるまでしつこいったらない。そう、帰ってきてしまった炎のドラマー...。
動きません、開けるまで。 → 動きません、開けるまで。

動画を見ていただくと分かる通り、上に乗りたくって仕方がないのです、この猫。もちろんこの後思いっきりジャンプして、重い荷物が倒れかかり、そばにいたソフィーがパニックになり、猫たちが家中走り回り、阿鼻叫喚の事態になった。
うぅぅ、割れ物なのに(泣)。
炎のドラマー再来へGo!

(以前の炎のドラマーはこちら

2005年11月13日

乾かない日曜日

今日は暖かい日曜日だったので、猫たちを洗った。
シャンプーのときに限っては、ノアよりもソフィーのほうが手がつけられないほど暴れるので、まず洗うのはいつもソフィーから。鼻歌なんぞ歌いながら、何気ない風をよそおって、さっとソフィーを捕まえて...。とやろうと思うのだが、何を察知するのか恐るべき感を働かせて、恐怖の表情を浮かべて全力疾走で家の中を逃げ回るソフィー。な、なんで感づいたのだ。まだ何一つ、普段と違うことはしてないのに。
バスルームに入れると、普段聞いたことのないような大声で鳴き叫ぶ。こんなに嫌がるソフィーを洗うのはかわいそうなのだが、私が何か(菌とか虫とか)をボランティア先の猫たちから持ち帰ってしまったら嫌だと思うので、定期的に洗って、Frontlineを投与することにしているのだ。すまぬね、猫たちよ。
ノアもシャンプーは嫌いなのだが、一声も鳴かず、爪もいっさい立てず、比較的おとなしいので助かる。これが、例の動物病院へ行ったときのように大暴れしてしまったら手がつけられないからなぁ。よかった、飼い主には従順な猫で。

洗われた後も2匹は全く態度が違う。ノアは心細いのか、人のそばから離れようとはしない。できるだけ私たちにぴたっとくっついていようとする。たった今こんなにひどい目にあわされたばかりというのに、いったいこの猫の頭の中ではどういう因果関係ができているのだろう。不思議だ。
がんばるノア。 → がんばるノア。

そしてあいかわらず、体を舐めないソフィー。ショックのあまりか、びしょぬれのまま、しばらく本棚の下でじーっとしている。ごめんよー。そんなに怒らないでソフィー。
怒るソフィー。 → 怒るソフィー。

洗った後、どうすればすぐに乾かすことができるだろう。いつもタオルで拭いてやるのだが、拭かれるのは2匹ともすごく嫌がる。かといって、ドライヤーなどスイッチを入れただけで、飛んで逃げるだろう。
濡れたまま膝の上に乗りたがるノアが、舐めて乾く頃には、私の膝はじっとり(泣)。あまり舐めて乾かさないソフィーは、さらに乾くまでに時間がかかる。たぶん、2匹でお互い舐めあえば、もっと楽に早く乾くのだろうが、いかんせん、うちの猫たちは仲があまりよろしくないので、そんなことは決してしない。何とか早く乾く方法があるといいのになぁ。

2005年11月 5日

きれい好きな猫

ノアはとってもきれい好き。不浄なトイレの砂になど、できるだけ触れなくて済むよう、ノアのトイレはいつもこんな感じ。
仮設トイレ使用中。 → トイレ中。

両手・片足でトイレのふちにつかまり、片足立ちで用を済ませる。大マジメな表情が笑える。
うちではいつも蓋付きの猫トイレをつかっているが、これは掃除の途中。蓋を外し、新しいトイレを出して、砂をざーっと入れたところにやってきたノア。新しい砂や、掃除したてのきれいなトイレがお好みなので、掃除が始まると待ち構えて、きれいになったとたんに仮設トイレを使用する。
できれば、掃除の前にトイレを済ませてくれると、手間がはぶけていいのになーと毎回思う。しかし大のきれい好きなのだから仕方がない。

用を済ませても、この猫はほとんど砂をかけない。砂になど一瞬でも触れたくないらしい。その代わりに、下に敷いてあるマットや、トイレの横の壁(鏡)をがしがしひっかいて、砂をかけたふりをしそれで済ませてしまう。そこは汚れていないので、かなり念入りにやる。よく夜中に壁をがしがしがしがし、いつまでもひっかいている音で目が覚めるくらいだ。
私が横にいれば、私のことを念入りにがしがしひっかいて済ませる(掃除中にトイレを使いたがるので、よく私が横にいることがあるのだ)。
はいはい。片付けは僕(しもべ)がすぐにやらせていただきますよ。

2005年10月31日

かぼちゃと黒猫

サマータイムも終わり、ハロウィーンも終わると、いよいよ冬がやってくる。1時間早くなったおかげで、昨日から夕方5時になるともう暗くなるようになった。だんだん日が短くなる。
冬になると出回るのが、このかぼちゃ。Butternut squashという。ひょうたんのような形をしている。種が少なく、実がぎっしり詰まっている。
Butternut squashと黒猫。 → Butternut squashと黒猫。

以前アメリカ人宅でごちそうになったこのポタージュスープがとてもおいしかったので、レシピを教えてもらった。とても簡単。日本のかぼちゃよりも、甘味があって、濃厚で、ポタージュにはより適しているような気がする。以来、このかぼちゃを買うと、冬になったなぁと実感するようになった。
この時期ハロウィーン用品が店先にたくさん並ぶ。うちは特に家の飾り付けをしたりするわけではいのだが、ハロウィーン=黒猫グッズなので、見てるとつい買いたくなる。今年も1つだけ買った。この黒猫のろうそく立て。この季節、黒猫好きにはたまりませんな。なるべく買物に行かないようにしないと、買い漁ってしまいそう。
今年のハロウィーングッズ。 → 今年のハロウィーングッズ。

今日の夕飯はかぼちゃのポタージュだ。かなり甘いかぼちゃなので、たまねぎ・にんにくの他に、セロリなど一緒に加えるのもいいかもしれない。皮が薄く、実離れがよいので、柔らかくなったあとは、りんごの皮を剥くようにするする剥ける。よりなめらかなスープがお好みの方は、ミキサーにかけた後、濾すとよい。今日は慌てていたので、半分だけ濾してみた。全然意味がなかった(泣)。
Butternut squashのポタージュスープ → 103105_2.jpg

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2005年10月27日

やっぱり猫は角が好き

猫はよく人の足にすりすりしてくる。それは、ご存知の通り、自分のなわばりを主張するための臭いを付けるため。頬の横から出る分泌物を擦りつけることによって、自分のものだというマーキングをしているという。
そう、その通り、ノアは毎朝毎晩、私とJの足に顔をすりすり。寝ていれば、人の顔にまですりすりしてくる。おかげですっかり体中、ノアのにおいがしみついてしまった(たぶん)。そんなに私たちが好きなのね。ぐふふ。
しかし、ソフィーはめったにやらない。たまーにご機嫌なとき、人に激しく体を擦りつけてくることはあっても、ごくたまに。普段この猫が顔を擦りつけるのは、ここばっかり。
角が好き。 → 角が好き。
好き好き。 → 好き好き。
大好きー。 → 大好き。

角。
角が大好き。柱の角、テレビの角、本棚の角。本の角。角、角、角。
中でも一番大好きな角は、テーブルの角だ。うちはちょうど猫の顔の高さくらいの、日本式の低いテーブルを使っている。その角が大好き。「ソフィー」と呼びかければ、「きゅっきゅ~」と返事をし(←ほんと)、テーブルの角に顔を擦りつけながら、やってくる。その後も、人の近くをうろうろしながら、顔を擦り付けるのは角ばかり。
どうしてなんだろうなぁ。まさかこのテーブルを、自分のものだと主張しているわけではあるまいに。角が好きな猫だとしか思えない。あまり激しく勢いよく擦るので、そのうち目を怪我するのではないかと心配だ。
こんなにソフィーが毎日熱心にすりすりするので、今ではテーブルの角はすっかり丸くなった。気のせいか猫あぶらがついて、テーブルに艶がでてきたようにも見える。人間にも、いつもこれくらい、すりすりしてくれるといいのにー。
この角がいいのよねー。 → この角がいいのよねー。

2005年10月24日

猫の夜長

寒くなってきましたねぇ。
温暖なサンディエゴも、めっきり涼しくなり、もう長袖が手放せなくなってきた。昼間はまだ17℃前後で暖かくても(皮膚の丈夫なアメリカ人はまだ屋外プールに入っているが)、朝晩冷えて、10℃くらいになる。
どれだけ寒くなってきたかは、寒がりの猫がいる家ならすぐ分かる。
さぶ、さぶっ。(下はJ) → さぶ、さぶっ。(下はJ)

猫がくっつきたがって仕方ない(←けっこううれしいけど)。夜になるとソファーの近くで、猫がうろうろ待機する。そこに人がうかうか座ろうものなら、もう一巻の終わりだ。2匹勇んで飛び乗ってきて、蹂躙されまくる。一旦乗ると、こちらがじっとしている限り、それこそ何時間でもそのままぬくぬくと寝てしまう。
ふぅ、やっと座ったわ。(下はJ) → ふぅ、やっと座ったわ。(下はJ)

猫に乗られるとねぇ、もう暖かいからすぐ寝くなってしまう(←言い訳)。しかし、うちのソファーは古い中古のソファーだ。広くて大きいのはいいのだが、柔らかくて腰が沈みこむ。猫に乗られて、合計10キロ近くの重みをかけられたまま一晩寝てしまった日には、もう体中が痛いのなんのって。
あったかーい。のびのび。(下はJ) → <br />
あったかーい。(下はJ)

それでもまた、今夜もソファーで固まって寝ている人たちがここに。では、私だけ快適な寝室で寝ますので、みなさまお休みなさい。
Zzzzzzzzzzz3。(下はJ) → Zzzzzz。(下はJ)
はっ、また写真撮ったわね!(下はJ) → はっ、また写真撮ったわね!(下はJ)

2005年10月 6日

踊り猫

うちで今一番人気のおもちゃは、これ。その名も『Cat Dancer』。1メートルあまりの針金の両端に、コルクの小さいのが巻きつけてあるだけの、単純極まりないおもちゃだ。材料を考えれば当たり前だが、とっても安い($2.99。安い店だと$1くらい)。
なんだこれ。 → なんだこれ。

この不規則な針金の動きが本能を刺激するのか、ハエでも見つけたときのように、猫たちは興奮して目が離せなくなるのだ。こうして振り回せば、2足歩行のレッサーパンダも真っ青(←もう古い...?)。まさに踊る猫。
ちっ!取りそこなったわ。 → ちっ!取りそこなったわ。

やった! → 100705_3.jpg

このおもちゃは、ボランティア先の猫たちにも大人気で、これを振り回すと、子猫たちなど、右に左に飛び上がっては、床に落ち。ぜいぜいするまで、走り回らせることができるのだ。しかも人の動きは最小限で済むところが、いいではないか。
しかしながら、このおもちゃの一番の優れ所は、そんなことではない。猫のカメラ目線が欲しくて、苦労されている、そこの猫バカ、おっと失礼、猫飼いのあなた!これはまさにお勧めです。
何せ、片手でおもちゃ振り回して、片手でシャッター切って、なんてことしないでいい。カメラを持つその同じ手で、この針金おもちゃさえ持っていれば、勝手に揺れて、もう猫の目釘付け。ほら、こーんなにかわいらしい、うっとり見上げるポーズも、一人で楽々撮れてしまうのだ。
うっとり猫。 → うっとり猫。

って、今のところ、うちではまだ人気のこのおもちゃ。最近、あまりにも写真を撮り過ぎて、人気に陰りが出てきたような予感。うーん、いつまで効くかな~。
冷静なノアの視線が痛い。 → 冷静なノアの視線が痛い。

2005年10月 5日

祝 検査合格!

先月、猫たちがやってもらった血液検査(狂犬病の抗体検査)の結果が判明した。
2匹とも無事パス。
やったー。これでいつか訪れる日本帰国のときまで、心置きなく過ごせるというものだ。できれば、半年以上先、かつ2年以内に帰国したいものだ。それ以上先になると、またノアをガス室送りにしなければならないのよー!何とかそれだけは避けなくては。避けたい。避けられると、いいな...(弱気)。

家に帰って、検査結果の書類をじっくり見てみると、猫の色と特徴(Color and Unique Markings)欄に、こんなことが書かれていた。

ノア : with short tail
いや、そりゃあ短いけどね、尻尾。何もこんな正式な書類にそんなこと書かなくても...。しくしく。日本だったらこれくらいの尻尾、めずらしくもないのに。アメリカに来てから何度、「どうしたの、この変わった尻尾!?」と驚かれたことか。「お前が切ったのか?」と、まるで猫虐待飼い主でも見るような目で見られたことも数回(泣)。まぁ、『凶暴猫』と書かれなかっただけでも、良しとせねば。
書類を踏みつけにする、凶暴な短尾猫。 → 書類を踏みつけにする、短尾猫。

ソフィー : Brown Gray Orange Tabby (茶と灰色とオレンジのトラ猫)
そうか。こんな複雑な柄だったのか。ソフィーを最初にもらってきたときは、確か、golden tortie(金色のさび猫)とケージに書いてあったはずなのに。何だか長くて、立派な名前のようだ。試しに、
「ぶらうんぐれーおれんじたびーさ~ん」
と呼んでみたら、
「にゃ~~~~ん!」
といつになく大きな声で良いお返事をしたのだった。おぉ!な、なんて賢いのかしら、ソフィーちゃんったら(←猫バカ)。
改名:ぶらうんぐれーおれんじたびー。 → 改名:ぶらうんぐれーおれんじたびー。

ともあれ、これで日本入国フリーパスに向けて、大きく一歩踏み出した。もし帰国がほんとうに決まったら、飛行機のことやら、健康診断やら、まだやることは山積みだが、それはまた別の機会に考えましょ。

2005年9月14日

嫌われるメキシコ国歌

ソフィーと違って、電話には全く反応をしないノアだが、一つだけノアの心を激しく揺さぶるものがある。それは口笛。
やぶ猫さんのお宅には口笛が好きな猫と嫌いな猫の2種類のタイプがいるようだが、ノアは嫌いなほう。それもかなり嫌い。
口笛が聞こえると、もう居ても立ってもいられない。「んぐぅ~ぐぅぅぅぅ~」とグーグーガンモ(←古っ)のような声で鳴きながら飛んでくる。そして口笛を吹いている人の足に、しきりに体を擦りつけ、止めてくれるよう説得(しているように見える)。それでも止めないと、床にゴロゴロ転がり、激しく抗議。それでも止めないときは...、そう、実力行使。人間の皮膚という皮膚をめがけて、噛み付いてくるんですねぇ、この猫。洋服になど決して噛み付かない。狙いはただただ露出している肌のみ。口笛を止めるまで噛み付く。ひ~。夏場やお風呂上りはたいへん危険です。
口笛止めて~!(抗議中) → 口笛止めて~!(抗議中)

Jがしょっちゅう口笛を吹くため、うちでは頻繁にこの口笛騒動が勃発する。ちなみにJが特に気に入ってよく吹いているのが、メキシコ国歌(午前0時になると地元のラジオ局で流れるので、覚えてしまったそうだ)。変な趣味だ。丁寧にフルコーラス吹いてくれるので、今では私まですっかり聞き慣れてなじんでしまった。きっと階下の住人は、二階には、愛国心あふれるメキシコ人が住んでいると思っているに違いない。
メキシコ国歌の口笛が吹き荒れる中、私が横でおとなしく本など読んでいても、それは全然大丈夫。ノアは、誰がこのうるさい音をたてているのか、きちんと判断して、ちゃんとその人だけをめがけて噛み付くいてくれるから。安心安心(いいのか、ほんとに?)。
それにしても、何がそんなに嫌なんだろうなぁ。他のやかましい音は全く気にしないのに、ほんとに不思議。そしてソフィーは口笛には無反応。お宅の愛猫の反応はいかがでしょうか。さぁ、猫飼いのみなさま、元気よくメキシコ国歌を吹いてみてくださいまし。
怒りのあまり銀紙をも噛み千切るノア。 → 怒りのあまり銀紙をも噛み千切るノア。

2005年9月12日

電話好きな猫

ソフィーはとっても電話好き。
たとえクローゼットの奥で、深ーく眠り込んでいても、電話が鳴ると飛んでくる。何がそうさせるのか、さっぱり分からないのだが、電話がなると居ても立ってもいられなくなるようだ。
電話で話している人に擦り寄って、飛び乗って、話している口元に体を擦りつけてくる。

ところで、この間日本に帰ったときに、ようやくうちの実家にもADSLを導入し、常時接続になった。それに伴い、実家に電話をするときには、skype(インターネット電話)を使って、かけることができるようになった(skype同士だと通話料が無料なのだ)。インターネット電話なので、話しをするのもパソコンの前のマイクに向かって。
もしもーし。 → もしもーし。

パソコンからリーンと音が鳴り(普通に電話の音がする)、skypeに電話がかかってくると、はっと驚いたように、飛び起きるソフィー。なんで今日は、パソコンの方から電話の音がするの?と、あからさまに驚きの表情を浮かべているのがおかしい。
会話をしだすと、やっぱり居ても立ってもいられない。パソコンデスクに飛び乗り、マイクに体をすりりすりり。電話機の形態をとっていなくても、明らかに『これは電話だ』と、認識している行動をとるのが、不思議だ。
無視していても、体を撫でろと催促はするし、「キャックー」とマイクの前で甲高い声まで張り上げる。会話に参加したいのか、この猫は。ゴロゴロと喉を鳴らしているので、たいへん喜んでいるようではある。会話が終わっても、マイクの前でぽつんと座ったまま。心なしか、名残惜しそうにすら見える。
ノアはこんなこと全くしないのだけれど、こういう電話好きな猫は他にもいるのだろうか。変なやつである。
また電話かかってこないかなー。 → また電話かかってこないかなー。

2005年9月 9日

ガス室から戻ってきた猫

とうとうこの日がきた。
あのかわいいノア。飼主には犬のように従順で、甘えん坊で、寂しがりやなノア。そう飼主にだけは....。何もかもこの『飼主にだけ』はというところが問題なのだ。
まったく普段のノアからは想像もつかないことだが(少しだけ思い当たるけど)、この猫、動物病院では恐ろしい暴れぶりを発揮する。アメリカの獣医には凶暴すぎて注射を断られた経験までもち、次は絶対に全身麻酔だと脅されたノア。今日はその全身麻酔の日。そして、麻酔方法は、予告されていた通り、ケージごとガス室に入れられる。
麻酔など本当はかけたくなどないし、動物病院にも連れて行かずに済むものなら済ませたい。しかし、いつか日本に連れて帰るために、今回は絶対に必要な仕方のない血液検査なのだ。許せ、ノアよ。
一緒に連れて行ったソフィーの血液検査はものの数分で終わったが、ノアの全身麻酔は1日がかりだ。朝連れて行き(drop-off)、夕方引取り(pick-up)。どうせなら麻酔ついでに、歯の検査もしてやくれないかと聞いてみると、「それはすばらしい考えだ」と誉められた。歯の治療については、いくらかかるか検査してみないと分からないので、試算して途中で連絡を入れてくれるという。ひー。いったいいくらかかるのじゃ。
動物病院から数時間後に入った電話によると、ノアの歯のクリーニングはまさに「パーフェクトタイミング」であったそうだ(ほんとか?)。歯の治療代と麻酔代で、278ドル(約3万円)。予想していたよりも金額は若干高め。しくしく。しかし、歯石除去は絶対に必要だと主張するので、この際お願いした。
歯の検査結果については、夕方迎えに行ったときに、猫の歯科技工士(!)が詳しく説明してくれた。ありがたいことに虫歯はなく、抜くべき歯はなかった。歯石を取り、歯垢を取り、フッ素加工の処置をしてくれたそうだ。今回ノアにかかった費用はしめて445.9ドル(対してソフィーはたったの117.90ドル)。痛たっ。
帰ってきたよれよれ猫。 → よれよれ猫

家に着いてケージから出すと、なぜか顔中びしょぬれで(歯の治療のせいか)、目もはれて(殴られたか?)、ほこりっぽい(なぜ?)。一見してよれよれ猫の雰囲気だ。注射のために丸く剃られてしまった前足も痛々しい。まぁ、そんなことよりもガス室から無事に帰ってきてよかったよかった。帰るなりかなりイラついた様子で、バリバリ爪を研いだりしているものの、食欲もあり、元気そう。心配してたよ~。
丸く剃られた痕。 → 丸く剃られた痕

かわいそうに、剃られた痕が気になるようで、舐めて舐めて、内出血したように赤くなってしまった。毛がない皮膚にはざらざらの舌が痛いのだろう。早く毛が生えてくるといいねぇ。

翌日すっかり元気になったノア。 → 翌日すっかり元気になったノア

2005年8月29日

穴開き網戸

ソフィーはベランダが大好き。1日、そう10回くらいは外に出る。うちには猫用ドアなんぞついていないので、その都度人間がベランダの網戸を、開け閉め開け閉め。まったくもって面倒くさい。
しかし一つだけいい子なところがある。それは、部屋の中に戻るときだけ、自分で網戸を開けて、入ってくることができるのだ。なんで戻るときだけしか開けられないのかは分からないが、本人がそう思い込んでいるのだから仕方がない。どうせなら、出るときも自分で開けて欲しい。そして、できれば開けた後は閉めて欲しい、というのが切実な願いだ。
開け方は、網戸に爪をひっかけてほんの少しだけ横にスライドさせ、あとは、その隙間に片手を入れて、がらがらっと開く。おかげで網戸は、地上20cmくらいの高さに、たくさんの爪の穴が開いてしまっている(泣)。
き、きつっ。 → き、きつっ。

ところが、今日はいつもよりもてこずっているなぁと思ったら、そうだ。昨日ソフィーの爪を思いっきり短く切ったのだった。爪が短くて、網戸にひっかからない。しばらく悩んで、爪では無理だと判断するや、なんとおもむろに「グワッ」と大口開いて、牙を使って網戸をスライドさせたのだった。そうきたか。やるなー。難関をクリアして、部屋に戻ってきたソフィーは、なんだか得意げな表情をしている。
見ると、爪で開けた穴よりも、ずっと大きな牙の穴がしっかり2ヶ所、網戸に刻まれていたのだった。うぅぅ、止めて欲しい...。
やっと開いたわ! → やっと開いたわ!

2005年8月21日

最後の晩餐

こーのすけがうちに泊まりに来てから、今日で11日目になる。早いものだ。うちの猫たち2匹も、どうやら新入りが来たことに慣れてきた。
仲良くとはいはないが、一緒にベランダに出て思い思いにくつろいでみたり、同じ部屋で一緒に過ごすことも多くなった。しかし、やっぱりダメなのがソフィー。廊下で出会い頭にこーのすけとばったり会ったりすると、思いっきり「ウシャー!」と般若顔になる。相手がどうやら反撃しないと見切ったようで、近頃では猫パンチまで繰り出す。メスは強し。
ソ「近付くんじゃないわよ!」 こ「ゆ、許して。ソフィーさま」→082105_1.jpg

ところが気弱なオス同士、案外仲良くやっているのがノアとこーのすけ。もう接近しても、威嚇したり怯えたりしなくなった。
今朝も明け方になって、どだばたと聞こえてきたので、運動会が始まったなーと私が寝床でうとうとしていると、枕もとに『びゅんっ』と疾風がきた。黒いものが、顔の上を飛んで行く。続いてまた『びゅんっ!』。はっ、また黒。どっちが追っていたのか分からないが、2匹でかなり長いこと走り回っていた。いい運動になって良いことだ。
案外良い感じの黒猫2匹。 → 案外良い感じの黒猫2匹。

次に目が覚めると、ノアが急いで寝室に駆け込んできた。と思ったら、ソフィーが寝室のドアのところにひらりと立ちはだかり、廊下に向かって「うしゃー」とやっている。ノアをかばっているのか、ソフィー。案外良いやつではないか。こういう状況を見ると、うちの2匹は、そんなに仲が悪いわけではないのかもしれないと思う。お互い(?)助け合っているようだ。

2匹並んで食事中。 → 2匹並んで食事中。

ともあれ、こーのすけの飼主Kさんは、明日帰宅する。ということは、もう明日には自分の家に帰ってしまうのね、こーのすけ。こんなに慣れてきたのに残念だ。あと1ヶ月くらいいたら、3匹すっかり仲良しになると思うんだけどなぁ。

次は、今日我が家で交わされた会話の一部。

私 「明日、こーのすけのお迎えがくるそうだよ」
J 「寂しくなるなぁ」
私 「どうする、こーのすけ?ほんとに返す?」
J 「他の選択肢があるのか?」

あーん、寂しいよ~!
こんなにくつろぐ、こーのすけ。 → こんなにくつろぐ、こーのすけ。

2005年8月15日

Happy birthday!

今日はソフィーの誕生日(推定)だ!2歳になった。生後3ヶ月でうちに来たから、もうまもなく2年になるのだ。早いものだなぁ。
ソフィーは最初から、やんちゃで、元気いっぱいで、健康で、何も心配することがなくて、あまりにもかわいいので、すぐに死んでしまうのではないかと(←美人薄命というし...)、いらぬ心配をしたほどだった。今でも毎日ながめていて、ため息がでるほどかわいい(←ばか)。
2歳になったソフィー。 → 2歳になったソフィー。

今年の誕生日プレゼントはこれ。
お尻さわらないでよね。 → お尻さわらないでよね。

猫じゃらし風黒猫の手。プレゼントというより、あまりにもかわいくてつい買ってしまったものだ。1本350円もした。けっこう高い。わざわざ日本で買ってきたのに、予測はしていたがやっぱり誰も遊んでくれない。がーん。仕方ないので、こんな風にして遊んでみる。
ノアの前足が3本にっ! → ノアの前足が3本にっ!

案外楽しいじゃん。

来た当時、こんなに細長くて、ねずみのようだったソフィー。今や番茶も出花、立派な2歳の雌猫になった。誕生日おめでとう!
生後4ヶ月頃のソフィー。 → 生後4ヶ月頃のソフィー。

今日のこーのすけクイズ

さて問題です。次の写真で分かる通り、この猫ちょっと変です。何がおかしいでしょうか。
ボクどこか変? → ボクどこか変?


うちに来て2日間というものの、安全地帯の台所から1歩も出ず、ほとんどの時間を棚の中に入り込んで過ごしていた、お客さまこーのすけ。このまま10日間ずっと引きこもっているつもりなのかと心配していたが、3日を過ぎた頃から俄然元気になってきた。堂々と部屋中歩き回り、ベランダに出て日光浴もするようになった。ご飯もよく食べ、おもちゃでもよく遊ぶ。
くつろぐこーのすけ → くつろぐこーのすけ

しかし、何より一番心配していたのが、うちの猫たちとの相性だ。普通は雄猫同士のノアとの喧嘩を気にかけるところだが、ノアは知っての通り相当のヘタレなので問題なかろう。それよりいつもノアの喉笛に飛びかかって襲う(遊ぶ?)ソフィーが心配。
人間が留守にする間に、猫3匹数時間置いておくときなど、帰ってきたら誰か(こーのすけ、もしくはノア)血まみれになって倒れているのではないかと、びくびくしながらそーっと玄関を開ける。しかしよく出来たもので、猫たちはシャーシャー威嚇しながらも、喧嘩になる事態にまで持ち込まないよう、微妙に互いを避けることができるのだ。
シャーシャーするのは、主にソフィー。こーのすけを決して近づけまいとする。なぜかこーのすけは、ソフィーには弱腰だ。毎回譲る。逆にノアはこーのすけに積極的に近付いて、シャーシャーされている。なんとなくこーのすけのことが好きな様子。お!それでは図式ができたではないの。

【好き】 ソフィー → ノア → こーのすけ → ソフィー

立派な三角関係ではないか!人間同様なかなか思いは届かないものです。それに伴い、順位も明らかに決定した。

【強い】 1.ソフィー 2.こーのすけ 3.ノア
【弱い】 1.ノア 2.こーのすけ 3.ソフィー

お気に入りの椅子を奪われてボーゼンとするノア → ボーゼンとするノア

数日でしっかりと自分の地位を確定したこーのすけだが、人間に対しては、どうもまだ一部しか心許してはいない。膝の上にも乗ってこないし、体をこすりつけたりもしない(除く、餌の時間)。こうしてみると、やっぱり飼主のKさんには、どんなにいつも懐いていたのかよく分かる。もう少し我慢しててね、こーのすけ。

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2005年8月12日

気になるお客さま

昨日からうちにはお客さまがいる。それは、このひと。
ぼくのこと、呼んだ?(さっそく食事中) → ぼくのこと、呼んだ?(さっそく食事中)

黒猫振興会会員№50、はっぴー・こーのすけ。Kさん家族が不在の10日ばかりの間、我が家にお越しいただくことになったのだ。
こーのすけは、今まで何度かうちにも来たことがあるし、数日泊まったこともある。今までの傾向から、こーのすけが好むと思われる隠れ場所を、掃除し、タオルを敷き、準備万端お待ち申しておりました。
まずは、冷蔵庫の上。連れてきたケージを開けると、まっしぐらに台所へ行くこーのすけ。よーく点検し、敵がいないのを確かめた上で、ジャーンプ。ふっふっふ。そこは先般お見通しなのだよ、こーのすけくん。いつもは、にんにくやら、しょうがやらで、ごちゃごちゃしている冷蔵庫の上も、今日はすっかり片付いているのだ。好きなだけゆっくりおし。
そして第2ポイントは、流しの下。こーのすけの得意技は、引き戸を自ら開けて、棚の中へ入りこんでしまうことなのだ。うちの台所は棚がたくさんあるが、物もたくさん入っているので、猫が入れるような場所は1ヵ所しかない。今日は流しの下に、適度なスペースを設け、タオルを敷いておいた。
先ほどまでくつろいでいた冷蔵庫の上に、こーのすけがいないので、自信満々で流しの下を開けてみた。すると!い、いない。がーん。
どう考えても他の棚に猫の入るスペースはない。しかし、怖がりのこーのすけが、初日から他の部屋に行くはずがない。絶対台所にいるはず。探し回ってようやく見つけた。缶詰がたくさん入っている棚の中にいたのだ。中は缶詰でぎっしりなので、いるはずがないと思っていたが、ちゃんといた。缶詰の上に乗ってる。狭いところでは、高さ12センチくらいしか隙間がないのに。しかも、案外快適そうにくつろいでいるではないか。やられた。まさかここに入るとは予想外。というか、缶詰を一つも倒さずに入れただけでびっくりだ。
その後も、こーのすけは予想を覆し、ビニール袋まみれの中に入っていたり、鍋と並んでいたり(ボウルが下に転がっていた)、いろんな場所を試していた。面白いやつよのう。
香箱をつくるこーのすけ。 → 香箱をつくるこーのすけ。

不穏な空気を察してか、ソフィーは台所を通るときは、早足で、まるで幽霊でも潜んでいるかのようにびくついている。しかし、ノアは全く逆だ。こーのすけがたまに姿を見せると、目を見開いて興味津々。こーのすけが隠れている棚の前でじーっと出てくるのを待ったり(それじゃ出て来れないって)、ちょっと覗き込んだり(しゃーっと叱られる)、ちょっかいを出したくて仕方がないようだ。しゃーっとされるたびに、すごすごと引き返すノア。仲良くなれるといいね。早く出ておいで、こーのすけ。
何、あれ? → 何、あれ?

2005年8月 5日

持ってきたもの

行くときにはほとんどスカスカだったスーツケースが、先週アメリカに戻ってくるときには、パンパンになっていた。日本に帰ったら、あれを買おうこれを買おうと、2年余りの間考えつづけていたものを、たんと手に入れてきたからだ。その中には、もちろん猫たちへのおみやげもたくさん含まれている。
猫たちのお土産といえば、もちろん猫缶が一番多い。なにせ、日本で生まれ育ったノアは、日本の猫缶が大好物なのだ。3度のアメリカメシより日本の猫缶。残念なことに、たいていのものは手に入るこの便利な西海岸でさえ、日本の猫缶は一度も見たことがない。しからば、どうしたって、個人で運ぶしか手がないのだ。
しかし、以前日本から送ってもらった小包の中の猫缶を、全部没収されてしまった悲しい思い出がよみがえる。アメリカへは肉類を持ち込むことはできない。しかし、没収された猫缶は、マグロやカツオ、煮干ダシや、かつお節味などのいかにも和風の味付けの魚のものばかり。それなのになぜ没収されたのかというと、どうやら、肉かどうか判断できないものは、全て没収されることになっているそうなのだ。
その苦い経験を踏まえ、猫餌の持ち込みに関しては特に慎重になる。
あえて、スーツケースの中ではなく、ダンボールを一つ用意した。その中に猫缶、猫おやつ、ついでに人間用の食品などもまとめて入れ、『肉類は入ってません。商用目的ではありません』と英語ででかでかと書いた紙を一番上に入れておいた。その注意書きが利いたのかどうかは分からないが、今回は何一つ没収されずにアメリカに持ち込むことができたのだった。やった!検疫チェック済みの紙が入っていたので、中はたぶん全部チェックされたのだろう。ふぅ、よかった。

その他、人間用に持ってきた今回の大物はこれ。体重計。
乗りたくありません。 → 乗りたくありません。

体重計などもちろんアメリカにもあるのだが、この体重計はちょっと優れもの。たまたま先月もらったもので、体脂肪、内臓脂肪、基礎代謝、そしてよく分からないが体年齢まで計れる。何より気に入ったのは、100g単位まで計れること。これなら猫にも使えるではないの。重いしかさばるが、こういう便利電化製品は日本製に限る。ついでに持って来てしまった。
さっそく、1ヶ月ぶりにあった猫たちの体重チェック。うぅむ。想像していたよりも、あきからに重い。5キロくらいだと思っていたノアの体重は、5.9キロ。きょ、巨猫だ。そして驚いたのがソフィー。ソフィーはもともと小柄な猫だし、顔が小さいので、かなり小さ過ぎだと思っていたのだった。予想体重3.5キロ。計ってみると...、な、なんと5キロもあったのだった。ひ~、全然小さくないではないか。全員ダイエット開始!(もちろん人間もです。しくしく...)
太ってる? → 太ってる?

2005年7月28日

猫たちと再会

長かった。約1ヶ月ぶりの帰宅だ。留守中ずっと気になっていたことは、ただ一つ。
はたして、猫たちは覚えていてくれるだろうか?
こんなに長い期間、うちの猫と離れていたことは、未だかつてない。過去にノアとは、最長で10日余り。ソフィーが来てからは、2日以上家を空けたことがなかったのだ。
留守中のことは、友人Kさんとマルコさんにお任せしたので、なんら心配はしていなかった。夜遅い時間にもかかわらず、空港まで迎えにきてくれた、マルコさん夫婦。うぅ、なんて優しいんでしょ。
スーツケース大2個、ダンボール1個、手荷物大2個をかかえて、わっせわっせと家に入る。巨大な荷物を警戒しながらも、勇敢に近寄ってくる黒猫。私たちのにおいを嗅いで、「うにゃ~ん」と一声、大きなかわいい声をだした。あぁ、覚えていてくれたのね。久しぶりに見るノアは、やたら大きく、やたら真っ黒だ。そして、もうそれはそれは愛らしく、いつまでも、いつまでも体中をこすりつけてくる。こんな大歓迎、今まであっただろうか。
"Welcome home"風船のヒモを激しく攻撃する、元気いっぱいのノア。→Welcome home

しかし、どこを見渡しても、ソフィーの姿はない。いつものクローゼットの奥の隠れ場所に、手を伸ばすと、案の定、ふにゃふにゃの毛の塊がある。かなりの怯えようなので、これでは当分ソフィーの姿を見れることはなかろうと、あきらめた。ところが、夜中にふと気がつくと、ふがふがと耳元で音がする。そーっと薄目を開けてみると、ソフィーが恐る恐る、私たち2人のにおいチェックをしているではないか。よしよし。よっぽど、大荷物が怖かったんだね。
久しぶりのツーショット。Jの足に寄り添って眠る猫たち。 → 久しぶりのツーショット。

ようやく安心したのか、翌朝からもう隠れなくなったソフィー。以来、2匹は人に付いて回り、一歩たりとも離れまいとしている。どこに行っても付いてくる。トイレから出てくると、「うにゃ~ん、うにゃ~ん」と大歓迎してくれる。人の姿が見えないと、絶叫して探し回る。今まで寂しかったのだろうなぁと思うと、胸が熱くなる。かわいい猫たち。もうどこにも行かないからね。安心をし。

ところで、家に帰って見つけた、新しい宝物を紹介します。これは、1ヶ月の留守中に、ペットシッターのお2人が、微に入り細に渡り猫たちの生活を綴ってくれた、7ページにわたるログブック。愛情たっぷりながら、内容もあまりにも面白くて、何度も何度も読み直した。我が家の宝物にさせていただきます。どうもありがとうございました。

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2005年6月30日

動画パート2

前回の炎のドラマーが好評だったので、調子に乗って第二弾!
『ボール回しの達人』です。
明日の今ごろはもう飛行機の中。猫たちよ、しばしの間さらば。元気でいるのだよ。必ず帰ってくるからね。忘れないでね~。

動画へGo!

2005年6月28日

猫のお約束

久しぶりに物置から出してきたスーツケース。開けてみると...、なんと猫が入ってた!なーんてことはもちろんない。さっそく、探検する2匹。まったくお約束のように、中に入ってくれるからおかしい。
楽しいスーツケース。 → 楽しいスーツケース。

「大丈夫だからね。必ず帰ってくるからね。なーんにも心配いらないからね」
と、かわるがわる猫を抱きしめて、言い聞かせる。しかし、そんな飼主の心配をよそに、楽しそうに入ったり出たりして、いつまでも猫たちは遊んでいるのだった。
うぅぅ、寂しいよー。
しんぱいって、何っ? → しんぱいって、何っ?

2005年6月23日

微妙な猫たち

何度か紹介しているが、うちの猫たちは仲が悪い。ソフィーが、何かというといつもノアにちょっかいを出して、嫌がられている。ソフィーが来てからもうすぐ2年になるというのに、ノアはいつまでたっても、ソフィーを好きではないのだ。
たまに気まぐれでソフィーが、ノアをグルーミングしてあげようとするのだが、そんな屈辱に耐えるノアではない。すぐにバトルが始まってしまう。といっても、本気の喧嘩をするわけではなく、ただの追いかけっこだけで終わってしまうので、まぁいい運動になるかと見放す私。
そのくせお互いの存在が気になる様子。1匹がいないと、もう1匹が探しているようでもある。最近では、なーんとなく微妙な距離を保ちながら、近くでくつろいでいるのをよく見かける。
こんな感じ。 → 062405_4.jpg
こんな感じ。 → こんな感じ。
こんな感じ。 → こんな感じ。

何でしょうね。この微妙な距離。仲がいいのか、悪いのかさっぱり分からん。それでも一緒にいたがるというのは、実は好きなのか?しかし、何も顔までお互いそむけなくても...。感じ悪いったらない。
うちには2匹しかいないのだから、仲良くしようね、君たち。
何かっ? → 何かっ?

2005年6月22日

ベジタリアンな猫

最近めっきり、食べ物に対して関心のなくなったソフィー。朝ご飯(ドライフード)のときも、晩ご飯(猫缶)のときも、しらーっとしてて、全然盛り上がらない。いちおう近くまでは寄ってきても、自ら食べには来ず、横目で眺めるのみ。
子猫のときはたいへん食欲旺盛で、ノアの分まで横取りしていたくらいなのに。そして今を去ること7ヶ月前、あまりにぱっつんぱっつんなお腹を心配し、ダイエット作戦を始めたほどだったのに!
今や、ご飯のたびに、よっこらしょと、ソフィーを皿の近くまで抱き上げて持ってくるか、もしくは、ソフィーの目の前に皿を運ぶ召使の私たち。ささっお食べ、といくら勧めても、缶餌などほんの一口か二口しか食べないのだ。そしてすぐに、「いらない。いらなーい」と砂かけ仕草。
猫またぎされる哀れな缶餌。 → 猫またぎされる哀れな缶餌。

ダイエットの効果で胃袋が小さくなったのだろうか。それでも、ドライフードは、いつの間にか食べているようなので、まぁいいかと思うのだが、ちょっと心配ではある。
その「いらない。いらなーい」も念がいっている。
自分の皿に、いつまでもいつまでも砂かけしてるかと思うと、ノアが完食し終わった皿にまで「いらない。いらなーい」。分かったっちゅうの。
片や完食。ソフィーは「いらなーい」 → 片や完食。ソフィーは「いらなーい」

そして相変わらず猫草だけは、毎日毎日、10本以上モリモリ食べている。
そういえば、あるときから猫草を1本ずつ手渡しでやるようになり、それをまるで主食のようにモリモリ食べるようになってから、逆にご飯のほうは食べなくなってきたような気がする。すっかり菜食主義者になってしまったのか、この猫?毎朝、サラダ(猫草)を食べてからでないと、ドライフードにも手をつけない。一皿目は必ずサラダ。まるでコース料理のようではないか。ある意味正しいのか、これは?
気のせいか、少し体型も締まってきたように見える。うーむ、恐るべしベジタリアン。私も真似しようかしらん(←言ってみただけ)。
ウエストにくびれがっ! → ウエストにくびれがっ!

2005年6月 9日

gas chamber

なんで午前中あわただしかったかというと、そう、今日はうちの猛獣を再度動物病院へ連れて行かなくてはならない日だったのだ。前回はあまりにも凶暴のため、予防接種を断られたノアだが、今回は全身麻酔をしてならやってくれるという。その道(?)のプロフェッショナルだという獣医に予約をとって、いざ病院へ。
全身麻酔をするためには、朝から絶食させて連れて来いという。今日はなんとか麻酔を回避してもらうよう獣医に頼み込むつもりだが、念のために朝ご飯はやらない。ノアのせいで、ついでに朝ご飯をもらえないソフィーには気の毒だが、仕方あるまい。2匹は絶叫して空腹を訴える。すまぬね、ソフィー。
行ってみると、プロフェッショナルな獣医は予想に反して、ほっそりした若い白人女性であった。この人が猛獣の扱いに慣れてる人?
麻酔がどんなに安全か説明する獣医をさえぎり、どんなに麻酔をやりたくないか説明するJと私。今日は二人で猫を押さえるから、麻酔をせずに予防接種とマイクロチップの読み取りをやって欲しいと懇願する。獣医は、私たちが怪我をすると病院の責任になるからダメだと、首を横に振るばかり。しかし、あまりのしつこさに根負けしたか、トライはさせてくれることになった。やった!
私たちにやらせてくれさえすれば大丈夫。ノアはいくら興奮しても、私たちに凶暴になることは決してあるまい。ささっ、出ておいでノアや。
ところがまたもや予想に反して、ノアはいくらなだめすかせても全然出てこない。お前たちにほんとに扱えるのかと、不審な目でみる獣医の冷たい視線が痛い。
ふふふ。しかしこんなこともあろうかと、今日はこの必殺キャリーケースで来たのだ。何が必殺かというと、これは全体にファスナーが付いており、ばらばらに解体することができるのだ。これならいくら猫が嫌がっても、中に立てこもリ続けることはできない。もちろん日本製だ。こういう至れり尽せりな物は日本製に限る。
キャリーケースを解体し始めると、おぉこれはすばらしいキャリーだと感心する獣医。そして少し抵抗はしたものの、無事、注射をすることができたのだった。やった~!!!ほらね、私たちが保定すれば大丈夫なのさ。よくやった!ありがとう。お互いを褒め称える獣医と私たち。
ところがそのあと問題発生。
立てこもり中。頭隠して... → 立てこもり中。

なんと解体したキャリーケースを組み立てることができなくなってしまったのだ。注射をされて腹が立ったノアは、そのあとたいへん興奮し、とうとう見境がなくなってしまった。私やJの手にも激しく攻撃。怖くてキャリーケースの陣地から出ることはできないくせに、ファスナーを閉めようとすると、それはそれは恐ろしいすばやさで、猛然と襲い掛かってくるのだ。し、仕舞えない...。
「すみませんが、この凶暴な猫を仕舞うまで、しばらくこの部屋を貸していただけないでしょうか?」
にっこり笑って、快くOKしてくれる優しい獣医。しかし次回血液検査のときは、数分かかるので、絶対に全身麻酔をしなくてはいけないと、念を押されてしまった。そうだろうよ。私たちにすらこれなのだから、仕方あるまい。今回だけでも麻酔を回避できてよかったのだ。
ところでどうやって麻酔を打つのか。なんと驚いたことに、この動物病院にはガス室(gas chamber)があるのだ。キャリーケースごと猫をそこに入れ、ガスを注入。しばらく置いて熟睡した頃、猛獣を扱うことになるのだそうだ。すごい設備だ。
なんとか興奮するノアをなだめすかし、ようやくキャリーケースに仕舞うことができた。たいへんだった。疲れた。結局動物病院ではまたもや1時間くらいかかってしまった。お値段はしめて、$41.70(約4500円)。プロフェッショナルな獣医の手間賃が含まれている。前回、簡単に注射できたパーフェクトなKittyソフィーのほうはたったの$12だったのに、なんてことだ。
尻隠さず。 → 尻隠さず。

家に帰ってさっそく辞書をひいてみる。
gas chamber : a room that can be filled with poisonous gas for killing animals or people (ガス処刑室 : ガスを充満させ、動物や人を殺すための部屋)。がーん。

2005年6月 8日

動画テスト

ずいぶん以前に紹介したことのある、我が家の『炎のドラマー』の動画をUPしてみました。動画がちゃんと見れるかどうか不安なので、見れたかどうか教えてもらえるとうれしいです。
炎のドラマーは、ほんとうは5分近く続きますが、今回は短いバージョンで。明け方になると本領発揮するのでたいへんうるさくて困っております。

動画へGo!

2005年6月 3日

この猫、凶暴につき...

今日はマイクロチップ挿入後2度目の狂犬病ワクチン接種のため、新しい動物病院へ行く。今までうちでは移動式獣医(mobile vet)でお手軽に(安く)ワクチン等打っていたのだが、日本帰国(まだ予定はないが)に必要な書類をだしてもらうには、2度目以降はちゃんとした病院へ行かなければならない。ここは、『サンディエゴで犬猫と暮らす』のマルコさんも、友人Kさんも行っている動物病院で、みなさん将来訪れるであろう帰国に備えて、検疫に必要な手続きをしてもらっている。病院側ももうすっかり日本の検疫システムについて慣れてきた頃だろうから、うちもようやくワクチンを打ってもらうことにした。
平日なのでJはいない。考えたら、一人で2匹を病院に連れて行くのは初めてだ。緊張する。
キャリーケースを準備すると、さっそく探検しに来て自らすすんで中に入るノア。こっちはOK。しかしソフィーの姿はどこにもない。キャリーケースが仕舞われているクローゼットを開ける音を聞きつけただけで、もうどこぞへ隠れてしまうのだ、あの猫。ソファーの奥から引きずり出し、嫌がるソフィーを無理やりキャリーへ入れて、ようやく準備完了。早くも2つのキャリーからは絶叫のコーラスが聞こえてくる。2匹でもこんななのに、もっと多頭飼いをされている方はさぞかしたいへんだろうと実感する。ハイウェイを乗り換えて車で10分ほどのところに獣医はある。それまでがんばれ、私。
ここまでは順調だった。 → ここまでは順調だった。

予約しておいたので、病院では特に待たされることもなく手続きをしてもらえた。しかし、待てど暮らせどうちの猫たちは戻ってこない。たかが注射一本打つだけなのに、いやに時間がかかる。けっこう混んでいた待合室の中も、営業時間終了近くなって、ほとんど人はいなくなった。もう私だけ。
約1時間近く待ったその頃、ようやく出てきた。キャリーケースを二つ抱えて、心なしかがっかりした顔をしている看護助手。どうだった?
「とてもこの猫に、注射を打つことはできません」
がーん。な、なぜ。詳しい説明は別な人がしてくれるという。2匹を覗きこむと、別に普段と変わらないように大人しくしている。声をかけると2匹ともかわいらしくにゃーんと鳴くではないか。
しかし説明しに来てくれた人によると、蓋を開けようとしただけで、助手の方に猛然と襲い掛かろうとしたそうだ。もちろんノアだ。そのあとも暴れに暴れ、凶暴すぎて、注射どころかマイクロチップの読み取りすらできなかったそうだ。彼らも何とかなだめすかそうとしたらしいのだが、興奮増す一方のノアは、いくら時間をかけてもだめだったとのこと。あぁぁぁ、なんてことだ。
「悪いけれどうちではできません」
そんな~。私ならたぶん大丈夫だから、蓋を開けて、押さえる役をやらせてくれないかと申し出てみたが、断られた。興奮して見境のつかないノアに、私が噛まれて怪我したら病院の責任問題になるからダメだという。いくら大丈夫だと言っても、首を縦に振ってくれない。
次にやるとしたら、麻酔をするしか方法はないというのだ。しかも、こういうアグレッシブな動物(←ほんとにこう言った)に慣れているプロフェッショナルな獣医にやってもらわなければならないという。麻酔をして、十分効いたかどうか数時間置いてからマイクロチップの読み取りや、注射をしてくれるそうだ。まるで猛獣扱いだ。
麻酔ではなく、マルコさんの家のあんこちゃん(犬)のように(←あんこちゃんも暴れるタイプ)、事前に鎮静剤を飲ませるのはどうかと提案してみるが、猫の場合はそれもダメだという。
あらためて、そのプロフェッショナルだという獣医に予約を取って、別の日に出直すことになった。次は麻酔が完全に切れるまでの時間も合わせて、丸1日かかるそうだ。
あまりにがっかりして肩を落とす、猛獣の飼主をかわいそうに思ったのか、その看護助手は優しく慰めてくれた。こっちのもう1匹のとってもかわいいkittyのほうは(もちろんソフィーのこと)、完全にパ~~~~フェクトでおとなしいいい猫だったわよ。(←ほんとにこう言った)

家に帰ると、その凶暴な猛獣は、まっしぐらに餌の皿に行き、激しくやけ食いし、2皿完食し、家にある全ての爪とぎで激しく爪を砥ぎ、なぜか家中のあちこちで勝利の雄たけびをあげたのだった。いい加減にしろ!
激しくやけ食い中。 → 激しくやけ食い中。
激しくやけ爪とぎ中。 → 激しくやけ爪とぎ中。

帰宅したJにノアの話を言いつけると、その誇り高い獣の勇気を褒め称え、「ノアはうちでしか絶対飼えない特別なやつだ」と激しい戦いの顛末に目を細めていたのだった。みんないい加減にしてください。

疲れ果てるパーフェクトなkitty。 → 疲れ果てるパーフェクトなkitty。

2005年5月20日

仰向け抱っこ

ノアは仰向けに抱っこされるのが大好き。それは子猫のころから、Jにそうやって抱かれ続けていたから。Jは仰向けにしか猫を抱くことができない。そしてJはノアで(と?)遊ぶとき、いつもいつも仰向けに抱っこするのだ。


やぶ猫さん
(『猫のやぶにらみ』)の記事によると、
『猫と飼い主の美しい関係の証(あかし)として、人も羨む姿と言われているのが、おとなしく「仰向け抱っこ」されている猫です。』

見よ、この美しい関係の証を! → 見よ、この美しい関係の証を!

そんな仰向け抱っこにすっかり慣れてしまったノア。今では仰向けのまま腕の中でうとうと寝てしまったり、ほおっておくと、ふがふが言いながらいつまでも抱っこされたままでいる。大好きなのだ、この抱っこが。美しい証ですなー。

子猫の頃も仰向けで爆睡。→ 子猫の頃も仰向けで爆睡。

それなのに、同じように育てたはずのソフィーは、仰向けが大嫌い。仰向けに抱きかかえられると、まるで罠にかかった小動物のようになってしまう。目が宙を泳ぎ、罠から逃れようと全身をつっぱって硬くする。5秒と抱いていられたためしがない。何もそこまで嫌がらなくても...。
それでもソフィーは仰向けにさえされなければ、抱っこが嫌いではないのだ。胸に抱きかかえて、肩に猫の上半身を乗せるような感じで抱けば、おとなしくしている。しかしJはこの抱き方ができない。だからソフィーを抱くことができるのは私一人なのだ。うっしっし。
た、助けて~。 → た、助けて~。

しかし、上記やぶ猫さんの記事を読んで以来、これではいかんと決心。毎日少しずつ、ソフィーを仰向けに慣れさせるようただいま訓練中。早く美しい関係を築きましょうね。

ひ~! → ひ~!

2005年5月16日

驚異の土

以前にも書いたが、うちのベランダは何を植えてもみんな枯れる。唯一育つものといったら、猫草だけ。しかし春にもなり、先日訪問したお宅の、花が美しく咲き乱れる庭を拝見して、これではいかんと決心した。テレビのCMでしきりに宣伝している、Miracle-Groという、植物が驚くべき成長をとげるという土を買ってきた。CMを見る限り、この土さえ使えば何を植えても失敗しないし、驚異的な早さで花も野菜もぐいぐい成長するようだ(ほんとか?)。
さっそく、プランターの土を入れ替え、種をまいた。数日後、おぉ、さっそく芽が出た。と、思ったら芽が出たのは、やっぱり猫草だけなのだった。
猫草だけが成長する呪われた不毛地帯。 → 猫草だけが成長する呪われた不毛地帯。

しかし猫草の成長具合は、確かにいままでの土よりも良いよう(な気がする)。気のせいか、いつもよりも緑も濃くて太くて立派な猫草(のように見える)。ま、いいか。うちには猫草が大好物な猫が1匹いるのだ。ソフィーおじょうさまが1日10本は軽く食べてしまうので、いつも猫草が足りなくなってしまうのだ。
ささっ、おじょうさま。できたての新鮮な猫草をお召し上がりくださいまし。 〈好評につき、猫草を食べるソフィーの写真を再び〉
猫草ちょうだーい。 → 猫草ちょうだーい。
あーん。 → あーん。

あぁ、そのうち他の植物も成長してくれるかなぁ...。

2005年5月 6日

返品の理由

ボランティア先で、ふと入り口をみると、猫のキャリーケースをかかえた人がいる。その人の物問いたげな様子から、猫の返品に違いないとすぐに思った。たいへん品の良い白人のおじいさんだ。めずらしい。猫を返品しに来る人には今まで何度も会ったが、過去の経験から、お年を召した方には会ったことがない。
話を聞くと、やはりこの猫を引き取って欲しいという。その理由は、猫の飼主が先日亡くなってしまったからだというのだ。この猫は、近所のおばあさんが飼っていたのだそうだ。亡くなった方とは仲のよいお友達であったに違いない。おじいさんは小さく折りたたんだ布で涙をおさえながら話してくれた。
そして飼主であったおばあさんがアダプションをしたときの書類を差し出す。確かにここでもらわれた猫に間違いない。日付は1997年。8年前だ。書類は当時のアダプション申込書から最近の獣医の書類まで、きちんと日付順に整理されている。ゴムの代わりに、猫の首輪で書類がとめられていた。かわいらしい首輪には住所・電話番号が刻まれたIDタグ(迷子札)までついている。
おばあさんは猫をずいぶんかわいがっていたのだそうだが、亡くなって、誰も世話をすることができないから、ここに持って来ざるを得なかったのだ。書類の他にも、猫用ベッド、餌、おもちゃ、タオル、トイレ、猫のものは全て持ってきていた。
もちろん猫を受けとる。このボランティア団体は、返品は理由の如何に関わらず、いつでも即座に受け付けるのだ。一旦この団体で世話した猫は、どんなに時間がたっていても、どんなことがあっても最後まで面倒をみるというのが団体の趣旨なのだ。
これが大好物の餌、これが大好きなおもちゃ、などと涙をぬぐいながらも、私に丁寧に一つ一つ説明してくれる優しいおじいさん。亡くなったおばあさんは最後まで猫を気にされていたそうだ。大事に飼われていたのだと思われるこの猫は、きれいでたいへんおとなしく、一緒に説明を聞いているかのようにじっとしている。2歳だった猫は、10歳になって戻ってきた。がんばって新しい飼主を見つけるまで、この子はここできちんと世話をするので大丈夫。心配しないでとなぐさめると、おじいさんは頷きながら帰っていった。
猫を掃除したてのケージに入れ、置いていった荷物を整理した。その中に、ヒモと何かの蓋で作ったような、明らかに亡くなったおばあさんの手作りと思われる小さなおもちゃを見つけて、私も涙がでてしまった。かわいがられていたんだね。かわいそうにね。愛する飼主を亡くしてしまった不運な猫。随分前におばあさんが買ってくれたのであろう、よく使い込んだ自分のベッドの中で、くるりと丸くなった猫の頭を、今朝はずっと撫でてやった。

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2005年4月29日

記憶力のいい猫

猫の記憶力は5分程度しかないと本で読んだことがある。

ところで、うちのベランダには高さ1メートル20cmくらいの柵がついている。その柵の上を更に1メートルの高さで、ベランダ全体にネットが張ってある。それは取りも直さず、猫たちのため。万が一柵の上に飛び乗って、外へ出てしまっては困るからだ。その防護ネットは、以前スポーツ用品店でゴルフ練習用のネットを買ってきて、Jが作ってくれた。うちへ来る人は、たいていあのネットは何かと質問するので、最近では聞かれる前に自分から説明するようにしているくらいだ。
そのせいでベランダの景観はたいへん損なわれているが、そのおかげか今まで一度も猫たちが外に出てしまうという危険はなかった。だから猫がにゃーんと鳴いて出たがれば、雨でも夜でもいつでもベランダには出放題にすることができる。
ネットは釘や紐でしばりつけてある。その一部が、はずれてしまった。しかし猫たちは今まで柵の上に乗ろうとしたことなど一度もないので、つい面倒でそのままにしていたのだった。
3日前の朝、ふと気がつくと、なんとノアが柵の上をトコトコと歩いているではないか!ベランダのすぐ横には大きな松の木がある。その枝に飛び乗ってしまったら…。幅15cmしかない柵から足を踏み外してしまったら...。一瞬頭が真っ白になる。

ノアがベランダから落ちる。→落下のショックで骨折。
いや悪くすれば、
ノアがベランダから落ちる。→迷子になる。→二度と見つからない。
最悪は、
ノアがベランダから落ちる。→谷へ向かってまっしぐらに走り去る。→コヨーテに食われる。

うわぁぁぁぁぁぁ。どれも最悪だ~。ちなみにうちは2階だ。
必死でいることを悟られまいと、極めて冷静な様子で、部屋の中からノアを呼ぶ。しかし初めて見る外の景色に夢中になっているノアは、全然こちらを見ようとしない。まさに猫なで声を出して何度も呼ぶが、全然だめ。近付いてつかまえたいのだが、そんなことをして驚かせたら、最悪の事態になりかねない。こうなれば奥の手。大好きな餌を持って来て振ってみると、にゃ~んと飛び降りて戻ってきた。よかったー、食い意地のはっている単純な猫で。嫌がるノアをぎゅうぎゅう抱きしめ、すぐさまベランダを締めた。無事でよかったよ。当分ベランダを開けるのは止めよう。
ところが話はこれで終わらない。
いつもベランダに自由に出入りしている猫に、急にベランダ禁止といっても聞き分ける訳がない。なぜ出られないのか全く理解できないソフィーは、不当な権利はく奪に抗議して、朝になく夕になく大声で鳴きわめく。ごめんよソフィー。ノアも気のせいか、いつもよりもたいへんベランダに興味を示している。困った。
そこで、思い出したのがこの本。
雨の日のネコはとことん眠い―キャットおもしろ博物学この本によると、猫の記憶は5分50秒程度しかもたない(ただし生きていくために必要不可欠のものに関しては別。餌・トイレなど)という。念のためにできるだけ我慢して、ベランダを開けないようにする。しかしベランダに用事もあるし、あまりにも猫はうるさいしで、3日後の今日、とうとう開けてみた。

すると勢い勇んでネットが外れていた角へまっしぐらへ走り寄るノア。角を見上げて、柵に飛び乗れる場所はないかと探し回る。ネットが全てちゃんと張りなおされていることを確認すると、つまらなそうにすぐに部屋へ戻ってきた。なんとなくがっかりして肩を落としているようにも見える。

ここらへんから乗れたはず。 → ここらへんから乗れたはず。

なんと丸3日以上も記憶力があるではないか!うそだ、この本。いやいや、サンプル数たった1つで結論付けるのはよくない。うちのノアは他の猫よりも数段優れた記憶力をもった特別な猫に違いない。おーっほっほ。と高らかに笑う猫バカの私だった。あー、それにしても怖かった。次からはネットが外れていないか、毎回確認するようにしよっと。
点検中。 → 点検中。

2005年4月22日

猫のトレイニング係

先週はたくさん猫がもらわれていったようで、ボランティア先には新しい猫が4匹いた。
まずアダプションコーナーの部屋に入って最初にやることは、ドアを開け放って換気をすること。狭い部屋にたくさんの猫がいるので、空気が悪いのだ。その後、ログブックを読んで、引継ぎ事項を確認してから、ケージの掃除をする。その際、どういう順番でケージを開けるかがいつも迷うところだ。
できれば、長くここにいる猫のケージを先に開けてやりたい。そして年齢の高い猫から先に外にだしてやりたい。しかし相性の問題もある。他の猫とうまくやっていけない猫は、それだけ先に外で遊ばせてもやりたい。この猫とあの猫は仲が悪い。その猫は開けても外には出てこない。などなど。長くいる猫ほど、性格が分かってきて、お互いやりやすい。しかし、新しい猫は問題だ。どんな性格か過去をもつ猫か、ケージを開ける前にプロフィールを読んで考えるので、いつも後回しにすることにしている。
ずっとよく寝ていたので、今日最後にケージを開けた新しい猫、それは3本足の猫だった。
痛々しいHoward。 → 042305_4.jpg

交通事故で後ろ足を一本なくし、シェルターに保護された過去を持つ猫。おそらく人に飼われていた猫だと思われる。家から外に出て車に轢かれてしまったのだろうか。それとも捨てられて事故にあったのか。かわいそうな3本足の猫はまだたったの1歳だ。
最初にプロフィールを読めばよかった。そうしたら、他の猫よりも先に1匹だけ外にだしてあげられたのに。
私の友人は、前足が1本ない猫を拾って飼っているので、それは見たことがあるのだが、後ろ足のない猫をみるのは初めてだ。どういう動きをするのか、そもそもちゃんと歩くことができるのか元気なのか心配で、おそるおそるケージを開けてみた。すると...
いきなりケージから飛び出してきた3本足のHoward。そしてすぐさま開いていた隣のケージに入り、餌をがつがつ。なんだものすごい元気いっぱいだ。よかった。その後、キャットタワーに器用に飛び乗り、おもちゃにじゃれつき、私をひっかき、隙あらばおとなしい猫に襲い掛かるという乱暴振りを発揮してくれた。ちょっと元気すぎるくらいだ。しかし、手術の剃り跡も生々く、見ているととても痛々しい。従業員も見に来るし、お客さんも心配してみな尋ねる。Howardは人懐っこいし、かわいいタキシードキャットだし、なんとなく早くもらわれるような予感がする。
人懐っこいかわいいタキシードキャット。 → <br />
人懐っこいかわいいタキシードキャット。

ところで、今日うちにあった古い猫じゃらしを1本寄付した。先ごろKさんが日本から買ってきてくれたので、うちには新品が2本もあるのだ。うちではノアもソフィーも大好きな猫じゃらし。アメリカ猫たちの反応はいかに。
まず、さび猫姉妹2匹が大反応を示す。その他もみなニャンきらきらを目を輝かせて、飛びつく飛びつく。まさに猫夢中。
入り口のガラス戸近くで、さび猫姉妹を左右に配置し、猫じゃらしを交互に振る。左でベイリーが1メートルのジャンプで飛びつき、続いて右でそっくりな柄のヘイリーが同じく1メートルのジャンプを披露してくれる。あまりにも面白くて何度もやってると、気がついたらガラスの向こうに数人の人が集まりこちらをながめていた。その中の一人に、「お前は猫をトレイニングする係なのか?」とマジメに聞かれた。違うっちゅうの。どんな係じゃ、それは。
みんな大好き猫じゃらし。 → 042305_3.jpg 042305_2.jpg

2005年4月20日

黒猫はハゲていてもいいのか?

『黒猫にはハゲがある』

最近各地でその話題を目にするので、うちのノアもさっそくチェックしてみる。うん。間違いなくハゲている。かかとと、おでこ(耳の下)がハゲている。
両足ともハゲ。 → 両足ともハゲ。

昔の写真を引っ張り出してみても、やっぱり子猫のときからハゲている(かかとの写真は見つからなかったので不明)。気のせいか子猫の頃よりは、今のほうがハゲが治っているようにも見える。
いいのかなぁ、ハゲてても。特にcoco5628さんも言っているように、かかとのハゲが痛々しい。骨が浮き出ている感じ。黒猫だから目立つだけなのだろうか。みずちさんのところは、黒猫2匹だけがハゲていて、さび猫2匹はハゲていないそうだ。うちもハゲているのはノアだけだ。ちなみにpiyonekoさんのクーちゃんは、かかとはハゲていないが爪が黒いそうだ。ノアは爪は普通。ハゲと何か関係あるのか?
みなさんの家の猫、どうでしょうか?やっぱりハゲているのは黒猫だけなのだろうか。

かなりハゲてる(ノア生後3ヶ月)。 → かなりハゲてる(ノア生後3ヶ月)。
やっぱりハゲてる(現在)。 → やっぱりハゲてる(現在)。

2005年4月15日

見分けのつかない猫たち

ボランティア先に、Woleeという3歳の大きな雄猫がいる。この猫、ちょっと特殊な事情で1年余りの長期に渡り、フォスターファミリーという一次預かり里親に預けられており、つい最近アダプションコーナーにやってきたばかり。フォスターに預けられる猫は、たいてい病気だったり、他の猫とあまりに仲良くやっていけなかったり、子猫過ぎたりと、人が常駐していないアダプションコーナーには置いておけない事情がある猫ばかりだ。フォスターをやっている人はもうどの人も猫飼いのベテランのような方々で、ボランティアとして長年この団体に登録している。
Woleeは肝臓病を患っており、治療は必要ないが、今後もずっと専用の餌を必要としている。たぶんそのような事情から、フォスターに預けられていたのだろう。このWoleeのフォスターをやっていたのが、それはもうたいへん熱心な方で、良い里親を自分で選びたいという。確かに一次預かりとはいえ、1年も一緒に暮らしていたら情も移るだろう。その気持ちは分かる。
今朝若いカップルがやってきた。Woleeを気に入り、申込書を書いてくれた。しかし特殊な事情を持つ猫、私がその場でOKを出すわけにはいかない。職業欄を見ると、若妻のほうはウエイトレス。若夫のほうは学生とある。あぁ、これはちょっと難しかろう。
職業に貴賎があるわけではないが、通常ウエイトレスは州で決められた最低賃金よりも低い時給で働いている。それはチップがあるから許されることで、彼らの店からもらっている給与は驚くほど低いのだと聞く。だから、熱心に接客してくれるウエイトレスにはきちんとチップを渡すべきなのだと、以前あるアメリカ人が教えてくれた。彼らは本当にチップに生活がかかっているのだ。
このカップルが気に入ってくれた猫Woleeは、専用の餌を与えねばならない。それは取り寄せのドライフードで、値段はかなりはる。申込書を見て、顔が暗くなる私。ミシェルにFAXで送ると、やはり彼女も同じことを思ったようだ。しかしこの猫の里親決定権は、フォスターファミリーにある。その方がどう判断するか...。フォスターが直接電話インタビューするということで、決定は持ちこされることになった。
熱心にこの猫が欲しいという人が現れ、餌も特殊でお金がかかることも説明した。それでもぜひにと言ってくれているのに、インタビューまでやるのはやりすぎではないだろうかという気もするのだが、それがこの団体のポリシーなのだから仕方ない。
ところで、このカップルが店に来たときちょっとした事件が起きた。かわいくてならないといった様子でWoleeを撫でる若妻。猫のほうもお腹をだしてなついている。日頃ないような愛撫にちょっと興奮したのか、突然爪をたてるWolee。一瞬の出来事で、止める間もなく、手を引っ込める隙もなかった。かなり深い傷だったようで、彼女の手からはだらりと赤い血が流れ出した。う、やばっ。猫にひっかかれたと怒り、お前を訴えてやると過去に数回罵倒されたことがある私。ものすごいあせった。しかし、
「撫ですぎた私が悪いのよ。大丈夫」
驚いたことに、すぐにおだやかに笑顔を見せてくれたので、たいへんほっとした。傷の手当てをしたあと、「また来るわ」と帰っていったが、本当にまた来るとは思わなかった。30分後、どうしても気に入ったのでこの猫が欲しいと、一旦家に帰ってから、またこのカップルはアダプションコーナーに戻ってきたのだ。初めて会った猫にこれだけ深い傷を負わされて、本当にまだこの猫をもらいたいのだという。白い腕についた爪あとはまだ生々しく、たいへん痛々しい。本気だ、この人たち。本当に気に入ってくれたのだ。
ボランティアのシフトを終えて家に帰った後、どうしても気になったのでミシェルにこの件を追加で報告した。すると、ミシェルも同じく気にしていたようで即座にメールの返信がきた。たいへんいい情報だ。これをそのまま転送するので、フォスターファミリーがいい決定をしてくれるよう祈っているという。
今週末バケーションから帰ってくるというフォスターファミリー。聞けば、Woleeはバケーション中面倒を見れないので、たまたまアダプションコーナーに出されていただけなのだそうだ。偶然とはいえ、良さそうな縁がみつかったWolee。どうかいい結果がでますよう、私も祈る。
がんばれ巨猫! → <br />
がんばれ巨猫!

話は変わるが、9ヶ月になるさび猫の姉妹がいる。ベイリーとヘイリーという名前もそっくりな、たいへんやんちゃで、元気いっぱいな猫たち。兄弟猫なので、2匹一緒にもらってくれる人を探している。外人の顔や名前は一度で覚えられたためしがないのに、猫に関してはすぐに覚えることができる私は、いつもちゃんと2匹を見分けられていた。というか、実はベイリーのほうがちょっと痩せていて顔も小さいのだ。
今日みんなを外に出して遊ばせていたところ、ふと、分からなくなった。どっちがどっちだ?数週間ここにいるうちに太ってきて、2匹の体型はいつの間にかそっくり同じになっていたのだった。うーん、全然区別できん。なんとなくこっちだろうとは思うのだが、絶対かといわれると全く自信がない。こういうときは、奥の手。全猫に埋め込まれている、マイクロチップをスキャンしてみればいいのだ。楽勝、楽勝。
ケージに戻す時間になって意気揚揚と、スキャナーを手にとる私。スイッチオン。ん?電源がつかない。がーん。壊れてる~。
そのとき偶然にも、いつもいるこの店の店員が通りかかり、ガラス越しに、「Hey Baylee!」と呼びかけていった。やった。こっちがベイリーだったか。すかさず捕まえ、各自のケージに入れて、帰ってきてしまった。間違ってないよう、こちらも祈る。
上がベイリー、下がヘイリー(たぶん)。 → 上がベイリー、下がヘイリー(たぶん)。

2005年4月13日

猫とリボン

ソフィーは強引だ。ご飯の仕度をしているときや、パソコンに向かっているときに限って、遊べ遊べと大騒ぎする。特にパソコン!パソコンが嫌いなのか、じゃましてもいい時だと思っているのか、毎回毎回キーボードに乗ったり(#*@&!_!78*@^$$#!KQ7+%^)、画面と私の間にきちんとお座りしたり(見えん!)、その邪魔っぷりったらたいへんなものだ。そのうちパソコン壊れるかも。
ソフィーの最近のお気に入りは、棒についたリボン(←壊れたおもちゃにリボンを結びつけただけのやつ)。とにかくこれが大好きで、目を爛々と輝かせ、真剣に追い回す。うまくリボンをつかむと、たいへん得意げな様子で、意気揚揚と獲物をくわえてどこかへ行ってしまう。おーい。
まんまと奪ったわ! → まんまと奪ったわ!

この遊びのルールは、ソフィーが向かった先へ一緒に行き、隙をみてリボンを奪い、また振り回すこと。ちゃんと人が奪えるよう、わざとらしく途中でリボンを落としたり、よそ見をしたりして、わざわざ隙を作ってくれたりもする。奪われると大げさに驚いて、また遊びが再開される。
高いところに隠してもすぐに見つけてくる。 → 高いところに隠してもすぐに見つけてくる。

この遊び、猫が疲れるまで繰り返される。しかしそうは言っても、リボン振りはとっても時間がかかるし、疲れるし、そうそう毎回付き合っていられない。途中でやめたり無視していると、大げさに 「きゃーく~~~。あぁぁぁうぉぉぉぉぉぉん」 と大騒ぎを始める。それでも無視していると、運んでくる。これで遊べと、ずるずると、どこからかおもちゃを引きずってやってくる。
リボン振ってよ。(なぜか迫力顔) → リボン振ってよ。

少し離れたところにぽとんとおもちゃを置いて、じーっとこっちをにらむ。『北へ行く猫』のウメ嬢と一緒!chickpeaさんのいう通り、人に物を頼むときはもう少し愛らしい顔をして欲しいものだ。しかしあまりの熱い視線に負けて、仕方なくまたリボンを振りまわす気の弱い私。この目に弱いのよ...。
そしてブログの更新もままならぬうちに、リボン振り遊びはいつまでもいつまでも続くのであった(←言い訳)。
まだ? → まだ?

2005年4月10日

行方不明のものたち

ソフィーの悪い癖。それは物を落とすこと。それも被害が大きそうなもの、大きい音がしそうなものはやらないので、いたずら目的なのは明らかだ。いつも被害を被っているのは、机の上のボールペン、時計、コンパクトフラッシュ、髪の毛をとめるゴム、ピアスなど。床にたたきつけられたそれらのものたちは、たいていそのまま放置される。しかし気分が盛り上がっているときは、その被害者たちをもてあそび、どこかへ持っていってしまうというかなり始末の悪い癖なのだ。
これも → これも

そんなものをテーブルの上に放置している私が悪いのは分かっているのだが、ピアスは今まで2~3個なくなった。それも片方だけ。片方だけ残ったピアスはいつまでも捨てられない。いつか見つかる日を夢見て、とりあえず半端もの入れにしまいこむ。
これも → これも

そういえばソフィーが来てから、いろいろ物がなくなる。
猫のおもちゃも随分減った。あんなにいくつもあったネズミのおもちゃ、4つセットだった蛍光ボール、友達からもらったきらきらボール3個。家の中のどこかにはあるのだろうし、たまーに冷蔵庫の下や、布団の隙間など思いがけない場所で発見されることもあるが、今のところそれらのものたちはどこにも見当たらない。恐るべしソフィー。豪邸じゃあるまいし、こんなに狭い家の中、いったいどこへ持っていってしまうのだ。
これも。 みんな無くなった。 → これも

片方だけのピアスや、ねずみや、きらきらボールがたくさん集まっている秘密の国はどこにあるのだ…。
なんか落ちてるわよ。 → なんか落ちてるわよ。

2005年4月 7日

アメリカで猫じゃらし

陶芸の帰り道、友人Kさんの愛猫はっぴー・こーのすけに会いに行った。ついに獣医からダイエット勧告がでてしまったこーのすけは、5歳だというのに成長著しく、気のせいか会うたびに大きくなっている。今日はめずらしく私の膝にかわいらしく丸まってくれたこーのすけ。愛らしいやつよ。しかし、お、重っ。足がしびれる。
少し運動させねばと、新品の猫じゃらしを振り回すKさんと私。
ちなみにこの猫じゃらし、日本製。たいへんシンプルなオーソドックスな猫おもちゃだが、こういうのはアメリカでは売っていないのだ。軽くて丈夫で扱いやすい。Kさんが日本から買ってきてきてくれた猫じゃらしは、我が家でも大人気。
同じおもちゃを使っても、猫によって遊び方が違うものだ。ノアだったらもっと遊びを複雑にしないと全然食いついてこない。この猫小さいときから人とばかり遊びなれているせいか、ただ振るだけなんて全く無視。例えば新聞紙の下に隠して複雑な動きで猫じゃらしを振ったり、部屋の端から猫じゃらしだけが見えるような位置で超高速で動かしたりなど、遊ぶのに時間がかかってしょうがない。遊び方は複雑化する一方。
もっと複雑に動かせないものかね。(不満) → もっと複雑に動かせないものかね。

ソフィーだったらもっと単純。猫じゃらしを見ただけで、目を輝かせて、手で持ち上げようものなら、早くもお尻振り振り。いいね、君は簡単で。
大好き猫じゃらし!(歓喜) → <br />
大好き猫じゃらし!

そしてこーのすけ。どうも遊び方がたいまんだ。ちょっと走ってはごろーん。ちょっとじゃれてはごろーん。寝たまま猫じゃらしにじゃれる。とにかく何かというとすぐごろーんとしてしまう猫なのだ。ちっとも運動になってない。
このまま寝ようかな。(怠惰) → このまま寝ようかな

アニマルシェルターからKさん宅に引き取られて5ヶ月たち、すっかり安心しきった様子でお腹をみせて床に転がり、ついに安住の地を見つけてほっとしたのか、ついでにお腹もたっぷりしてきたこーのすけ。日本製のおもちゃで遊び、日本製のまたたびに酔いしれ、かわいがられて毎日幸せに暮らすこーのすけを見ているだけで、私はハッピーだよ。
何か? → 何か?

2005年4月 1日

誕生日!

今日はノアの誕生日だ。今年の誕生日プレゼントはこれ。斜めの立体爪とぎ。ソファーに伸び上がって爪をといだりするので、立体だとさぞかしとぎごごちがいいに違いない。ずっと欲しいと思っていたのだが、かさ張るので買わずにいたものだ。
ささっ、どうぞノアさま。
ほう、これが今年の誕生日プレゼントかね。 → 040205_1.jpg
なかなかいいね。 → なかなかいいね。

逆向きです。それでは頭に血がのぼります。関係のないソフィーもやってきた。
あたしだって爪とぐわよ! → あたしだって爪とぐわよ!

それも逆向きです。
どうやらうちの猫たちは正しい使い方ができないようだ。それでも普通の爪とぎと並べておいておくと、斜めのほうでしか爪とぎをしなくなった。かなり気に入っていると思われる。この斜めの爪とぎには、中の空洞部分におもちゃが付いている。ついでに遊べてよかろうと思ったのだが、空洞のせいで、爪をとぐ音が通常の倍くらいうるさいのがたまに傷なのだった。今日の夕飯はKさんが日本から買ってきてくれたノアが大好きだった日本製猫缶。久しぶりの日本の味にかなりの食べっぷりを示す猫たち。Kさんからはその他たくさん誕生日プレゼントをもらった(飼主には日本酒...。ぐふふふ)。Kさん、ありがとー♪
おもちゃも付いてるわ。 → おもちゃも付いてるわ。

ノアは今日で5歳になった。うちにきたばかりの子猫の頃は、まだ毛がばさばさで、恐ろしくやんちゃで激しく噛むし、尻尾はヘンだし(←それは今でも)、ぶちゃいくな顔をしてるし、あまり愛くるしい子猫とはいえなかった。大人になったらいったいどうなることかと思ったが、今やこんなに性格の良い、毛艶のよい、ほれぼれするような立派な美しい雄猫に成長した(←猫バカ)。
誕生日おめでとうノア!
ぶさいくだった子猫の頃。 → ぶさいくだった子猫の頃。

2005年3月30日

がら子

ボランティア先に、12歳になるメス猫がいる。心肥大のため2日に一度ニトログリセリンを投与しなくてはならない。ドライフードも特別食だ。
このボランティア団体(FOCAS)の良いところは、一度この団体に保護された猫は決して処分されないことだ。ここにいる猫たちは、アニマルシェルターで処分寸前だった猫たちばかり。シェルターにいたら、こんなに治療費のかかる猫はすぐに処分されてしまったことだろう。しかしここでは、里親が見つかるまでどんなに治療費がかかっても(獣医が見放さない限り)、手がかかっても、きちんと世話をしてもらえる。
今までの傾向からすると、年をとって病気の猫は案外早く里親が見つかる。最後の安住の地を与えてあげたいと、心優しいアメリカ人たちの気持ちを動かすのだろう。先週もOpieという7歳になる生まれつき耳の聞こえない猫がきたが、3日とたたずに里親が決まった。里親になった高齢のカップルは、なんとご両名とも耳が聞こえない。お二人はすぐにこの猫を気に入ってもらってくれたのだ。きっととっても上手くいくことだろう。
ところで、心臓の薬が必要な12歳のメス猫。彼女が来たときのことをよーく覚えている。ミシェルから連絡があり、新しい猫を今から持っていくので準備をするよう言われて、電話でざっと経歴を教えてもらった。良くしゃべる猫で、名前はエスメラルダというそうな。エスメラルダ...、以前メキシコ人にでも飼われていたのだろうか。すごい名前だ。どんなにかわいらしいひ弱な子がくるだろうと思って準備していると。来た、これがエスメラルダ。
私がエスメラルダよ。なんか文句ある? → 私がエスメラルダよ。

かなりの迫力。他の猫たちの威嚇もなんのその。いきなりの番長出現。お世辞にもかわいらしいとは言いがたい、すさまじい柄。地獄の底からわきあがるようながらがら声で、『ぐぶぶみゃぁぁぁぁぁぐ』と鳴き叫ぶ。あまりにも名前負けしてると思われるので、勝手にがら子と呼ぶことにした。
しかしがら子はおじょうさま育ちらしく、たいへんな好き嫌いでドライフードを食べようとしない。缶詰を開けても食べないが、人間の手のひらからなら食べる。お腹がいっぱいになると満足げに、『ぐぶぶみゃぁぁぁぁぁぐ』と一声叫んだあと寝床に入った。案外かわいいやつなのだ。大丈夫。きみはすぐにもらわれていくよ、がら子。

2005年3月27日

猫のごはん

最近猫に手作りご飯をやっているという話をよく聞く。ものぐさな私は、毎日猫のために手作りをする気はない。だってうちの猫たちときたら(特にノア)、2日と続けて同じものは食べないし、たいへん飽きっぽい好き嫌いの多い猫なのだ。手を変え品を変えしても、食べてくれないだろうと容易に予測できるので、無駄な努力はしたくない。
しかし、もしも、もしも手作りが好評だったら、週に2回、いや1回くらいなら作ってもよいと思う。『ニューヨークでのヨガ生活』の雅子さんのところではオーガニックの鶏胸肉の生食がお気に入りのようだ。手作り食を実践しているJ兄が日本から送ってくれた本にも、生肉をあげている人の話が書いてあった。生肉のほうが猫の体に良いと言う人もいる。生肉....、新鮮な刺身すら口にしようとしないノアが食べるとはとうてい思えないのだが、一度くらいなら試してみてもよかろう。
さっそく日系スーパーで地鶏の胸肉、Henry'sでオーガニックの鶏ささみ肉を買ってきた。なんと1ポンドあたり9ドルもする。たかっ!人間がいつも食べている肉と比べると5倍以上もする。ひ~。買えない、こんな肉とても毎日は買えない、と強く確信する私。しかし今日はお試しなので思い切って買ってみる。
さすが地鶏もオーガニックもどちらも色がピンクで、いかにも新鮮そうだ。ほんの少しだけ、包丁で叩いてミンチにしてみる。ささっ、どうぞ召し上がれ。
何これっ?!(疑) → 何これっ?!
こんなの食べられないっ! (拒否)→ こんなの食べられないっ!

いきなりたいへんな不評だ。一口も食べない。鰹節を混ぜ込んだり、必殺またたび粉末をかけたりしても、全然だめ。ノアはどんなに具合が悪くても、嫌いな餌でも、人間の手に乗せてあげると、お義理にでも食べてくれるものなのだが、今回に限っては一向に効果がない。生肉なんて食べたことがなければ、自分の食べ物だと認識することができないのだろう。ちっ。せっかく高い肉買ったのに。生肉1回目にして完全挫折。
仕方がないので、煮干と鰹節で丁寧に出汁をとり、鶏肉をゆでてみた。
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これは普通のささみ肉があるときに、たまにあげているので、これなら2匹とももちろん食べる。いつものささみと同じようにもりもり食べている。じゃぁ何も地鶏じゃなくたっていいじゃん。きー、むかつく。
最初からゆでて出してよね!(怒) → 最初からゆでて出してよね!(怒)

というわけで、猫用に買った高級地鶏とオーガニックささみは、もったいないので翌日鶏のつみれ鍋となって、人間様の胃袋に入ることになったのであった。うーん、さすが地鶏。うまひ~。
地鶏のつみれ鍋(人間のごはん) → 地鶏のつみれ鍋(人間のごはん)

2005年3月20日

暖まる黒猫

暖かい日曜日。まさにアウトドアびより。近くの公園にサンドイッチとコーヒーと本をもってでかけた。ふと思いついて、ついでに猫ももっていくことにした。
うちの猫たちはハーネスを付けると腰が抜けたようにかたまってしまうので、いつか猫と外を散歩したいものだと夢みて、首輪に付ける長いリードを買っておいたのだ。これなら(たぶん)大丈夫。
ソフィーを連れて行くことは、そもそも問題外なので(ケージに入れただけで心臓麻痺をおこしかねないくらいのびびりんなのだ)、散歩にはもちろんノアを連れて行く。ノアを散歩に連れ出すのはたぶん1年ぶりくらいだ。車に乗るのが嫌いなノアも、近くなら大丈夫だろう。
公園に着いてケージを開けると、最初は怖がってでてこなかったが、すぐに慣れてきた。だんだんと外の世界に興味を示し、鼻をぴくぴくさせてにおいを嗅ぎまくる。
外の様子に興味津々 → 外の様子に興味津々

しかし、慣れない芝生の感触が気持ち悪いのか、足を下ろすのを極度に嫌がる。人がいると人の上、物があると物の上と、飛び石のようにぴょんぴょん飛んで、なんとか芝生を回避しようとする。
芝生、嫌い。 → 芝生、嫌い。

そのうち少しずつ歩けるようになったが、どうもへっぴり腰のまま。芝生に触れた足をいちいち振り払って汚れを落とそうとする、たいへんきれい好きな猫なのだった。
芝生、汚い。 → 芝生、汚い。

1時間半余り過ごした日向の公園で、ノアの毛皮はすっかりぽかぽかになった。だんだんと風が吹いてきて少し肌寒く感じたくらいだったのに、さすがは黒猫。陽射しを吸収するする。毛皮は暖かくなりすぎても大丈夫なものなのだろうか。ちょっと心配になる。
家に帰ると、さっそく餌場に直行するノア。この猫、ストレスでやけ食いするタイプなのだ。飼主と一緒かも。いつまでもいつまでも食べてすっかり2つの皿を空にしてしまったのだった。おつかれさま。楽しかった...?
リードをはずす間もなく、やけ食いするノア。 → やけ食い中。

2005年3月18日

寄付する人たち

猫ボランティア先では、いろいろな寄付をもってくる人がくる。いままでに受け取ったもので、一番多いのが自分の家の猫が食べなかった猫缶やおやつなど。その他バスタオル、おもちゃ、もちろん現金。一度、ほとんど新品の電動猫トイレ(LitterMaid)の寄付もあった。これはここではケージが狭く使えないため、ボランティアに先着順お下がりになった(ので、私がありがたくちょうだいした)。
今日行ってみると、今まで私が受け取った中で一番大きな寄付があった。それはこのキャットタワー。私が着いたときにはもう寄付主はいなくて、ただキャットタワーがメモ付きでぽつんと入り口に置いてあったただけだった。
「もう使わないので寄付します。少し傷がついています」
どなたなんでしょ。このさらりと簡単なメモには、ファーストネームすら書いていなかった。
キャットタワー順番まち。 → キャットタワー順番まち。

見たところ傷も全然分からない。においもなく(嗅いでみた)、新品といってもいいくらいきれい。タワーは真ん中がVの字にくぼんでいて、脇に筒状の丸い穴がついている。安定もよく見るからに楽しそう。
部屋の真ん中に置いてみると、もうさっそく猫たちが入れ替わり立ち代り寄ってくる。抵抗なく、みなVのくぼみに飛び乗る。
Vでくつろぐ黒猫。 → Vでくつろぐ黒猫。

それにしても、使った品でも平気で店に返品できるし、中古でもいい値段で引き取ってくれる場所がいくらでもあるというのに、ほいっと気軽に寄付してくれるのはありがたいことだ。自分だったら、なかなか寄付する気になれないので(ケチ)、いつも感心する。どなたか知らないが、みな喜んでます。ありがとう。
それにしてもこれ見た目も悪くないし、いい感じ。あとで調べてみたところ、値段は約80ドル。だいたい猫のものを買って使ってくれなかったりするととてもショックなので、あまり大物は買わないことにしているのだが、これはちょっと欲しくなった。うちも買ってもいいでしょうか、J...?

2005年3月12日

ニューヨークの銀紙

先月紹介した、『ニューヨークでのヨガ生活』の雅子さんが送ってくれた銀紙、もとい素敵なプレゼントの包み紙。うちの猫たちがたいへん気に入ってしまった。
それを知った優し~い雅子さんが、またもや送ってくれたのだ。追加の銀紙!ニューヨークから再び届いた小包には、新品の銀紙数枚と、おぉ、おまけに飼主にまでまたまたプレゼントを!やった!
実は前回の銀紙はあまりの酷使に、もうボロボロで破片が飛び散りだしたので、処分してしまったところだった。よかったねぇ、猫たちよ。
新品の、前回よりもひと回り大きい銀紙を敷くと...。もうソフィー大興奮。またもや、
ざざざざざっ。
ずざざざざっ。
と激しい音をたてて夜中じゅう一人で遊んでいるのだった。うるさいって...。このひんやり感と、しゃりしゃりする音がたまらなくいいようだ。
楽しい銀紙 → 楽しい銀紙
何してるんだよ。 (by noa) →何してるんだよ。 (by noa)

ソフィーに至っては、一日の大半の時間をそこで過ごすほどの気に入りぶり。落ち着かないのではと思うのだが、この上でいつも寝ている。あまりに気に入っているので、居間の真ん中にでかでかと広げている銀紙。あのー、しまってもいいでしょうか?
片付けないでよね! → 片付けないでよね!

ありがとう、雅子さん。大事に使いまーす。

大好き、銀紙。 → 大好き、銀紙。

2005年3月11日

猫と四十肩

数日前、首を寝違えて目が覚めた。以来左側の首と肩が痛くて、いつまでも治らない。首を前に倒すことができないし、左腕は肩から上に上がらない。疑惑がよぎる。

これは、もしや『四十肩』というやつではなかろうか?

首が曲がらないことから、これは『むちうち』か?とも思うが、ただ寝て起きたらむちうちになっているとも思えない。四十肩という線がかなり濃厚だ。がーん。まだ30代だというのに、なんてこと。
普段肩こりなどぜんぜんしないので、肩がこるというのはこういうことだったかと、今さらながらよく分かる。かなりつらい。肩こりなど気のせいに違いないと思っていたが、肩こりのみなさん、疑ってすまなかった(実は、花粉症のことも気のせいだと以前暴言を吐いていたという、ご指摘を受けた。あきこさん、許して~)。

肩こりなので今日はパスとも言えず、1ヶ月前から全員のシフトが組まれている猫ボランティアへ行く。先週新しくきた巨猫Dexterは体重21ポンド超(約10キロ)もある。そんな重い猫を片手で運んだりできるだろうか。とっても不安。
大きいDexter → 大きいDexter

このボランティア団体は、ボランティアの人数はたくさんいるので、もちろん休んでもいいのだが、突然の休みの場合は、自力で代わりの人を見つけねばならない。英語で電話をかけまくってお願いするのが苦手な私は、それくらいなら自分で行くしかないのだった。
行ってみると、わざわざ私のシフトに合わせて来てくれたという親子連れがいた。それは以前熟女コスタをもらってくれた人たち。あの落ち着いた熟女は、実はやんちゃで甘えん坊の猫だったそうで、そのお宅でとってもかわいがられているそうだ。
「コスタをくれてありがとう。私たちみんなとってもHappyだわ」
と私の目を見てにっこりと微笑んでくれたおばさん。うぅ、ありがとう。今日無理しても来た甲斐があったというものだ。
話してみるとおばさんは、コスタのほかにも3匹猫を飼っているだけではなく、近所の野良猫30匹余りにも毎日餌をやっているのだそうだ。ありがたいことだが、なぜそんな人が、わざわざ100ドルものアダプションフィーを払って、ここでコスタをもらっていってくれたのか本当に不思議だ。世の中いろいろな人がいるものだ。
巨猫Dexterは、後半手伝いに来てくれた友人Kさんが、無事ケージに運び入れてくれた。あまりの重さに四十肩でもないのに、肩が抜けそうになったというKさん。ありがとー。
とってもかわいいMilton → とってもかわいいMilton

2005年3月 6日

無視する方々

あれからレーザー・ポインタをさっそく購入したKさん。こーのすけ(黒猫振興会会員№50)には果たして効き目はあるや否や。お宅におじゃまして遊ばせてもらった。
サンディエゴで犬猫と暮らす」のマルコさんの家では、うめこちゃんがモモンガのように激しく遊んだそうだ。しかし、普段から『四つ足で立っているところを見たことがない』と評判のこーのすけ。この猫はいつ会ってもごろごろしてばかりいるのだ。うーん。どうだろう。
スイッチオン。
いちおうにおいは嗅いでみるこーのすけ。 → いちおうにおいは嗅いでみる。

じーっと見て、においをかいで、そして...無視だ!がーん。こんな子供だましのおもちゃでは、こーのすけは回ってくれないのだった。
ふぁ~、たいくつ。 → ふぁ~、たいくつ。


ところで、昼間用事があってバルボア・パークへ行くと、日曜日のためものすごい人出だった。ジャグラーや、子供のバイオリン弾き、シャンソン熱唱おばさん、宗教団体などなど熱演中の広場を、さっそうと歩く黒人カップル。ウエディングドレスとタキシードの白がまぶしいほどあざやかだ。最近結婚づいてるなー。
周囲の喧騒を無視して、熱い視線をかわしながら、2人だけの世界を歩くカップル。周りが目に入っていない2人があまりに自然なためか、誰一人カップルに注目していないところがおかしい。
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2005年3月 3日

回る猫

ソフィーが大好きな遊び、それはレーザーポインタ。
レーザーポインタが入っている引出しを開けるだけで、期待に目を輝かせる。そのため、本当は同じ引出しに入っているハサミを取りたかっただけなのに、熱い視線に負けて、気が付くとついついレーザーポインタで遊んでいることもしばしば...。
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壁にレーザーを当てるだけでも飛びついてくるが、一番お気に入りなのが、床に円を描くこと。ソフィーはそれはそれは素早い速度で、レーザーを追いかけて回転するのだ。あまりにも何回転もするので、そのうちバターになるのではないかと、心配になるほど(←『ちびくろサンボ』より)。
さすがに、同じ方向ばかりだと目が回るらしく、たまにふらふらになるので、逆回転にもしてやる。しかしその速さが写真ではうまく表現できないのが残念だ。
目にも止まらぬソフィー(真ん中の茶色いかたまり) → 目にも止まらぬソフィー(真ん中の茶色いかたまり)
違いは分からないが逆回転するソフィー → 違いは分からないが逆回転するソフィー


<※猫の目に当てないよう注意しましょう>

2005年3月 1日

不毛地帯に育つもの

うちのベランダは不毛地帯だ。何を植えてもみな枯れる。日当たりはいいし、肥料もやるし、適度に雨も降っているのに(水やれよ)、何も生えない。
そんな中、一昨年のクリスマスからほったらかしで、何一つ手入れもされなかったというのに、シクラメンが咲いた。枯草ばかりのプランターが並ぶ不毛地帯に、唯一美しく咲く、ピンクのシクラメン。よくやった。
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しかし、こんなうちのベランダでも、何も問題なくすくすく育つ植物もある。それは猫草。
猫草だけは、水をやらなくても(水やれって)、一向に問題なく、種を植えればすぐに育つ。
そろそろ食べごろね。 → そろそろ食べごろね。

ノアはほとんど食べないのだが、ソフィーが猫草大好きなので、欠かさぬよう植えている。ソフィーのお気に入りの食べ方は、1本ずつ手で食べさせてもらうこと。
これは、『猫草をすうっと、1本ずつきれいに引き抜くと、2度収穫ができて、長持ちする』と人から聞いて以来、うちで実行しているやり方だ。
毎朝、ソフィーは猫草のところへ行って、食べさせるよう召使(私)に命令する。しもじものように、鉢から直接食べるような真似は決してしない。
「食べさせてえぇぇぇぇぇぇ。にゃぁぁぁおぉぉぉん」
今にも飢え死にしそうな大声で絶叫する。仕方なく召使も一緒にパジャマ姿のままベランダに行き、10本余すうっと引き抜く。そしてその収穫したての新鮮な猫草を、1本ずつおじょうさまに差し出すのが、朝の日課となっている今日この頃。おじょうさまは、それはそれは猫草が大好きで、はぐはぐと品の無い音を立てつつ、瞬く間に食べてしまうのだ。
どれどれ。 → どれどれ。
あーん→030205_2.jpg あーん→あーん。

サンディエゴで犬猫と暮らす』のマルコさんちのうめこちゃんは、食べたらすぐに吐くそうだ。とってもえらい。こんなに食べても、一向に毛玉を吐かないソフィー。サラダじゃないのだから、ただただこんなにモリモリ食べてしまって大丈夫なのだろうか。

今日のはなかなかいいわね。 → 今日のはなかなかいいわね。

2005年2月22日

正体見たり!

この一年で、何度ノアは目ばちこ(ものもらい)になっただろう。去年の10月にも、6月にも目ばちこになった。その他にもたまに片目が腫れてることがあったような気がするから、全部で3~4回か。
毎回片目だけ、まぶたが腫れぼったくなって、どろっとした嫌な感じの目やにがでる。しかし、必殺目薬を使うと、たちどころに1日もしないうちに治ってしまうのだ。原因はソフィーが、ノアの目の周りを舐めるからかと思っていたが、たぶん違った(すまぬ、ソフィー。あらぬ疑いをかけてしまった)。今日何となく原因が分かった。

それは、ノアの古本フェチのせいだった。

ノアは本当に古本が大好き。古本を買ってくると、においを嗅いで嗅いで、嗅ぎまくる。そんなに大好きならと、いつも好きなようにさせていたのだが、それがいけなかったのだった。

話は変わるが、先週知人の家におじゃました。友達、というにはおこがましい。年上の、知り合い。ちょっとした打ち合わせのために、お宅へ行くことになったのだ。
この人の家には、広ーい庭があった。庭には、同居の鳥類学者が飼っているハゲタカの檻もあり、近所の野良猫がたくさん住み着いており、夏みかんがたわわに実り、サボテンがあちこちに植えられ、まるでジャングル。良く言えば野趣あふれる、自然のままの、一言で言うと、まぁ手入れのされていない庭だ。こういう庭は、さぞかし住みやすいのだろう、私が見かけただけでも5~6匹の野良猫が住み着いていた。みんなたっぷり餌をもらって元気そうにしている。
庭には二羽ハゲタカ → 庭には二羽ハゲタカ

ところで、用事が終わり、おみやげ代わりに持っていくよう勧められたのが、たくさんの本。この人はもう30年以上もアメリカに住んでいる日本人で、日本語の本がたくさんあって、処分に困るほどだという。お茶を飲んでいた庭先に、どーんと持って来てくれた大量の古本。

私は、人が貸してくれる本が好きだ。自分では決して買わないようなジャンルの本は、読んでみると案外面白かったりすることもある。こういうときは、選り好みせず、お勧めを貸してもらうことにしている。

窓を開けっ放しの室内にも、野趣あふれる庭先からたくさんの虫たちが入ってくる、このお宅。たいへん素敵な家であった。
そして、紙ぶくろに、2袋分古本をもらった。
たくさんの古本に興味を示す猫たち。 → <br />
たくさんの古本

週末具合の悪い間、ずーっと読みふけっていた、いただいた古本。しかし古本を家に運び入れて以来、気のせいか、見たことない、てんとう虫のような虫や、蚊のような虫が居間で発見されたりした。ちょっと嫌な予感がする。しかし気のせいか。
古本が入っていた紙袋に、猫たち興味深々。特に古本フェチのノアは、私が読んでいる古本のにおいを嗅ぎまくり、これでもかこれでもかというほど、顔を激しく擦りつける。
そして、そして...。あぁ、ノアはまたもや目ばちこになってしまったのだった。もう目ばちこの原因は、古本に絶対決定!
早々に、古本は物置に仕舞われる羽目になったのだった。

2005年2月21日

かぎ尻尾猫

昼過ぎミシェルから緊急の連絡が入る。午前中シフトが入っていたボランティアが風邪でダウンしたとのこと(風邪流行っているのか?)。今すぐ替わりに行ってくれないかと頼む。私に頼むなんてよっぽどのことだろう。幸い今朝は熱も下がった。快く引き受ける(というか、焦っているせいか、いつも以上のミシェルの早口英語に、断る単語も思いつかぬままOKと言ってしまったのだった)。とにかく掃除だけ。1時間で帰っていいという。
しかし今日はPresident'sDayの休日。天気も悪い。みな行くところがないのか、店はおそろしく客でごったがえしている。買物する気もなさそうに、ただ猫のアダプション(里親募集)コーナーだけを見に来るような人もいる。掃除だけして帰ろうと思ったのに、入れ替わり立ち代り人が来るのでそうもいかない。家族で狭い部屋に入ってきて、猫をなでまわす人たちもいれば、この猫出して見せてくれと、ようやくケージに入れたばかりの暴れ猫を指差す人もいる。1時間で終わるはずがないのだった。長引く予感。

店に着くとさっそく、アダプションコーナーの入り口に、猫をかかえた親子連れがいる。ま、まさかいきなり猫の返品?それとも捨てる気か?
聞いてみると、しかしこれは自分たちの飼い猫だという。1匹もらいたい猫がいるので、その猫との相性を見るために連れてきたのだとのこと。午前中から人が来るのをずっと待っていたそうな。それは悪いことをした。お目当ての猫はSophieという名の、アビシニアン(mix)。2歳だというのに、恐ろしくやせ細ってがりがりなのだ。前後とも爪抜き手術を施されている。前の飼主に捨てられた理由は、犬アレルギーだからとのこと。爪まで抜いておいて、なんて理由だ。かわいそうに。
がりがりなアビシニアン。 → がりがりなアビシニアン。

結局ガラス越し、ケージ越しの相性テストの結果は×。しかし長いこと騒々しい店の中で待たされたその飼い猫だって、通常の状態ではないはず。もう一度またトライしてくれとお願いして、諦めた。かわいそうなSophie。うちのソフィーと同じ名で、年頃もほとんど一緒というのに、あわれなほどやせ細っている。本当は美しい毛皮のアビシニアンのはずなのに、ところどころ抜けてばさばさだ。早く新しい家が見つかることを祈る。

今日は新入り猫が多い。中でも目を引いたのが、黒猫とさび猫2匹。引越しのため、2匹まとめて捨てられたそうだ。血のつながりはないが、2匹ともとっても仲良し。2匹まとめて引き取ってくれる家を探している。
何が目を引いたかというと、この2匹のプロフィールだ。『虐待されていた可能性が高い』とメモに書いてある。その理由は、2匹とも驚くほど尻尾が短く、途中で途切れており、うち1匹(さび猫)のほうは、尻尾にコブがあるからだという。
ぷぷぷぷっ。
尻尾の短い猫がくると、いつもこういうこと言う人がいる。誰が尻尾を切ったのだ?とマジメに聞いてくる客もよくいるくらいなのだ。アメリカの猫はほんと、長くてすらっとした尻尾ばかりなので、かぎ尻尾などという言葉もないくらい。短い尻尾はいつも不審がられる。
どれどれ。触ってみると、黒猫(Zena)のほうは、確かに短い尻尾。しかしまっすぐ。さび猫(Zoie)のほうは、こちらは確かにかぎ尻尾。しかしこれくらいなら、日本だったらなんてことない。そこらに、よくいる。現に、我が家の黒猫ノアのほうが、もっとずっと激しい天然ギザギザかぎ尻尾だ!(えばってどうする)ノアが万が一、アメリカでレスキューされたら、さぞかしひどい虐待を受けたと疑われるに違いない。
ZenaもZoieもものすごく人懐っこい。こんなかわいい猫が、2匹揃って虐待されてたかも!なんて知ったら、心優しいアメリカ人はすぐにもらってくれるに違いない。かわいいかぎ尻尾猫たち。プロフィールはそのままにしておこう。
たいしたことないかぎ尻尾猫たち→たいしたことないかぎ尻尾猫たち 022205_3.jpg

ここ2~3日ずっと布団に包まっていた身に肉体労働は辛いのだった。しかし、たくさん猫をみたおかげか、風邪はもう全快した様子。
みなさま、ご心配いただいたき、どうもありがとうございました。

2005年2月17日

新しもの好きな猫たち

ごはんに関しては、厳しい年功序列のおきてを守る猫たち。普段はいつもいつも、ソフィーがノアを追いまわしているというのに、ごはんの選択権に関しては、ノアが絶対優先なのだ。2匹の間でどういう取り決めができているのか、全く謎。
朝、ドライフードを2種類(各46g←ちょっとだけ増やした。しかしまだダイエット期間中)置く。
左の皿が、サイエンスダイエット。
右の皿は、サイエンスダイエット以外のその他数種類のドライフードを、日替わりで出している。
なぜ日替わりメニューが必要なのかというと、ノアのせいだ。とにかく、同じ物を毎日食べるのが大嫌い。ためしに毎日1種類同じドライばかり出し続けると、必ず3日か4日目には吐くのだ、この猫。どんなにお気に入りでも、毎日同じは絶対にだめ。

保守的なソフィーは、サイエンスダイエットだけを毎日食べたい。だからいつも左側の皿を狙う。
気まぐれノアは、たいてい日替わりメニューを選ぶのだが、たまに左側を食べたい気分のときは、横取りすることもある。そういうときソフィーは大人しくひきさがるのだ。うーん、厳しい猫社会のおきて。
右と左の位置までも、いつも決まっている。ためしに左右逆に置くと(右、サイエンスダイエット。左、日替わり)、2匹ともとまどったような顔で、おろおろ場所替えするのでおもしろい。
このように、朝ごはんのルールはしっかり決まっているのに、今日は違った。めずらしいことに、ソフィーが右側の皿に興味津々。欲しくてたまらない。
邪魔されても → 邪魔されても

嫌がらせされても → 嫌がらせされても

絶対どかないノア。なんでいつも逃げてばかりいるのに、こんなときだけ強気なのか、本当に不思議。
そんな大人気ドライフードはこれ、ネスレ・ピュリナのFancy Feast。FancyFeastの缶詰は、日本で売ってるフリスキー・モンプチと同じものだと思うのだが、このドライフードもモンプチドライと同じなのだろうか。パッケージが違うのでよく分からない。
この新製品は、『ついに出たFancyFeastのドライフード!』と店で大きく宣伝されていたので、買ってみたが、確かにうちでは大人気だった。ソフィーまでもが食べたがるなんて、本当にめずらしい。まぁ、我が家のブームは、3日と続かないのだけどね。
人気爆発新製品。 → 人気爆発新製品。

順番待ちソフィー。 「まだ~?」→ 順番待ちソフィー。

2005年2月15日

朝の反省

不満があるといつでもどこでも吐くことができるノアと違い、ソフィーはめったに吐かない猫だ。うちに来てから1年半たつが、たぶん吐いたのは1度(か2度)だけ。たぶんというのは、ソファの裏で茶色い毛玉ががびがびになっているのを発見したことがあるからだ。それ以外どこかで吐いているのかもしれないが、見つけたことはない。
ノアは吐くとき、いつも人のいるところで吐く。たいてい私の目の前で吐く。夜中に枕もとで「うげっ、うげっ」という前兆を聞きつけると、発作的に手で受ける癖がついてしまったくらいだ。近くで吐くので必ずいつも目が覚める。
今朝起きたとき、廊下で2ヶ所ゲロを見つけた。私が気付かなかったということは、ノアではないだろう。見ると茶色っぽい毛玉。ソフィーだ。めずらしいこと。
さらに毛玉を分解してよく見てみると、なんと!黒いビニールテープの破片がはいっているではないか。これを食べたから吐いたのか。それにしてもよくこんなもの食べたものだ。普段猫缶は好き嫌いばかりしてろくに食べないというのに、なぜこんなもの好き好んで食べる必要があるというのだろう。
毛玉の中に入っていた黒いビニールテープ。 → 毛玉の中に入っていた黒いビニールテープ。

ビニールや紐はすぐに捨てるか、必ず手の届かないところに置いているはずなのに、どこで見つけてしまったのだろう。今回はちゃんと吐いてくれてよかった。自分の不始末にたいへん責任を感じる。ごめんねソフィー(反省)。
ちゃんと片付けといてよね! → ちゃんと片付けといてよね!

2005年2月11日

花のエッセンス

最近ボランティア先でもらわらる猫が多く、回転が速い。いいことだ。一度会ったきりの猫や、性格をおぼえる間もなくいなくなる猫たち。みな元気で幸せになってもらいたいものだ。
先週スプレーをしたウォルターも、すでにもらわれていったし、ウォルターに襲われそうになった熟女コスタももらわれた。
熟女コスタをもらってくれた里親は、とてもやさしそうな年配の女性だった。しばらく猫の話をしていると、突然「日本のどこから来たのか?」と私に尋ねる。なぜ日本人だと分かったか聞いてみると、一言。
「アクセント!」
がーん。ちょっとショックなのだった。ま、仕方ないか。英語の発音の悪さはもうあきらめた。
すでにこの女性は3匹の猫を飼っている。なぜもう1匹猫が欲しいのか聞くと、3匹だけでは寂しいからという。いいなー。こんなこと言ってみたい。申込書からすると、けっこういい地区の一軒家に住んでいる。きっと広い大きな家なのだろう。うらやましい限りだ。
ところで、先週大興奮していたウォルター。ミシェルが教えてくれた秘密の薬はこれ。RescueRemedycoco5628さんがコメントで教えてくれた通り!)だった。
RescueRemedy.jpg
別に秘密でも高価なものでもなく、13ドル程度で買える花のエッセンスだった。猫用というわけではなく、人間用のもので、妊婦が使ったり、首に塗ったり、水と一緒に飲んだりすると落ち着く、アロマテラピーのようなものらしい。Webで検索したところ、猫の発情期に口に数滴垂らすと落ち着いたとレビューに書いている人もいたので、使い方は間違っていないようだ。
これが効いたか効かないか定かではないが、ウォルターはその後特に問題行動もなく、スプレーもしなかったそうだ。効き目があったのだと思いたい。しかし、あのスプレー後の部屋はあとあとまでかなり臭いがしていたらしく、部屋が臭いと苦情があったとのこと。消毒洗剤だけではだめだったか。花の香りも太刀打ちできず。恐るべし猫スプレー。

2005年2月 9日

お泊り猫

事情があって友人Kさんの猫こーのすけを2日ほど預かることになった。そう、今まで黒猫オフ会だなどと、猫を連れ歩いていたのも、この日のために外出の練習をしていたのだった。決して、猫で遊んでいたわけでも、ブログのネタ作りのためでもないのだ(ほんと!)。
ノアとソフィーを寝室に閉じ込めて置くと、こーのすけは、それはそれは堂々としている。自由に家の中を探検し、うにゃうにゃくつろぐ。1日目の夜は、そのままこーのすけの天下にしておいた。
2日目。寝室のドアを開けると、いつもと違うただならぬ様子に警戒しつつも、居間を点検してまわるノア。そして、こーのすけと目があうと...、「ウシャー!」
やっぱりだめか。そして、この家には自分のほかにも猫がいるということを思い出したこーのすけ。それきり様子が一変する。今まであんなに椅子の上やソファーでくつろいでいたというのに、以来居場所はここに決定してしまった。
終日冷蔵庫の上で過ごすこーのすけ。 → 終日冷蔵庫の上で過ごすこーのすけ。

しかし、いつまでも冷蔵庫の上にばかりもいられない。時間がたてば、こーのすけも用を足さねばならなくなる。そろりそろりと降りてきて、そそくさと餌を食べ、そそくさと水を飲み、そそくさとトイレに入る。
まぁ、これでもう大丈夫だと思い、外出の仕度をする私。今日は午後から授業があるのだ。そしてふと気がつくと、あっ!
こーのすけがいない...。
いくら探してもいない。冷蔵庫の上にもいない。念のため冷蔵庫の中を探してもいない。台所中、棚の中もどこにもいない。居間にもいない。窓もドアも閉まってる。うちには煙突もないし。隠れるところなどどこにもないのに。
寝室に閉じこもっている、うちの猫たちを見に行くと、いつもと変わらない様子で、それぞれお気に入りの場所で寝ている。この部屋には絶対にいない。いたら雰囲気がいっぺんしているはず。
家の中にいるのは間違いない。しかし、もう時間がないので、このまま外出するしかなかろう。後ろ髪引かれる思いで出かける。こーのすけ、いったいどこへ。
半日後、Kさんへの言い訳を考えつつ家路へ向かう。家に入ると、お!こーのすけ発見!何事もなかったかのように冷蔵庫の上にいるではないか。そして隠れていた場所もほどなく分かる。
転がる一升瓶。(料理酒です。念のため) → <br />
転がる一升瓶。

この物置棚の中にいたのだった。一升瓶が転がっていることからも分かるように、中は調味料やら、米やら、ビールやらでいっぱいいっぱい。猫が入る隙間など微塵もないというのに、どうやって入っていたのだろう。まったく謎だ。しかもこの重い扉をよくぞ開けたものだ。でも見つかってよかった。ほっ。

お客さま猫がいても、猫たちは何とかうまく住み分けができるようになり、お互いのテリトリーに侵入しようとはしない。衝突もないまま、うまく2日間は無事過ぎたのだった。

ところで、前足をdeclaw(爪抜き)されて、爪のないこーのすけも、爪とぎは大好き。うちの猫たちの爪とぎを見つけると、夢中で爪とぎ仕草をする。かすー、かすーという、爪の引っかからないその音がものがなしい。
ものがなしい爪とぎ。 → ものがなしい爪とぎ。

不審なトイレを点検するソフィー。こーのすけのトイレはフラップ付き。うちの猫たちはフラップドアを見たことがないので、中に入ることはできないのだ。↓
不審なトイレを点検中。

2005年2月 7日

売れた黒猫

先月『売れない黒猫』で書いた、人気のない黒猫たち6匹。みんなががんばってアピールしたせいか、あれからうち3匹(Vixen、Anna、BJ)がもらわれた。1年以上もずーっとケージの中にいたのに、ようやく里親が見つかりたいへんめでたい。
Annaという7歳の雌猫はたいへん地味な猫で、人懐っこいわけでもなく、乱暴なわけでもなく、ただただ寝ているだけの、全く目立たない大きな黒猫だった。この猫は難しいだろうと思っていたのだが、ようやくもらわれた。
地味な黒猫。 → <br />
地味な黒猫。

そしてBJは9歳になる雄猫。かなり太っていて、たぶん最も長くもらいてがいなかった猫だ。このたび、めでたくもらわれたのだった。しかし喜ぶ間もなく、行方不明になったとの連絡が。もらわれたばかりのその日に、BJはいなくなってしまった。あまりのことにみな愕然とする。やっと、やっともらわれたのに...。
里親もボランティア団体も必死で探すが見つからない、新しい里親の家は大きい。考えられる外への出口は暖炉の煙突だけだった。しかしいくら探してもいない。長いことケージに居て、1年ぶりに広い家に連れてこられてさぞかし怖かったのだろう。かわいそうなBJ。万年運動不足になっているので外に出てしまったら、コヨーテに食われるかもしれないし、車に轢かれるかもしれない。もう見つからないだろうと誰もが思った2日後、BJは発見された。
そう、BJは煙突の中にいたのだった。太りすぎのBJは、煙突に入ったはいいが途中で詰まってしまったのだった。しかも黒猫。真っ暗な煙突をいくらのぞいても、誰も見つけることができなかった。黒猫だからしかたないわねー、と笑うミシェル。ほんとに黒猫ったら...。でも見つかってよかったよかった。
煙突にいたBJ。 → <br />
煙突にいたBJ。

2005年2月 4日

猫のスプレー

ボランティア先に新しく着たばかりのウォルターは、2歳の雄猫。今日は朝から様子がおかしかった。
落ち着かない様子で遠吠えのような声で鳴き続ける。誰彼かまわず後を付いて回るので、他の猫たちが嫌がって仕方がない。ケージに入れると、鳴き声が大きいので、店の客や従業員たちが心配するほどなのだ。みんながあまりに心配するので、仕方なくもう一度部屋に出してやった。あぁ、この時点で私が気が付くべきだったのだ。
ウォルターはさかりがついていたのだ。
ここにいる猫たちは雄雌ともすべて去勢済みだ。私自身も去勢された猫しか飼ったことがない。発情期の猫が身近にいたことのない私は気付かなかった。
やってくれた、尿マーキング
マーキングのことは、もちろん知っていたが、現場を見たのは初めて。本で読んだ通りだった。空いているケージに突然入ったウォルターは、立ったまま後ろに向かって、狭いケージの天井にまで届くほど勢いよくたっぷりとスプレーをしたのだった。
そして話には聞いて想像していた以上に、ものすごい臭い。ニオイ。におい。客が来るのですぐさま掃除をしなければならないが、そのケージにかがんで入った途端、もう失神するかと思った。鼻が曲がりそうになるとはよく言ったものだ。本当に曲がった気がする。ほやほやのスプレーの臭いは、それはそれは私の想像を絶するものだった。
消毒洗剤をたっぷりかけて、何度も何度も拭いたが、部屋中にこもった臭いは、なかなかとれない。頭痛がして、涙目になってくる。雄猫ってすごいんだなぁ。確かにこんなスプレーを飼い猫に家具になどされた日には、目も当てられないことだろう。室内飼いの猫には、絶対に去勢手術が必要だと強く確信する。
調べるとウォルターは昨日去勢手術を施されたばかりだった。かわいそうなウォルターは、そのあとも雌猫に襲い掛かろうとしたりするので、キャットニップで気を紛らわせたり、おもちゃを振り回してみるが一向に効果がない。
ボスのミシェルに電話で相談すると、必殺技を教えてくれた。それは猫用精神安定剤。秘密の棚に入っていた。レスキューキャット(だったかな?)という、ハーブエキスの液体だそうだ。口に数滴垂らすと5分程度で効き目が現れ、すっかり大人しくなるという。100%ナチュラルだから心配いらないというミシェル。ほんとか?
ほんの少しだけ与えると、確かに発情期特有の体の動かしはなくなって、落ち着いてきたような気もする。これだけ効くと、ちょっと心配にもなってくるが、こんなに良く効くのなら欲しくもなる。市販されているのだろうか。次会ったとき聞いてみよう。
襲われそうになる6歳の雌猫コスタ。熟女の魅力。 → <br />
襲われそうになる6歳の雌猫コスタ。

2005年1月30日

洗われる猫たち

今日は猫たちのシャンプー。天気もよく暖かく、前日から爪を切り、ブラッシングをし、準備万端。前回洗ったのは、10月の始め。もう4ヶ月近くになろうとしている。
うちでは定期的にFrontline(ノミ取り薬)を塗っているので、薬をつける前にシャンプーすることにした。外には出ない猫たちなので、基本的にノミの心配はしていない。が、私がボランティア先なので何か持って来かねないので、念のために塗ることにしている。獣医が言うには1ヶ月に1度は必要だとのことだ。
猫を洗うのは、猫にとってはたいへんな迷惑だろうが、そのあとふかふかになって、いい匂いがするので私は好きだ。すまぬ猫たち。勝手な飼主を許しておくれ。
当然2匹ともシャワーは大嫌い。まずは手こずるソフィーから。前回同様、助けを求めて絶叫する。そして扉の外で心配そうに応えるノア。ソフィーは本気の本気で逃げようとするので、こちらも必死だ。いくら爪を切ってあっても、生傷が絶えない。二人がかりで何とか洗い終える。
次はノア。ノアはどんなことがあっても人間に爪を出さないのだ。ソフィーに比べれば、無抵抗といっていいほど大人しい。昔はたいへんな猫だったのに、いつからこんなに老成したのだろう。
がんばって乾かすノア。→ がんばって乾かすノア。

シャワーからでると、ソフィーはびしょぬれのまま、ソファーの裏に入り込み、相変わらず体を舐めようともしない。憤慨した様子で、じーっと乾くのを待つのだ。目が怒ってる。もちろんノアが助けを求めても、知らん顔だ。そんな冷たいソフィーにもかかわらず、ピンチになると駆けつけるノア。けなげなヤツよのう。
マジぎれソフィー。→マジぎれソフィー。

乾くとふかふかしてひと回り大きくなったような2匹。→乾くとふかふかしてひと回り大きくなったような2匹。

2005年1月24日

ノアのお気に入り

寝る場所に関しては非常に保守的なノア。たまーにブームがあって、めずらしいところで寝ていることもあるが、たいていは、いつも決まったお気に入りの場所で寝る。
それはノア専用の木製ベッド(Jの手作り)。猫がのびのび寝てちょうどいっぱいになる程度の大きさだ。木の枠は枕の高さにもちょうどいい。(人間が)持ち運びしやすいよう、荒縄の取っ手もついている。
しかし本当のお気に入りは、ベッドよりも何よりも、ベッドの中に折りたたんで敷いてある豹柄の毛布(ひざ掛け)だ。
とにかく子猫の頃から、これが大好き。いつもいつも豹柄の上にいる。この豹柄は、もともと私の父がなぜかくれたもので、ノアが来る前まではほとんど出番がなかったが、今では我が家の最重要といっていい程の、大事なアイテムになってしまった。
豹柄をたとえば、棚の上に置いたり(ちょっと意地悪してみる)しても、ノアは必ず見つけて引きずり降ろしてくる。洗濯中は、不審そうに探し回る。あまりにも執着しているので、アメリカに引っ越してきたときにも、かなりかさ張ったのだが、日本からわざわざ運んできたくらいだ。
豹柄がどんなに好きかというと、寝る前にはいつも、もみもみ、もみもみ、もみもみ...。咥えて、もみもみ。引きずって、もみもみ。どんな障害物があろうとも、引きずる引きずる。布団を乗り越え、床に寝ているソフィーすら乗り越え、2部屋近く移動することもある。引きずったあとの豹柄は、たいていはそのまま見捨てられる。だから、毎日毎日、思いがけないところに落ちている豹柄を拾って木製ベッドに戻すのが、ここ数年来私の日課となっている。
豹柄以外では決してこんなことはしない。こういうお気に入りのものって、どの猫にもあるのだろうか?ノアの場合、かなり執着度合いがひどいような気がする。

ところが、そんな大事な豹柄を狙うやつがいる。それはもちろんソフィー。
奪われた豹柄。 → 奪われた豹柄。

気まぐれでノアを追い出し、豹柄を占領するソフィー。かわいそうなノアよ。まるで理不尽に土地を奪われても、泣き寝入りするしかない哀れな小作人のようではないか。そしてソフィーが寝入った後に、こっそり隅に入り込んで一緒に寝たりしている。
だいたい詰めれば2匹寝られるのだ。仲良くしようね、君たち。
お、今日は仲良く一緒に? → お、今日は仲良く一緒に?

寝ていたのは豹だった。 → <br />
寝ていたのは豹だった。

見捨てられる豹と木製ベッド。 → 見捨てられる豹と木製ベッド。

2005年1月23日

猫の訪問

ご近所に住むKさんと黒猫振興会会員№50のはっぴー・こーのすけがうちに遊びに来てくれた。こーのすけが我が家へ来るのは初めてのこと。前回ノアと対面させたときには、自分の家だというのにノアに威嚇されまくっていた気弱なこーのすけ。アウェイではどんな反応を示すか楽しみだ。
まず、うちの猫たちを別室に隔離し、リビングをこーのすけに開放した。さすがは雄猫。興味津々で家中チェックする。椅子に登り、台所に登り、テレビの上にまで飛び乗る。うちの猫たちの餌も怠りなく確認する。どうどうとしたものだ。これならいけるかも。
しばらくして、いよいよ猫たちのご対面。
部屋から飛び出してきて、いきなり他の猫をみつけたノア。腰がひける。足がすくむ。前へ進めない。物陰に隠れる。よ、弱い。
続いてソフィー。はじめて見る見知らぬ猫に、びびる様子もなく近付き、ものすごい般若顔で『ふしゃー』と威嚇。なんて男らしい...。いや、雌だったか。その後はじーっと眺めているのみ。
そして、この前はあんなに気配を殺して小さくなっていたこーのすけが、猫たちにシャーと威嚇する。やるな。反対に、前回あんなに強気だったノアが、ホームだというのにしょぼんとしている。この2匹、かなり性格が似ているような気がする。
がんばるこーのすけ。がんばるこーのすけ。

お互い2メートルの間隔をあけて、長いこと3すくみの状態になっていたかと思うと、ふと立ち上がるノア。長い冷戦の緊張感に耐えられなくなったようだ。そしてさも退屈したといわんばかりに、わざとらしく伸びをして寝室へ引き取ろうとする。しかしやっぱりこーのすけが怖いのか、ソフィーを盾に後ろを回って、隠れるように逃げたのだった。へたれだ...。
ソフィーを盾にするノア。ソフィーを盾にするノア。

前回同様、全く盛り上がりもなく終了した猫オフ会。なぜかノアだけが、こーのすけが帰った後になって興奮しだした。見境もなく、Jにまでシャーシャー威嚇し、通りすがりのソフィーに猫パンチをくらわす。なぜこーのすけがいる時にやらない?頭がおかしくなってしまったか。そんなノアを尻目に、冷静なソフィー。いつもだったら売られなくても喧嘩をふっかけるはずなのに、猫パンチされても黙ってノアを見ている。そしてノアがようやく膝の上に落ち着いたのを見計らって、毛づくろいまでしてやっている。
こうして見ると一番落ち着いて冷静だったのが、最年少のソフィーだった。やっぱり雌のほうが断然大人なのだということが判明したのだった。わっはっは。
迫力のソフィー。迫力のソフィー。

2005年1月15日

マイクロチップ猫

月1回しかやって来なくなった移動式獣医(mobile vet)。今日は懸案だった猫たちのマイクロチップを装着してもらう。いずれ日本に連れて帰るときのため、どうしてもマイクロチップを入れなくてはならないのだ(さもなければ6ヶ月間の係留)。
前回の予防注射時にも書いたが、この獣医、注射しかやらない。検査はいっさいなし。やたら仕事が早くて値段も安い。新しくなった日本の検疫制度について説明しようとしたJをさえぎり、既に知っていることまでとうとうと解説しだした。絶対に知っているはずはないと思ったのだが、いやに詳しい。やっぱりこの人は本物の獣医だったようだ。
マイクロチップと1回目の狂犬病注射はここでやってくれるが、2回目と採血はちゃんとした獣医に行ってやれという。やっぱりここはちゃんとした動物病院とは見なされないと自ら認めるお手軽獣医。今回のこの人の署名入り注射証明書が果たして日本の検疫で通用するのか非常に心配だ。
見ると、恐ろしく太い注射針。マイクロチップ自体は米粒のような小ささなのに、あまりに太い針にちょっとびびる。まずはノアから。助手はもちろん私だ。この猫は皮膚が硬いと驚く獣医。ずぶっと音が聞こえそうなほど、思い切りよく針が打ち込まれる。痛々しい。しかしあっという間なのでノアも抗議する暇もない。続いてソフィー。こちらは問題なくあっさり終わる。日本の猫のほうが皮膚が厚いのだろうか。
皮膚の厚いノア。 → 皮膚の厚いノア。
普通の皮膚のソフィー → IMG_5950_sn.jpg

触ってみても、マイクロチップが入っているかどうか全然分からない。必要はないがうちでもスキャナーが欲しくなるものだ。
スキャナーで番号を確認中。 → スキャナーで番号を確認中。

1匹あたり、狂犬病ワクチンが8ドル。マイクロチップ(登録料込み)が40ドル。えらい安い。『サンディエゴで犬猫と暮らす』のtomoさんのところの半額以下だ。しかし何でも客に手伝わせるようなお手軽獣医なので、この値段は妥当なところだろう。うちで選んだマイクロチップはHomeAgain。無事に日本の検疫を通過できることを祈る。
マイクロチップ装着確認書類 → マイクロチップ装着確認書類

2005年1月13日

売れない理由

ボランティア団体のボス、猫担当のミシェルからメールがきた。この人たいへん仕事熱心な人で、スパムメールのように一日何通ものメールをボランティアたちに送りつけてくる。この日の内容は、新年の抱負。
昨年からずーっといる、なかなか引き取り手の見つからない猫たちをどうしたらよいかという意見をまとめたものだった。このボランティア団体では、シェルターなどとは違い、動物たちを安楽死させないのをポリシーとしている。ということはつまり、引き取り手が見つからなければ、見つかるまでその猫はケージの中に居続けるということだ。安楽死がないのはいいことだけれど、長い猫はもう1年以上もの間狭いケージに閉じ込められており、それもまたかわいそうな話なのだった。新年の抱負は、この長くいる猫たちのために、どうしたら里親を見つけられるかというものだ。
それは10匹の猫たち。共通点は次の通り。
・うち4匹は6歳超。
・うち3匹は他の猫が嫌い。
・うち2匹は病気。
そして、10匹のうち6匹は黒猫。
問題は、明らかに『黒猫』なのだ。どの猫もいっさい白い部分の無い純粋黒猫。黒猫は本当に人気がない。
ミシェルの提案は、黒猫たちをフィーチャーして、見に来たお客さんにどんなにかわいいかアピールせよということだった。それは言われなくても日々やっていることだが、特に黒猫たちをとなると古株ぞろいだけあって難しい。想像するだに絶望的だ。
きっと無理だろうと思っていたところ、数日後なんとうち2匹がもらわれたのだった(1匹は某ボランティアにだけれど...)。1年以上もいたのに、さっそく効果があって驚きだ。やればできるではないか。よかったよかった。
ついでに、アダプション料金が変更になった。子猫は100ドルから150ドルに値上げ。そして古株たちは100ドルから50ドルに値下げ。さすが現実的なアメリカ人の考えること。取れるところからは取る。それでも早くもらわれるに越したことはない。安くなった猫たち、がんばるのだよ。
やっともらわれた美しい黒猫Vixen。 →やっともらわれたVixen。
Vixen(意味:イジワルな女)という名は捨てた飼主が以前付けた名前。新しい家で新しい名前になって幸せになるのだよ。
いつでもたくさんいる黒猫。 →いつでもたくさんいる黒猫。

2005年1月11日

グルメなジャンバラヤ

シーフードのジャンバラヤ
子牛のパテ
子羊と七面鳥のカツレツ
グルメのための鹿肉シチュー
チキンカチャトーレ
アラスカ産オヒョウと米のアントレ

うーん、こやって書き並べてみると、あらためてゴージャスなメニュー。読んでいるだけでもよだれがでそうになるくらい、美味しそうではないか。いえいえ、決してレストランのメニューではありません。
これは何かというと、ペットフード業界大手Nutro社Max Catグルメシリーズの猫缶。Max Catのドライフードはうちの猫たちかなり好きだったので、このゴージャスメニューの猫缶も試しに買ってみた。いまだかつてこんな豪華なグルメメニューの猫缶があっただろうか。
見よ!この豪華なラインナップ → 見よ!この豪華なラインナップ

さっそく今日の夕飯は、うちのグルメなお猫さまたちに、シーフードジャンバラヤをお出しした。
においを嗅いで慎重に味見 →においを嗅いで慎重に味見
まさかこれが夕飯じゃないだろうな(怒)! →まさかこれが夕飯じゃないだろうな(怒)!

もうこのグルメシリーズ、半分以上試してみたが、どれひとつとしてうちのお猫さまたちに、うけるものがなかった。見かけだおしなアメリカ料理は、猫缶も同じなのだった。
いらない。いらなーい。 → いらない。いらなーい。

2005年1月 4日

猫好きな子供

新年の気分が全然ないアメリカでは、元旦過ぎたら通常通りの生活に戻る。今月はボランティア不足のためシフトがなかなか決まらず、頼まれて今日やることになった。
猫たちには正月も何もない。いつも通りのメンバー。入れ替えはほとんどない。先週来たばかりのロシアンブルーは既にもらわれていた。老夫婦に引き取られたAndyは、それはもう猫かわいがりされて大切に育てられているそうだ。それを聞いて一安心。
今日は客も少なくのんびりしていたので、子供と遊んだり猫と遊んだり。やってきた7歳くらいのかわいい白人の女の子は大の猫好き。ガラス戸超しに、中にいる猫を触らせてくれと頼んできた。自分は猫が好きで、今日はここに猫を見に来たのだという。どんなに猫が好きかしきりに訴える。しかし子供を一人で入れるわけにはいかない。女の子は、母親を探しに走るが、どうも母親は乗り気でない様子。何度かやりとりするうちに、とうとう連れられてやってきたお母さん。自分は猫が大嫌いなのだといきなり宣言する。この子がそんなに猫に触りたいのならかまわないが、自分は猫のいる部屋にどうしても入りたくないというのだ。しぶしぶ、ドアから半分だけ体を中にいれた状態で子供を監視している。かわいそうな女の子は、それこそ2~3秒猫を撫でただけですぐ連れ戻されてしまった。さぞかし猫を飼いたいのだろうと思うと、気の毒だが仕方がない。もう少し大人になったらボランティアにでもおいで。
それにしてもこんな小さな子供がなんと積極的なのだと驚く。だめだと言われても何度でも一人でやってきて、自分をアピールする様子。こんな小さなうちから自己主張がちゃんとできるのだ。しかも片言英語の外国人に対しても臆することがない。さすがアメリカ人。
のんびり外で話していて、しかし猫部屋に戻るとたいへんなことになっていた。間違ったケージに間違った猫が2匹入って、接近戦でシャーシャーと喧嘩が始まっていた。興奮している2匹を離すのは容易ではない。うかつに仲裁に入るとこちらが怪我をする。間にそーっと毛布を入れて見えない状態にして、時間をかけてケージから連れ出す。危ないところだったー。
Gatbyも退屈そう→Gatbyも退屈そう
しかしこのあとたいへんな喧嘩に巻き込まれるのだった…。→このあと喧嘩に巻き込まれたGatby

2005年1月 1日

新年のお楽しみ

サンディエゴから北東に2時間車で飛ばしたところに、パームスプリングスという場所がある。ここは温泉も湧き出るリゾートで、砂漠の中にある有名な観光地だ。砂漠の向こうにそびえる雪山が不思議な景色をかもしだすドライブコース。山すそには、風車が数知れず並び轟音を立てている。
雪山の手前の砂漠に風車が並ぶ → 雪山の手前の砂漠に風車が並ぶ

途中デザートヒルズという大きなアウトレットもあるが、ブランド物に興味のない私たちは寄らない。今日は天気もよくて気持ちの良いドライブ日和だ。
パームスプリングスで行きたかった店はここ、AristoKATZという猫グッズ専門店。以前友人ナタリアがここでプレゼントを買ってくれ、絶対気に入るから、ぜひぜひ行ってみろとのお勧めの店だ。観光地なので元旦でもほとんど全ての店が開いている。かなりの人でにぎわっている。( ※ところで、この店のWebサイト。項目をクリックすると猫の鳴き声がします。昨日クリックしてたら、ソフィーが目の色変えて飛んできました。猫飼いの方、お試しくださいませ。)
店の前には猫柄のベンチ → 店の前には猫柄のベンチ
猫グッズがいっぱい!→ 猫グッズがいっぱい!

あぁもう、それはそれはかわいい店でした。アメリカとは思えないちまちました小物が、店内に所狭しと並ぶ。全て猫、猫、猫。すっかりたん能して、たくさん買った。
家に帰ってひとつひとつ眺めて楽しむ私。あ、うちの猫たちへのおみやげ、忘れてた...。
いろいろ買った → いろいろ買った
犬グッズ専門の店もある → 犬グッズ専門の店もある

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2004年12月29日

一歩進んで...

今年最後のボランティア。クリスマスが終わっても、年の瀬のあわただしさがあまりないアメリカでは、通常通り、店もやっているし、猫を探しにくる人もいる。
今日は朝一で、老夫婦がやってきた。妻のほうは、鼻にチューブをつけて、ポータブルの人工呼吸器を付けている。チューブの先にある呼吸器は、カートにつけてからからと引いて歩くようになっているのだ。入り口で、椅子を用意してくれと頼む夫。狭い猫里親探しコーナーに椅子を設置すると、二人はゆっくりゆっくりとやってきた。二人ともかなりのお年のようだ。
2ヶ月前に亡くなった猫と生き写しの猫がいると、店の従業員から聞いて見に来たとのこと。猫の名はAndy。ちょっと長い毛のtortie柄の猫だ。生後7.5ヶ月。ケージからでてきたAndyを見るなり、信じられないくらい前の猫にそっくりだという。そして、すぐさま「この子もらうわ」と即決する妻。早っ。
もう猫を飼って半世紀以上にもなるだろうベテラン夫婦。サンディエゴに住んでからも40年以上だそうな。一軒家で条件は申し分ない。しかし、しかし。正直言ってちょっと心配ではある。この猫はまだ1歳にもなっていない子猫だ。ミシェルに電話で相談すると、同じことを心配する。「もっと年齢のいってる猫だったらよかったのに...」
老夫婦としばらく話をするうちに、しかし問題は解決する。5人も息子がいて、それぞれ結婚し、近くに住んでいるのだそうだ。どの家もみな猫を飼っているから、自分たちに何があっても心配いらないとのこと。よかった。こちらが心配していることを、ちゃーんと理解して不愉快にも思わずに、説明してくれたお二人に感謝。無事Andyは引き取られていったのだった。
空いたケージには、さっそく6歳のロシアンブルーが新入荷。そして更に、2週間前に引き取られた子猫が返品。
1匹減ったが2匹増えてしまった。一歩進んで二歩下がる。はぁ。

2004年12月28日

猫用ビデオ第2弾

店でたまたま見かけた猫用ビデオ。その名もCatSitter。うちにあるのよりも、新しいし、なんとなく楽しそう。ちょうど猫飼いの人のプレゼントを探していたので、これを買うことにした。見ると、USA Today や ウォールストリート・ジャーナル や、 Daily Show (←この番組で紹介されているものは、ちょっと怪しいが)でも取りあげられているそうな。40万部も売れているとのこと。これはかなり期待が持てる。
catsitter.jpg

だいたい、今持っている古いビデオは、人間が見ていると数分で発狂しそうになるほど、とーっても退屈なのだ。パターンも3~4個しかない単調さで、どんなシーンでも同じ小鳥のさえずりが、これでもかというほど繰り返される。しかもソフィーが一番気に入っているのが、ゴキブリのシーン。気持ち悪いったらない。

人様に差し上げる前に、まずうちで試してみるべきだろう。さっそく開けて、ビデオをセット。テレビの前に小さな台もセットして、そこに猫も乗せてみた。スタート。
画面があざやかで、音もきれいだ。これはいけるかも。内容は、餌を食べる小鳥・水槽の熱帯魚・飛んでいる蝶・動き回るねずみ・熱帯のオウム・野生のリスなどどれも変わりばえしない。しかし、おぉ!ソフィーの食いつきがいいではないか。身を乗り出すようにテレビを見ている。たまに手を伸ばして捕まえようとしたりもする。これは結構いいようだ。結局1時間のビデオ、ソフィーと一緒に全部見てしまった(←暇人か!)。ソフィーがこんなに喜んでいる様子を見ると、買ってよかったとつくづく思う。いや、そういえばうちのではなく、プレゼントに買ったのだった。テスト中、テスト中。
夢中なソフィー。→ 夢中なソフィー。

そしてテープの最初と最後に、このビデオを見てどんなに猫たちが喜んでいるかという宣伝もついている。これは人間も見ていて楽しいが、その猫たちの様子ですら、ソフィーは食い入るように見ている。猫が遊ぶシーンを猫が見て、果たして面白いものだろうかと首を傾げたくなる。まぁ見ているから面白いのだろうよ。
しかしこのビデオ、どんなシーンを見せても、ノアは一切反応しない。いくら強制的に見せても、全くの無関心。随分個体差があるものだ。プレゼントする予定の家の猫も、喜んで欲しいものだ。

2004年12月21日

人気のないサンタ帽子

今年も編んだサンタ帽子。
去年は猫の耳と耳の間の大きさに作って、紐でむすぶようにしたのだが、被り物嫌いなうちの猫たちにはたいへん不評だった。今年は少し大きく、すっぽりかぶれるくらいにしてみた。
どうでしょう、ソフィーさん?
ソ : 気に入りません。 → ソフィー帽子

ノアさんは...?
ノ : <拒否> → 松ぼっくり帽子

こ、こーのすけさん、せめてあなただけでも?!
こ : やだって言ってんだろ!ごるらっ。 → こーのすけ帽子

今年もだめだったか...。せめて去年のソフィーの写真で、みなさまにメリークリスマス。

寝込みを襲われた去年のソフィー → 去年のソフィー

2004年12月16日

ダイエット猫その後

先月から始めた猫のダイエット。25日が経過した。その間というもの、1日2匹で、ドライフードはきっちり80g。猫缶1個(80g)。ドライフードは厳格に忠実に、毎日デジタル量りで量ってやっている。それ以外のおやつ一切なし。
それはそれは辛い日々。を送っている私。夕方になると、お腹がすいた猫たちは、餌置き場のある台所にやってくる。朝やったドライフードは当然もう一粒たりとも残っていない。それを充分承知のうえで、入れ替わり立ち代り。皿を覗きに来ては、がっくり肩を落として(そう見える)戻っていく猫。そして遠くで「あぉぉぉん。あぉぉぉん」と犬の遠吠えのように悲しそうに(そう聞こえる)鳴く。台所に人がいたりすると、もうそれは熱心にすりすりしてくる。ソフィーときたら、もう今にも飢え死にしそうな哀れな様子を(そう感じる)漂わせて、うるうるした瞳で私を見上げる。すまぬ、猫たち。ダイエット中の君たちに、余分なおやつをあげるわけにはいかぬのだ。毎日とても辛い私、と猫たち。
しかしふと気がつくと、あんなにぽってりしていたお腹がなくなっている。ウエストが戻ってきたのだ。写真でみるとこんな感じ。どうよ。くびれているではないか!おぉ、ダイエット25日目にしてもうこんな成果が。持ち上げると気のせいか軽いようだ。うちに体重計がないのが惜しまれる。
見よこのウエストのくびれを! → 見よこのウエストのくびれを!
これは以前のぽってりしたお腹 → 以前のぽってりしたお腹

動きも心なしか機敏になった。まだとても痩せてるとは言いがたいが、太ってもいない。骨格も少し分かるようになった。かなりいい感じだ。
おめでとう!猫たちよ。ダイエットは成功した。
しかしこれで今まで通り食べ放題にしていては、元の木阿弥。リバウンドも気にかかる。よし!今日からドライフードを少し増やして90gにしようではないか。たった10gの増加、というなかれ。10gで40kcal、1匹あたり1日に必要なカロリーの約1割増えることになるのだ。
いつもよりも大盛りになったドライフードに喜ぶノア。がつがつと食べている。しかしそのあと一気食いがたたったのか、げーっと吐いてしまったのだった。かわいそうな吐き猫ノア。だめじゃん、せっかく増やしたのに。
それにしても簡単にダイエットができるものだ。人間も、こんなふうにきっちりカロリー計算して食べていれば、それだけで痩せるものなのだろうか。あぁ、うちにも専属栄養士が欲しい。
しゅんとするノア → しゅんとするノア

2004年12月14日

椅子を占領したい猫

こうやって油断させておいて → 12142004_01.jpg
あっちに逃げても → 12142004_02.jpg
こっちに逃げても → 12142004_03.jpg

いつもノアを追いまわしているんです、この猫。いい加減にしなさい!

ところでこの低い椅子。今日届いた。ずっと欲しかった、Portable Travel Chair。$29.99のところが、なんと今なら$10.97。折畳式で、分解もできる。もちろん外用の椅子だ。これからは海に行っても、腹筋男と一緒に階段を共有することはないだろう。よかったよかった。
そして喜んで遊ぶ猫たちのせいで、椅子は早くも毛だらけになってしまったのだった。
ふたつともあたしの専用よ! → 12142004_04.jpg

2004年12月 8日

嗅ぐ猫

いつもボランティアから帰ってくると真っ先にすること。まず、靴は玄関の外に脱ぎ、着ていた服は全てすぐに脱いで洗濯行きにし、即座にうがいをして、シャワーを浴びる。特にアニマルシェルターのWeb用写真撮影ボランティアは、不特定多数の捨てられた、もしくは保護されたばかりの犬猫に触れるので、うちに入る前にはよく気をつけている。
しかし今日はあまり接触がなかったので、気を許してしまった。Gパンにはあまり臭いはついていないと思ったのに。家に入るなり、ソフィーに感づかれてしまった。
何このにおい? → 何このにおい?

何これ? → 何これ?

何なのよ? → 何なのよ?

臭い... → 臭い...

浮気したわね! → 浮気したわね!

はい。すみません。すぐ洗ってきまーす。

2004年12月 6日

まずい餌

ダイエット作戦を始めて1週間たった猫たち。見た目は何ら変化はない。
この1週間というもの、全く余分な餌をやっていないし、おやつもなし。朝は2種類のドライフードを40gずつ(計80g)。夜は小さい缶を2匹で1つのみ。ドライフードは、一気に半分くらいを食べてしまい、夕方までにはすっかり空になる。夜お腹が空いているところで、猫缶を出すととても受けが良い。いいことだ。今のところダイエットは成功しつつある。
それなのに何となくつまらない。
特にノア。子猫の頃から、あんなに好き嫌いが激しく、きらいな猫缶には見向きもしなかったはずなのに。
なーんだ。何でもよく食べるではないか。君のためにこの5年間というもの、日頃から猫缶の新規開拓には怠りなく、好きな猫缶は日本からわざわざ送ってもらったりもしていたというのに、何たること。お腹が空いてれば結局食べるのだ。今までの苦労はなんだったのだ。猫としてのプライドはどこへ行った。いいのかこれで。

しかし、そんな猫たちにも大嫌いな餌が1つだけある。それがこの写真のドライフード(TraderJoe'sブランド)。そもそもドライフードの好き嫌いはほとんどないのに、これだけはどうしてもだめ。初めて出してみたとき、においを嗅いで一口も食べず即座に、いらないいらないと砂をかけた。少しだけ味見をしたが、よっぽど気に入らなかったのだろう、そのあとノアは吐いたりもしていた(この猫、気に入らないことがあるといつでも吐くことができる)。
まずい餌
そもそも猫餌を選ぶ基準は何か。うちでは断然外見重視だ。パッケージにお金をかけるメーカーは、中見にもお金をかけているに違いないと思う。つまり
ヒマラヤン・ペルシャ長毛系 = 高級 = おいしい
アメショー・ロシアンブルー短毛系 = 中級 = まあまあ
雑種 = そこそこ
といった感じ。この外見至上主義は、うちでは今までかなり効果があるようだが、いかがだろうか(うちだけ?もちろん有名ブランドものは別です)。
ところで、この大不評のドライフード。パッケージの猫は雑種。しかも背景にクッションやら家具が写っていて、どう見てもプロが撮った写真とは思えない。よくもこんな写りの悪い写真を採用したものだ。しかも白黒で印刷も悪い。猫の種類だけでなく、今後は写真の出来も考慮に入れなければならぬ。次から気をつけよう。なんで、こんな餌を買ってしまったかというと、このTraderJoe'sという食料品店、お菓子やワインにたまーに驚くほどあたりの商品があったりするので、つい試してみたくなってしまったのだった。やっぱり買わなければよかった。
あれ以来一度も出していなかったが、いい機会だから再びこのドライフードを出してみた。おぉ!なんと見事に2匹とも全く食べないのだった。恐るべしTraderJoe's。もうこれ捨てよう。

2004年12月 3日

猫の歯磨き

友人Kさんの猫オマリー(仮名)が今日は初め獣医で検診してもらった。アニマルシェルターで猫をもらうと、サンディエゴの一部の動物病院で一般検査費用が無料になるのだ。この病院は、マルコさんに教えてもらった。
受付はまるでホテルのロビーのように広々しており、一角に大きなクリスマスツリーも飾ってあり、ちょっと高級そう。診察室も個室が5~6室並んでいる。しかし思いのほか獣医は親切で気さくな優しい人だった。無駄な検査や予防注射をせず、何も売りつけたりもせず、診察も手早い。うちのノアが以前行っていた、バカ高い動物病院の超感じの悪い獣医とは大違い。今度からうちもここにしよう。
結局この猫は、とても健康で何の問題もないとお墨付きをもらったが、ただ一つ、歯垢がたまっているとのこと。話しているうちに分かったが、この獣医さん、かなりの歯磨き推奨派獣医なのだった。どうやって歯垢を取ればよいのかとのKさんの質問に、待ってましたとばかりにうれしそうに、立て板に水のごとく歯磨きについて説明してくれる。すかさず取り出される、猫の歯の模型、歯ブラシ、数々の歯磨き粉。そして実際に、次のように猫の歯を磨いて見せてくれた。
猫の口元を扱うときの基本は、後ろから猫に覆い被さるようにすべし。片手で頭をつかみ、左右どちらかに曲げて斜め上を向かせる。反対の手で奥歯から順に歯を磨く。歯の内側は磨かなくて良い。外だけ。歯ブラシしたことのない猫は、まずは指にガーゼを巻きつけて、それで歯を擦ればよいそうだ。ガーゼが慣れてきたら、歯ブラシへ。そして徐々に歯磨き粉をつけて磨くようにする。歯磨き粉は、サーモン味、チキン味など、どれもとてもおいしいらしい(ほんとか?)。
磨き終わったあとのガーゼは茶色く汚れている。そんなのを見ると、うちの猫たちは果たして大丈夫なかと心配になる。歯磨きはできるだけ頻繁にしたほうが良いと獣医はいう。歯槽膿漏や、口内炎を防止できるそうだ。知らなかった。今までうちの猫たちは一度だって歯を磨いたことが無い。今度ガーゼから試してみよう。
歯を磨かれても、何をされても、おとなしくじーっとしているオマリー(仮名)。とても良い子だ。
診察室でびびる猫

ところで、オマリー(仮名)の名前がようやく決定した!

はっぴい・こーのすけ

え、えぇっと。本当にこの名前に決まったのでしょうか、Kさん?!

2004年11月29日

隠れる猫

先日友人Kさんの家にもらわれたばかりのオマリー(仮名)。実はかなり個性的な猫だということが分かりつつある。
新しい家に着いたばかりのオマリー(仮名)は、それはそれはごきげんな猫だった。呼びかけると、ごろんごろんお腹を見せて転がり、頭が痛くなるのではないかと思うほどの勢いで、頭を人間の手に擦りつけてきた。常にごろごろ大きな音を立て続け、膝をたたけば膝に飛び乗る。なんと人懐っこい猫!と思いきや...。
翌日Kさんから電話がかかってきた。オマリー(仮名)がいなくなった!いや、実は居たのだが、隠れていたのだった。その隠れ場所といったら多彩なもので、台所の下の棚、洗面所の下の棚、棚という棚を開けて、ほんのわずかな隙間に入り込むことができるのだった。隙間がない場合は、ものの上でも平気で座る。最初トイレを使わなかったため、バスルームに猫トイレとともに閉じ込めたところ、なんとバスルームの扉も開けて出て来てしまう。さらに閉まっていた寝室の扉も開けて、勝手に飼主に寄り添って寝てしまうとのこと。恐るべしオマリー(仮名)。
何が恐るべしかというと、その扉は全て取っ手をひねって内側に引かないと開かない扉なのだった。棚(取っ手なし)ももちろん引いて開ける。どうやって?信じがたい。
Kさんが外出先から帰るたびに行方不明になっているオマリー(仮名)。呼んでも探しても見つからない。そして諦めかけた頃、のそりとどこかの棚から出てくるのだった。かくれんぼか!絶対人をおちょくっとるな、この猫。
そこで、うちで余っていた鈴つき首輪を進呈することにした。お渡しがてら、オマリー(仮名)の様子を見に行く。家に入るが、香箱座りのまま、ちらりとこちらを見るだけで何の反応もしない。あれ?先日はあんなに大歓迎だったはずなのに...。手を差し伸べれば、頭をぶつけてはくる。しかし、もはや呼んでも無視だし、ちっともお腹なんぞ見せてくれないのだった。愛想が良かったのは初日だけか?こやつはもしや、かなりのクセモノでは?密かに疑惑がよぎる。
鈴つきの首輪を付けてみるが、嫌がる様子はない。というか全く無視。多分以前も首輪が付いていたのだろう。そしてその後のオマリー(仮名)ときたら、なんと2度と棚に隠れることはなくなったそうな。鈴がついたせいで、もうつまらなくなったのだろう。やっぱりかなりのクセモノだ~。
ところで、完全に真っ黒な猫と違い、少しでも白い部分が入っていると、写真映えがして良いものだ。どんな姿を撮ってもちゃんと猫だということが分かる。ノアだったら黒い塊にしか見えないのになぁ。そのうち、どんな扉でも開けられる猫としてFunniest Videoにでも投稿しましょうか、Kさん。
食べ方も変わってる(写真では分かりづらい)。 → 食べ方も変わってる
隠れる猫 → 隠れる猫

2004年11月28日

ダイエットが必要な猫

ソフィーのお腹が、ぱっつんぱっつんだ。横から見るとまるでめだかのお腹のように膨らんでる。触るとたっぷり実が詰まっている感じ。先日のノアとの大きさ比較でも分かる通り、この1年で驚くほど大きくなったのだ。そしてこの猫は顔が小さいわりに、特に下半身が太い。このままではアメリカ人でよくいるような、洋ナシ型のデブ(猫)まっしぐらではないか。
『さびねこ、くろねこ。』みずちさんの記事によると、猫の標準体型は次の通り。

『触って肋骨と背骨が判るくらいが標準体型。』

どうよ。うちの2匹たちよ。君たちはいくら触っても肋骨などないではないか。絶対にダイエットが必要だ!
猫缶の好き嫌いがあまりに激しいので、最近ずっとドライフードだけを適当な量あげていたが、それではいかん。おやつも全面廃止。今日から食べる量をさっそくしっかり管理することにした。
まずは1日に必要な猫のカロリーの計算から。体重計がないのではっきり分からないが、うちの猫たちはたぶん2匹とも5kgは超えているだろう。ほぼ5㎏で計算することにしよう。すると必要カロリーは246kcal。
ドライフードは種類によってカロリーが違う。うちは数種類使っており、一日2種類ずつやってるので計算が難しい。サイエンスダイエットを参考にすると、100g=407kcal なので、40gで約160kcal。
手近にあった猫缶を見ると、1缶160kcal。半分で80kcal。
よし。1匹あたり、猫缶を1日半缶+ドライフードを40gにしよう。これで合計240kcal。嫌いな猫缶は食べないだろうから、少なめになってちょうどダイエットによいだろう。さぁみんな、がんばろうね!
朝ご飯、さっそくドライフードを量ってみると、40gなんてほんのちょびっとしかない。うちは今までこの1.5倍以上はやっていただろう。サイエンスダイエット40gと、MAX Cat40gをそれぞれ皿に盛る。いつものように勢いよく食べ始める2匹。夕方まで持つだろうか。
夜ご飯、猫缶1つを半分に分けて皿に盛る。
そこでふと気がついたのだが、きちんと量った2匹の餌、果たして彼らは等分に食べているのだろうか。観察する。

まず各々の分け前を食べる。 → IMG_5156_sn.jpg

次にお互いの皿を味見する。 → IMG_5157_sn.jpg

ここで、ノアはごちそうさま。毛づくろいを始める。しかし、ソフィーはまたもや自分の皿に戻って残りを食べつづけているではないか。
まだ食べるソフィー。 → IMG_5159_sn.jpg

これではノアだけがスリムになっても、ソフィーはぱっつんぱっつんのままだろう。多頭飼い家庭でのダイエットへの道は、一筋縄ではいかないのだった。

そしてもう一つの問題。台所にやってきて、今にも飢え死にしそうな切ない声で『うにゃぁぁぁぁん』と鳴かれると、もう私はめろめろになってしまうのだ。この(本当は違うけど)哀れな声に誰が抵抗できるであろう。ソフィーの大好きなミルクやバターを、ほんの少しだけ分けてあげたくてたまらなくなる。かつおぶしや煮干の匂いを嗅ぎつけてすりすりしてくるノアを、どうしても振りほどくことができない。がんばらねばならないのは、こちらの方も同様であった。

1年前はとかげのようにスリムだったソフィー。 → 177_7702_sn.jpg

2004年11月27日

猫決定!

昨日に続いて猫を見に、別のシェルターに足を延ばしてみる。サンディエゴの南にあるシェルターで、ここは昨日のところとは違い、バラックのような質素なシェルターだ。猫のケージは建物の中にあるが、犬のは外なので寒そうに見える。一周してみると、しかしケージの中はとてもきれいで、よく世話をされている様子がすぐ分かる。働いている人たちも雰囲気が良い。
特によかったのは猫担当のこの黒人女性。15年もシェルターで働いているというデビーは、希望の猫をケージから出して詳しく紹介してくれる。自身7匹もシェルターから猫をもらったというだけあって、猫のことなら何でもござれという感じ。迷う里親希望者に、1匹ずつたっぷり時間を取って猫に触れさせてくれる。
初めて猫を飼う私の友人に、デビーが一押しだったがこのタキシードキャット。
5歳のこの雄猫、前足だけdeclaw(爪抜き)されている。そして前の飼主は引越しするから猫を捨てたそうだ。爪抜きはアメリカではめずらしいことではないが、猫にとっては本当に残酷な手術だ。爪を抜くくらいなら、一生きちんと面倒をみろ、と言いたい。しかしそんな飼主でも猫はかわいがられていたのだろう、驚くほど人懐っこく警戒心がない。名前を呼ぶと、「うにゃん」とだみ声で返事をし、初対面の人間の前でもごろんごろんと激しくお腹を見せる。かわいいやつよ。
そしてめでたくこの子は、私の友人にもらわることが決まったのだった!おめでとう、オマリー(仮名)。幸せになるのだよ。

デビーに抱かれるオマリー(仮名) → デビーに抱かれるオマリー(仮称)

2004年11月26日

豪華な猫部屋

猫を飼おうとしている友達と一緒に、いくつかアダプション(里親募集)をやっているボランティア団体を回った。自分がいつもボランティアをしているアダプションコーナー以外は、どこも新鮮。ところによって随分雰囲気が違うものだ。
シェルターを含めてたいていは写真をWebで公開しているが、猫は実際見てみないと分からない。更に言えば、実際触れて感じを確かめてみないと分からない。そして大事なことは、ケージが汚れていたり、すさんだ雰囲気の里親募集コーナーだったりすると、もういけない。どの猫か選ぼうとするよりも、見ていることが辛くなってしまうのだ。
豪華な猫のケージ → 豪華な猫のケージ

今日いくつか回った中で、最も贅沢な猫のケージはこの写真。これが猫のケージだと誰が想像するでしょう。うちのアパートよりもはるかにゴージャスではないか。これなら貧乏な家にもわられるよりも、この豪華なケージにいたほうが猫は幸せなのではないかとすら思ってしまう。大きさにすると6畳くらいのこのケージの中にいた猫はたったの2匹。広すぎだってば。
このボランティア団体(Humane Society)では、里親希望者はケージに入って猫に触れてみることができる。家のような広い空間でくつろぐ猫はナーバスにもならず、いい雰囲気で、見ていた数分の間にも大きな茶トラの猫が1匹もらわれていった。これはこれで効果的なのかもしれない。
寄付でまかなわれているこの団体。入り口の壁には、100万ドル以上の寄付金提供者の名前がずらりと並ぶ。アメリカはお金持ちがたくさんいるのだ。

キャットタワーもゴージャス → キャットタワーもゴージャス

2004年11月24日

慈悲深いひととき

明日(11/25)は感謝祭(Thanksgiving Day)。なんとなく町はもうホリデーモードだ。別れ際には、「Happy Thanksgiving day!」「Happy holidays!」など声をかけあう。クリスマスに並ぶ大きな祝日のため、みな何だか楽しい気分なのだ。町角に立つホームレスたちも今日はよく小銭がもらえるよう。あちこちの車からひらひらと1ドル札が振られる。
ボランティア先でも寄付客が連続した。洗いたてのバスタオル数枚、犬の餌数十個、リッターメイド(自動掃除猫トイレ)専用ゴミ捨てプラスチック2箱。そしてお金。
一人の中年白人女性がやって来て、ここのボランティア団体に寄付したいという。入り口にある寄付金箱を指し示すと、もっとまとまったお金だそうな。小切手で大金預かれないので郵送してもらうことにした。
慈悲深い人たち。今週末だけかもしれないけど、それでもいいではないか。日本人だって赤い羽根の時期だけ募金する。それと同じだ。ありがとうおばさん。小切手待ってるよ。

2004年11月21日

猫の予防注射

年に一度の猫の予防注射。うちの猫たちを連れて行く獣医はmobile vetだ。mobile vetとは月に1~2度、近所のペットショップにバンでやってくるお手軽獣医のことで、各種ワクチンなど注射だけを簡易テーブルの上でやってくれる。やっている人は白衣を着ているので、多分獣医の資格はあるのだろうと思う。
この獣医、バンで各地を回っているだけあって、仕事がやたら速い。健康な動物のみ、と注意事項に書いてあり、診察は一切しないのだ。

猫出して → ぶすっと注射して → 猫仕舞って → はい、おしまい。

ノアは今まで別の獣医に行っていたので、このお手軽獣医に行くのは初めてだ。ノアの獣医嫌いときたらそれはそれはひどいもので、どこのどら猫かと思うようなすさまじい声を張り上げやたら凶暴になる。この黒い悪魔を診察しなければならない獣医がそれこそかわいそうなくらいだ。たいてい飼主に見えないよう別室送りになり、きっと押さえつけられて診察するのだろう。毎回行くたびにひどくなる一方だ。そして一旦怒り狂うとこの猫、見境がなくなり、飼主のことすら分からなくなって凶暴になってしまうのだ。今回はどうだろう。
ケージから出す前に、いちおう断りを入れる。「この猫は病院ではいつも暴れます」
するとペットショップの入り口を閉めるよう指示をする獣医(指示されたのはJ)。続いて猫を出すよう指示をする(指示されたのは私)。更に耳の両側からぐっと押さえるよう指示(またもや私に)。客に向かってえらそうなやつなのだ。あぁ、ノア。どうか私に凶暴になったりしないでおくれ。
押さえた瞬間、ぶすっと注射。「はい、とっとと猫仕舞って」とまたもや命令された私。ノアがケージから出ていたのは、ものの5秒程度。さすがのノアもあっけにとられたのか、怒る間もなくあっという間すらなく終わった。やるではないか、お手軽獣医。
次はソフィー。予想通り何の問題もない。いつも家ではソフィーがノアを追いまわして、喧嘩をうっているというのに、こういうときは借りてきた猫のごとくおとなしい。
2匹あわせて26ドル。非常に格安だ。ちなみにアメリカの予防接種は、4-in-1という、4種類のワクチンが1本になっているもので、内容は次の通り。

1.猫汎白血球減少症(Feline Panleukopenia)
2.猫ウイルス性鼻気管炎(Feline Viral Rhinotracheitis)
3.猫カリシウイルス(Feline Calicivirus)
4.猫クラミジア感染症(Feline Chlamydia vaccine)

最後のクラミジア以外は日本の3種混合予防接種と同じだ。


ところで海外から日本に猫を持ち帰る場合の検疫制度が、この11月から大きく変わった。これはサンディエゴに住むtomoさんから教わった。必要なのは次の3つ。

1.マイクロチップ
2.狂犬病注射
3.抗体検査

1のマイクロチップはヨーロッパで多く使われている国際基準ISO11784及び11785のみとな。アメリカで一般的な種類とは違う。2、3はさておき、まずはマイクロチップが必要だ。獣医に聞いてみると、ここでは『 Home Again』という種類のマイクロチップを使っているそうだ。これはどうやらISO基準にも適合しているらしい。
まだ変わったばかりの日本の検疫制度で、各掲示板でも情報が錯綜し、本当にこのマイクロチップで検疫を通過できるのかどうか、入れてもらう前には検疫所に確認をとらねばならない。しかしどうやらこのHomeAgainは使えそう。これならアメリカで猫が万が一迷子になっても認識してもらえるし(マイクロチップの種類によってはスキャナーで読み取り不可能な場合がある)、日本の検疫も通過できそうだし、とりあえず一安心。

2004年11月17日

scratch

今日店にやってきた白人親子連れ。子供は、3歳くらいの女の子と6歳くらいの男の子。かなりやんちゃそう。猫の里親募集コーナーは16歳以下の子供は保護者と一緒でないと入れないことになっている。20代と見られるNavyのTシャツを来たお母さんは、買物に忙しそうだったが、子供たちが猫を見たがるので、しょうがないわねといった雰囲気で部屋に入ってきた。
入ってくるなり、「どの猫が触れる?」と聞いてきた。ちょうどケージから出ていた猫たちはみな一癖も二癖もあるつわものばかり。この黒猫Vixenはひっかくからだめ。このロシアンブルーのSashaは触られるのが大嫌いだからだめ。RainbowとMissyも怖がりだからだめ。説明してると、「どれも触れないじゃないの!」と切れそうになる母親。だいたい猫は知らない人に触られるのが嫌いなものなのだ。ましてや大騒ぎしている子供たち。触られたい猫がいるはずがない。
するとシャム猫のRoxieが自らすすんでケージから飛び降りてきた。この雌猫は10歳。比較的おとなしいし、人懐っこい。これならいけるかもと思い、「この猫はフレンドリーだからそっと触ってみてもよい」というと、子供らすぐにわーっと群がる。驚いたRoxieは、あぁ、シャッと爪をたててしまったのだ。かわいそうなRoxie。びっくりしただけなのだ。いつも決して爪など出さないのに。
「うわ~ん」と大声で泣き喚く女の子。つられて男の子も怯えだす。母親と私は急いで怪我の具合を確かめる。幸い血は出ていない。女の子もびっくりしただけなのだ。しかし何事かとマネージャーも飛んでくる。女の子はますます大声で泣く。やばい。突然の修羅場。
同じようなケースで過去2回、お前を訴えてやる!と脅されたことがある。いずれも訴えられはしなかったが、アメリカ人なら本当にやりかねない。そしてこのきつい母親。これは非常にまずいパターンだ。どうしよう、とおろおろしていると、なんと母親はこう言ったのだ。
「猫はひっかくもなの!傷も無いんだから泣かなくていいの!」
いい人だったのだ。あんたは話の分かる人だよ、Navyのお母さん。
「騒がしてごめんね」と素直に帰っていく親子連れ。あぁ今日は訴えられなくてよかった。
上がRoxie。下のお尻がRainbow。 → ほんとはおとなしい猫たち

2004年11月16日

猫の頭

寒がりの猫たちは、ソファーの近くで狙ってる。人間がくるのを今か今かと。そんな中、うかうかソファーでうたた寝でもしようものなら、まるで死体にむらがるハイエナのようにあっという間に猫たちに蹂躙されてしまう。ところかまわず、時もかまわず、遠慮仮借なく。
今日も苦しくてふと目を開けると、胸の上に猫2匹乗っている。しかも2匹とも後ろ向き。君たち、少なくとも顔くらい見せたらどうだね。声をかけても耳しか振り向かない。感じ悪いったらないのだ。
IMG_4756_sn.jpg

2004年11月14日

1周年

ソフィーがうちにきてからちょうど1年たった。早いものだ。そして大きくなった。ノアとの比較写真を見るとよく分かる。来たときの体重は1キロ程度。今は4倍にはなっただろう。
来た当時と今の大きさ比較 → 猫比較

1年前の昨日、うちにきたソフィーは生後3ヶ月の子猫だった。
最初から物怖じしない猫だった。ケージから出したとたんに、家中かけまわって探検した(ノアが来たときは数日ソファーの裏から出てこなかった)。おもちゃで一人激しく遊び(これはノアも一緒)。餌をばくばく食べ(ノアは最初から好き嫌いが多かった)、全く吐かず(ノアは常日頃吐く)、教えなくてもトイレは一度も失敗したことのない(ノアは嫌がらせをする)、本当に手のかからない子猫だった。
眠くなるとごろごろ喉を鳴らして、小鳥のように人間の肩の上にとまって寝たものだ。ノアが喉を鳴らさない猫だったので、この声にまずやられてしまったのだ。あぁあこがれのごろごろ。一言でいうとかわいいという以外にいいようのないかわいい猫(バカ?)。こんなにかわいい猫だから誰かに持っていかれてしまうのではないかと心配したものだ(誰が?)。
1年前 → 1年前のソフィー
今やこんな → 今ではこんなに大きくなった

ところが今や立派な成猫で、誰にも盗まれず、家ではノアを追い回し、外ではおびえる内弁慶猫になった。そしてあんなにあこがれていた、ごろごろ喉鳴らしは、最近ではなぜかノアもごろごろ鳴らせるようになり、すっかり価値が下がってしまった。それでもかわゆいのには変わりがないのだよ、ソフィー。1周年祝いのプレゼントは白ねずみのおもちゃと、たっぷり猫ミルク。何のことだか分かってないだろうが、めでたいめでたい。
白ねずみで激しく遊ぶソフィー → 激しく遊ぶソフィー

2004年11月 5日

目ばちこの原因

寒くなってきたので猫たちは最近人とぴったりくっついて寝たがる。今や一瞬でもソファに座ったが最後、たちまち2匹(計約10キロ)に乗られて身動きできなくなること間違いない。
相変わらず微妙な距離を保ち、くっついて眠ることは少ない2匹だが、本当はノアが大好きなソフィー。人とくっつきたいのではなく、ノアの近くにいたいのだ。人の膝に乗るノアの横によりそってくる。嫌がるノアに、たまに逆切れして襲い掛かり、追いかけっこが始まり、平和な一夜は乱されるという連鎖反応がおこるが、たいていは少し離れた位置で落ち着く。
落ち着いて、少ーしずつ、少ーしずつ近寄る。そしてペロペロ。そう、本当は舐めたり舐められたりしたいだけの猫好きな猫なのだ。ペロペロペロペロ。いつまでもいつまでも。ん?どうも目の近くばかり舐める。いつまでも目の周りだけ...。あ、そういえばノアの原因不明の目ばちこ。もしやソフィーのせいだったか?!
舐めたがる猫
ところで明け方寒いので、最近寝室のブラインドを閉めて寝るようになった。それが気に入らない日向マニアのソフィー。日差しが差し込むと、「早く開けて~」と催促する。毎朝ぬぼーっと光の隙間から人を見下ろす猫の顔。怖いよー。
ちょっと怖いソフィー

2004年11月 4日

be loved cat

黒猫振興会の大事なメンバーの一員である黒猫ちゃちゃちゃん11月3日亡くなった
いつか誰かからこういうお知らせがくることがあるだろうとは覚悟していたが、黒猫振興会を始めてから1ヵ月、こんなに早く悲しい別れに接するとは思わなかった。
動物を飼ったことのある方なら、必ず一度は経験がある悲しい別れ。私も過去に何度かある。その都度涙にあけくれた。別れが辛いからもう動物は飼わない、という人もいる。うちの父親がそうだ。その気持ちはよく分かる。しかし動物はそれ以上に、長い長い年月かけがえのない愛情を与え続けてくれる生きものなのだ。そしてあえていうなら猫は特別だ。
お気に入りの場所でまるくなる猫。
帰ってくると出迎えてくれる猫。
好物を見つけて弾むようにいそいそとやってくる猫。
呼ぶとたまに返事をしてくれる猫。
気が向くと遊んでくれる猫。
寒い冬に膝の上で暖をとる猫。
我が物顔で布団に入ってくる猫。
お気に入りの場所でまるくなる猫、猫、猫...。
長年一緒に暮らした猫がいなくなった家はどんなだろう。物陰からこっそり出てくる姿が見えやしないかと家中目で追ってしまうことだろう。好物の竹輪やおかかを手に取るたびに、もっとたくさん食べさせてあげればよかったと思うことだろう。掃除中に猫の爪のさやを見つけるたびに涙が出ることだろう。冬は寒さがこたえることだろう。
ちゃちゃちゃん享年21歳。やすらかにおやすみ。
会員№16ちゃちゃ

2004年11月 3日

ネコ捕り

シェルターの中のケージから脱走した猫がいた。その部屋の入り口には 『Caution! Run away cat』 の張り紙がしてあり、そこから逃がさないようスタッフに注意をうながしている。
今日用事があってたまたまその部屋に入った私も探してはみたが、逃げた猫はみつからない。そこはたたみにすると10畳はある(もちろんたたみは敷いてない)かなり広い部屋で、物陰もたっぷりあるのだ。呼びかけても一向に反応はない。
ちなみに日本では猫を呼ぶときに、
「チョッチョッチョッチョッ」
という舌打ちのような音をたてる人が多いが、アメリカ人は違う。
「プスプスプスプス」
という破裂音のような音をたてて呼ぶのだ。猫にも犬にも同じ。そういえば以前スウェーデン人もこうやって猫を呼んでいた。所によって随分違うものだ。
ところで部屋の隅には、ネズミ捕りならぬネコ捕りが仕掛けられていた。原理はネズミ捕りと全く同じ。大きさは猫1匹分の長さくらい。奥に餌が置いてあり、中に入ると入り口が閉まるという単純な仕掛けだ。このネコ捕り、自分の家の動物が逃げたときにシェルターで頼めば無料で貸し出ししてくれる(deposit要)。
話には聞いていたが、実際に見たのは初めてだ。見るからに怪しい、罠としか思えないこんな仕掛けに、ほんとうにひっかかる猫がいるのだろうか。しかも中に置いてある餌が、FancyFeastというアメリカの一般的な猫缶で、しかも更に見ると、うちの猫たちがもっとも毛嫌いしていた切れた蕎麦みたいなタイプのビーフ味。しかもしかも、猫缶の蓋をただ開けただけで皿にも盛っていやしない。なんとアメリカ人らしいのだ。しかしこれでは、もしノアだったらたとえどんなにお腹を空かせていても、決して捕まることはないだろうと確信したのだった。
ネコ捕り

2004年11月 2日

よく気がつく猫

今まで気にしたことはなかったが、うちの天井はざらざらしている。
髪の毛をしばろうとして、手元がくるい飛んでいってしまったゴムが、しっかり張り付いてしまった。アメリカの家の天井は高い。ジャンプしても届かないのでそのままにしていると、ふと気がつくとソフィーもじいっと天井を見上げている。猫の身長からすると、はるか頭上にあるほんの小さな物体を、1分もたたないうちに見つけるとは恐るべし注意力。
目を爛々と輝かせて、「うきゃ、きゃ、きゃっ」と猿のような声まで上げている。一説によるとこの声、獲物を見つけて興奮しているときに発する飼い猫独特の声だそうな。それはそうだ。外猫でこんな声を上げてたら獲物が捕まるはずがない。
まぁすぐに飽きるだろうとほうって、30分もたっただろうか。まだいる。さすがに首が疲れたのか、見上げたり休んだり。そしてしばらくすると、その場でまるくなって眠ってしまった。そんなに待ちわびているのなら、ゴムはしばらくそのままにしておいてあげましょ。
飽きないソフィー 天井のゴム 

2004年11月 1日

野望猫

黒猫振興会会員№19えじさんのところで、『黒猫の野望』に参加すると、こーんなかわいい会員証がもらえます。いいでしょう。へへへ。

黒猫の野望