マラソンと日の丸
今年もまたマラソンの日がやってきた。一年は早いものだ。昨年は友達が4人出場したが、今年もまた2人も出場する。もちろん私は走ったりはしないが、沿道で応援するのもとても楽しみなのだ。
10周年になるサンディエゴロックンロールマラソン(San Diego Rock'n'Roll Marathon)はその名の通り、地元のバンドがポイントごとにロックンロールを大音量で演奏し、エルビスプレスリーの仮装ランナーが大勢参加するマラソン大会なのだ。ダウンタウンからスタートし、ハイウェイの上を走り、海沿いを走り、ミリタリーの基地にゴールする、たいへんサンディエゴらしいコースは去年と一緒だ。ハイウェイの電光掲示板には数日前から、マラソンのため閉鎖のお知らせが表示されていた。それをみて、もうすぐ友人たちがこの上を走るのかと思うと、出場もしないというのに何日も前から早くも感動的な気分に浸る私。
エルビス軍団はとても目立つ。 →
前回沿道で応援してみて分かったのだが、もうすぐ友人がこのポイントを通過するはずだと分かっていながらも、あまりに大勢走っているので、案外見つけられないということが盲点だった。向こうから声をかけてもらわなければ、そのまま気づかずに通り過ぎてしまうところだったのだ。その失敗をふまえ、今年はちゃんと準備したのだ。
手作り日の丸。 →
応援する側も目立たなければ、通過点で友人と会うのは難しい。メキシコの国旗やカナダの国旗などは、よく見かけるが、日の丸はそうはいない。しかも、プリンターで赤丸をがーっと印刷して、手作りも簡単にできることが良いではないか。
そして面白かったのが、沿道で日の丸を振っていると、声をかけてくる人がそれは多いことだ。旗を見つけるなり、近寄ってきて「コニチハー」「オゲンキデスカ」「ガンバッテ」などと知っている日本語で話し掛けてくる陽気なアメリカ人ランナーたち。応援しているこちらのほうが、がんばってと声をかけられてしまったよ。
「コイビトにアゲタイデス」と、一旦通り越したのにわざわざ引き返して旗を欲しがるランナーもいたので、結局手作り国旗は2本も人にあげてしまった。本当に彼は恋人にあの旗をあげたのだろうか。日の丸をもらった日本人の彼女は、さぞかしびっくりしたことだろう。想像して笑ってしまった。
手作りポスターで応援する人が多い。→
友達2人(マルコさんとトム)は2人とも見事4時間台で完走した。それはすばらしい計画通りのペース配分で走ってくれたため、3箇所の通過ポイントで待ち時間なしに2人に会うことができ、応援も充実できた。よくがんばったねぇ。おつかれさまでした。こちらもとても楽しかった。
疲れて歩くエルビス。 →
ところでマラソンの前日は、これまた昨年同様我が家でカーボロードパーティー(パスタ祭り)を開催した。前の日に炭水化物をたくさん摂ることで持久力の持続に役立つのだ。というわけで、山盛りのスパゲティを、走りもしない私たちまで大量摂取。5人で1300グラムも完食したのだ。一人平均260グラム。日本の上品なレストランでは、一人前のパスタは80グラム程度だということを考えれば、すごい量だ。おかげで、このエントリーを書いている24時間後の今でもお腹がいっぱい状態の私。あぁぁ、このカーボを早く私も何かで消費しなければー。
盲目のランナーも見事ゴールイン。 →